次に向かう先は……?
★★★(ルロード)
俺はルロード。
獣族の戦士。
さっき、とても衝撃的な出来事があって、俺は今大変なショックを受けている。
国王陛下から勇者と呼ばれ、直々に使命を賜ったというのに。
最初にやったことは、王城の敷地の外側、郊外に住んでいる男の虐殺。
……信じられなかった。
決して死なず、殺されると流した血がルビーになる人間。
そんな人間がいるなんて。
「なんで……あの人は郊外に住んでるんですか?」
赤い髪を持つ女性、リルファがそうウッドさんに問いかける。
彼女は小人族なので、外見年齢が若い。
成人しているけど、14才くらいの少女に見える女性だ。
赤い髪は肩のあたりで切りそろえられている。
ボブカットだ。
そんな彼女が、ショックの余り涙を流しながらウッドさんに問いかけている。
その綺麗な目から流れる涙が悲しい。
ウッドさんは
「……そういう刑罰を受けている男なんだ。彼はマーフィと言って」
一呼吸置き
「……国王陛下暗殺を狙った過去がある男なんだ」
……え?
ウッドさんは語った。
あの男の過去を。
あの男は元20人の冒険者のひとりで。
優秀な男だったらしい。
けれど。
何を思ったのか、ある日いきなり国王陛下に牙を剥いた。
その結果敗れ、家族を人質に取られた上で、こう言われたという。
「今からお前に不死をやろう。そして流した血液がルビーになるようにもしてやろう。その状態で、駆け出しの冒険者たちを助けるがよい」
と。
「なにそれ酷い……普通に死刑にしたらいいじゃない!」
リルファはそう、この仕打ちの惨たらしさに涙する。
だけど
「陛下は逆賊に容赦しない……」
よく、覚えておけ。
ウッドさんはそう言った。
俺たちはそのまま王城を出た。
外は完全なる無法地帯だ。
すぐ傍には、最寄りの街のロイヤルシティがある。
だが、ウッドさんはそちらには寄らなかった。
そのまま、南に歩いていく。
「ウッドさん、最初の街で装備を整えないんですか!」
俺たちは全員、武装はナイフ一本で、服装は白い布の服一枚。
……ウッドさんだけ、さっきのことで血染めの布の服だという。
こんな状態で、どうやって冒険をすればいいって言うんだ!?
この状態で敵が襲ってきたとすれば……どうすればいいんだ?
でもウッドさんは
「何も心配をする必要は無い」
そう言って、聞かなかった。
そして、やがて俺たちは、暗い森の中に入っていく。
ひいい。
ナイフ一本しか持ってないのに!
……俺は、戦士になって敵と斬り結ぶことを夢見てきた。
だけど。
今、俺はそれ以前の状態で人生を終えるのかもしれない。
悔しかった。
こんなナイフ一本で、どう戦えって言うんだ……?
「ルロードさん」
リルファが、そんな俺を励ましてくれた。
「不安なのは分かりますが、ウッドさんがここまで自信をもってやってくれているんです。きっと……」
そのときだった。
森の奥から……
かちゃかちゃという音を立てながら
何体もの白い骸骨が現れたのは。
……魔物だ。
スケルトンが現れた。
ウルティマ恐怖のエクソダスは、シンボルエンカウントなんで、戦闘を避けるのは比較的楽なんですよね。
まあ、捕まったら逃げるのコマンドが無いんですけど。