怪盗紳士明日翔   作:どこかにいる一般人

15 / 56
女神様、ご機嫌いかがかな?

~4月13日·朝·青空寮~

 

朝起きて、学校にいく準備中携帯がなる。

 

テッテレッテーテッテッテーテッテレッテーテッテレッテーピッ

 

明日翔「ただいま営業時間外なので数時間後お掛け直しください?」

 

ミコト「あはは、朝から口が回るね。私だよ、ヒメガミノミコト。昨日の今日でごめんね。」「キミの進退を知らせておこうと思って。」

 

明日翔「あ~ららまだ大会が終わってから1日もたってないのに仕事が速いねぇ、流石は生徒会長ってとこか?んで、どうよ?」

 

ミコト「生徒会に議題をあげたところ…満場一致で正式に編入が認められたよ。おめでとう。」「この結果は、キミたちの力で勝ち取ったものだ。本当によく頑張ったね。」

 

明日翔「あいつらに苦労を掛けた、俺よりもあいつらに労いの言葉をかけてやってくれ。」

 

ミコト「キミは謙遜するね…それと私個人としても、青蘭学園生徒会長としてもお礼が言いたい。私の無茶な提案に答えてくれてありがとう。それに加えて昨日の大量の化け物の襲撃を私たちの手を借りずにたったの3人で解決してしまった。」「お陰で犠牲者を出さずに納めることができた。」「キミのような優秀な人材を学園に迎えられて、私としては何よりだ。」

 

明日翔「あれは成り行きだよ。成り行きに付き合わせるわけにはいかねぇしな、見えないだけであいつらも疲れてたしな。」

 

ミコト「まぁ、今回の件に関しては色々聞きたいこともあるだろうけど…この学園を守ることが私の仕事でもあるんだ。察してくれると助かる。」

 

明日翔「わかってるさ。」

 

ミコト「それじゃあ…改めてよろしくね。青蘭学園2年生"青蘭のアルセーヌ・ルパン"の明日翔くん。」

 

明日翔「?何の話だ?」

 

ミコト「ふふ、学園に来たらわかるよ。それじゃあね。」

 

ツー…ツー…ツー

 

明日翔「…?」

 

~リビング~

 

空「そ、それで先輩…生徒会長は何て言ってたんですか?」

 

明日翔「生徒会で満場一致で編入決定。お前らありがとうな、苦労をかけちまった。」

 

空「本当ですか!?おめでとうございます、先輩!」

 

美海「やったね、明日翔くん!チームみんなで頑張った甲斐があったね!」「でも、本当によかった。ソフィーナちゃんが戻ったらお祝いしなきゃね。」

 

空「そういえば、ソフィーナさんはまだ黒の管理区から戻れないんですかね?」

 

美海「うん、昨日リゼリッタちゃんに聞いたんだけど、2,3日かかるみたい。」

 

明日翔「あいつも大変だなぁ。」

 

空「そうですか…でもきっと、あっちで私たちの優勝を喜んでくれてますよね。」「あ、そうだ。ソフィーナさんが戻るまでに、お祝いのケーキを準備すると言うのは───」

 

ドッカァァァァァァン!!!!!

 

明日翔「わーっ!!!!」ズコーッ「ななななななんだぁ!?」

 

空「壁に大穴が!」

 

壁に開いた穴の方を見ると、見知った人物が姿を現した。

 

カレン「脆い壁でございますね。ですが、搬入にちょうどいい大きさの穴が空きました。」

 

空「かか、カレンさん!?いったい何をしてるんですか!?」

 

カレン「ああお気になさらず。搬入は30分いないに終わらせ、穴はサービスで塞いでおきますので。」

 

空「いやいや、全然答えになっていませんよ!?そもそも何を搬入してるんですか!?」

 

???「通達ミスでしょうか?」「昨日のうちに申請を済ませたのですが。」

 

カレン「生徒会の方も夜は寝ているでしょうし、きっとまだ処理されてないのでしょう。ですがこちらに非はありません、申請は既に完了していますから。」

 

美海「えっと…セニアちゃんにカレンちゃん?まだあまり話が見えないんだけど……」

 

