~4月12日·夕方·中央アリーナ~
新歓戦決勝戦、二人の女の子と一人の男がそれぞれ見つめ合う。
男はそれぞれの武器を差し出し、戦いの時が始まる。
アナウンサー「ではこれよりメインイベント!新入生歓迎ブルーミングバトル決勝戦!!!美海チームvsセニアチーム時間無制限一本勝負を行います!」「ブルーミングバトル!!!!!開始!!!!!」
城琉「フリスビーの時間だぜ!明日翔!」ブンッ
明日翔「お前もなっ!」ブンッ
割れんばかりの大歓声のなか戦いは始まる。お互い持っていた銃をそれぞれのフィールドに投げて取りにいく。
明日翔「さぁ俺をがっかりさせんなよ!城琉竜泉!」ガチッジャキッ「作戦その1だ!」ドギューン!!
俺は拳銃をいち早く回収し、城琉めがけて発砲した。
城琉「うぉっ!?」キーーン!「あいつ、俺に向けて撃ちやがった!」
城琉は弾を紙一重で伏せて躱す。
ドギューン!!ドギューン!!ドギューン!!
城琉に対し追撃を行う。
城琉「くそっ!」チュンチュンチュン!!!タタタタタ「何考えてやがる!」バゴォォォォン!!!バゴォォォォン!!!
城琉は遮蔽物に隠れ、反撃を行い撃ち合いに突入する。マグナムとピストルの弾丸が交差する。
城琉「畜生!」チュン!チュン!「おい!!!αドライバーを攻撃するのは反則だろ!!!」バゴォォォォン!!!
明日翔「おっと!おっかねぇな!」チュン!「何言ってやがんだ!ルールブック見てねぇのかぁ!?αドライバー同士が攻撃しあっちゃいけないなんてどこに書いてあるよ!?」ドギューン!!ドギューン!!
城琉「お前にスポーツマンシップはねぇのか!?」バゴォォォォン!!!
明日翔「人聞きの悪いこと言うなよ!決められたルールは守ってるぜ!」ドギューン!!
城琉「けっ!無茶苦茶な野郎だぜまったく!」バゴォォォン!!!ジャキッカラン…
~観客席~
観客「うおおおおお!!!!熱いぜええええ!!!」「まさかこんな作戦があるなんて!?」「頑張れー!!!!」「負けるなー!!!!」
歌右衛門「この戦い、この二人にしかできぬもの。戦いの証人として結末を見届ける。」
~中央アリーナ~
明日翔「よ~し、リロードタイムだ。」チラ
セニアと戦っている美海と空を見る。
明日翔「あいつらならきっと大丈夫だ、俺は俺の戦いをする。それだけだ。」
ギュィィィィィィン!!!!
明日翔「ステラはまだ飛び回ってる、この間は当分攻撃はしてこないはすだ。」「さぁ相棒、根比べだぜ!!」
~一方その頃、美海たちは…~
空「先輩、本当に始めましたね。」
美海「ちょっと不安に思うところもあるけど、明日翔くんを信じよう!そのためにコーデをお揃いにしたんだから!」
~数時間前~
明日翔「…それはだな。この戦い、俺は全く指揮を取らねぇことだ。」
空「えっーーー!?それまたどうして!?」
明日翔「今までの戦いではお互いが初見の敵が多かった。多かったがゆえに相手も攻めあぐねていたし俺もその間に作戦を考えることができた。」「だけど相手は最新鋭アンドロイドのセニア、しかも俺の相棒までが敵にいる。俺のやり方なんて知り尽くしてるだろうよ。」「それに…。」
空「それに?」
明日翔「セニアのことなら、お前さんたちの方がわかるだろ?俺が見て作戦をたてるよりその方がきっといい。お前たちならやれる。」「お前たちのこと、信じてるぜ。」
~現実~
美海「私たちのこと、こんなに信頼して任せてくれてるんだもん!空ちゃん!勝とうね!。」
空「はい!先輩のために!」
セニア「受けてたちます。ブルム・エクス・マキナ、起動。」
美海「セニアちゃん!行くよ!」ギューーーン!!!
