最強のファンだよ。
今回のあらすじ
再び臨時監視所へ
前回ループ時より戦力多め
その分、敵も押し寄せるイメージ
ストーム1の無双要素やツライさんのメス堕ち要素、キャラ絡みが薄井さんなのは否めませんね……難しいです
ニケ本編より100年前の戦場にいるとはいえ、それでもやりようはあったかと思います。 己の文才の無さにもツライさん
原作側の新ステージにおける新たな謎、新キャラなどにより、展開に矛盾が発生する恐れも大いにある為、改変が何処まで許されるのか……
63.準備
全地球防衛機構軍 残存戦力、最終防衛線に結集。
未完成のシェルター兼、巨大地下都市アーク完成/封鎖まで守るべく、工兵らは塹壕や鉄筋コンクリートで固めた機銃/砲兵陣地を大々的に構築、光学防壁で要塞化、侵攻に備えた。
それら改変に加えて鉄屑を免れた約200体の量産ニケ及び重戦車含むコンバットフレーム等、数多のビークルも集まり、火力は前回ループ時を大きく上回る。
だが、歴戦の兵士ほどラプチャーの数と火力の恐ろしさを知っており、厳しい戦いになるのは避けられないのを察していた。
今となっては最強の歩兵隊ゴッデスに頼りたいところだが、指揮官とリリスが司令部の呼び出しで離脱。
その補填として紅蓮ら近接特化隊員を混ぜた特別編成を組むも、そのままストームチーム共々要人をアークまで護衛/ガイドするアークガーディアン作戦に駆り出されて防衛線を留守にしてしまい、兵の不安を煽る。
アーク防壁建設の障害となるエブラ粒子発生装置の稼働を止めたのも影響した。
代わりに通信は良好、誘導兵器やレーダーが有効になるも、それはラプチャー側も同様である事は皆の知るところである。 恐らくは正史以上の激戦が予想された。
プロフェッサーも状況を予期し、参謀と掛け合うべくアーク内部、EDF総司令部へと足を運ぶ。
なお、空軍と海軍に残された僅かな航空機や潜水母艦も限定的に協力、可能な限り支援を続ける。
限定的というのは、制空権や制海権が喪失した状況で無理矢理飛行したり海面に浮上するからだ。 今までも敢行してきたが、いよいよ動かせる機体がない。 燃料もだ。 本来なら対地支援をやる余裕は無い。
物資や遺伝子情報を載せる潜水母艦に至っては最悪「ノアの方舟」の役割を果たさねばならないので、艦を危険に晒すのはハイリスクなのだ。
それでも抜かれる訳にはいかない故に。
陥落は即ち、人類の滅亡を意味する。
まさに背水の陣。 最後の砦。
兵士らは死守、死物狂いで楽園を守る悲壮な覚悟を固めるのだった。
ツライさんとしては、またこのパターンかと内心辟易しているところだったが。
エデンの光学迷彩で活動拠点を幾つも建造出来たなら、限定的にも人類は地上に残れるだろうなぁ。
でもそんな機密情報はワイの頭じゃ覚えられないし、伝えられんよなぁ。
そんな安直な思考をするツライさんだが。
奇しくも正史約100年後、カウンターズが地上奪還に活用する事になる。
ただツライさんに今出来るのは、前の様に工兵ら共々塹壕掘りや土嚢積みを手伝うのみであった。
どうもツライさんです。
またも臨時監視所の時間軸ですよ。
シンデレラ救えたのにファッキン!
ゴッデスの皆も いつの間に知る服装やし!
これが歴史の修正力ってヤツなの?
シンデレラことアナキオールの妨害なきゃ作戦通りゴッデスが軌道EVに突入して宇宙ステーションに到達して、ラプチャークイーンをブッとばして人類大逆転勝利、ワイと旦那は幸せなキスして終了となったろうに。
現実を重視、戦力温存って腹かい?
