ウルティマ地獄編   作:XX(旧山川海のすけ)

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大渦に巻き込まれて、伝説の大地アンブロシアにやってきた四人の勇者たち。
彼らはここで何をするのか?


第二十二話 能力値の神殿

★★★(リルファ)

 

 

 アンブロシア……この大地の名前。

 ウッドさんはここに用があるから、あんな危険なことをやったって言ってた。

 この土地は一体何なのか。

 

 ……ホント、何もない。

 あるのはただ、森だけ。

 森と岩山、それだけだ。

 

 ……本当に人が住んでいるんだろうか?

 

「行くぞ」

 

 ウッドさんに肩を叩かれた。

 行くって……

 

 どこに行くんだろう?

 

「どこに行くんですか?」

 

 聞かざるを得ない。

 こんな、人の気配のない土地で。

 

 すると、こう答えてくれた。

 

「神殿だ」

 

 

 

 ウッドさんの案内のもと、延々森を歩き続けた。

 途中で

 

「ここ、アンブロシアでは、あらゆる種類の魔物が闊歩している。出会わないように祈ってくれ、頼む」

 

 そう、ボソリと言われてしまった。

 よっぽどの神頼みなんだろうな。

 

 それが分かったから、素直に従った。

 

 ここアンブロシアはそれなりの広さの大陸のはずなのに。

 驚くほど人が居なかった。

 

 街が無い。

 

 ここは無人の大陸なのだろうか?

 

「ウッドさん」

 

「……なんだ?」

 

 不安になったから、聞いた。

 この大地のことを。

 

「ここ、本当に人が住んでいるんですか?」

 

 とても信じられなかった。

 

 人間どころか、魔物まで居ない。

 どういうことなのか。

 

 あらゆる魔物が闊歩しているって言ってたけど、全く何も、影も形も見えないじゃん。

 さっき祈ったけど、別に祈らなくても、そもそも居ないのでは……

 

「人はいる。僅かな数だが」

 

 ウッドさんは力強くそう断言した。

 と、同時に

 

「見えてきたぞ……」

 

 ウッドさんが指を指す。

 その先に……

 

「魔力の神殿だ」

 

 それは、大理石で出来た、まさしく神殿だった。

 

 

 

 魔力の神殿。

 その中は……

 

 誰も居なかった。

 

 中は広い。

 広すぎて……

 

 冷気すら感じる。

 

「こっちだ」

 

 ウッドさんがそんな中、パーティを引っ張っていく。

 この人の言う通りに動けば間違いはない。

 

 だけど……

 

 こんな無人の神殿に連れてきて、どうしようって言うんだろう?

 

 だいぶ歩いた。

 1時間くらい歩いたかもしれない。

 

 ちょっと、疲れてきたな。

 そう思った頃だった。

 

 ひとりの神父さんが、彫像のように立ち尽くしている。

 

 それを見つけてしまったのだ。

 

 やっと……人!

 

 私は感激してしまった。

 だいぶ久しぶりに、人間を見た気がしたから。

 

「ウッドさん! 人ですよ!」

 

 私がそう報告すると。

 

「良かったな。さて……」

 

 ウッドさんはそれを聞き、背負い袋に大量に放り込出んでいたお金を準備している。

 ……一体何をしているんだろう?

 

「何をしているんですか?」

 

 思わず、聞いてしまう。

 すると

 

 こんな答えが返って来た。

 

「献金の準備だ」




アンブロシア:
人が本当に居ません。
魔物もほぼいないけど。
システムを理解していないと、この大陸に来た時点で虚無感に襲われ、ゲームをやめてしまいかねないくらい。
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