セニア「本日こちらより入居するコードΩ46セニアです。よろしくお願いします。」

 

美海「ええっ!?セニアちゃん引っ越してきたの!?じゃあ入居のお祝いしなきゃね!」「これからよろしくね!セニアちゃん!」

 

明日翔「理解が早くてなによりというか…。」「そんなことよりお前、昨日の故障は大丈夫なのか?相当派手にぶっ壊しちまったが。」

 

セニア「お気になさらず、お互いが全力で戦った故の破損です。むしろ誇らしく思います。」「明日翔、私はあなたのことを知るために、この寮に転居してきました。あなたは非常に興味深い存在です。あなたのことを、もっと知りたいです。」

 

明日翔「昨日から思っていたが、俺この事を知ってどうするんだ?俺の話なんて聞いたってつまんねぇぞ?」

 

カレン「セニアは『成長する』機能を持つアンドロイドでございます。ですか、その『成長』を促すためには本人の好奇心が必要不可欠。」「セニアは、あろうことかあなたごときに興味を持ってしまった。その結果、Dr.ミハイルはセニアの引っ越しを許可してしまったのでございます。」

 

明日翔「そらまた随分おもしろい機能ですこと。製造責任者もおもろいこった。」

 

カレン「セニアの優先指名権も、あなたに付与されていたす。これがどういうことかわかりますか…!」ワナワナ「あなたが望めば、セニアといつでもチームが組めると言うことです!よかったでごさいますね!」プンプン

 

空「………あまり良かったようには聞こえませんね。あはは…。」

 

カレン「私個人としてはセニアをボロボロに破壊した指揮を執った事の恨みしかありませんがDr.ミハイルの言葉は絶対でございます。」

 

セニア「いつでもご指名ください。そして私に色々なことを教えてください。」

 

美海「よーし、それじゃあ親睦会を兼ねて、みんなで一緒に朝ごはんにしよう!これから忙しくなりそう。困ったことがあったらなんでもいってね!」

 

空「急だったのでびっくりしましたけど、これからよろしくお願いしますね、セニアさん!」

 

セニア「はい、よろしくお願いします。」ペコ

 

明日翔「よ~し、そんじゃ搬入ささっと終わらせて飯にすっか!今日の朝飯は豪華に」

 

カレン「貴方には!約束してもらいます!セニアを次あのような姿にした暁には消し炭にしてあげますからね!覚えておきなさい!!」ゴゴゴゴ

 

明日翔「わーった!わかってるよ!」「…しょうがねぇだろ、勝負事だったんだからよ。」ボソッ

 

カレン「何か言いましたか!?」

 

明日翔「いえ、なんにも…。」

 

朝は思わぬ来客が来たが仲間も増えて飯を囲む仲間が増えた。さわがしくなるぜこれは。

 

~青蘭学園・通学路~

 

明日翔「はぁ~。朝からとんでもねぇ客人がきちまったぜ…。」ガックリ

 

空「先輩、目の敵にされてましたからね…。」

 

セニア「もしかして…ご迷惑でしたか?」

 

明日翔「お前じゃなくてくっついてきた付属がな…。」

 

美海「でもでもっ!青空寮にまた人が増えて賑やかになるね!」

 

明日翔「ま、それもそうだな。」

 

ガヤガヤガヤ…ざわ…ざわざわ…

 

校門辺りには人だかりができていて騒がしい。

 

明日翔「?人だかりか?」

 

空「めずらしいですね…何かあったんでしょうか?」

 

男子生徒「来たぞ!"青蘭のアルセーヌ・ルパン"だ!」「"期待の新入生"も一緒だ!」ワラワラワラ

 

女子生徒「"稀代の天才"日向美海さんもいっしょよ!」「セニア様も一緒たわ!青の世界と白の世界の代表が一緒だなんて尊い…」ワラワラワラ

 

一瞬で回りに人が集まってしまった。

 

明日翔「え、えぇ…」

 

空「なにか知らぬうちに話が広がってますっ…。」

 

美海「どうなってるんだろう?」

 

