キヴォトスに転校しました!…皆さん、目が怖いです。 作:KV-1S
おかしい、気が付いたらホシノがただひたすらに曇らされてた
おい…なんでホシノが、曇ってる
〜アビドス中央駅〜
「さて、ここに来るのもあのばにたすばにたす*1の
(ホシノ…立ち直ってるといいんだがな…)
彼の脳裏には、あの日の記憶が蘇る
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ヒナ「雷帝の遺産は厄介だけれど、先生…それに貴方なら何とか出来る…でしょ?」
「ああ、恐らくはだが」
「スオウの安全を確保したら、先生達もこっちに来るだろう、それまではここで待つぞ」
ヒナ「最初からこれでよかったって貴女も、分かってるんじゃないの?」
ホシノ「知ったような口ぶりだね、委員長ちゃん」
「ッ?」
ホシノ「でも最初から絶対だって言いきれた?」
ホシノ「全てが思い通りに行くわけない、それに思い通りにいかない事の方が多いでしょ?」
「おい、ホシノ」
ホシノ「亡くなった人は蘇らないし…過去は変えられない」
ホシノ「ユメ先輩の死が決して覆らないように」
「…ヒナ、注意しろ」
(嫌な予感がする)
ホシノ「…して?」
ホシノ「……んで、…先輩が…」
ヒナ(幻覚?いえ、幻聴?)
ホシノ「手帳、手帳は?」
「おい、しっかりしろホシノ」
ホシノ「…あの時、私が…」
ホシノ「…私だ」
ホシノ「私のせいで」
ホシノ「私が殺したんだ」
ホシノ「私が私が私が私が私が私が私が私が…」
「ッ!?ホシノ!
ホシノ(?)『殺したんだ』
「っ!ヒナ!」
青年は咄嗟にヒナに駆け寄ると直ぐに遠くに投げた
ヒナ「きゃっ…!?」
ヒナは受身を取るとそのまま起き上がろうとする
「そのまま伏せてろぉ!」
青年の叫びの声を聞き、咄嗟に伏せた次の瞬間
ホシノを中心に何かが爆ぜた
ヒナ「くっ!なんて威力…!?」
青年の手で離れていた空崎ヒナは爆発の範囲外のためほぼダメージは少なくて済んだ
そう、『空崎ヒナは』
それは未だ退避出来ていない青年に牙を向いた
爆発をまともに受けた青年は、激しく地面に叩きつけられた
ヒナ「…え?」
そんな彼を見て、ヒナは絶句した
「ッてぇな…」
青年は咄嗟に左足を防御に回した為、全身の怪我は浅かった
だが、左足の怪我が酷かった
ヒナ「なんで…なんで私を庇ったの!?」
「っ、あの爆発はお前が受けたら危険なものだったからな…」
ヒナ「でも…でも!貴方の左足は…!」
青年の左足の怪我を見て、歴戦の猛者であるヒナには分かってしまった
『青年の左足は、今動かすのもやっとの怪我だ』という事を
「…今の爆発で先生達もこっちに急いで来るはずだ」
「それまで持ちこたえるぞ」
青年はそういうと左足をかばいながら立ち上がり銃をホシノ*テラー…セトの憤怒に向けた
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(あの後、糸作って左足を補強して戦闘に復帰してたけど、ホシノを元に戻した後に先生達が般若の如き顔して説教してきたからちょっとトラウマなんだよな…)
(その後さらにリン達にもブチギレられたしな…)
「…お、学校が見えてきたな」
物思いにふける内にアビドス高校の近くまで到着した
「アヤネから来たメールを見ると、相当ヤバそうなんだよな、ホシノ…」
青年はホシノの精神を心配しつつ、校門をぬけて校舎の中に入っていった
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シロコ「ん、ホシノ先輩、そろそろ出てくる」
シロコは、今日も出てこないホシノを説得している
ホシノ「何度言われても私はここ出ないよ…シロコちゃん」
ノノミ「…シロコちゃん、1回戻りましょう」
出る様子の無いホシノを説得するシロコにノノミが声をかける
シロコ「でも…」
ノノミ「アヤネちゃんがあの人を呼んでくれたみたいですから、あの人に頼みましょう」ボソッ
シロコ「私達は、あの人に頼るしか出来ない…」
シロコは、『先輩に頼る事しか出来ない自分達』それが悔しくて唇を噛んだ
それを見たノノミも、目線を下げた
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〜対策委員会部室〜
シロコ「今日もダメだった」
ノノミ「これで5日目ですね…」
「ホシノの現状を聞いてもいいか?」
青年は対策委員会からホシノの現状を聞いていた
アヤネ「それが…」
セリカ「あの日から旧生徒会室に篭もりっぱなしになってるのよ…」
セリカ「あんなホシノ先輩、見てられないったらないわよ…」
「…分かった、俺も手を貸そう」
アヤネ「すみません、お願いします…」
シロコ「私達は…いつもッ…」
ノノミ「シロコちゃん…」
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今日で何日経ったっけ…
私はいつまで、こうしてるんだろう…
そう思っていると、1つの写真立てが目についた
ホシノ「…この写真…懐かしいな」
写真には"3人"が写っていた
真ん中はユメ先輩、写真を撮ろうって言ったのもユメ先輩だったっけな…
カメラをセットしてきて、乗り気じゃなかった私と…先輩の肩無理やり寄せて…それで撮ったのがこの一枚
あの時と全く変わりないのは、きっとそれだけユメ先輩が丁寧にこの写真立てを保管していたんだろう
左で仏頂面をしているのは私だ…
この時の私は、人を信用していなかった
…まぁ、それは今もなんだけどね?
