船を手に入れ、彼らが目指す先は……!?
★★★(ルロード)
海賊を全滅させて船をゲットした。
なので、ウッドさんは俺たちにこう言った。
「大地の鎧を取ってこよう」
とうとう、そのときが来た。
俺たちは今まで、鎧なしで戦ってきたんだ。
ずっと、布の服のまま。
「やっと、鎧が着れるんですね」
リルファが自分の着ている布の服の裾を引っ張りながら。
うん。冒険者なのに鎧を着ていない。
ずっと気になっていたよ。
「さあ、船に乗るんだ」
皆が従った。
期待に胸を膨らませながら。
そして船を出した。
風を受けながら、海を進む。
「うわー、広い!」
リルファが船首の方に進んで、笑顔でそう言った。
「何もいませんねー」
地上には魔物がいるけど、海にはいない!
とても平和だ!
そう思っていたら。
船の舵をとっているウッドさんが
「一応、シーサーペントという魔物がいる」
操船をしながら語った。
シーサーペントはデーモンほどではないけれど、厄介な魔物だ、と。
どの辺が厄介なのか?
それは、火炎を吐いて遠距離攻撃してくるところ。
「それは厄介ですね」
頷かざるを得ない。
遠距離攻撃してくるなんて。
そんなの、純粋な殴り合いになってしまうじゃないか!
戦闘ってあれだろ!
近距離攻撃しかできない相手を、こっち飛び道具で一方的に攻撃するものだろ!?
戦ってダメージ受けるなんてキツ過ぎる!
そんな話をしていたら
船が小さな小島に接舷された。
……ここで降りるのか。
「ここで黄金のつるはしを使う」
ウッドさんは金色に輝いているつるはしを持ち出した。
そしてそれを振り上げた。
ザック
ザックザック
掘り返していく。
すると
土の中から何か出てくる。
柔らかい材質で出来た、妙なもの。
一見黄色の服のように見えるのだが……?
「これが大地の鎧だ」
……これが?
服じゃん!
同じ服が計4着出てきた。
「……誰が装備できるんですか?」
リルファが訊く。
それに対してウッドさん
「全員だ」
……全員。
ひとつ、疑問が湧いた。
「あの、これ、タダで手に入りますよね?」
「そうだな」
「最強の鎧なんですよね?」
「そうだな」
……ここで、一拍置いて
正面からウッドさんを見つめて、俺は疑問をぶつけた。
「なんで、店はこれを店で売らないんですか?」
この質問に対する答えに、俺は衝撃を受けた。
「……そんなことをしたら、鎧職人の人々の生活はどうなる?」
ハッと、した。
俺はなんて考えが足りてなかったんだ、と恥ずかしくなった。
そうか……
この大地の鎧が店で売られていないのは、そういう事情だったんだな、と。
大地の鎧:最強の鎧です。黄金のつるはしで特定の場所を掘ることで、無限に手に入れられます。ちなみにどの職業でも装備できます。
このため、このゲームでは鎧屋で買い物する意味がありません。