ようこそXYZを叫ぶ教室へ   作:てつお

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取り敢えず少しずつ『~に育てられた』ってシリーズは書いていると楽しいので、もしかしたら色々投稿するかも。


第3話「水も滴る良いオンナ、かますぜ!水泳授業の巻!」

 

 学校2日目、授業開始初日。

 

 予想はしていたが授業の大半は勉強方針などの説明だけだった。まぁ入学したばかりだし急に畏まった事をしなくていいのは有難い。しかしこれはちょっと畏まらなすぎじゃないか? 授業中に居眠りこいてる奴もいるし、ベラベラ世間話してる奴も居る。でもそんな状況でも教師たちはなんの注意もしない。まぁ高校だし義務教育じゃないからってのが大きな理由か?

 

 まぁ俺も授業こそは聞いているが半分以上は上の空だ。そんなこんなで物思いにふけていると、いつの間にか昼休みを迎えていた。

 

「えっと、これから食堂に行こうと思うんだけど、誰か一緒に行かない?」

 

 昨日のイケメンクソ野郎が立ち上がると、そんな事をほざく。すると女子達は黄色い声と共に忽ち集まり、イケメン野郎は満足げに食堂へと向かっていった。クソッ羨ましい。

 

 一人で虚しく、昨日買ったコンビニ弁当をつまむ。

 

「無様ね。」

 

 そんな俺の様子を察したのか堀北が嘲笑って来る。ちくしょう、見てろよ。数か月後にはもっこりお嬢ちゃんを両肩に抱いてモテモテハーレムライフを楽しんでやる。

 

「本日、午後5時より、第一体育館の方にて、部活動の説明会を開催いたします――――」

 

 校内放送で何か言っているが、正直聞く気になれない。その後、空虚な一日を過ごしたせいか一日中ポケーっとしており、気が付けば日は沈み、学校2日目は終わりを告げていた。

 

 

 

 翌日

 

 「いやー授業が楽しみ過ぎて目が冴えちゃってさー」

 

「この時期から水泳の授業があるなんて最高だよな!」

 

 登校すると野郎どもが妙に騒いでいた。話を聞くにどうやら今日の体育の授業が水泳らしくそれが楽しみで仕方ないらしい。

 

「おーい博士。ちょっと来てくれー」

 

「フフッ、呼んだ?」

 

「博士、女子の水着ちゃんと記録してくれよ。おっぱい大きい子ランキングの為に」

 

「任せてくだされ。体調不良で授業を見学する予定ンゴ。おっぱい大きい子ランキングの為」

 

 成る程、パイオツの大きさでランキング付けしようって魂胆か。まだまだおこちゃまだな。その程度のもっこりが限界とは。

 

 まぁ俺も男だし、おっぱいは大きいに越した事は無い。こいつらの気持ちは解る。だがまだまだこいつらは女の愛で方を解っていない。本当の『もっこり』とは全ての美女を愛する事! 胸の大きい小さいは関係ない! パイ民平等、すべてのおっぱいを愛する事こそが真のもっこりなのだ。

 

 ほら、こんなふうに一人一人の水着姿を頭の中で創造して‥‥水泳‥‥スク水‥‥確かにそそられる。堀北のスク水姿、櫛田のスク水姿、佐倉のスク水姿、長谷部のスク水姿、軽井沢のスク水姿――― 

 

「あなたは参加しないの?」

 

「え」

 

 脳内でクラスメイトの水着姿を想像していたら、急に隣の堀北に話し掛けられた。あぶねー普通にもっこりする所だった。

 

「ああ、俺はああいうの好き(このみ)じゃないからな。」

 

「そう、貴方はまともな人種でよかったわ。」

 

 そう、俺はマトモ星から来たモッコリ星人、あいつらの様なオコチャマ星から来たニセモッコリ星人とは違うのだ。

 

 

 

 

 そして遂に迎えたプール授業。

 

「うひゃー、やっぱこの学校はすげぇな! 街のプールより凄いんじゃね!?」

 

 着替えを済ませた男子の一部が、プールを見るなり、そんな声をあげた。確かに凄いな。屋内で天気の影響も受けないし、温水だから春でも十分泳げる。国立ってのはやっぱり金持ってるだけある、ブルジョアジーだな。

 

「長谷部がいない! ど、どういうことだっ!?」

 

「クソッタレがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「なんでだよ! 俺たちが何したっていうんだよ!!」 

 

 ニセモッコリスト共が騒がしい。何やら一番の巨乳候補だった長谷部ちゃんが欠席だったことに絶望している様だ。だから何でわざわざ一人に目標を絞るかな。コイツ等が真のモッコリストになるのはまだ先か。

 

「相変わらず随分落ち着いているのね。」

 

 プールサイドで体育座りして、上手い事モッコリを隠しながら女子達の水着を眺めて居たら、横からスク水を着た堀北に話し掛けられた。

 

「ああ、言ったろ?ああいうのは好みじゃないって。」

 

「そう、この前私の胸に顔を押し付けようしていた変態の言葉ではないわね。」

 

「あの時は本当にゴメンって。」

 

 一応これでもセーブしているつもりだ。今日は女の子が多いからな。だが堀北は何か気になったのか今度は俺の身体をじっと見つめてきた。ヤバイ、もっこりがバレたか?