目付きも今と全然違う、髪型も違う
身長と……これは、変わってないなぁ…
右にいるのは時代先輩
この頃はトリニティの制服を着てたね、懐かしいなぁ…
ユメ先輩とは友人らしくて、ユメ先輩に絡まれて迷惑そうな顔をしながらも面倒を見てたっけなぁ
私も……良くお世話になったなぁ
この後少しして、連邦生徒会に入ったんだよね…
…そういえば先輩、私と同い年だーって良く言ってたけど
多分…いや絶対嘘だよね、多分学年が私と同じなだけで、ユメ先輩と同い年なんだろうなぁ
ユメ先輩が死んじゃった時、先輩は連邦生徒会の仕事を放り投げて私の所に来てくれたっけな…
その時の私は、ユメ先輩が居なくなった時に居なかった先輩に辛く当たったんだよね…
先輩は何も悪くなかったのに、悪いのは私だったのに
でも、先輩はそんな私を優しく抱きしめてくれた
私が泣いて、そして止むまでの間ずっと
今思えば、ちょっと恥ずかしいなぁ〜
それから、ノノミちゃんやシロコちゃんが来たんだっけか
その頃には先輩もすっかり連邦生徒会の中枢に居たっけなぁ
…全然会えなくて、寂しかったんですよ?先輩
シロコちゃんやノノミちゃんと直ぐに仲良くなってて、そんな先輩にちょっとヤキモチ焼いて…
2人の時、先輩の背中によくしがみついてたっけ…重くなかったかなぁ
でも先輩は、そんな私を優しくしてくれた
何かあれば直ぐに駆け付けてくれた
時々心が折れそうになる私を慰めてくれた
私が疲れている時は労わってくれた
でも、私が3年になって、自分から黒服の取引に乗って、捕えられて、対策委員会や、他のみんなが助けに来てくれた時…
その時も私は、先輩に取り返しのつかないことをしてしまった
みんなが集まっているところに、白い大きな蛇が現れた
それは、カイザーの兵器やオートマタをどんどん砂に沈めていった
先輩は言った、あの蛇が砂嵐の元凶である事、そして恐ろしく強いと言うことを
先輩は私達や他の子に即座に撤退するように呼び掛けた
でも、私は先輩の隣に立って戦いたかった
そんな私を、先輩はため息をつきながらも認めてくれた
嬉しかった、憧れの背中に少しは追いつけたような気がした
そしてビナー…蛇を2人で追い詰めた時、蛇は砂に潜った
先輩は警戒していたが、私は油断していた
『ここまでダメージを与えたのだ、恐らく逃げたのだろう』
そう思っていた
そして、そんな私達の少し離れたところから砲撃の準備を整えたビナーがこちらを見ていた
それに気付いたのは先輩だけだった、私は油断したせいで、そんな事にも気付けなかった
『───ッ!ホシノ!!!』
そんな私を先輩はビナーの攻撃から庇った
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「無事か、ホシノ」
ホシノ「先輩が咄嗟に防いでくれたので…」
爆発による煙が晴れると、私の上に先輩がいた
「あいつの今の攻撃は【アツィルトの光】って言ってな」
「超熱量のレーザーで相手を焼こうとしてくるんだ」
ホシノ「…油断なりませんね」
そんな恐ろしい技を持っているのが今まで砂漠を彷徨いていたと考えると、寒気がした
「お前は拘束されてた分疲れもあるだろう、皆の所まで下がるんだ」
ホシノ「先輩はどうするんですか?」
「俺はとりあえずあいつを撤退させるか仕留める」
ホシノ「分かりました、大人しく下がります」
「万が一そっちに攻撃が行ったら、お前が防いでやれ」
ホシノ「分かりました、先輩程は出来ませんが、必ず防ぎます」
今思えば、気付くのが遅すぎた
ホシノ(…先輩、シールドも無いのにどうやって防いだんだろう?)
