総監部が理想的だったら   作:アルマリ

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終幕

「そういえば宿儺の指は忌庫になかったよな?押収した筈だろ?」

 

 

害脳事変と呼ばれる討伐戦が終わり、休暇の終わった伏黒甚爾が長に問いかける。山程あった呪物の中でも異彩を放っていた特級呪物中の特級呪物を見た覚えが無いのだ。

 

 

「儂の唯一と言ってもいい術式の好む部分でな、術式反転した『必滅』で呪物を消せるのだ。」

 

 

「そんな便利な術式だったか?不滅って長が俺と同格に戦えるから強いんだろ?」

 

 

「勿論戦闘では使い物にならん。全霊の呪力と呪力を一定に保ち続ける精神力を半日維持して、手の平の大の物を必滅できるという戦闘では産廃以下の術式反転だ。」

 

 

 

「ああ、長は宿儺に怨み骨髄だったな……半月以上頑張って消したと」

 

 

 

「あのクソの指は無駄にデカイから2回に分けて本当に丸一ヶ月かかったが……これで裏梅は全盛期の4分の1の出力しかない主君に仕えねばならん訳だ!フハハッ!傑作だな!」

 

 

 

数万は殺され嘲笑われた復讐を成し遂げたと暗い喜びに浸る長。刻まれたトラウマに対して一矢報いたと呪力を撒き散らしながら嗤う。

 

 

 

「長様お覚悟を」

 

 

「あ?」

 

 

蝶の呪霊により胸から上が齧り取られる長、だが1秒もしない内に元通りになる。不滅とはこういう事なんだなと甚爾は初めて見た死とは言えない死を珍しげに眺める。

 

 

 

「甚爾に見せるのは初めてか、因みに塵になろうがきっかり1秒で復元する。これが術式を忌む理由であり儂が儂を人間だと定義できぬ理由だ。」

 

 

 

あらかじめ闇堕ち気味になったら頭を潰せと命じていたので一瞬で冷静になった長はつらつらと術式の概要を説明する。

 

 

 

「長は人間だろ?俺は猿だと言われ五条は化け物で夏油と姉御は半呪霊だのと言われてるが、成り立ちも組成も人間ならもう人間でいいだろ。それにもし人間じゃなくても親父は恩人だ、迫害されんなら化け物と猿で人外同士仲良く嫌われりゃいい」

 

 

 

「……それもそうか、九十九の給料も莫大になってきた。真面目に働けば研究費など山程稼げると学んだ奴なら、呪力からの脱却とやらも成し遂げるやもしれん。儂の不滅も術式であり復活の際に世界から微量の呪力を集めておるらしい、脱却が叶えば儂も死ねる。」

 

 

 

「ソレが親父の願いなら九十九の研究に協力してやってもいいが?」

 

 

 

「息子をモルモットにさせるぐらいなら地球の終わりまで生きてやるわ……娘と孫に会いたくなった、今日は学校も休みだろう?連れて来てくれるか?」

 

 

 

「おう、ついでに夏油のとこの双子も連れて来るか……性格あわねえだろうけど恵には呪術師見習いの知り合いも必要だろうしな」

 

 

 

「ふふ、まるで寂しがり屋のお祖父ちゃんの我儘ですね長様」

 

 

「場所は夜蛾の秘密基地でいいか?俺が飛ばしてやろう」

 

 

「フハハッどうせ永く生きるのだ。楽しまねばやってられん!展来も来い、夜蛾の子らに妙に懐かれてるのは知っているのだぞ!」

 

 

 

ワイワイと賑やかに仙人並の老人3人といい大人が遊ぶ予定を立てる様は、少なくとも総監部が平和である事を示していた。

 




夜蛾は総監部を信用しているので自立呪骸の概要は長にのみ説明済み、創る数と理由を提出する事で一級に留まっています。無限の兵隊を生み出せるが数が脅威なのであって兵隊も自身もそんなに強くない、というのが夜蛾の特徴だと思っています。



そして取り敢えず終わりです。呪術廻戦の最新話を見て衝動的に書いたので良くない出来ですが、お付き合いいただきありがとうございました。
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