『それで?これからどこに向かうつもりだったの?』
彼の玉座である椅子の横に近付いて問いかけると、一瞬の間ののち「…王都・キングキャッスルに向かう」と一言だけ告げられた。
先程の気の動きを見る限り、シンバルとタンバリンが悟空&ヤジロベーに倒された直後なのだろう。
『…自分の子が倒されて怒り心頭なのはわかるけど、無茶したらおしまいよ』
*「…貴様に何がわかる」
ただの忠告だったが、怖い顔で睨みつけてくるのと同時に凄まじい威圧が斜め後ろから降り注ぐ。
その顔をもろに見ているもんだから、ピラフ一味が青ざめていた。
『ちょっと心配してるだけじゃない』
*「貴様がワシの心配だと?笑わせるな」
『ほんとなのにぃ…』
プクっとそれとなく頬をふくらませて彼の顔を見やると、物凄く嫌そうな顔をされた。
失敬だな、おい。
…あ、そうだ。聞くの忘れてた。
『ドラゴンボール、いくつ集まったの?』
それを聞いた途端…室内の空気が凍りつくように、冷ややかな目線が降り注ぐ。
*「……貴様には関係ない」
『関係無くはないわ。貴方の野望がどこまで完成しているか、知るのも友である私の役目』
*「勝手に友と決めるな!!」
ぐわっと口を大きく開けて怒鳴ったのだろう。ピラフ一味は「ひええええ!!!」と情けない声を出して目を瞑ってしまった。
『…ピッコロ。貴方相手に怖らがらず、憎まず接したのって何人いたの』
*「なんだと?」
怪訝そうな声で言われたので、彼を見据えもう一度言った。
『だから。貴方相手に怖がりもせず、憎しみもせずにこうして話したのは何人いたの、って聞いてるのよ』
押し黙るピッコロに『まさか0人じゃないわよね?』と再度問えば、「…だったらどうした」と絞り出すように答が返ってきた。
*「…貴様にはわかるまい。化け物と呼ばれた気持ちが…、自分の半身に用済みと追い出された気持ちが…!貴様に分かるはずがない!」
『気持ちくらいならわかるわよ。
噛み砕いて言えば「周りの人に
ピラフ達にも分かりやすく言えば、突如として「私だったら耐えられん…」とピラフがぽつりと呟いた。
…そういえば、ピラフはどこぞの滅亡した小国の国王だったっけ。こいつも結構、無茶してんのね。色々と。
『すぐに信用しろとは言わないわ。心の傷はそう簡単には消えないからね。
でも、貴方を普通の人間として扱う奴もいる事を……覚えていて欲しいの』
そののち出会う悟飯が、そうだったように…。
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