ウルティマ地獄編   作:XX(旧山川海のすけ)

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ウッドは時の洞窟最下層でこの世界の秘密に触れた人間だった。(種族は妖精だけど)


第九話 黄金の洞窟

★★★(リルファ)

 

 

「次は洞窟に潜る」

 

 ウッドさんの言うことには皆が従うしかない。

 そういう謎の説得力がある。

 

 ……全員レベル1なんだけど、それはいいのかな?

 

 ほんの少しだけ、そんなことを思うんだけど。

 多分、間違ってるのは私なんだ。

 

 私、冒険のことは何も知らないし。

 

「どこの洞窟に行くんですか?」

 

「ロードブリティッシュ城の東北にある、黄金の洞窟だ」

 

 あ、そこって……

 

 下層に行くと、いくらでも湧いてくる謎の大量の宝箱が取り放題っていう、あの洞窟ですよね?

 そんな洞窟、本当にあるのかなぁ、って思ってたんですけど、ホントだったんですか。

 

 とすると、目的はお金なのかな?

 結構稼いだと思ったんだけど……

 

「もうお金足りなくなったんですかね?」

 

 そう、ウッドさんに聞くと

 

「違う。お金じゃ無いんだ」

 

 ……お金じゃない?

 どういうこと?

 

 ……それに、あそこはメチャクチャ危険なんじゃなかったっけ?

 

 

 

 黄金の洞窟は、ロードブリティッシュ城の東北の山奥にある。

 お金に困って、犯罪を犯す勇気のない人が金策で行く最終手段の場所。

 曰く「一回潜れば数千ゴールド楽に稼げる」らしい。

 

 ……なのに、行ったら行ったっきり。

 誰一人として帰ってこないんだ。

 

 だから私は、とても危険な場所なのかと思ってたんだけど。

 楽に稼げるなんてのは嘘っぱちで。

 

「よく言いますよね。犯罪犯す勇気がないなら黄金の洞窟に行きなって」

 

 道中、私はウッドさんにそう話しかけた。

 

「ああ、そんなこと言ってる奴、ざらに居るよな」

 

 ルロードさんも私の話に参加してくれる。

 

「でも、黄金の洞窟で稼いで来たって人、私は見たこと無いんですけど」

 

「俺も無いな」

 

 ……どういうことなんだろう?

 私はウッドさんの言葉を待った。

 

「それは簡単だ」

 

 ウッドさんは教えてくれたよ。

 

「黄金の洞窟には、一層目からデーモンがうろついてるからな」

 

 デーモン?

 

 聞き慣れない名前だった。

 そんな私に、ウッドさんは言った。

 

 この世界で3番目に恐ろしい相手だ、って。

 

「ヤツは分類上は低級悪魔に分類される魔物だが、実質上級悪魔より恐ろしい」

 

 何故なら……

 

 上級悪魔は必ず2体で襲ってくるが、デーモンは最大8体で襲ってくる。

 そして……ヤツらは呪文を扱うことが出来る。

 

 アイツらは、こちらに接近せずにその場を動かなくても何の問題もなく攻撃が出来るんだ!

 分かるか? この恐ろしさが……?

 

 ウッドさんの主張……

 

 私はまだ、クーンを一回成功させた経験があるだけの若輩者だから、完全には分かってないのかもしれない。

 でも、これからその恐ろしさを理解できるようになるんだろうか?

 

 ……でもまぁ、分かったよ。

 何故、一獲千金を狙った人たちが、誰も帰ってきてないのか。

 一層目で、デーモンに遭遇して殺されてしまったんだね?

 

 答えは単純だったんだ。

 結局、黄金の洞窟は死の洞窟……。

 

「とんだ死の洞窟じゃないですか。あれですか、稼ぎの悪い一般人を間引くために、国王陛下が設置したんですかっ?」

 

 吐き捨てるように私が言うと

 

「いや、さすがにそれは知らん。それに、なんでもかんでも国王陛下のせいにするのはどうかと思うぞ?」

 

 何故か私はウッドさんに注意されてしまった。

 でも、そう言いたくもなる世界ですよ!

 

「それに、死の洞窟は別にあるからな」

 

 ……そうなんですか。

 できれば足を踏み入れたくない洞窟ですね。

 

 そんな会話をしていたら。

 

「着いたぞ……」

 

 これが……黄金の洞窟……!

 山奥も奥。どんずまり。

 

 そこにぽっかりとその口を開けていた。

 

 口には縄梯子がひとつ、掛かっている。

 

 ここを降りて、中に入るのね……

 緊張で、私は固唾を飲んだ。

 

「……では、行くぞ」

 

 ウッドさんのその言葉。

 私や、ルロードさんは二人ともゆっくりと頷いた。




黄金の洞窟:「王の印」を一番簡単に取れる洞窟ですね。触れ込みは「金策の洞窟」なんですけど、投入する費用と手間を考えると、犯罪を犯した方が明らかに効率がいいので、メインの金策でこちらを取る人はほぼ居ないのではないでしょうか?
そんな洞窟に、ウッドは何の用があって潜るのでしょう?

デーモン:このゲームで3番目に恐ろしいモンスターですな。
1番恐ろしいのは「不死身の」国王陛下で、2番目がマン・オー・ウォー(HPが高いうえ、呪文を使う蛸のモンスター。最大8体で出てくる)
デーモンは、キャラの能力、特に魔術師の能力が育ち切ってない状態で遭遇したらまず負けて全滅しますね。それぐらいやばい相手。
何でこんなものが低級悪魔に混じってるんだという話ですよ。
で、これが黄金の洞窟の入り口付近で出てくる可能性があるというか、おそらく遭遇ポイントがあるんでは無いかと予想(何故か毎回同じところでデーモンに遭遇してしまうんですよね)
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