能力値を上げ切った彼らはどうなってしまうのか?
★★★(リルファ)
そして私たちは他の3つの神殿を回って。
他の能力値を限界まで上げた。
力、器用さ、法力、魔力。
4つの能力、全部。
……この大陸に来る前と比べて、私たちは見違えるように強くなった。
「早くこの力を試したいぜ!」
ルロードさんは腕を突き出して上腕二頭筋を誇示している。
彼は今、獣族として最高の筋力を手に入れている。
戦士であることに夢を持っていたルロードさん。
その嬉しさは私だって分かる。
私の方も。
力もだけど、法力も限界まで上げて。
今までクーンしか法力魔法が使えなかった私だけど。
罠解除魔法ウネム、回復魔法アリ、階層上昇魔法ウーダ、階層下降魔法シーダ、毒治療魔法アルコト、ダンジョン脱出魔法セクイト、大回復魔法アリナミが使えるようになった。
……本当はもう少しあるんだけど、必要な魔法はこれだけだ、ってウッドさんに教えられた。
「おおおおおお……! この溢れんばかりの魔法力……! はやく試したい……!」
一番変わったのはガルネフさん。
彼は全ての魔力魔法を覚えた。
まあ、使える魔法としては、ダキニにしか増えてないらしいんだけど。
でも、夢が叶ったんだ。良かったよね。
そして
「石板も全部手に入れてしまった……」
魔力の神殿で太陽の石板を手に入れたけど。
他の3枚、死の石板、愛の石板、月の石板も手に入れた。
ウッドさん曰く「これでもう、神殿には用は無い」
なので。
帰ることにした。
……しかし、どうやって帰るんだろうか?
「あの、ウッドさん」
「なんだ?」
歩きながら訊く。
「どうやって帰るんですか? 私たち、ここに大渦に巻き込まれて、運任せで来たんですよね?」
来た方法を考えると、帰る方法がどうしても思いつかない。
すると
「いや、運任せじゃない。そう思えるだけだ」
……えーと。
理解できないんですけど。
……まあいいや。
何故か知らないけど、全部ウッドさんの言ったとおりになってるし。
今のところ。全て。
「さあ、見えてきたぞ」
だいぶ歩いて、海が見えてきた。
その海には、船が浮かんでいた。
「あれは……」
「海賊船だ」
また海賊船ですか?
……あの人たち、こんな人の居ないところで何を奪うって言うんだろう?
ここ、街も何もないのに。
ここまでの道中でも、湖に海賊船あったよね。
意味不明だと思うんだけど。
……海賊って頭悪いのかな?
こんな明らかに海賊行為できないところで船を浮かべるなんて。
最初、海賊ってウソなんじゃ? って思ってたけど。
いつも正しいウッドさんがそう言ってるのに、それを疑うのってどうなんだろうかと思えてきて。
あとから反省して、私はウッドさんを信じることにした。
「あれを奪うんですか?」
「そうだ」
なるほど。
でも……
今の私たちなら、楽勝ですよね。
全員、強者のオーラを発している。
今の私たちは……
無敵!
「その通りだ」
私たちを頼もしく見つめ、ウッドさんは微笑んだ。
ウッドさんは頷きながら
そんな私たちに向かって
「その前に……卒業試験だ」
そう宣言する。
卒業試験……?
なんだろう……?
ウッドさんについて歩き、海岸に近寄った。
アンブロシアの海は、寂しい海。
そこで……
ザバッ、と波が上がり。
無数の触手が海の中から立ち上がる。
蛸の触手だ。
……これは……?
「この世界で2番目に恐ろしい敵……マン・オー・ウォーだ!」
……これが……この世界で2番目に恐ろしい敵……!
海賊船:
なんかいっぱいあるんですよね。
全く街も何もない大陸なのに。
どこから略奪してるんでしょうね?
マン・オー・ウォー:
モンスターではおそらく最強。
海のモンスターです。
追加で毒が入る呪文攻撃をする。HPがやたら高いというモンスター。
その分経験値は多いのですけど、最大8体出るし。
でも海上で戦うと相手が呪文攻撃をしてくる手前、状況によっては相手が一方的に攻撃できるという酷い状態になってしまうという。