脳みそ抜かれて女の子になって人類守るんだよ!   作:ハヤモ

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前世のあらすじ
ラプンツェルと墓参り&装置破壊

今世のあらすじ
通信回復。 ストーム1本領発揮

ここまでEDF隊員なら分かるネタも混ぜつつやって来ておりますが、物語も進めねば……と何度目になるか分からぬ中


27.エアレイダー

〜作戦内容〜

通信が回復しました。 回線繋ぎます。

 

#%*○+=>……

 

各隊は臨時監視所へ撤退。

残存戦力はアーク封鎖まで入口を死守せよ。

空海軍の残存艦艇、砲兵隊は支援準備急げ!

 

Code:on-line 通信強度:All Green

エアレイダーは座標指示願います。

 

 

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

 

 

EDF作戦指令本部と戦略情報部は、一部のみアークに向かい、残りの大半は別の地下施設にて活動を続けている。

一般人と違い、抽選券無しに移住も出来た上層部だが、兵に示しがつかないという想いから地上部に残っていたのだった。

 

とはいえ、志だけで戦局は変わらない。

特に通信を阻害するエブラ粒子は厄介であり、思う様に活動出来ずにいた。

通信士が機器のボリュームを弄って、無線機越しに生存者を捜索するも、聞こえるのは砂嵐ばかりで機能不全に陥っている。

 

そう。

ストーム1が装置を破壊するまでは。

 

 

「通信が回復しました!」

 

 

若い女性……情報部、少佐の部下が嬉々として声を響かせれば、それを合図にして無線のノイズが消えた。

司令官は目を開き、無線機に叫んだ。

 

 

「こちら司令部! 各隊状況知らせ!」

 

 

頼む、誰でも良い……。

 

すると願いが通じて応答が雪崩れ込む。

俺は生きている、まだ頑張ってるんだと声を上げていき、それらは上層部へ確かに伝わった。

 

思っている以上に声が多く、大きい。

生存者が多い証左である。

 

 

『こちら23! ラプチャーと遭遇! 現在戦闘中! アークまで辿り着けそうにない!』

 

『こちら26! 負傷者多数、ベースに退却中!』

 

『こちらスーパー8! 飛行型に足止めされている! 目的地点への到達は難しい!』

 

 

希望は潰えていなかった。

ツライとピナから始まった連鎖劇は最悪を避け、多くの生存者を生み出したのだ。

だが事態は好転したとは言い難い。 狂喜の攻撃は止まらず、それに抵抗する生き残りの隊員とニケは必死に戦っている。

 

人類の敗北は決定的なのも変わらない。

逆転する方法が無い以上、人類文明存続を優先しなければならない。

その為にアークを守る。 それが残された者の使命である。 可能な限りの戦力を1点に集中し、都市閉鎖完了まで死守する。 だが今、貴重な戦力は限られ、アークに辿り着ける部隊は少なかった。

 

 

「くっ、コンバットフレームが動けないとは!」

 

 

司令官は嘆く。

ニケのご先祖、或いは劣化版な兵器、搭乗式強化外骨格コンバットフレームだが、武装はニケより多く同時装備出来るし、大口径大火力、人間でも扱え、ラプチャーの強固な装甲も抜ける、戦車と並び陸戦の要になる人型兵器だ。

ニケが生まれて時代遅れで代替わりかと思えば、100年後も内外で使用され続けているあたり、使い勝手が良いビークルなのだろう。

 

それがラプチャーの妨害でアークまで来れないというのは痛い。 既に防衛線に配備されている機体もあるが、多い方が良いに決まっている。

 

だがEDFは運に見放された訳ではない。

ストーム1が生きている様に、別働隊の中には辿り着ける者もいる。 その一部にコンバットフレームを運用する者、ゴーン1がいた。

 

 

『こちらゴーン1』

 

 

司令官は飛びついた。

藁にも縋る思いのように。

 

 

「ゴーン1! 何機動ける!?」

 

『2機だけだ……突入する!』

 

「たった2機か……健闘を祈る!」

 

 

そうしてアークまで辿り着く者たち。

正史より戦力が増えていく防衛線。

 

人類はまだ、戦いを続けている。

 

この先に裏切りと絶望があろうと。

大局は変わらなくても、何かが変わりつつある。

 

希望はある。

諦めなければ、きっと……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「スノーホワイトだ。 聞こえるか?」

 

 

鼓膜を震わす白雪の声は、ワイらの分隊全員に聞こえる。 ノイズなく鮮明だ。

エブラ粒子とやらが完全に消えた訳じゃないのだろうが、これで信号弾頼りに空を見上げる事も少なくなって良かった。 首と目が痛くなるのは嫌だからね。

 

早速リーダー代行のドロシーは答える。

 

 

「よく聞こえます。 エブラ粒子が薄まった様ですね。 これで連携もし易くなります」

 

「早速だが試す機会だ。 監視所にラプチャーが接近している」

 

「なんですって」

 

 

ドロシーの顔は険しくなり、釣られてワイとピナちゃんもビビっとく。

演技ではなくガチめに。 いやだって、記憶では襲撃は無かった筈だから。

ストーム1はというと、フルフェイスヘルメットで表情が見えない。 代わりに軍用通信機器を弄って通信強度を確認しては頷いている。

 

これは……期待して良いんだよな?