有象無象の対応している時、セニアが床に落ちていた新聞に気がつき拾い上げて内容を確認した。

 

セニア「…成る程。この騒ぎの理由がわかりました、この新聞にあると思われます。」バサッ

 

新聞の扉絵には俺、空、美海がいてタイトルにはとてもキャッチーな文章が書かれていた。ヒメガミが言ってたのはこういうことか…。

 

明日翔「はぁ~…あの報道部のバ~カ…書くなっつったろ…。」ガックリ

 

セニア「新歓戦優勝と相まって人々の興味は三人に向いてるのでしょう。いずれ落ち着きますから、心配は無用です。」

 

明日翔「いやまぁそりゃそうだけどよぉ…。」

 

空「一定の期間こんな経験をすると思うと辛いですね…。あはは…。」

 

明日翔「参ったな…。これじゃあ前に進めねぇや。」「…お?」

 

一瞬キラリと救いの『糸』が垂れるのが見えた、ありがてぇ!

 

明日翔「空!俺に捕まれ!」

 

空「え、えぇ!?はい!」ガシッ

 

明日翔「振り落とされるなよ!」ピョーンガシッ

 

フラーン…フラーン…

 

天から垂れてきた『糸』を掴み手に巻き付け、ぶら下がる。

 

明日翔「いっ…せーの」フラーンフラーン「よいしょっと!」ピョーンシュタッ

 

空「ぴえっ。」ヨロヨロ

 

ターザンロープの要領で勢いをつけ飛び、人だかりの外に着地する。

 

男子生徒「すげぇ、流石ルパンだ…。」「いつの間に仕掛けを…。」

 

美海「やるねぇ~。じゃあ私とセニアちゃんも!」フワフワ…ピュー「着地!」シュタッ

 

セニア「その気になれば滑空はできたのですが、これもいいですね。」

 

美海は風の力をちょっと使いふわふわ浮いて着地した。

 

明日翔「お前たち!囲まれる前に逃~げろ~!!!」ダダダダダダダ

 

人だかりから逃げる俺達。

 

明日翔「そうだ、アイツは…」キョロキョロ

 

とある人物を探すとそいつはいた。二階の校内から俺のことを見ており手を振り去った。

 

明日翔「ヒメガミ、ありがとな!」

 

~放課後~

 

朝は乗りきったが結局昼も人に集まられ質問責めに会い疲れきってしまった。

 

明日翔「どっひぇ~…疲れた…腹も減った…。」ガックリ

 

空「先輩もですか…まさか私がこんなに注目されるなんて、驚きです。新歓戦で優勝することのすごさを、今更ながら実感してますよ。」

 

明日翔「あの報道部のバ~カ、いつかカメラポンコツにすり替えてやるからな…。お陰で飯も食えてねぇっての。」

 

空「セニアさんも大変でしたね…。」

 

セニア「大変?なにがでしょうか?」

 

空「だって昨日まで新歓戦で決勝まで全試合戦って壊れて直したと思ったら今日は朝から引っ越しで…。そのうえ授業までって…新歓戦の翌日くらいお休みでもいいと思うんですよ。」「いくらセニアさんがアンドロイドでも、これだけ稼働し続けると疲れますよね。」

 

セニア「疲れとは少し違いますが、確かに連続稼働が続くとパーツは劣化しやすくなります。ですから私たちアンドロイドにも休息は大切な要素です。」

 

空「ですよね!私は原っぱに寝っ転がって日向ぼっこがしたいです!」

 

明日翔「ここでお天道様の熱を浴びながら昼寝するのは最高だろうなぁ。」

 

セニア「日向ぼっこ…ですか。その感覚は、私にはわかりません。」

 

明日翔「おいおいそいつぁもったいねぇなぁ、お天道様の布団は気持ちいいぜ?」

 

セニア「そうなのですか?では、是非わたしに日向ぼっこを教えてください。よろしくお願いします。」

 

空「ふふっ、今日はたくさんの人に話しかけられて疲れたせいか、穏やかな会話が幸せです。」

 

セニア「…人はたくさんの人と話をすると疲れるのですか?」

 

