脳みそ抜かれて女の子になって人類守るんだよ!   作:ハヤモ

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前回のあらすじ
女王討伐作戦中止、残存戦力はアークへ集結

今回のあらすじ
ゴッデスとの会話

キャラ増えると大変。 言葉遣いとか反応……
台詞を多くしつつ、でも進行しないと……
原作側の謎が多い中、物語の行く末は如何に
……その意味ではフライング感は否めず
個人的にも心が離れる中、どこまで行けるか
敵が解明出来たら大きく改変出来そうですが
今は色々無理矢理感が否めず……


62.交流

 

 

「ゴッデスは有名人だ、把握しているよ。

政治家令嬢のドロシー。

次期教皇候補のラプンツェル。

ガンスミスのスノーホワイト。

豪快で快活なレッドフード。

指揮官は元傭兵の荒くれだが……リリスに絆されて丸くなった雰囲気だな。

皆して癖は強いが信頼できる。

早々に同じ戦列で頼もしい限りだ」

 

 

出発前、他のゴッデスメンバーと顔合わせ。

ストーム1と主任は把握しつつ、会釈する。

 

スペック差にワイ嫉妬。

スタイル違い過ぎん?

 

特に胸を見比べ、ペタペタと己を触る。

スノホワ以外ボイン。 ワイ、まな板。

胸囲の格差社会。 童話型と量産型の差。

勝ち目はありまへん! 圧倒的敗北ッ!

 

でも付き合い長いのワイやから!

時間戦術の秘密を抱き合う中や!

実際、抱かれたんやぞ舐めるな!

 

なんて話はアドバンテージにならへんの!

 

男は美女とヤりまくりたいもの。

ヤリ◯ンなら遊びで次々喰らう奴もおる。

対する女は高スペックに惹かれるもの。

美顔に金持ち。 ワイの敵。

全員でなくとも多くは当て嵌まる共通条件。

嵌め合いになれば、量産顔のワイは弱者!

 

ヤリ捨てオ◯ホで終わる人生はアカン!

主任に改善案を出さねば無作法というもの。

セシルの改造話とか、将来のニケ話とか。

 

そんで100年後はボインとなる!

ピナすまない、ワイはもう そっち側ちゃう。

そう煽れるようにワイはなりたい。

 

それもリープの目的の1つだった筈や。

あくまで仕事。 私事ではない。

 

そう主任の援護を求めようとチラ見するも。

本人は技術屋同士でイチャついておった。

内気眼鏡に見えて男が此処にもおりおった。

 

 

「君が最年少のスノーホワイトか。

噂通り愛らしい体だな。 いや悪い意味はない」

 

 

言い方キッショ!

アンタ奥さんいるやろ。 チクるぞオラァ!?

 

 

「データプロフィールを拝見した。

幼くして武器製造や整備を担当するとは。

将来有望の若手がいるのは素直に嬉しい。

僭越ながら応援させて貰っているよ」

 

「そんな、ありがとうございます!」

 

 

ロリホワ、気持ち悪がって良いのよ?

ワイやったら金的も視野に入れる。

 

 

「主任の話もかねがね!

多くの兵器開発に携わってきたと聞きます!

先の大戦では勝利に導いた影の功労者!

そんな方とお会い出来て嬉しいです!」

 

 

……だがまぁ、随分と明るく話すもんで。

人懐こく可愛いかよ。

 

100年後と雰囲気全然ちゃう。

背が低く、胸元の大きなリボンが可愛い。

合理的で食いしん坊で融通効かん事なさそ。

ザ・ロリホワ。 穢れ無き純粋無垢。

ワイ、こっちの方が好き。 胸的にも。

 

同時に思考転換……人格変貌。 恐ろしく思う。

将来、あんなにも変わるもんかと。

破滅的になるよりマシやけどな。

未来を知る者ほどツライさんになるわコレ。

ピナいたら、どない気持ちやったんやろ。

 

一方、ワイはメス堕ちしたっぽく。

何故だか記憶がないのが幸いやが。

またならんよな? おマ◯コされへんよな?

誰か、そうと言ってくれ。 頼む……ッ!!

 

 

「───整備を始めるなら、見学しても?」

 

「は、はい! 喜んで!」

 

「色々学ばせて貰うよ」

 

「……主任って知る人ぞ知る人なんね」

 

 

そのまま2人は小部屋へと消えていく。

事案発生かな? MPこっちです。

 

 

「ストーム1、主任が幼女と2人きりよ?」

 

「整備の話だろ。 熱中し過ぎないと良いが。

……俺も元整備士だ。 手伝ってくる」

 

「えっ、ナニする気?