空と一緒に風に乗ってセニアの元へ飛んでいき攻撃を仕掛ける。
美海「とりゃーっ!」ババババッ
剣を振りセニアに攻撃するところをセニアは弾く。
セニア「ブルム・エクス・マキナ、防御指令。」キン!キン!キン!
空「私もいきますっ。アクセルショット!」ビュン
美海の懐から光弾をセニアに放った。
セニア「!」ヒョイッ「データにない攻撃です。被弾するところでした。」「ブルム・エクス・マキナ、攻撃指令。バスターユニット起動、攻撃。」ギュン!
光弾を紙一重で避け、機体の一つが美海に電撃弾を放つ。
空「下がって!バリアフォール!」ビビビビビビビ「美海さん!」
バリアを貼り、電撃弾を防ぐ。
美海「任せて!」ギューーン!
セニア「迎撃します。バスターユニット起動、攻撃。」ギュン!
美海「フェイントだよ!」ピョン!クルクルクル
セニアの前に着地するかと思いきや風の力をジェット機のように瞬間的に使用し二段ジャンプを行いセニアの後ろをとる。
美海「エアリアル・チャージ!」ザシュッ!!!
フェイントを使い反応を送らせて懐に入り左脇めがけて剣を振る。
セニア「ぐっ!」ザクッ「これもデータにない攻撃。油断しました、ブルム・エクス・マキナの防御使令がなかったら深傷を負っていました。一機破損、再使用まで3分。」
機体を使って剣筋をずらし深傷は回避したものの左脇の部分にダメージを追わせた。
美海「まだまだいくよ!」「次は空ちゃんの番!」
剣には風がほとばしり美海には追い風が吹く
空「アクセルショット!」ビュン
セニア「先程見た攻撃。先程は危なかったですが二度はありません。防ぎます。」ブン
攻撃を機体が弾く。
空「本命はこっちです!」ズサッ
空が屈むと屈んだ先から3つの風の刃がセニアを襲う。
セニア「…っ!」ザクッ!!!
美海「やった!作戦大成功!」
セニア「まともに被弾してしまいました。2機破損、再使用まで6分。そして自身の右腕を負傷しました。」
機体は2機撃墜され、自信の右腕に刃が当たり怪我を負う。
観客「セニアが押されてるぞ!!!!」「あの空って新入生、セニアを前にして全然ビビってねぇぞ!!!」「美海さんも今日は最高にいい美海さんだわ!!!!」
観客大熱狂。会場のボルテージは爆上がりしている。
セニア(先程から、データにない攻撃ばかり。これをされては全機体が撃墜されてしまう。)「ステラ、状況報告を。」
ステラ「状況報告。明日翔とジョウルが交戦中、弾丸が入り乱れてて近づくことができない。また、私を警戒すると思われた明日翔が私を見向きもしない。ジョウルは明日翔への対応で手一杯、指示も出す余裕がなさそう。」
セニア「わかりました。こちらに合流してください、私も負傷しました。このままでは押しきられます。」
ステラ「了解、すぐに向かう。」ドカン!!!「到着。」
ステラは爆速でセニアの元に到着した。
セニア「ブルム・エクス・マキナが3機撃墜。再使用まで約8分かかります。防御指令に使いすぎてしまいました。かく乱して時間稼ぎをお願いします。その間、私は城琉とステラの援護に回ります。」「気をつけてください、相手はデータにない攻撃を仕掛けてきます。」
ステラ「了解。ニトロブースター起動、点火。」ドカン!!
~一方その頃、明日翔たちは~
ドギューン!!!ドギューン!!!バゴォォォォン!!!バゴォォォォン!!!