とりまピナに会えたと喜びましょう……。
「おーいピナ、無事生きとったかぁ!」
「そっちもね……ラボに行けずにゴメン」
「ええて。 君のこった、原隊抜けれんと」
「うん。 まさか事情を話せないし。
単独でラボに辿り着く力もないから」
「ええよ、無理して死んだら目覚めが悪い。
その意味、ワイは恵まれた」
真面目なピナを慰めつつ、いつかの様に土嚢を摘んで敵襲に備えるワイら。
気休めは多い方が良い。 今回は特にそう。
「ゴッデスの皆様は?」
「アークガーディアン作戦に駆り出された。
前と変わらん。 離脱状況もな」
「指揮官とリリス様、レッドフード様が?」
「せや。 頭は司令部に呼び出しされて。
レッフは侵食で自我ある内に離脱や」
「……厳しい戦いになるね」
トーン低く土嚢を放るピナ。
ワイはスコップ片手に塹壕掘りつつ話す。
「初めてやないやろ。 随分と弱気やな。
昔のワイみたいになって どないする」
「繰り返しても変わらない。
変わった事もあるけど、大局は同じだから」
「そこまで悲観せんでええやん。
何も変わらんって事はない。
この世界線は姫さん助けて主任も助けた。
早期に情報を上に渡せた。
前より結果は出た。 あの戦車と鉄騎がそう。
ワイなんて早々ブースターも手に入れた。
この時代は救えずとも将来性は膨らんだ。
往く末を万々歳で見守ろう。
少なくとも、ワイらがいる意味あるんやで」
EDFの重戦車、タイタンを指差して言う。
コンバットフレーム エイレンもいる。
正史では他の戦線で鉄屑になってたんやろな。
それが早々にアーク行きで生きている。
ビークルだけやない。 隊員の数も多い。
ニケも20、30といわず200もいる。
大所帯やん。 希望はある。 見た目だけなら。
「……まさか君に励まされるなんてね」
「酷っ!?」
「冗談だよ……ありがとう」
ピナは薄笑いで答えてくれた。
大丈夫。 絶望するには まだ早い。
少なくともワイらは何者かには成れた。
希望はある。 功績を誇ろう。
砲弾を砲兵陣地に担ぎ込む。
大小様々な迫撃砲が天を向いている。
周囲には砲兵が重そうな大砲を運搬中。
ニケも手伝い、人より早く展開できている。
「……フェンサーも手伝ってはおるけど。
やはり、ニケの方が細かな作業が出来とる」
「今更だよ?
人間同様の見た目と動きをニケは出来る。
それなのに、腕力は人間を超えている。
フェンサーは外骨格のパワードスケルトンありきで動きが遅い、ブースターやスラスターナシじゃ機動性に劣る」
「それぞれ良い所もあるんけどな。
ニケは肩から榴弾撃ったりせぇへん。
キャノン砲を片手でブチかましもナシ。
武装も一片に4つも携行できん。
装甲もフェンサーが上やで」
「そうだね。 未来でも兵科がある理由だよ」
「使い分けがあるって やっちゃな」
人間戦車フェンサー。 強化人間なニケ。
どっちかしか要らんなんてのは無い。
未来の光景を見るに違いない。
ニケ嫌いの職場があるなら特に。
「対して戦車は微妙か?」
再度タイタンを見る。
全長25mの巨大戦闘車両。 デカい。
デザートタンカラーの分厚い装甲。
砲塔も巨大、主砲は元艦砲のレクイエム砲。
榴弾、或いは貫通力のある滑空砲2門を副砲とし、車体側面にはグレネードポッド、或いはミサイルポッドのハッチが綺麗に並ぶ。
申し訳程度に前方に向けて固定機銃もある。
「火力と装甲はあるんやけどな。
未来じゃ滅多に見なくなったわ」
コンバットフレームはあるのになぁと。
それにピナは考察混じりに答えてみる。
「鈍重だから。
装甲が厚くても、単体じゃラプチャーの火力に押し負けるし、製造コストも高い。
大きくて嵩張るのもある。
資源不足で狭いアークにはツライと思う。
そんなのを量産するなら、汎用性のあるコンバットフレームやニケやフェンサーの装備に回そうってなったんじゃないかな」
「かもの。 普通の戦車も同様かね。
未来じゃ廃墟に埋もれ鉄屑になっとる。
レジスタンスはブラッカーを再利用してたが。
多くはアークの治安維持に回されたか」
バリアス戦車とかな。 都市迷彩やし。
その意味、戦闘ヘリのヘロンもか。
ただ現場目線で文句言うならアレやな。
ブラッカーやバリアスといった普及量産型よ、せめて補助用機銃の1つくらい付けんかワレェ!