そして先輩の左腕の方を見た
見てしまった
ホシノ「ッ!先輩!その腕は!?」
先輩の左腕は、肘から先が酷く焼けていた
その瞬間、私の中で全てが繋がった
先輩は、私を庇うために左腕を犠牲にしたのだと
あの光を、その腕で防いだのだと
そして
『私が無理やり残らなければ、そんな怪我を負う必要がなかった』
ということにも気付いた
ホシノ「わた…私は…そんな…!」
頭を抱えてしゃがみこむ私に、先輩は声を掛けてきた
「ホシノ」
罵詈雑言を言われるかもしれない、嫌われたかもしれない
それだけがどうしようもなく怖かった
ユメ先輩の様にまた私の手で失うのかと、怖かった
そんな私を、先輩は右手で撫でた
ホシノ「先輩…?どうして…?」
「落ち着いたか?」
ホシノ「なん…で…?」
「さてな」
ホシノ「どう…して…」
ホシノ「どうして私を撫でるんですか?どうして私を慰めるんですか!?私が憎くないんですか!?」
先輩が何故私を嫌わないのか、分からなかった
私が居なかったらこんな怪我をしないで済んだのに
私が居たから左腕に深手を負ったのに
ホシノ「私はあなたの左腕をッ…私が、ここに残ろうとしなければ!腕は───「ホシノ!」───ッごめんなさい…」
先輩は、私の名前を少し強く呼ぶ、それに私は少し怯えてしまった
先輩は今度は私を立たせると、抱き締めてくれた
「お前のせいじゃない、あの
ホシノ「私がここに残ったのは…!」
「分かってるよ、昔から」
「お前が俺の横で戦いたがってることも、お前が俺を心配してここに残ったことも」
「"ありがとう"ホシノ、お前の想いは受け取った」
ああ、先輩は昔から本当にずるい人だった
「だからここからは、俺に任せて欲しい」
「ホシノには、あいつらを守って欲しい」
そんな事を言われたら、私が断れない事を知ってるのに
ホシノ「…分かりました、必ず帰ってきてくださいね」
「ああ、さっさとシバいてそっちに帰るさ、だから───」
───
先輩と、ユメ先輩が重なって見えた
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しばらくすると先輩は戻ってきた
左腕を見て、みんなが絶句した
"ッ…その左腕は…"
「ん?ああ、これ見た目ほど重傷じゃないから大丈夫だぞ」
そういうと先輩は左腕を動かし無事をアピールする
それは、嘘だ
先輩と戦ってきた私や風紀委員長ちゃんは気付いていた
あとから分かった話だが、この時の先輩の腕はかなり深くまで火傷していたらしい
今の先輩の左腕は前程は動かなくなってる
日常生活には支障は無い事は本当だが、見た目の通りの重傷だった
左腕が前のように動かないとなると、先輩の戦闘スタイルには影響があった
先輩の戦闘スタイルは格闘……もちろん銃の腕前も戦術も私よりはるかに上だが、先輩の戦闘スタイルは近接だった
先輩の間合いは20m、それをコンマ数秒で詰めてくる
その速さのせいでまるでワープしたようにも見える
瞬きをすれば掌底で吹き飛ばされ、気を抜けば足を回し蹴りされ世界が反転する、殴りかかろうともその身体は捉えられない
先輩は今まで卓越した近接格闘技術・能力で相手を倒していた
昔先輩に似たような戦い方する神父が出てくるアニメ見せてもらったっけな……ユメ先輩も一緒に
先輩は両利きではあるが、左手寄りであった
先輩は掌底をいつも左手で打っていた
それが使えなくなったとなると、先輩は強みを1つ失ったことになる
…今思えば、アレがなければ先輩は今のような状態にならずに済んだのかもしれない
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その後、先輩はエデン条約の際に左腕を怪我して、別世界のシロコちゃんが来た時に左目を失った
また私が先輩の…今度は左脚を壊した
ホシノ「…もう、私なんて」
「死んでしまえばいい、とかはナシだぞホシノ」
ホシノ「…え?」
私の背後から、【今1番
振り返ると、そこには───
「割と前に来て声掛けてんのにお前ずっと気づかないからビックリしてたわ」
先輩が居た、いつもと何一つ変わらない姿で
ホシノ「なんで…ここに…?」
「お前が心配だったからだよ、来てみたらここに居るってんでノノミ達に頼まれて来たんだ…まぁ、居場所聞いた時点で行く予定だったんだがな?」
「しかし懐かしいな、その写真」