弾丸が入り乱れ一瞬の隙も逃さない撃ち合いを行っている。遮蔽に隠れリロードタイムの時、俺はステラがセニアのところへいったのを見る。
明日翔「よ~し。とりあえず俺のことは諦めたみたいだな。」「今の俺に出来ることは城琉の妨害で時間を稼ぐことだ。あいつらのエクシード・リンクが出来るようになるまで。…あ?」
今ブルム・エクス・マキナの機体が見えた。何をする気だ?
ボカン!!!
機体から放たれた電撃弾が俺の遮蔽物を壊した。つまり、俺の体は丸見え。
明日翔「あれぇ?」
城琉「でかした!!」バゴォォォォン!!!
明日翔「うわーっ!!!」チュン!!!
全速力で走る俺、次の遮蔽物に身を隠そうとしたがまた機体に壊されて走る羽目になる。
バゴォォォォン!!!バゴォォォォン!!!
明日翔「ひぇ~っ!!!!」チュンチュン!!!「おい!!!!αドライバーを攻撃するのは反則だろ!!!!」
セニア「いいえ、ルールブックをお読みになってください。ルールブックに遮蔽物を壊してはならないという記述はありません。」
明日翔「あいつ、意外とクレバーな考え方するんだな…。」「ひぇ~!!!」チュンチュンチュン!!!
セニア「城琉、随分と苦戦していますね。」
城琉「そうかんたんにくたばるあいつじゃねぇ。無茶苦茶なやろうだ。」
セニア「すごく楽しそうに見えます。楽しいですか?」
城琉「そうだな、言葉で形容し辛いが…」「最高だ。」
バゴォォォォン!!!
明日翔「うっひょー!」チュン!「あいつら、まるで容赦ねぇ。」「やられっぱなしは性に合わねぇ!」ドギューン!!!ドギューン!!!
城琉「隠れろ!」チュンチュン!!「このまま三人を集めるぞ!!!」バゴォォォォン!!!
セニア「わかりました。明日翔を二人のもとへ誘い出します。」「追跡指令。寸前のところを狙ってください。」ピピピッ
機体から何かの指令を受け取ったであろう音を聞き取る。
明日翔「また何か指令を出しやがったな…。」
ビュン!ビュン!ビュン!
なんと電撃弾をとうとう俺に向かって撃ってきやがった。
明日翔「いやぁ~!!!」ボン!ボン!ボン!「これはもう反則行為じゃないんですか審判団さぁん!」
当てる意思を感じられないので反則とは認められません。
明日翔「あ、そうですか…」ジトッ「こんのやろ!」ドキューン!!!
機体に向かって発砲するがちょこまかと避ける。
明日翔「けっ!トンボみたいな動きしやがって!」「おぉ?」ドンッ
後ろに下がり続けていると、背中が何かにぶつかった。
美海「明日翔くん!長い間時間を稼いでくれてありがとう!」
明日翔「美海に空。」「にひひ、お前たちを信頼しててよかったよ。」「セニアによくダメージを与えてくれた。空、調子はどうよ?」
空「最高です!」
明日翔「でも俺たち、どうやら囲まれちまったらしいな。」「俺の前には城琉、美海の前にはセニア、空の前にはステラ。なるほど、ちょこまかと逃げれるのはここまでらしい。」
セニア「今の戦闘を含め再計算したところ私たちの勝つ確率は99.80%、誤差の範囲内です。」
ステラ「今も私の速さにはついていくことはできていない。つまり根本的には変わっていない。」
城琉「さぁ、お前ならどうする?」ジャキッ
空「先輩!作戦は?」
明日翔「ねぇ!なーんにも考えてない!」
空「本当に何も考えてないんですね…。」ガックリ
美海「あるよ!とびきりの作戦!」「空ちゃん!私から絶対に離れないでね!」
空「はい!」
美海「明日翔くん!エクシード・リンクするよ!空ちゃん見ててね!」
空「!はい!」
明日翔「!おっけー!いってきな!」ビリリッ
セニア「!ブルム・エクス・マキナ、防御指令。」(ステラ、攻撃準備。)
ステラ「…。」コクッ
セニアは2体の機体を美海に向けて構えをとる。
美海「セニアちゃん!私の本気見ててね!!!」「ウィンド・スラ─」
ギューーーン!!!ボン!!!