パートナーやろ? 記憶持ちやろ?」

 

 

あかん。

2人の男、欲に負けて3Pになってもうた。

主任は兎も角、旦那が手を出すの許せへんし。

若者に ちょっかい掛けたいのは分かるがね。

 

 

「おチビちゃん、人気者だなー。

お前もそう思うだろ?」

 

 

振り向けば真紅の長髪をした美女が立つ。

気安い姉貴って雰囲気。

頭部から2本の角生やし、ヘソ出しだ。

あと胸が大きい。 嫌味かな?

 

 

「まぁ、アナタがレッドフード様?」

 

「サマなんて堅苦しいのはナシな!

アンタ、名前は? あるんだろ?」

 

「皆からはツライって呼ばれます」

 

「そうか、ツライ! 宜しくな!」

 

 

ニッシッシと歯を見せ笑うレッドフード。

詮索なし。 豪快ズボラで、元気な狼娘や。

 

 

「……そら暗い顔しても しゃーないしな。

またも敗北ルートやが直行便やないし」

 

 

次の世界線に期待しよう。

主任が仲間になったし。 変化はある筈や。

 

 

「……私は途中で抜けると思う」

 

 

レッドフード、顔色変えず勢いで言う。

黙っていられないタチなのかな?

それとも聞いて欲しいのかな?

短命故、皆の心に傷付けて逝きたいってか?

カマチョが、期待に答えようじゃない。

 

 

「何用で?」

 

「アレだ。

体にガタがあってよ。 メンテだ、メンテ」

 

 

変な誤魔化し方だ。 嘘が下手っちゅうか。

それとも侵食の影響か。 両方か。

 

 

「戻って来る、ってのは酷ですかい?」

 

「少なくとも故郷には戻りたいな」

 

「逸らすんなら最初から……。

いえ。 失礼しました。 留守は お任せを」

 

「すまないな。

動ける内は全力でやらせて貰うからさ」

 

 

謝るなら最初から……以下無限ループ。

そうなる前に、彼女は旦那のいる部屋へ。

挨拶なんやろけど、整備中に詰めるなや。

 

 

「後は性女様とドロシーかね」

 

 

リリスと指揮官は今後を話し合ってるし。

紅蓮らは尚も気絶中やし。

話しかけられそうなのは他の者。

とはいえ、量産型の分際で出しゃ張るのも。

ピナがいれば良かったんやがな。

とか思っとると、向こうが来てくれた。

女神の思し召しは知らんが、好意は嬉しい。

 

 

「初めまして。 剣士と共にいた方ですね?」

 

 

聖女で性女なラプンツェルが尋ねる。

修道服は100年後と異なるが、とりま頷く。

 

 

「はい。 ツライと申します。

貴女はラプンツェル様とお見受けしますが」

 

「ご存じでしたか」

 

「有名ですやん」

 

 

ワイ的にはスケベな意味でも。

見た目も中身もコイツエロだぜぇ?

この時代の彼女はナリを潜めるかもやがね。

 

 

「……ループする度に挨拶するんかな?

残酷やな。 今更気にして仕方ないんやが」

 

「どうされましたか? どこか具合でも?」

 

「大丈夫です。 侵食もありまへんわ」

 

 

少し意地悪。 カマを掛ける。

ラプンツェルは目を逸らして話し始めた。

 

 

「……侵食をご存知なんですね。

知り合いに罹患者が おられるのですか?」

 

 

レッドフードの事は避けてきた。

あまり口外するモノじゃないからな。

互いに気持ち良い話じゃない。

けれど医療団体V.T.C.絡みである彼女。

本人の能力的にも、個人的見解を聞きたい。

 

 

「つい最近に見かけやしてね。

自我は保ってやしたが。 治す術は?」

 

「……今のところ、なにも。

ですが手を尽くしています。 信じましょう」

 

 

信じる者は救われる。

言葉の限りを尽くしても現実はツライさん。

顔を歪ます彼女もまた、本心はツライさん。

どこか他力本願なのも、諦観があるからか。

ワイも意地悪が過ぎた。 反省しよう。

 

 

「……失礼しました。

苦しい戦局の中、つい暗くなり申して」

 

「お辛い気持ちは皆一緒です。

ですが希望はあります。 アークがそうです」

 

「そうですね。

人類は生き延び、戦い続けるでしょうな。

終わりではなく、勝利への1歩としますわ」

 

「お強いのですね。

……助けが必要な時、仰って下さい。

出来る限りを尽くさせていただきます」

 

 

礼をして、彼女は去っていった。

また会う時は えっちなシスターかな?

