脳みそ抜かれて女の子になって人類守るんだよ!   作:ハヤモ

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前回のあらすじ
マリアン山場突破

今回のあらすじ
まだ見ぬ未来へ

新年明けましておめでとう御座います
今年も宜しくお願いします


49.生存の刻

 

 

『シミュレーション上の勝率は62.4%でした。 お見事です、指揮官!』

「状況終了。 分隊集合、報告せよ」

 

 

新米がぎこちなくハンドサインを天にあげれば、素直に云うこと聞くニケ達。

251も倣って隊長の元に集まり、ご覧の通りだと手短に報告を済ます。

 

 

「損害軽微。 残弾数良好」

「私もです」

「以下同文」

「251もだ。 侵食なし、死傷者なしだ」

 

 

報告と現実を照らし合わせ、ホッとする新米。

それはワイとピナちゃんもや。

マリアンの死を見ずに良かったわマジで。

この先の事は考えたく無いが。 今は喜ぼう。

 

 

『了解しました。 現時刻を以て討伐作戦を終了します。 アークにお戻り下さい』

「ラジャー」

「251はベースに帰還する」

『了解。 支援、ありがとうございました』

 

 

アークへの報告を終えれば、04-F分隊の皆が敬礼をしてくれた。 倣い251も動作する。

 

 

「支援ありがとうございます」

 

 

ラピが1番に口を開いた。

 

 

「レジスタンスとの共闘は初めてではありませんが、取り分け技量と装備に助けられました。 改めて礼を言います」

 

 

そう言っては、ワイの事を見る。

目が合い会釈。 両手を広げおちゃらける。

 

 

「なんや。 ワイが気になります?」

「振る舞いに迷いが無いから」

「せやろな。 地上暮らしは何でも出来た方が越した事ない。 空も飛べば、コンバットフレームも動かすし料理もするもんで」

「料理ぃ? 好きな人でもいるの?」

 

 

アニスが割り込んで揶揄う。

苦手意識芽生える絡み止めぇや。

今や昔の人間時代、黒歴史発動ボタンの縁をなぞられとる気分なるんで、ホンマに。

 

 

「皆の為や。 期待するもんちゃいまっせ」

「ふーん? じゃ、ピナちゃんに聞くわ」

 

 

そう言って今度はピナちゃんに絡むギャル。

しつこい。 胸揉み扱いてやろうか?

 

 

「で、本当は? お姉さんに教えてみ?」

「昔はいたみたいです。 今はいません」

「あっ……ごめん」

 

 

ピナちゃんは憂いを混ぜて答えた事で、アニスの沈静化に成功する。

ナイスピナちゃん。 ズコズコ下がるアニス。

敗走モードにザマァ見さらせ。

流石やでピナちゃん。 色々頼れるさかい。

せやけどワイ男やから。 ソコ忘れるなかれ。

あと昔はいたって、かの者なんて別に何とも思っとらんよ。 尊敬しとっただけ。

 

 

「昔話なんぞ爺臭い。 悲哀で腹は膨れんわ」

 

 

ワイは切り上げると、マリアンに改める。

 

 

「指揮官諸共生き延びろ。 援護はしてやる」

「は、はい。 ありがとうございました……あの昔、どこかで会いましたか?」

「さぁの。 記憶は浅く地上は広いもんで」

「そうですが……失礼しました」

 

 

はぐらかした。

まさかリープの話をする訳にもいかんし。

あたオカ扱いマジ勘弁。

 

 

「私語は終わりだ。 戻るぞ」

「ラジャーっす」「はい」

 

 

隊長が咎め、それぞれ踵を返す。

背を付き合う刹那、ワイは別れの挨拶をば。

 

 

「マリアン!」

「?」

「また会おう! お達者で!」

「はい! 貴女も お元気で!」

 

 

今度こそ、背を向け合い帰路に着く。

今日は生き延びた。 明日はどうだいってね。

 

 

「で、マリアンは助かったな」

 

 

背を見せ歩くマリアン達を一瞥する。

正史じゃ無惨な姿だった彼女は、綺麗な形を残して、なんなら指揮官に寄り添って歩いていた。

彼女の横顔から溢れる笑顔。 夕日が照り返し眩しいものだ。 特に包帯は白で視覚的に眩い。

 

 

「リア充を助けてツライさん」

 

 

けども、ささやかな報酬だった。

この為にワイらは時間を遡ったんやなって。

 

 

「望んだ事でしょ。 次は分からないけど」

「次があるんか。 しんど」

「今に始まらないよ」

「せやなぁ」

 

 

次。 未来。 変わらぬ日常。 先見えぬ生死。

ニケに課される、光明無き戦争。

 

ピナちゃんはドライやなぁって。

そんな真面目さが良いんやけどね。

良くも悪くも慣れた絶望とも云える。

 

 

「でも分からんな」

 

 

それはそうと、疑問が生まれてしもうた。

忘れる前に共有しとくわ。

 

 

「マリアンは何故に侵食されなかったんやろうか。 アークで既に侵食を受けていたなら、今回も発狂する可能性は考えられた」

「うん。 戦局の変化と関係があると思う。 それで犯人は必要ないとしたのかも」

「微妙な変化やのに。 大局は変わっとらん」

 

 

今回も1周目と同じで、地上は荒廃世界。

違うのは補給線が細々とある事、それにより多少戦力があるくらいや。

 

結果オーライやけど。

リープ中に判明した原因は殆どない。

はいそこ、何の為のリープと言うなかれ。

 

でもね、この先ツライさんになったら、またリングに手を出すのよ。 ワイは詳しいんだ。

 

 

「まっ、気楽にやろうや。 変に身構えるのも疲れるし、周囲に気取られても面倒やろ?」

「それはそうだけど」

「最悪、またリングでドロンよ」

「ストーム1も言っていたでしょ。 あまり繰り返すのは良くないって。 敵に勘付かれたら終わりだよ……アークの内側にいる犯人も分からないのに」

「大丈夫やって安心しろよ」

 

 

ほんと、気負って仕方ない。

ワイら権限の無い量産型が、ジタバタするだけ沼に嵌められて沈められる。

 

 

「いつも通り戦って生き残る。 結局、ワイら兵士に出来る仕事はソレしかない」

「そうなのかな」

 

 

機関銃を揺らし、影を落とす。

今はマリアン共々生き延びた事を素直に喜ぼう。

 

それが現実逃避だとしても。




マリアンを助ける目的は達成した様子ですが……
果たして未来は。

一旦は区切れた感
心理描写や地の文、テンポといった間隔に粗が続く中ですが……果たして続けるか否か。 文の面白味に欠けるのもあり。
マリアンを救えてもメインストーリーの展開は残ります。 主人公やニケ世界の謎も未解決な部分も多い中ですが……
そも、マリアンが生存する等オリジナルを入れていく事で物語に問題が発生する恐れがありますし(今更感
ご意見、感想、お待ちしております
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