セニア「…!!!」「左腕を負傷しました。…私の速撃ちがなぜ…。」プルプル
ワアアアアアアアアアア!!!!
観客「とんでもない速技だ!」「いつの間に!」「というかエクシード・リンクの繋ぎ先が空だ!」「あの瞬間にどうしてその判断ができたんだ!?」
観客大熱狂。
空「まさか本当にこうなると思わなかったです。美海さん!」ビリリリリリ
セニアが隠し持っていた機体を空はアクセルショットで撃ち落としたのだ。
美海「明日翔くん!よく私の合図がわかったね!作戦成功だよ!」
明日翔「簡単に見破れたぜ。お前いってたじゃないか『空ちゃん見ててね』って。」
まぁつまりは二つの意味があったんだ。
俺に対しては「空に対してエクシード・リンクをして欲しいから見ててね」。そして空に対しては「セニアに対して攻撃をしてほしいから見ててね。」の二つの意味があった。
美海「それにセニアちゃん。私気づいちゃったんだ。」「セニアちゃんの機体さんが最初に壊されて復活するまで3分、多分もう過ぎちゃってるんじゃないかなって。」「復活してるとしたらこの場に出てくるのは3体のはずなのに何故か2体しか出てきてないのがおかしいなって思ったの。」「じゃあどこかに隠してあるかセニアちゃんが隠し持っているのかなって思ったんだ。」
明日翔「あらまぁ~よくお考えで。」
空「それに利き腕を負傷して武器を抜くのが遅かったのもよかったですね!」
セニア「…不覚です。ですが、諦めません。」「まだ試合は、終わってませんから。」
美海「えへへ、そうこなくっちゃ!」
ステラ「それに私のこと忘れてる。」ゴオオオオオオ「ニトロブースター点火。」「突撃!!!!」ギューーーーーーン!!!!!
空「アクセルショット!」ビュン!ビュン!ビュン!
ステラ「遅い。」ヒョイッフッサッ「こんな攻撃になんの意味が。」
美海「どんな攻撃にだって…!意味はあるよ!」ビュオオオオオオオオ!!!!!「とびきり暴風につき、フライトはご遠慮くださ~い!!!!」シュバッ!!!!
美海は剣に暴風を作りステラに投げつける。
ステラ(時間を稼がれてしまった…!)「暴風圏内に激突。…風が強すぎてコントロールが効かない…!…不時着する!」
ズシャァァァァァァン!!!!!
ステラ「…不時着に成功…」「…ニトロブースター故障。空中制御装置も壊れた。これは…お手上げ。」
空「アクセルショット!」ビュン!ビュン!
ステラ「…っ!」「…セニア、あと任せた。」…バタン!!ピヨピヨピヨ
ワアアアアアアアアアアアアアアア!!!!
観客「すげぇ!!!あの音速のステラを撃ち落とした!!!!」「風のエクシードをこんな風に使うなんて!!!」
空「やった!」グッ
美海「やったね空ちゃん!」「さぁセニアちゃん!大詰めだよ!」
セニア「ステラ…あなたの意思、見届けました。」「まだ負けていません。両腕が使えなくなったとしても私は全力を尽くします。」「ブルム・エクス・マキナ全機体再生。エクシード・リンク準備完了。城琉、いつでも。」ビリリリッ
美海「明日翔くん!私もいつでもおっけーだよ!」ビリリリッ
空「同じく!!!!」ビリリリッ
明日翔「だとよ城琉。俺たちも決着をつけますかっと。」ジャキッ
城琉「俺たちの戦いに引き分けはねぇ。わかってんだろうな?」ジャキッ
明日翔「美海!決めてこい!エクシード・リンクだ!」ビリリリッ
城琉「セニア、後悔すんなよ!全力を尽くしな!」ビリリリッ
セニア「リンク完了。ブルム・エクス・マキナ出力上昇、出力係数150%。記憶にあるかぎり最大の出力です。」キーーーーン「全砲門、発射!!!」ギューーーーン!!!!!
