脳みそ抜かれて女の子になって人類守るんだよ!   作:ハヤモ

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前回のあらすじ
脳の戸締り出来たら良いな(辱

今回のあらすじ
ツライさん、人格排泄

ピナの言動に違和感ありありで書き直し……


66.専属オペ子

空海軍の支援がいよいよ消えても、ラプチャーはインプットされた通り忠実に勤勉に、情け容赦無く大量殺人を繰り返す。

その様子は岸に寄せる波濤のソレ。

陣地は削れ、死傷者は増え、士気は下がる。

苦痛と恐怖、不快感。

ニケと違い、老廃物で悪臭が溜まる塹壕。

不衛生故の病気、飢え、過度なストレス。

それでも必死に耐え、戦い続けた。

英雄であるストームとゴッデスの為。

人類の為、大切なものを守る為に。

精神の支柱がある限り、戦える。

 

 

『だからこそ、君を死なせる訳にはいかない。

参謀と封鎖担当のオスワルドと掛け合った。

次の便で最後の物資を送る。

頼む。 生き延びてくれ……ッ!』

 

 

プロフェッサーからの通信と共に地下から昇ってきた最後の支援物資。

決して潤沢とは言えないが、確かな命綱。

アークは地上部隊を見捨てない。

そう兵士らは思い込み、群がった。

上層部がそう仕向け、思惑通り兵は踊る。

 

その欺瞞を把握しているツライさん。

 

戦線から遠のくと楽観主義が現実に取って変わる。

そして最高意志決定の場では、現実なるものは しばしば存在しない。

戦争に負けている時は特にそうだ。

 

……そんな、何処かの人の言葉が脳を過ぎる。

 

上層部、特に未来の中央政府にて、そうした存在を匂わす臭い話は時折感じた。

危険から隔離された安全圏が長く保たれている程に、弛むのは仕方ないのかも知れない。

 

人も政府庇護の元、身柄の保証を疑わない。

では政府を守るのは? その秩序を保つには?

その時の最終手段を知っているか?

 

……今は、と。

兵士も、生き延びたい。

 

輜重を漁り、なけなしの物資を分配。

前同様、弾薬を運搬し、人を手伝う。

 

同じだ。

けれど。 何処かは改変されている。

そう信じないと、やっていけない。

 

拠り所は必要だ。

例え嘘でも構わない。

希望は、必要だ。 誰にとっても……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『……これ以上の支援は困難です』

 

 

情報部、専属の女オペレーターからの報告。

エブラ濃度は低く、声は鮮明だ。

 

 

『空軍のKM6、F76-vultureも全滅。

ガンシップの飛行も行えません。

……航空戦力は尽きました。

海軍の残存艦艇は潜水母艦3隻のみ。

それら全ては水中ラプチャー、クラーケンとの戦闘で損傷、修理で動けません。

サテライトは砲身融解、再発射は不可能。

砲兵隊は砲弾切れで陣地を放棄しました』

 

 

外部からの支援は、もう望めない。

通信が良好な分、絶望も運んでくる。

そんな暗い報告に、ストーム1は淡々と了解。

この程度、先の大戦で しょっちゅうだった。

更なる絶望を知る身としても、嘆く事はない。

 

 

「了解。 だが戦力は まだあるさ。

ニケもコンバットフレームも健在している。

他のビークルも僅かに残っているな。

どうとでもなる。 アークを、君を守ってやる」

 

『……貴方はいつも希望をくれる。

最早、戦力はアークのみです。

いざという時は私も戦います。 貴方の隣で』

 

「他に道が無い時で良い。

……アークへの道のようにな」

 

 

配慮した様で、上への皮肉を添えていく。

オペ子は情報部として知る範囲で答えた。

 

 

『周回者からすると、"また"になります』

 

「予想していた分、落胆はないな」

 

『封鎖すれば外部からアクセス出来ない、とは封鎖担当者の話ですが……。

実際のところ、そうとも限らないのです。

何年も経てば昇降機が幾つも出来ますし、それらに乗ればアークに向かえる筈です。

ですが、政府はEDFに良い感情を持っていませんから……これは私個人の意見ですが、利権絡みの問題もあり、障害はこの気に排除する腹かと思います。

そうだとして……恨み切れませんね。

地上を守れなかったのは事実ですから。

一部高官は、EDFを罪人扱いしています。

腹が立たない訳ではありませんけれど……』

 

「だろうな」

 

 

この辺は大凡正史通りだった。

政治上の擦り合いも興味が無い。

しかし、改変は互いに意識する。

 