 

「冴羽君、あなた何か運動していた? 全身の筋肉が漫勉なく発達してるわ。特に前腕の発達が…」

 

「ん? あー……まぁ趣味で筋トレしてるし、射撃とか反動を受け止めたりするのに筋力必要だし、アーチェリーも弓引くのに筋力要るし、それじゃないのか?」

 

 堀北の質問に対し適当に受け流す、一応鍛えてはいるけど、『仕事』に関しては伏せておく。色々知られたら面倒だしな。

 

「そう…待って!」

 

 すると突如堀北は何かを見つけたのか俺の右腕を掴み、内側にひっくり返す。そこで露わになったのは無数の静脈に打ち込まれただろう無数の注射痕。あちゃー、バレちゃったか。

 

「注射痕の周りに環状の瘢痕や潰瘍……しかも複数回‥‥あなた‥‥これは何!? まさか麻薬―――」

 

「違うよ。」

 

 堀北の言葉を遮り、俺は掴まれた手を振り払う。そう、これは思い出したくない過去。俺が完全に捨てるべき過去の痕跡。

 

「色々好奇心が有るのは良いけど、世の中には知らない方が良い事もあるんだぜ?」

 

 俺はそれだけ言うと、堀北から離れる為に座っている状態から立ち上がる。―――あっ、やべ。『もっこり』まだ引っ込んでいなかった。

 

「ッ!~~~~~~!」

 

 視線を下に移してみれば30㎝程の巨大で、一目でわかるほど肥大化した『もっこり』と、急な事え頭が追い付かず呆然自失の堀北ちゃん。

 

 瞬間、時間が止まった。

 

 

 女子達は此方を見て頬を赤くして目を逸らしている者も居れば、「すごい…」「大きい…」「嘘でしょ…」とコソコソと話している者もいる。男子たちも静まり返っている。

 

「い、いや…皆さん健康優良ナイスバディだったもので、あはははははは」

 

「フンッ!」

 

 直後感じたのは頭部に響く強烈な衝撃。その威力に見事に俺の身体は宙を舞い、壁に頭から叩きつけられる。その直前、吹っ飛ばされながら俺が見たのは、頬を真っ赤に染めながら100トンハンマーをスイングする堀北の姿だった。

 

 

 堀北にぶっ飛ばされ、俺の「もっこり」も静まった頃。

 

 俺達はプールを何週か適当に泳いだ後、プールサイドに集められた。なにやらこれから競泳を行うそうだ、一番速いタイムだった者にはポイントが贈呈。成る程、教師が学生にお小遣いプレゼントってか?

 

 まぁポイント何てのはどうでもいい。取り敢えず今は競泳で1番になってさっきの汚名返上をしないと‥‥あれから堀北に謝罪しようと思ったけど、避けられたし、女子達からも嫌われちゃったからか、どこか白い眼でみられている。おまけに……

 

「おう! 自信あるか? もっこり男!」

 

「もっこり、水泳の経験ってあるのか?」

 

 こうしてニセモッコリストどもにムカつく名前で呼ばれているのだ。別に『もっこり』と言う呼び名に問題は無い。ただ真にもっこりの道を理解していない奴らに言われるのが絶えられないのだ。

 

「みんな、冴羽君を変な名前で呼ぶのは駄目だよ。」

 

 溜息を吐き、蹲りながらもその屈辱に耐えていると、突如天使のような声が聞こえた。

 

「く、櫛田ちゃんんん!」

 

 ニセモッコリストたちは櫛田にそう言われると、顔を赤面しながら何処かへと離れていく。成る程、あいつ等櫛田に弱いのか。

 

「その……すまん。」

 

「ううん、冴羽君困ってそうだったし。」

 

「ホントに有難う。助かったよ。」

 

 こんな俺でも笑顔でいてくれる櫛田。今拝めば徳が高くつきそうだ。ありがたやありがたや。でも櫛田もおっぱい大きいし、スタイル良いよな……一発夜のダンスを一緒に踊りたいものだ。

 

 どうにか『もっこり』しない様に立ち上がり、櫛田から離れる。そろそろ俺の番の様だ。すると突如周りが騒めき始めた。どうやら新記録がでたらしい。

 

「ン~、今日もいつも通り私の腹筋、背筋、大腰筋は好調のようだね。悪くない」

 

 プールから上がってきたのは金髪マッチョな男子生徒。クソ、ああいう高飛車な男は俺が一番大っ嫌いなタイプだぞ。許さん、絶対に圧勝してやる!

 

 そして遂に俺の番になり、ホイッスルと共に着水、一番得意なフォームであるバタフライで水の中を進んで行く。そしてゴールまで辿り着き、教師はストップウォッチを止めると同時に驚愕の声を上げた。

 

「20.3秒‥‥だと?」

 

 瞬間周りの声が一段と増えていく。どうよ、どんなもんだよ!

 

「やったぞ! 俺達のもっこりが勝ったぞ!」

 

「まさか私が敗北するとは……見くびっていたよ、モッコリボーイ。」

 

「やったな! もっこり!」

 

 プールから上がる時に嬉しくない声援が聞こえたが、全く気にしてない。うん、リュウちゃん全然気にしてないもん。涙目になりながらタオルで体を拭く。だがその瞬間―――

 

「1位おめでとう、冴羽君。」

 

 直後そんな声が聞こえ、思わず振り返って見るが、其処には誰も居ない。だが俺の視界の奥には、水で濡れた黒髪を靡かせながら歩いて行く堀北の背中が光を反射して写っていた。

 

 




別の小説として、同時連載で神転モノ書こうかな。

作者のモチベに繋がるので、良ければご感想お願いします。

転生・神様転生の小説って原作知識あった方がいい?

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