機体のすべてが高威力のビームを美海たちに放つ。
空「エクシード・リンク!!!!」「これが私の…!!!全部!!!」「ホライゾン・ブルー!!!!」
蒼く優しいバリアフィールドが辺りを包み込みブルム・エクス・マキナのビームをすべて受け止めた。
空「美海さん!決めてください!」
美海「がってんしょうちのすけ~!!!」ギューーーーン!!!
セニア「迎撃します。」ビュン!ビュン!ビュン!
美海「当たらないよ!」ヒュッ!ポン!シュッ!
風の力で超高速でセニアの元へ飛び、ブルム・エクス・マキナの迎撃を二段ジャンプの原理で避けて距離を詰める美海。
美海「今日は戦ってくれてありがとう!これが私の本気だよっ!」「ウィンド・スラーッシュ!!!!」ザシュッ!!!!
セニア「っ!!!!」ズシャァァァッ!!!「…全身に無数の損傷を確認。…基幹部が故障…私の…負けです。」…バタン…
ウオオオオオオオオオオオオ!!!!!!
~一方その頃・明日翔たち~
ドギューン!!ドギューン!!バゴォォォォン!!!バゴォォォォン!!!
銃声が飛び交うなか、大歓声が聞こえる。
明日翔「もうあいつらは決着がついたみてぇだ。こっちも…」「…ケリつけないとな。」
もうリロードをする暇もない。今、この銃に入ってる弾は5発。必ず決める。
城琉「…俺の銃に入ってる弾は3発。一発は誘い弾。2発目は調整。3発目で決める。」
不思議だ。いわゆるゾーンに入っている状態では何も聞こえない。泥棒に入るときと同じ感覚。
明日翔「城琉、これでケリつけんぞ!」ダダダダッドギューン!!ドギューン!!
俺は遮蔽物から飛び出し2発撃った。
城琉「望むところだ!」バゴォォォォン!!!
明日翔「っ!」ドギューン!!
城琉の撃った弾は俺の逃げる先に撃ってきた、恐らく弾を当てやすくするための誘い弾。考えてることは同じだった、俺も誘い弾を撃つ。
バゴォォォォン!!!ドギューン!!
この弾はお互いの頭の付近を通り抜ける、確実に頭に当てるための調整。ラストこの一発で決める。
明日翔「城琉、勝負だ!」ドギューン!!
城琉「どんな結果になっても恨むなよ!」バゴォォォォン!!!
観客、仲間。誰もが固唾を飲んで見守ったその弾丸の行方は…。
明日翔「…お前との勝負、面白かったぜ。」
城琉「どうやら、引き分けはあったらしいな。」
アナウンサー「そこまで!!!!!!」「新入生歓迎ブルーミングバトル決勝戦は!!!!!!美海チームの勝利です!!!!!」
ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!