武装が主砲1本のみとか敵に接近されたら棺桶やんけ、撃つまでもなく踏み潰されて終わりや!
何でもかんでも随伴歩兵に頼ったり腕の見せ所だ言うて煽るのはアカンでホンマ。
腕で何とかなったなら、ラプチャーがここまで地上跋扈しとらんわい。
兵員輸送車のグレイプも、砲塔外して銃座付けるにしても防盾付きにして欲しいわ。
今さっき到着したイプシロン自走レールガンを見習え。 自衛用マシンガン付いとるやないのよ。 しかも車内からリモコン操作で安全操作。 威力不足や操作性の悪さにケチはあるが。
「物資が潤沢なら地上にも回すかも」
「なら無理や。
アークは常に飢え喘いどるやないの」
「それでも重要な作戦くらいには駆り出される様になるかもよ、主任の影響に期待しよう」
「せやな。
単純にニケを量産しただけで地上奪還とか100年経っても成し得ておらん件、上層部は知り得た筈やし。
戦車含む装甲車らビークルも抱き合わせ運用が珍しくなくなるかものぉ」
1周目前でニコイチ機体なコンバットワゴンが使用されてたし、そんなオンボロでもラプチャーの群れを潰して回れた。
ビークルの火力は真面目にニケ以上やから、有効活用出来れば生存率や作戦の成否に大きく関わる。
次周はストーム1の影響でグラビス型が配備されたし、今回は主任混じりのダブルパンチ。 クイーン討伐は失敗したが、改変は進むに違いない。
ついでにワイの汚珍棒事件も無かった事に。
せや。 ワイの体はクリーンなんや……ッ!
「エイレンやカスタムのセイバーやアサルトは無理でも、ニクスくらい使わせて貰えたりしてな」
「そのうち機会が訪れるよ。
操縦訓練自体は前のループでしたからね」
砲弾を運び終わり、次にトーチカの機銃陣地に向けて弾薬箱を運ぶ。
背負っているフェンサーのガンラックスペースに放り込み、気分は輜重部隊や。
などと気持ちを無理矢理前向きにやっている間にも、他の隊員やニケも敵襲に備えていく。
人員は前より多い分、比例して物資と戦力は多いが、狙撃手や運転手といった専門職となると数は減り、徴兵に近い者は碌な訓練もせず放り込まれている等、一部練度は望むレベルに達していないのが現状。 悪い言い方になるが、烏合の衆に近い部隊もいる。
対するラプチャーは均等な殺戮機械だ。 装甲も動きも大体同じである。 どこで製造されてるのか知らず、そこらでポコポコと湧いては殺戮を始めるからタチが悪い。
攻防戦では防衛側が有利とはいうが、数の利は向こうにあるし、火力も雲泥の差で負けている。
この差を覆すのは最早困難なのは言うまでも無いんやが、問題なのはアーク封鎖完了まで戦線を維持出来るか否かにある。
前のループで成功したやん、と楽観視したいところやが、そうもいかん。
正史じゃN6で味方ごと敵を吹き飛ばしたり、残存兵が各地でゲリラ戦を散発させたから"あの程度"で済んでいた。
それが今回、早々に1点集中。 網に掛かった獲物の如くや。 本来各地で足止め喰らっとったラプチャーも来る事になる。 要は敵の戦力も多いこった。
……まぁ、それらも司令部は分かっとる。
どう戦術を組むか、期待したいところやな。
アーク防衛線、野戦指揮所。
他より やや大型のトーチカ、その薄暗い部屋。
士官らはテーブルを囲い、中央の地図を睨みつつ、司令部や情報部ら上からの命令や情報を元に防御陣形を組み立てた。
士官学校でたての少尉含む、指揮官となる者達は己の兵に陣地構築を命令しつつ、予想される敵の大攻勢に耐える壁を作っていく。
最終防衛線を円とし、東西南北それぞれに戦力を配置、攻勢が確認された方面には他の方面隊から戦力を割いて速やかに迎撃、殲滅する基本姿勢はそのままにはしている。
だがエブラ粒子の散布が止まった以上、ラプチャーは押し寄せ、アウトレンジ攻撃をされる恐れが懸念された。
そうなれば拠点に固まる兵士はひとたまりも無い。 距離が近づけば、その威力に即席の塹壕や稜線の陰は役に立たない。