 

 

「……ドロシーとも挨拶しとこ」

 

 

此処までくると、皆に挨拶しときたい。

100年の関係はリセットされていてもな。

結局、彼女らの強力なしに生き残れないし。

 

寂しいがね。

ピナもそう思うのだろうか。

 

とりまドロシーを探し彷徨くと、いた。

日傘を差し、外を優雅に歩いておられる。

エデンじゃ見られなかった1面やなぁ。

 

 

「失礼します。 ドロシー様ですか?」

 

「貴女は……棒きれを振り回す者と共にいた」

 

 

あれ? なんか棘あんね?

未来より傲慢じゃね?

お嬢様感は記憶と合致するのに。

思考転換なさそうなのにアラ不思議。

 

 

「ツライと申します。

先程は救援、ありがとうございます」

 

「律儀に礼を述べに?

悪い気はしませんが、どうか気負わずに。

……戦いは続きますからね」

 

「はい。 また ご一緒出来れば光栄です」

 

「……地上を放棄する事になったのに。

アナタは慕ってくれるのですか」

 

 

プライドが高いドロシーらしい。

故に折れる時は折れる姿はツライさん。

加虐性がムクムクするも、此処は大人に。

 

 

「悪いのはラプチャーでありんしょ。

それと慕うのはワイだけやありまへん。

共に来た紅蓮達、英雄らもです。

あとピナっていう大切な友人も」

 

「であれば、最後まで勝利の女神として振る舞わねばなりませんね。

……アナタの戦い振りは少しだけ見ていましたが、かなり戦い慣れしている様で。

他の量産型を見た訳ではありませんが、とても頼もしく感じています」

 

 

いやぁね、期待には応えられないかと。

それに皆してワイみたいやったら困る。

アドバンテージが無くなるというかね。

約2世紀経験して下の下はツライさん。

 

 

「自惚れませんが、個人差があるかと。

共にいた剣士、紅蓮らもそうです。

元量産型にも個々に優劣がある様子。

良くも悪くも性能が安定しておりまへん。

量産初期というのもあると思いますが」

 

「個性があるという事でしょうか。

あなたとは仲良くできる事を願っています」

 

 

ニコッと言うのがツライさんポイント。

ちょちょいとチクチク。

慇懃無礼ってやっちゃな。

リリスもレッフーもいるから余裕かな?

 

 

「ピナとも仲良くしてくれたら嬉しいです」

 

「覚えておきましょう」

 

 

そう言ってワイらは別れた。

未来の方が好きやわ、やっぱ。

ツライさんにならんと分からんか。

だからと皆して絶望に堕とすのは違うがね。

 

 

「指揮官とリリスは……」

 

 

遠目に見る。

仕事の話は終わったのか、和やかな雰囲気。

けど親しく話す2人の間に挟むのは憚れる。

……アレだ。 たぶん2人はデキてる。

ニケじゃなきゃ形見を孕んでるまである。

 

 

「……人類最強にも穴はあるんか?

人外扱いの旦那にも珍棒あるから あるか」

 

 

最低考察にピナがいたらツッコミ受けそう。

が、無理に絡む事もない。

それよか旦那の所に戻るべし。

合体してウルフドッグになってたら嫌だし。

そう思い、スノホワの整備部屋へ移動したら。

 

 

「───レッドフードは装備を雑に扱うか」

 

「そうなんですよ!

銃口に手を置くし、地面に擦るし!