割れんばかりの大歓声。俺たちの優勝を祝福する観客たちがそこにはあった。
明日翔「面白いよなぁ。お前と俺が撃った弾丸は寸分の狂いもなく俺たちの頭に向かって飛んだ。」「その結果弾丸同士がぶつかって起動が逸れ俺はこめかみ、お前は頬を掠めてすり抜けた。」「俺たちじゃなきゃできなかった演出だ。」
城琉「そんな演出のスタントマンなんぞ頼まれてもやりたくない。」「賭けはお前の勝ちだ、しばらくは夜のオフを楽しむんだな。」
空「明日翔さ~ん!!」
空が走ってくる。美海はボロボロになったセニアとステラを介抱しながら来た。
空「せ、先輩…」「勝った…?私たち…本当に勝ったんですか?」
美海「そうだよ、空ちゃん!勝ったんだよ!私たち…優勝したんだよ!」
空「優勝…?じゃあ明日翔先輩は…!」
明日翔「ああ、つまりこの学園に残れるってことだ。お前たちを信頼してよかった。ありがとう。」
空「あ………うぇ……ひぐっ………わ、私…」ポロポロ
美海「そ、空ちゃん!どうしたの!?」
空「うぅぅぅ…………ずびばぜん゛………なんだが安心したら涙がぁぁぁ…うえええん」
美海「な、泣かないで空ちゃん!もう大丈夫だよ!大丈夫だからね!!」サスサス
明日翔「ずっと不安だったんだよな。ここまでついてこれたお前は偉いよ。」ナデナデ
美海は背中をさすり俺は頭を撫でる。その光景を見たセニアが話しかけてきた。
セニア「素晴らしい動きでした。こちらの予想を遥かに越えていました。」バチッバチッ「優勝、おめでとうございます。」バチッビリッバチッ
ステラ「残念。だけど仕方ない、次は負けない。」プスプス…
空「セニアさん、ステラさんも………ありがとうございましたっ!」
セニア「私たちの勝率はァ」ブツッ「わたしたちのチームの勝率はアなたたちの作戦がアッても90%を超えていましタ。」バチッバチッビリビリ「それを覆すだけノ変数がッそちらのチームにあったということです。」ビリ…ビリビリ…「プログレスの成長……そしてッ」バチッ「αドライバーの存在が大きかったノデしょう。」バチッビリッ
明日翔「おいおい…色々ぶっ壊れちまってるじゃないの…さっさと直しにいったほうが…。」「それに俺はなにもしてねぇよ。空と美海の努力が実った結果だし、今日に関しちゃただこいつとチャカぶっぱなしてただけだ。」
親指で城琉を指差した。
セニア「ご心配アリガトッごさいます。」バチッ「そレモ大きな要因デッすガ…明日翔、私は貴方ニ興味が沸イテマス。」ビリ…ビリリ…「一度あなたの話もキカセテクダサい。」ビリ…ビリリ…
明日翔「学生のつまらない話ならいくらでも?」スッ…
お互い約束の握手を交わす。
美海「あっ、そろそろ表彰式が始まるみたいだよ!」「あっちに移動した方がいいのかな?」
明日翔「いやぁ~表彰よりもよ、セニアの体の心配をだな…。」バン!!「…?」
アリーナ全体に停電が起こり、辺りは騒然とする。
城琉「停電か…電力が復帰するまでは待機しよう。」
空「…!?先輩、あれ…!?」
空は夜空の方向を指差した。そこには次元の狭間からウロボロスが現れる。
明日翔「あいつぁウロボロス…!!!しかもおびただしい数飛んできてやがる…!」
空「こんな時間にはウロボロスは現れないはずなのに…!!」
城琉「おい!明日翔!お前を表彰してくれる奴らがおいでなすったぜ…!…こいつぁちとやべえかもな。」
気がついたら回りには岩形と人形のウロボロスが大量に取り囲んでいた。
さぁどうする…。
つづく
空と美海の努力で優勝した俺たち。休む暇もなく俺たちはウロボロスの大群に囲まれちまった。俺の回りにいるのは疲労困憊の女の子二人と壊れかけのアンドロイド2体、そして歌舞伎もの一人。じゃあ俺たちのとる行動は…決まってるよな?
第一章最終回「青蘭のアルセーヌ・ルパンと呼ばれる男・後編」
こんなところで死ぬわけには、いかねぇよな?