 

 

「直ぐこちらに戻って戦闘に参加してくれ。 どう動くかは任せる」

 

 

言うだけいうと、白雪は切ってしまう。

相変わらずクールで素っ気ないというか。

 

それに呆れ混じりのドロシーと、不安気なラプンツェルだが、ストーム1は落ち着いたままだ。

 

 

「ラプチャーが監視所に来たようです。 直ぐに戻り迎撃します」

 

「はい! 直ぐ合流しましょう!」

 

「それなんだが」

 

 

ストーム1は提案した。

無線機を得意気に見せながら。

 

 

「敵の側面を叩きたい。 遊撃部隊の癖でね」

 

 

ワイはピナちゃんと顔を見合わせる。

老兵にも役立って貰おうじゃないと。

 

 

「ピナちゃん、期待してる?」

 

「うん。 君は?」

 

「モチのロン」

 

 

意見が合ったなと。

拳を互いに握り、ぶつけ合う。

 

見せて貰おうじゃない。

先の大戦での、英雄とやらを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜アーク臨時監視所 防衛線〜

 

 

「ラプチャー接近! 戦闘配備! 資源回収班とストームを呼び戻せ!」

 

「既に向かってます!」

 

 

少尉が叫び、皆は慌ただしく動き回る。

空腹と生傷を抱え、銃を構えていく。 敵が来なくても生きるか死ぬかだが、何もせず死ぬのだけは勘弁なのだ。

 

 

「ゴーン1も来た、何とかなる」

 

 

慌しく人とニケが交差する中、二足歩行してくる2つの影。 コンバットフレーム、大戦初期は量産型として主役だったニクスB型だった。

武装は実弾で、両腕にリボルバーカノンをマウント、両肩にミサイルポッドを載せる。 今となってはグラビス型より新しくもエイレン型の前ということで旧式化が進んでいるが、歩兵や下手なニケより火力は上であり、頼もしい事に変わりない。

 

 

「ゴーン1、援護感謝する!」

 

「意地を見せよう。 地球人のな……ッ!」

 

 

そういうや、搭乗する2人のパイロットはコックピット内でパチパチと操作。 操縦桿を握り直し、最後の花を咲かせるべく戦列に加わる。

 

 

「バトルシステム再起動。 ミサイルを機械共に叩き込んでやる!」

 

 

その姿にニケや隊員は見上げ、頼もしさを感じた。 古いとはいえ、性能は保証ものである。

 

 

「古いものほど、な」

 

 

何かを思い出して、紅蓮は呟く。

呟きながら、最前列の土嚢裏にドカッと座ると、目を閉じて剣を鞘から少しだし……しめる。 友との金打(きんちょう)のようであった。

 

 

「スノーホワイトも思わんかい?」

 

「贅沢を言える状況ではない」

 

「そうかね」

 

 

覚えてないのかね?

冷たく淡々とした回答に寂しさを覚えつつ、紅蓮は現実と対峙する。

土嚢の向こうから紅い眼を輝かせ、地響きと共に押し寄せる機械の群勢がやって来る。

 

 

「まぁ言わずとも」

 

 

同時に青い空を見上げる。

地響きとは別に空気が揺れ、音速で何かが空を耕し過ぎていく。

 

 

「お上は贅沢させてくれる様だよ?」

 

 

刹那。

 

 

ドゴォオオンッ!!

 

 

烈しい轟音。 黒煙と爆炎混じりの大山脈が目の前に突然と盛り上がる。

その眩い光景にスノーや他の隊員が目を白黒させる中、鼓膜を震わすは英雄の声。

 

 

『航空ショーだ』

 

 

次から次へと飛び交い始める航空機と砲弾。

それらは何の迷いなくラプチャーの上で交差し、四方八方、多種多様な爆弾と銃弾が狂喜の群れを木っ端微塵にしていった。

 

 

連続要請(長電話)に付き合って貰うぞ、機械共』

 

 

贅沢な火力。

もう見る事はないと思っていただけに、皆は暫く呆気に取られてしまうのだった。




新しい展開が無い中ですが……
更新常に未定
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