不潔で台尻からキノコも生えたんです!」

 

 

卑猥に聞こえたワイは欲求不満やなって。

 

 

「曹長が聞いたら怒るぞ」

 

「どうしたらそうなる。

……どれだけ雑に扱っている?」

 

「太陽で殺菌してるから大丈夫だって!」

 

「マフラーだって洗ってないでしょ!」

 

「品性を疑われても仕方がない行為だ」

 

「戦場で洗う暇はないにしてもな。

だが臭いのは嫌だろ。 部隊の士気もある」

 

「英雄様は容赦ねぇなチキショー!?」

 

 

随分賑やかであった。

スノホワが可愛らしく怒っているのは和むが。

英雄2人相手に随分なご身分で。

あいや、ワイ以外英雄級なんやが。

 

 

「ワイを蚊帳の外に、随分お楽しみで」

 

「ツライ聞いてくれよ、皆して私を弄るんだ」

 

「日頃の行いです。 反省して下さい」

 

「ヤだね、ナニも悪くねぇもん!」

 

 

子供っぽさを出すレッフーさん。

侵食されたニケの姿か、これが……?

 

 

「随分と打ち解けてる様で何よりです。

で、スノー様、改めて初めまして。

ツライです、兵科は機関銃射手。

よろしゅう願いますわ」

 

「あ、はい。 宜しくお願いします」

 

「無視かよ!」

 

「無視はしてませんでしょう」

 

 

吠える狼はさておき。

ワイはワンちゃんことストーム1を睨んだ。

 

 

「……なんだ。 俺がナニかしたか?」

 

「逆にワイ以外とナニかしたん?」

 

「ただ装備について話していただけだ」

 

 

ワイら静かなる夫婦喧嘩。

幼く機微に疎そうなスノーは首を傾げる。

逆にレッフーはイヤラシイ顔でふーんときた。

 

 

「ああ、そういう関係だったのか」

 

「1夜の過ちだ。 言いふらすなよ」

 

 

ばっ、ストーム1!

ナニ認めてんの、弱味握らせたもんよ!?

 

 

「よーし、わかった!

みんなー! 英雄様とツライがあっ!?」

 

 

脱兎の如く部屋を飛び出そうとする赤狼。

が、予測していた様に旦那が角を掴んだ。

恐ろしく速い動き。 ワイは見逃しちゃったね。

 

 

「大の男を怒らせるとは悪い子だ。

地元で慣れてんだろうが、俺には通じんよ。

それともお仕置きが欲しいのか?」

 

「わ、悪かったよ……離してくれって」

 

 

苦笑して誤魔化す彼女だが、声が震えおる。

本能的にビビるわな。 旦那はそういう人や。

 

 

「ストーム1は凄いですね。

レッドフードの瞬発力に反応するなんて」

 

「さすが相棒だな。 まだまだ現役だ」

 

「いやいやお前ら? 本気出してねーから?

本気出したら余裕で逃げれたからな!」

 

「だろうな。 そもそもが偶然だ。

ニケに人間は勝てんよ。 スペック差がある」

 

 

謙遜しちゃってまぁ。

異能生存体なんだからヤりようはあるやろさ。

 

 

「特に1番敵わないのはリリスだな。

遠くから戦闘を見たが……素手で戦っていた。

武器も持たずに敵を圧倒するとは。

超能力者か? サイコキネシスの類か?

……不思議と既視感があるが」

 

「あー、ありゃ誰も勝てねぇと思うぞ?

最高に強くて最高におっかない奴だ」

 

 

リリス……リリーバイス少佐。

ゴッデスのリーダー。 人類最初のニケ。

素手でラプチャーの群を潰す最強ちゃん。

味方で良かったよ。 死ぬんやけどな。

 

 

「さっき無礼を働いたから咎めてしまったが。

外見の華麗さからは想像出来ない強さだ。

人間時代は最年少パイロットという事だが。

陸での格闘経験があったのか?」

 

「私に聞くな、知らねーよ。

てか、アレはそんなんじゃねぇだろ」

 

「ニケ化で様々な知識を詰め込まれる様だ。

企業秘密やら機密だと仔細は未だ不明だが。

憶測に過ぎないが、そういう事だろう。

知らずに進む脳科学には驚かされた。

EDFにも脳波誘導装置はあるものの……。

倫理観が置き去りになっているのは否めんな」

 

 

戦争やからな。

追い込まれると人道は置き去りかもな。

けどな、ワイが女になったんは理解不能や。

 

 

「あまりお姉ちゃんを悪く言わないで下さい。

無礼を働いた、というのは分かりませんが」

 

 

ほぉ、ロリホワはリリスを慕ってたんやな。

悪く言われてムッとして可愛い。

対して旦那、素直に謝罪しつつ意見する。

 

 

「すまないスノーホワイト。

だが歩哨をブチのめすのはどうかと思うぞ」

 

「えっ」

 

「おいおい、そんな事してたのかよ」

 

「焦っていたのか強引だったな」

 

 

呆れるレッフ。

言い方的には珍しかったのやも。

 

 

「あぁ」

 

 

で、あれば。

ストーム1に会いたかった可能性が微レ存?

