ほぼほぼ揃った四人の勇者たち。
彼らは次は何をするのか……
★★★(リルファ)
デスガルチ。
船を使わないと行けない街。
その街に、私たちは今、出向いている。
「門の前に居ますね。守衛」
私がボソリと発言する。
それを受けて
「……仕方ないよな。俺たち勇者だし」
ルロードさんはそう、俯きながらそう言った。
私は、ロイヤルシティでした相談を思い出す。
「8レベルまで上げる必要がある。エクソダス城に行くためには」
ウッドさんが説明する。
もうアイテムや印は揃った。
足りないのはレベルだけだ、って。
「9レベルまで上げなくていいんですか?」
私が訊くと
ウッドさんは答えた。
「……蛸が出るぞ?」
ぞわっ
私たちは思い出す。
アンブロシアでの経験を。
あの地獄の戦い……
二度と、嫌だ!
「……そういうことで、8レベルだ」
ぶんぶん。
私たちは頭を縦に振る。
「で、レベル上げの方法だが……」
納得した私たちを確認して。
ウッドさんは説明を続ける。
それは、予想外のものだった。
「……守衛を倒そうと思う」
……は?
「守衛って、公務員ですよね?」
「そうだな」
私の言葉にウッドさんは素直に頷いてくれる。
公務員だったら、殺したら犯罪だと思うんですが……
「それ、犯罪では?」
「ああ、そうだな」
ええ……
私は自分の思わず洩らした言葉に、返って来た言葉があまりにもあんまりなので。
思わず絶句してしまう。
「じゃあ、ダメじゃないですか」
「逃げ切れば大丈夫だ」
全然大丈夫じゃない。
いや、法律的には大丈夫だけど、人として。
「……ライフエナジーの量がな、違うんだよ。守衛は」
ウッドさんが謳うようにそう言う。
私たちは黙る。
ライフエナジー……?
「どのくらい違うんですかね?」
ルロードさんがその違いを確認する。
それは何と……
「ゴブリンの5倍だ」
……なん……だと?
「やあ、守衛さん」
ルロードさんはにこやかな様子で挨拶する。
守衛さんは
「うむ」
短く答えて、守衛さんは頷く。
守衛さんは8人で行動。
それがルールだ。
守衛は生命力が高く、死なない。
そして素手だけど、攻撃力が高い。
だから
ガルネフさんが両手を広げて複雑な印を結ぶ。
精神を集中している……!
そして
「ダキニ!」
ガルネフさんの身体から立ち上る黒いオーラ。
それが守衛たちに襲い掛かる。
「ああああああ!」
「ぐあああああああ!」
守衛たちが悲鳴をあげて倒れていく。
ダキニの威力で、瀕死の状態になっていく……。
それに合わせて、ルロードさんが弓を引き絞る。
そこで守衛たち
「……いきなり何だ……?」
「こんなことって……何故、俺たちを……」
こちらを見て、地に伏しながら、そう、呪いの言葉を吐く。
……しょうがないんだよね。
取得できるライフエナジーが多い上に、必ず8体で行動してて、近接攻撃しかしてこない。
これで狩るなって言う方が無理があるでしょ。
そして。
全員射殺したとき。
「俺……ものすごく強くなった気がする」
倒れ伏した守衛たちの屍を前にして。
そんな、ルロードさんの言葉。
私はその言葉を聞いたとき。
足りなかったピースが全部揃った気がした。
守衛:
経験値高いんですよね……
HPは高いんですけど、ダキニを使ったら関係ないですし……