脳みそ抜かれて女の子になって人類守るんだよ!   作:ハヤモ

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前回のあらすじ
ストーム1が側まで来た

今回のあらすじ
合流しなければ

原作の流れを汲まねばと思いつつも、既にオリジナルがゴリゴリして作者オ⚪︎ニーと嘲笑されても仕方ない中のツライさん。

桐川航空基地、要塞空母デスピナはEDF4時空のものですが、響きとか格好良いという理由で……(殴

要塞空母デスピナ:全長1400m海上移動要塞
大型攻撃機も収容出来るバケモノ


21.楽園の外側

 

 

『待たせたな』

 

 

爆炎に揺らめく男の声。

皆が待ち望む英雄の声。

 

 

「マジモンか!?」

 

「生きてみるモンだ!」

 

「EDF! EDF!」

 

 

未だ無線越しに、けれど期待していたものに違いなく、多くの隊員とニケが歓喜した。

 

他が格好つける間も無く、VIPの座はあっさり英雄に独占されるはツライさん。

量産型は所詮、歴史に名を残せぬモブの1体に過ぎんのじゃけぇ。

あ、でもピナちゃんは特別枠ね(贔屓)。

 

 

「来てくれたんですね!」

 

 

ドロシーは喜びのままに連絡。

短距離通信になり、声が幾らか鮮明だ。

 

 

『約束を破る趣味は無くてね』

 

 

タイムリープの頃、相棒との再会を繰り返したのを想っての発言だが、後々のゴッデスの身を思えば皮肉である。

が、ピナとツライ以外、まだ知らない。 そのままキザな台詞を流して会話は続く。

 

 

「今、近くに?」

 

『500メートル圏内といったところだ』

 

 

言われてレーダーを各々見たが、ノイズで乱れて確認し難い。 何とか方角を知って顔を向けるも、多くの廃墟や瓦礫が邪魔で視認出来ない。 けれど向こうは把握している素振りである。

 

 

「この状況で、よく空爆を……」

 

 

ドロシーは英雄ならさもありなん、と褒めた。

レーダーと通信状況の悪さ、支援してくれる航空機の有無、味方への誤爆、座標違い。

そうした"視界不良"を抱えたままの空爆要請は危険である。

にも関わらず、防衛線に被害を出さず、敵のみを殲滅して見せた。 彼が敏腕の英雄なのは疑いようがない。 コンバットフレームといったビークル操作も卓越している。

 

 

『慣れたものだ』

 

「凄い事です」

 

『空軍がな。 俺は呼ぶだけさ』

 

「それでも皆、感謝してます」

 

『パイロットに言うと良い』

 

 

謙遜するが、卓越した座標伝達は彼の力だ。

加えて戦術。 プライマーの圧倒的な軍事力と、タイムマシンでチート三昧の相手に勝ってきた。

勿論、彼の言う通り空軍や砲兵隊等の力あってこそ。 兵器そのものを操作しているのは別の兵士だし、武器を開発したのは相棒のプロフェッサーらラボメンだ。

ストーム1だけではどうにもならない。

けれど、やはり現場の奔流にいながら、冷静に効率的に運用する……ストーム1は凄い人物であろう。 専属オペ子はレポートに難儀し、AIマリスは狂ったが。

 

 

『それより状況はどうだ?』

 

「はい……物資が不足しており、可能ならアークから支援を得たいところです」

 

『封鎖までどれくらいだ?』

 

「あと2ヶ月です」

 

 

あと2ヶ月……ゲーム的には始まりだ。

絶望からの立ち直りからの、丁寧な落とし込みにかかる素晴らしい(白目)シナリオのスタートである。

 

ただこの世界線では随分とマシで、EDFという戦力もあり、30人の量産型も怪我人はいても死人はいない。

これもストーム1のお陰だ。 更に言えば、トリガーとなったツライとピナの手柄ともいえる。

 

 

『分かった、あとは直接話し合おう』

 

「歓迎します、ストーム1」

 

 

細かな相談は直接する事にして、一旦無線が切られる。 移動しながら話していたのか、最後の声は より鮮明であった。

 

 

「生きる伝説に会える!」

 

「この戦い、勝ったぞ!」

 

 

士気が上がる防衛線だったが。

ストーム1だけ生き延びた この世界線が、果たして「正解」なのか。

それは誰にも分からなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうもツライさんです。

出番なく戦闘終了、空爆様々であった。

 

今は臨時監視所に向けてグレイプで移動中。

いや良いんだよ、仕事が増えずに済んで。

でもね、ツッコミやボヤきは許して?

 

 

「……この時期に未だ無事な基地があったんか? Q6、ベルサイユ、桐川航空、まさか要塞空母デスピナ……」

 

 

空軍、機能してたんかいって話。

未だ飛べる航空機があるにしても、エブラ粒子が濃厚で通信含む電子機器が正常に機能しない中、制空権も失われているであろうに、よく飛来してくれたね?

これがエアレイダー、ストーム1の力なの?

 

 

「とりま、一瞬でしたね」

 

 

それに反応してくれるは赤ヘル少尉。

 

 

「重爆だからな。 それも今や貴重だが」

 

 

それはそう。

大抵の航空機は戦争初期に撃墜されたか、基地ごと吹き飛んだだろうからね。

ラプチャーにも空を飛べる奴はいるし、普通に対空戦闘をこなす奴もいる。

制空権は早々に失った。 それでも駆け付けてくれる空軍は勇敢だったと思うの。

 

 

「ストーム1が来てくれたのは有難いが、悪く言えば、最早アークを守るしかないという事だ」

 

「……守りましょう」

 

「勿論だ……最後の仕事になるな」

 

 

以降、皆は口を開かなかった。

重苦しい空気が車内を支配する。

 

暗い気持ちにもなるけれど。

でもね、ワイは知っているんだ。

この後、もっとツライさんになるのを。

 

アークから仕事を振られ、それを熟してやったのに、酷い仕打ちをされるのを。

 

 

「今回、ストーム1がいるとはいえ……アークは受け入れるつもりは無いよな」

 

 

EDF司令部は違くても、政府は分からん。

歴史通りになるのか、それとも。

 

それでも期待してしまうワイがいる。

現実はツライさんなのに、未だめでたい頭だ。




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