ストーム1が側まで来た
今回のあらすじ
合流しなければ
原作の流れを汲まねばと思いつつも、既にオリジナルがゴリゴリして作者オ⚪︎ニーと嘲笑されても仕方ない中のツライさん。
桐川航空基地、要塞空母デスピナはEDF4時空のものですが、響きとか格好良いという理由で……(殴
要塞空母デスピナ:全長1400m海上移動要塞
大型攻撃機も収容出来るバケモノ
『待たせたな』
爆炎に揺らめく男の声。
皆が待ち望む英雄の声。
「マジモンか!?」
「生きてみるモンだ!」
「EDF! EDF!」
未だ無線越しに、けれど期待していたものに違いなく、多くの隊員とニケが歓喜した。
他が格好つける間も無く、VIPの座はあっさり英雄に独占されるはツライさん。
量産型は所詮、歴史に名を残せぬモブの1体に過ぎんのじゃけぇ。
あ、でもピナちゃんは特別枠ね(贔屓)。
「来てくれたんですね!」
ドロシーは喜びのままに連絡。
短距離通信になり、声が幾らか鮮明だ。
『約束を破る趣味は無くてね』
タイムリープの頃、相棒との再会を繰り返したのを想っての発言だが、後々のゴッデスの身を思えば皮肉である。
が、ピナとツライ以外、まだ知らない。 そのままキザな台詞を流して会話は続く。
「今、近くに?」
『500メートル圏内といったところだ』
言われてレーダーを各々見たが、ノイズで乱れて確認し難い。 何とか方角を知って顔を向けるも、多くの廃墟や瓦礫が邪魔で視認出来ない。 けれど向こうは把握している素振りである。
「この状況で、よく空爆を……」
ドロシーは英雄ならさもありなん、と褒めた。
レーダーと通信状況の悪さ、支援してくれる航空機の有無、味方への誤爆、座標違い。
そうした"視界不良"を抱えたままの空爆要請は危険である。
にも関わらず、防衛線に被害を出さず、敵のみを殲滅して見せた。 彼が敏腕の英雄なのは疑いようがない。 コンバットフレームといったビークル操作も卓越している。
『慣れたものだ』
「凄い事です」
『空軍がな。 俺は呼ぶだけさ』
「それでも皆、感謝してます」
『パイロットに言うと良い』
謙遜するが、卓越した座標伝達は彼の力だ。
加えて戦術。 プライマーの圧倒的な軍事力と、タイムマシンでチート三昧の相手に勝ってきた。
勿論、彼の言う通り空軍や砲兵隊等の力あってこそ。 兵器そのものを操作しているのは別の兵士だし、武器を開発したのは相棒のプロフェッサーらラボメンだ。
ストーム1だけではどうにもならない。
けれど、やはり現場の奔流にいながら、冷静に効率的に運用する……ストーム1は凄い人物であろう。 専属オペ子はレポートに難儀し、AIマリスは狂ったが。
『それより状況はどうだ?』
「はい……物資が不足しており、可能ならアークから支援を得たいところです」
『封鎖までどれくらいだ?』
「あと2ヶ月です」
あと2ヶ月……ゲーム的には始まりだ。
絶望からの立ち直りからの、丁寧な落とし込みにかかる素晴らしい(白目)シナリオのスタートである。
ただこの世界線では随分とマシで、EDFという戦力もあり、30人の量産型も怪我人はいても死人はいない。
これもストーム1のお陰だ。 更に言えば、トリガーとなったツライとピナの手柄ともいえる。
『分かった、あとは直接話し合おう』
「歓迎します、ストーム1」
細かな相談は直接する事にして、一旦無線が切られる。 移動しながら話していたのか、最後の声は より鮮明であった。
「生きる伝説に会える!」
「この戦い、勝ったぞ!」
士気が上がる防衛線だったが。
ストーム1だけ生き延びた この世界線が、果たして「正解」なのか。
それは誰にも分からなかった。
どうもツライさんです。
出番なく戦闘終了、空爆様々であった。
今は臨時監視所に向けてグレイプで移動中。
いや良いんだよ、仕事が増えずに済んで。
でもね、ツッコミやボヤきは許して?
「……この時期に未だ無事な基地があったんか? Q6、ベルサイユ、桐川航空、まさか要塞空母デスピナ……」
空軍、機能してたんかいって話。
未だ飛べる航空機があるにしても、エブラ粒子が濃厚で通信含む電子機器が正常に機能しない中、制空権も失われているであろうに、よく飛来してくれたね?
これがエアレイダー、ストーム1の力なの?
「とりま、一瞬でしたね」
それに反応してくれるは赤ヘル少尉。
「重爆だからな。 それも今や貴重だが」
それはそう。
大抵の航空機は戦争初期に撃墜されたか、基地ごと吹き飛んだだろうからね。
ラプチャーにも空を飛べる奴はいるし、普通に対空戦闘をこなす奴もいる。
制空権は早々に失った。 それでも駆け付けてくれる空軍は勇敢だったと思うの。
「ストーム1が来てくれたのは有難いが、悪く言えば、最早アークを守るしかないという事だ」
「……守りましょう」
「勿論だ……最後の仕事になるな」
以降、皆は口を開かなかった。
重苦しい空気が車内を支配する。
暗い気持ちにもなるけれど。
でもね、ワイは知っているんだ。
この後、もっとツライさんになるのを。
アークから仕事を振られ、それを熟してやったのに、酷い仕打ちをされるのを。
「今回、ストーム1がいるとはいえ……アークは受け入れるつもりは無いよな」
EDF司令部は違くても、政府は分からん。
歴史通りになるのか、それとも。
それでも期待してしまうワイがいる。
現実はツライさんなのに、未だめでたい頭だ。
更新常に未定