いつになったらチュートリアルを脱せるのか
トラック載せコンバットワゴンはEDF6要素
ニケ攫いのブラックスミスと交戦。
見た目は雑魚と同じ四脚だが、ひと回り以上大きな体を持っている。
ニケを部品にするからか、ショルダーアーマーらしき部分は妙に生々しく、そこから吹出物のようにナニか飛び出ていた。
嫌過ぎる。 なんなら弾の原料はニケの可能性もある。 嫌悪感が酷い。
「遺体の利用。 アークでも、或いは」
交差する銃弾。 時々榴弾の爆風、破片。
吸収された先発隊やマリアンを助ける為、ラピら04-FとEDF251は奮闘する。
ワイは銃身が赤熱するまで撃ちまくったところで、やる事やったと撃ち方止め。
後は瓦礫裏に隠れて冷却されるのを待つ。
パカっと銃身を上に開ければ、ブワッと熱気が顔に当たり、少し顔を顰めた。
顰めつつも、内部の赤熱ボルトを見やる。
変形はしていない。 集弾性能……グルーピングはガタ落ちでも、まだ撃っても大丈夫、暴発しない……と信じたい。
「ちょっと! 休んでないで撃ってよ!?」
1発ずつ榴弾装填中のアニスに文句言われた。
いやワイもそうしたいよ。 でも仕方ないじゃん。
予備の銃身、ボルトが無いんだもん。
「得物が冷えたら考える」
「ホント、融通効かないわね!」
これが言う事キカン銃って、喧しいわ。
分隊のフォーメーション整うまで支えたんだから許してクレメンス。
「ピナちゃん、予備のボルト持ってる?」
最前線で散弾銃を撃っているピナちゃんに聞く。
「そう見える!?」
「ショットシェルしか見えない」
「なら聞かないで欲しいな!?」
ラプチャーの放つ弾丸が瓦礫を抉る。
大口径じゃないにしても、耐えるから凄い。
それでも破片が頬を擦って少し痛い。
「隊長! コンバットフレームは?」
「もう直ぐだ!」
無線機を背負う隊長は、ドローンを操りながら答えてくれた。
しかも答えてくれただけでなく、事情を察し、強化外骨格を纏うフェンサーに指示を出す。
「ツライさんが暇してる! ハンドガトリング貸してやってくれ!」
「了!」
するとソレは忽ち、背面スラスターを吹かして側までやって来た。 回転する多砲身を持つFG7ハンドガトリングを弾帯ごとゴトン、と落とす。
近くで見ると迫力ある重厚感。
強化外骨格パワードスケルトンの恩恵で腕力が1トン以上らしいからね。 お陰でニケが使う大口径弾も扱えるし、なんならニケ以上の兵器も扱える。 モノがあればだが。
「使え。 お前なら大丈夫だ」
「……ども」
ガタイの良いオッサンが不器用に励ましてくれたので、内心ビビりながらも受け取った。
見届けたオッサンは、今度はブースターを吹かして空を飛び、肩部に括り付けていた迫撃砲を発射。 雑魚を纏めて吹き飛ばす。
「"EDFは凄いんだな"」
新米指揮官は褒めてくれるも、アレでも整備不良で本調子じゃない。 ワイ含めて。
「で、コレは撃って大丈夫だろうな?」
ガトリングを持ち上げ、瓦礫に据える。
両手で保持。 反動に備え、トリガーを引く。
砲身が回転させ、安定してくると弾が遅れて発射され始めた。
弾帯が湯水の如く消費され、空薬莢が金色の滝となって地面を金ピカに。 代わりに前方に激しい弾幕を形成、寄っていた雑魚を纏めて鉄屑にしていった。
「重いし反動はキツイし、精度も荒い。 でも回転する多砲身だ、冷却問題が違いますよ」
迫る雑魚を弾き飛ばし、陣地を守っている間にも、ラピとアニス、随行していた量産型は親玉に火力集中。
ラプチャーの部品が飛び散り、怯んでいる。
「"何か来……アレがそうなの!?"」
もう一押しだ。 それに応とばかりに飛び入ってくるは、トラック数台。 荷台には目を引く赤い機体がアンバランスに積まれている。
「そう! コンバットフレームだ!」
「相変わらず不恰好だな!」
「"格好良い様なダサいような"」
「仕方ない。 燃費重視だ」
それは人型ロボットの上半身で、人1人乗れるコックピットが内蔵されている搭乗式強化外骨格だ。
本当は脚も付いているのだが、燃料が貴重な時代故、燃費を考えて整備性が悪く機動力が劣る二足歩行システムを撤去、トラックに載せるという情けない方法をとっている。
開発者が見たら嘆く光景だろうなぁ。
二足歩行システムに幾ら掛かったのか知らないが、その行き着いた先がコレとは泣いて良い。
「あっ、ポンコツのレアキャラ!」
アニスがまた失礼なコトを言った!
「どうあれ、頼れる人達が来たわ」
ラピがフォローしてくれる。
そうだぞ馬鹿にするなよ、見た目は酷いけど、歩兵が持てない大口径火器を搭載してるから、火力は侮れないんだ。
『コンバットフレーム現着しました!』
ノイズ混じりの無線に響くや、赤い機体はオラオラと腕部に構える大口径機関銃を撃ち始め、弾丸の波がラプチャーを押し流す。
『ひゃっはー! 遊んでやるぜ機械共ッ!』
『ハンティングを楽しめ!』
『火力の違いを見せてやんよ!』
『ガタつくぞ、整備不良だ! 後で見てくれ!』
『落ちなきゃ良い! 今は撃て!』
中には火炎放射器も使っている機体も。
機械のラプチャーにどこまで通じるか不明だが、装甲越しであっても熱が内部に伝播するのか、熱暴走なのかダメージが入って、やがて機能を停止、赤いカメラアイが瞼を閉じる様に光を緩やかに失っていく。
それは親玉相手にも容赦無く、蜂の巣にして一切合切を始末すると、満足したとばかりに無線が響いた。
『駆除完了だ。 歩兵共は無事かぁ?』
「ああ、救援感謝する」
『じゃ撤収だ。 帰って飯だ。 今日は缶詰を2個食うぞ。 肉と、グリーンピースだ』
そう言って、彼等は早々に引き上げた。
目的なく地上の、それも同じ場所にいて良い事は無いからね。 弾薬や燃料、安全の意味でも。
綺麗な道もないから、トラックが横転する恐れもある。 瓦礫に乗り上げて嵌ったり、ギアが入らず身動き取れなくなってもアウトだ。
「……ニケのご先祖様と思いたくないけど」
ラピまでボソッと酷いコトを言い始めた!
先人を敬い、偲ぶなら良いけども!
「それよりマリアンと先発隊を確認しないと」
そう。 そうだよと。
皆は慌ててブラックスミスの残骸を取り囲んだ。
マリアンは……無事なのか?
更新常に未定