ホシノ「そうですね、あの頃は先輩とユメ先輩がアビドスに居ましたから……先輩はトリニティでしたけどね」
「心はアビドスだ、それは変わらん」
ホシノ「…ユメ先輩の事は、本当に──「謝らなくていいんだ、ホシノ」───え?」
「むしろ俺から謝らせてくれ、お前に重荷を背負わせ過ぎた、本当にすまない」
ホシノ「…気にしないでください、元々私が一人で背負おうとしたんですから」
「それと、ユメの事ありがとう」
「ユメは生徒会長になった時、『ひぃん、私が生徒会長なんてできるのかなぁ、後輩に失望されないかなぁ』なんて言ってたんだよ」
ホシノ「…ふふっ、相変わらず似てるとも似てないとも言いきれない声真似のクオリティですね」
「えぇ?『ひぃん』とかの部分は割と自信作なんだが…」
ホシノ「そこはすごい似てます、本人みたいに」
ホシノ「…実はちょっと嫉妬してたんです、ユメ先輩に」
先輩とユメ先輩のコンビネーションは完璧だった
ユメ先輩が攻撃をほぼ全て防ぎ、先輩はその一瞬で多くの敵を狩り取る
「ユメに嫉妬?ホシノが?」
ホシノ「そうですよ?…羨ましかったんです」
数十人だろうが数百人だろうが、何も変わらないかのように
私はそれを遠くから見てるだけだった…それが羨ましかった
先輩とタッグを組んで、肩を並べて戦うユメ先輩が羨ましかった
ホシノ「私も先輩と2人で肩を並べて戦いたかったんですよ」
そこに、私の居場所はあるのかと、少し後ろ暗い気持ちになる事もあった
でも、ユメ先輩の事も好きだったから、それを口に出すことはしなかった
先輩もユメ先輩も超がつくほどのお人好しだから、きっとそれを口に出せばこのモヤモヤも解決してくれたのかもしれない
だからこそ私は言わなかった、このモヤモヤがある間は、少なくとも二人と過ごせるのだから
「そうだったのか…それは意外だったな、お前は一匹狼気質なところもあったから」
でも、ユメ先輩が居なくなった、居なくなってしまった
モヤモヤは無くなったけれど、それがとてつもなく嫌だった
私の嫌な所をはっきり理解させられたから
ホシノ「…さて、戻りましょうか、先輩」
「ん、もういいのか?」
そういうと先輩は撫でてる手を止める
これ以上ユメ先輩に申し訳が…
ホシノ「…すみません、やっぱりもう少しだけ」
ごめんなさい離れる流れでしたがやっぱ無理です、この魔力からは逃げられません*2
「まぁ、ホシノは頑張ってたし、これくらいならいいか」
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シロコ「…遅い、これは何かあった」ギリッ
ノノミ「様子を見に行きますか?」ミシミシ
セリカ「し、シロコ先輩もノノミ先輩も落ち着いて!?」
アヤネ「それ以上は机が耐えられませんからぁ!」
シロコ「ん、ホシノ先輩はもっと先輩を共有するべき」ミシミシバキッ!
ノノミ「とりあえず、見に行ってみましょうか♪」パキパキッ
セリカ「ダメ、二人とも聞こえてない…あーもう!ホシノ先輩達、早く戻ってきてぇーッ!」
改めて、投稿遅れて本当に申し訳ない
気がついたらホシノがすんごい曇ってました
不思議です、そんなに曇らせるつもり無かったのに
本当ですよ?
少ししたら彼捕まって後に死ぬんですよね、
いや別に、なにか意図があって言った訳では無いですよ?
事実確認です
ホシノにとって二人目の先輩も居なくなっちゃうんですよね
ちなみに先輩の言う「ホシノと同学年」、これガチです
年齢はカヨコとかと同期ですね
先輩:連邦生徒会(トリニティ)
三年生
数多くの学園と関わって仕事をしていたスーパー外交官(政治的な意味で)
本来なら高校を卒業している年だが訳あって一度留年(主に連邦生徒会長のせい)
先生という存在に期待している、そしてキヴォトスを救った彼女に感謝している
そもそも、彼自身が皆に向けるのは恋慕ではなく子供などに向ける愛なので片思い
学術名:キヴォトスクソボケウェザーリポート
天気を曇りにしたり、湿度を過度に高くする性質があると見られているため、またその効果は他の生徒やキヴォトスヒトタラシが居る時に効果が強くなる。
トリニティカシツイエネコ、ニホンキキョウネコ、ゲヘナネコキラー、アビドスクロスナオオカミ、アリウスイヤシクロマスクの何れかの前で彼と別の生徒を会わせて、いい雰囲気にすると良く雨が降る