 

 

「ツライ?」

 

「英雄は有名人やから。

サイン貰おうとしたんやない?」

 

「まさか。 老兵に熱烈ファンがいるって?」

 

 

ナニいってんですかね?

歴史の教科用図書に載るくらいでしょうに。

それを言うは若い衆、レッフにロリホワ。

 

 

「謙遜も過ぎると嫌味だぜ、英雄さんよ」

 

「そうですよ!

人類がいるのはストーム1のお陰です!

そりゃお姉ちゃんの方が強いでしょうけど」

 

 

リリス贔屓はヤめられない止まらない。

相棒ことプロフェッサーも続く。

 

 

「今後、ニケが軍の主力になるだろう。

だが生身の歩兵が消える訳ではない。

そしてストーム1の名は それ以上に永遠だ。

単独の戦術的価値と知名度。

不死身を思わす高い生存率。

最早神話だ、御伽話にしても語り継がれるさ」

 

「大袈裟だ。 それに不死身じゃない。

死ねない理由があるだけだ。 分かるだろ?」

 

「……ああ、そうだな」

 

「やれる事をやる。 それだけだ」

 

「ひゅー。 英雄様は格好良いねぇ」

 

「共に戦えて光栄です!」

 

 

強いなぁ、やはり。

ワイが独り占めするのは勿体ないわ。

だからと他の女に渡したい訳ちゃうで。

 

 

「今はアークの防衛だな。

前より戦力は残っている分、気楽にやるさ」

 

「そう楽観視は出来ない。

戦力が、人が集まれば敵も寄せてくる。

奴等は高性能だ。 小さな音や熱にも反応する。

固まれば遭遇は免れない。

通常兵器が通じ難い装甲、圧倒的火力。

機動力もある。 それが量産されている。

挙句に改良を続けている。

侵食なるニケへのカウンターまで身に付けた。

……すまない、もう分かっている事だな」

 

「構わないさ、気が引き締まる」

 

 

プロフェッサーの不安は最もだ。

けれどこちとら旦那がいる。 何とかなる。

あっ、そうだ。 改良案を言わないと。

 

 

「プロフェッサー、ワイの改良案をだす」

 

「急にどうした」

 

「いやナニ。 将来を見据えてな。

胸部装甲やフェンサーのバックパックによる機動力の強化をして欲しいんや。

口頭はムズイから脳スキャンで良い?」

 

「成る程。 だがこの場で改造は無理だ。

だがバックパックは用意できる。

ラボの外でゴッデスがパージしたからな。

それを使おう。 直せば使える筈だ」

 

「ありがとやで」

 

 

こうして挨拶と準備を整えていく。

紅蓮らが動ける様になれば いよいよや。

再び臨時監視所で世話になる。

同じや。 けれど何かが変わりつつある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そっか、あの人が私の、私達の憧れの人」

 

 

リリスは遠くからストーム1を見つめている。

P12や旧知と話す、英雄を。

その熱っぽい視線は もう1人増えた。

グラサンをつけた男、ゴッデスの指揮官だ。

 

 

「それでサインを強請ったと。

歩哨を退かし、叱れて戻って来たと」

 

「そう意地悪を言わないで下さい。

ずっと会いたかったんですから。

空軍の先輩達のツテを頼って、彼の要請に応えたりはしましたが、結局は直接会いたい気持ちは抑えられなかったんです」

 

「それは俺もだ。 後で しっかり話すとしよう。

……だが彼も良い歳だろう。

感けてないで、俺の指示にも集中してくれ」

 

「ふふ、嫉妬ですか? 可愛いですね」

 

「必要な事を言ったまでだ」

 

 

そう言いつつ、リリスを抱き寄せる彼。

満更でもない顔のリリス。

 

 

「今夜、空いてますか?」

 

「……ああ」

 

「そろそろ最後の夜になるかも知れません」

 

「言うな」

 

 

指揮官は、どこか悲し気に。

表情は読めず、視線を逸らす。

きっと合わせたら、バレてしまうから。

 

妙な意地が後悔を生みませんよう。

リリスは静かに、彼の腕に抱かれ続けた。




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