拠点防衛とはいえ、こちらから打って出る分が必要と判断され、本隊から離れて行動する遊撃班が用意される。
それらメンバーは言わずもがな。
ストームチームだ。
かつての大戦、レッドウォール作戦の様相。
撤退は出来ないが、ストームチームが生き延びている当世界線では十分勝算があると士官らは踏む。
ゴッデスも欠員が出ているとはいえ、まだ現役であり続ける内は希望が残る。
英雄がいるならば、やれる。 その筈だと。
その補助隊も編成、少しでも練度の高い兵士を選抜。 その中にツライとピナの名が連ねた。
ラボでの戦闘実績や行動実績が、一部の士官の目に留まったのもあるが、何よりは総司令部やストーム1からの推奨がデカかったのだ。
「総司令部はナニを考えているのですか。
それも量産型を名指しなんて……。
ミシリスの宣伝や利益絡み、それら差金だと疑ってしまいます」
「ストーム1も推奨した、間違いない。
なんでもコンバットフレームを動かせるライセンス持ちだそうだ。
よほど信用に足るニケなのだろう」
「だとしてもゴッデスの方が良いのでは?」
「ゴッデスには本隊のまま迎撃して貰わねばならない。 新兵だらけではマトモなフォローは望めない。 突発の出来事にも対処できる人員は常に手元に欲しい」
「塹壕を墓穴にさせない為でもある。
無論、砲撃支援もさせる。 僅かだが空軍と海軍、衛星やミサイル基地に支援要請も行う」
「……全幅の信頼を置くほどに、ストーム1は凄い方なのですか?」
「命を無駄にする、馬鹿げた作戦に見えるか」
「あっ、いえ……そういう訳では」
新人の少尉は懐疑と不安で顔を顰めたが、中尉は安心させる様に答えを言うのだ。
「安全な場所を教えてやる。
ストーム1の背後だ」
かつて軍曹の部下が似た事を言っていた。
今回はアークが背後となる。
後は それぞれがやるべき事をやるだけだ。
「この戦い、必ず勝つぞ」
それがフラグになるのか否か。
クラッシャーの異能生存体がいるからと、作戦自体が成功するとは限らない。
それでも隊員らは希望に縋って祈ってる。
かつての英雄に。 今の女神達に。
「そうか、ゴッデスを抜けるのか」
ストーム1は うら寂しく言う。
分かっていた事だが、いざ現場に出くわすと言葉に詰まり、何か言わねばとなるあたり、英雄もまた人の子だった。
対するレッドフードは格好付けたままだが。
「ああ。 いつ自我を失うか分からないからな。
おチビちゃんには悪い事をしたと思ってる」
「なら、別れ方を考えるんだったな」
「英雄様は手厳しいねぇ!
まっ、今更どうこうできねぇからさ」
「君を救えないのに、英雄と呼ばなくて良い。
好きに幻滅してくれて構わない」
「いや、寧ろドキドキしてる。
……侵食が進んでるのかもな」
夕日に照らされながら、赤面する赤狼。
瞳も燃えるように赤く、その火に男を焚べる。
「なあ、まだ同情してくれるならさ。
悪いって思ってるなら私の願いを聞いてくれ」
「なんだ?」
「私を……抱いてくれ」
突然過ぎる提案。
時間が一瞬止まり、息が詰まるも、感情の奔流を押し殺して英雄は、男は悩み、口を開いた。
「急だな。 俺は見た目も内も中古だぞ」
「分かってるよ。 でも、欲しくなった。
若気の至りってヤツさ。 時間もない。
なら最後くらい良い思い出を作りたい。
あっ、ガキは作れねぇ体だけどな!
……これが理由じゃ、ダメか?」
「最期を寂しくさせるほど、俺は非情になれない……いや、欲を捨てられない最低な、ただの男だぞ」
「分かってたよ、そんなこと」
夕日に照らされる中、影が重なっていく。
誰も見ていない、最期の別れ際。
「ツライ、ごめんな……」
最低なのは私もだ。
贖罪にもならないのに、女の名を呟きながら。
それを聞いても尚、2人は終わり逝く温もりを分かち合う。 熱く、冷えるのは一瞬の、切ない甘さ。
ツライは知らない。 知らなくて良い。
散々男だなんだいうて、脳が雌堕ちしつつある状態だ。 その中で知ったら、雌落ち加速の思考転換モノであろうから……。
更新未定