 

『ですが希望はあります。

司令部は貴重な戦力回収を諦めていません。

既に受け入れ体制を整えているとの事。

基盤が整い次第、アーク2階部に前哨基地を建設、そこに収容ないし配属出来るよう計画中です』

 

「上手くいくのか?」

 

『正史の情報通り、地上からの資源運搬コスト削減を目的として前哨基地の建設を計画。

その後、地上部隊を受け入れます。

ラプチャーから襲撃される恐れは残りますが、それでも地上よりマシです』

 

「了解。 その日まで持ち堪えて見せる」

 

『健闘を祈ります』

 

 

通信を切ろうとした時。

とんでもない爆弾が投下される。

 

 

『……貴方を楽園でお待ちしています。

お腹の子と共に』

 

「ファッ!?」

 

 

思わず変な声が出るストーム1。

刹那、切れる通信。

 

 

「待て! 今のはどういう事だ!?

誰の子だ? まさか俺なのか!?」

 

 

ストーム1の受難は続く……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嘘……やろ?」

 

 

盗み聞きで思わぬ脳破壊が訪れる!

バラけて即戻ったが、元の形にはならず!

ワイとは所詮遊びやったのか……ッ!?

 

 

「バカなバカなバカな……ッ!」

 

「バカ言わないの」

 

 

ピナからのツッコミを受け、現実に戻される。

ワイはニヤけるデスピナの両肩を揺らした。

 

 

「どないしよ! こんな事ある!?

インターセプトセックスやん、ワレェ!!

こんなん、裏切りやでホンマ……!!」

 

「どうにもならないよ。

向こうが正妻だったってだけの話だよ。

相手は専属の女オペレーターなんでしょ?

お似合いなのは仕方ないね。

終戦時に告白もしていたって聞いたし。

あれ、本当だったみたいだねぇ。

ニケと違って妊娠出来るし、そういう事だよ」

 

 

そんな……ッ!

英雄が愛の無い快楽のみを求めたとでも!?

 

 

「おかしいやろ!

なんで! ワイがいるのに!

1夜の過ちを犯す真似をしやがってん!?

なんで他の女にオラオラ孕めオラァしてん?

性の教えはどうなっとるん、教えはぁ!!」

 

「落ち着こうね?

英雄も所詮男だって話だよ。 夢見過ぎ」

 

「くっ……元男として理解は出来る!

せやけど共感は出来んわ!」

 

 

ハーレムに憧れる事あれど、まさか被害者側になる日が来ようとは……ッ!

戦慄のワイ、悔しさの余り涙を流す……ッ!

そんな悲劇のヒロインのワイに、デスピナは情け容赦無く現実を突きつけた。

 

 

「てかさ君、気付いて言ってる?

男だなんだ言って、今の君は嫉妬に狂う女だよ」

 

 

なん……やと?

ワイを愚弄するか貴様ァ!

 

 

「…………認めっか、そんな事ッ!」

 

「好きにすれば良いよ。

でも脳にストレスがあるんじゃないかな?

また思考転換起こす可能性が出てくるよ」

 

 

くっ、せやな……。

雌落ちの記憶が無いのがその証拠。

いつ起爆するかも知らん雌堕ち爆弾を抱えとる。

そのトリガーはワイにと分からん。

 

 

「いっそピナとベッドでエンカウンターは?」

 

「どっちつかずの精神。

それも2世紀。 英雄共々私も休まらないなぁ?」

 

「ほっとけ! ワイの勝手や!

てか、この世界線の未来を見届けんと!」

 

 

ワイ、己の機関銃に二脚や標準器を取り付ける。

コンバットフレームが駄目になったら、またいつも通りに体を張って戦わねばならんのでな。

 

 

「男だ女だ、ニケだ妊娠だ言うてる暇あらへんわ!

コードNが発令されとらん以上、各地のラプチャーは元気に此処に押し寄せ、正史より数が多い!

けど本部はワイらニケと隊員に運命を託しとる。

その期待を裏切る訳にはいかんのじゃい!

ピナもワイを揶揄っとらんで備えんかッ!」

 

「それだけ元気なら、暫く大丈夫だね」

 

 

己を鼓舞し、叱咤し、状況に備える。

丁度、ラプチャーの影が見えてきた。

 

 

「エンカウンターや、ワレェ!!」

 

 

鬱憤を晴らすように、八つ当たりする様に。

トーチカのスリット越しにフルオート。

皆も合わせる様に戦い始めたのだった。




ハッピーバースディ!(唐突なEDF隊員要素
更新未定
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