明日翔「んぁ?そらそうよ、しゃべるのも大変なんだぜ?」

 

セニア「なるほど。だから二人とも疲れていたのですね。それで合点が行きました。」「明日翔、質問があります。」

 

明日翔「ん?何を?」

 

セニア「あなたは今日一日、ずっとクラスメイトヘの対応を続けていました。そのせいであなたがそれほど疲れたのであれば…それは自分よりも他者を優先したということです。」「なぜ、それほど自分を疲弊させてまでクラスメイトの対応を続けたのですか?何か理由があるのでしょうか?」

 

明日翔「理由?そうさよなぁ~…女の子と仲良くなりたかったりしてな!んふふふふ」

 

空「!先輩!不潔!理由が不潔です!」プンスカ

 

明日翔「にょほほほ、冗談だよ。少なくともこの学園の奴らに手は出さないさ。」

 

セニア「理由はどうあれ…そのせいで自分の体調を崩しているのなら、やはりそれは非合理的だと判断します。」

 

明日翔「セニア~。何でも合理と理屈で考えちまうのはお前の悪い癖だぜ?もっと楽~に考えろよ。」

 

空「先輩は楽観的すぎるんです。」ビシッ

 

明日翔「にょほほ、そらごもっともで。」

 

セニア「…難しいです。ですが、わたしはあなたに体調を崩してもらいたくはありません。」「あなたは私に、いろいろな新しいことを教えてくれます。」「あなたがいなくなるのは、困ります。」

 

 

空「う~ん…難しいですね。先輩はクラスメイトのことを尊重したい…でもそうすると先輩は疲れる…。」「セニアさんは、先輩に体調を崩してほしくない…。」「いっそ、先輩がめちゃくちゃ体力おばけだったら解決できそうなんですけどねぇ…。」

 

セニア「!ひらめきました。それはつまり、明日翔の体力を向上させれば解決できるということですか?」

 

明日翔「おいおい…な~んか話がおかしな方向にいってないかぁ?」

 

空「でも、そんなすぐに体力の向上なんて…。」

 

セニア「では、明日翔の体を改善するための適切なトレーニングを、私がお手伝いします。」

 

明日翔「えぇ…嘘だろお前」

 

空「なんだかものすごい話になってきましたね…!?」

 

セニア「トレーニングメニューは帰るまでに、体型から計算した最適解を模索しておきます。どれだけカロリーを消費しても疲れない体造りを、私と一緒に頑張りましょう。帰ったら早速始めるべきです。」

 

明日翔「おーいおいおいおい?俺はまだやるとは一言も」

 

セニア「そうと決まれば、一刻も早く帰りましょう。」ガシッ

 

セニアは俺の首の襟を掴む。

 

明日翔「あっちょ」「ひぇ~~~~~~!!!!!お助け~~~~!!!!」ギューーーーーン!!!!!

 

空「あっ、待ってくださいよ!先輩~!セニアさ~ん!」

 

~夜·青蘭学園·生徒会長室~

 

ミコト「…ようやく一段落ついたか。あとは緊急性の高いものはないよね?」

 

ナクル「んふふー。今日はもうないー。また明日でいいものー。」

 

ミコト「じゃあ今日は帰ろうか。ナクル、お疲れ様。」

 

ナクル「お疲れ様でしたー。うー新歓戦の怪我がまだ治らないー。センパイ、ほんとに容赦がないー。」

 

ミコト「ははは、彼はいろいろかかってたからね。こればっかりは運がなかったね。」

 

ナクル「学園には得しかないのでよかったけどー。おかげで学園に箔もついたしー。センパイの箔もついたしー。さ、かーえろかえろおうちかえろー。」

 

ガチャ…

 

ナクル「おや?噂をすればー、かいちょーに客人ー」

 

ミコト「ん?誰かな?」

 

???「よう、ヒメガミ。大分待ったぜ。」

 

ミコト「おやおや…こんな夜遅くに学園に忍び込むのは感心しないね。"青蘭のアルセーヌ・ルパン"の明日翔くん。」

 

明日翔「その呼び名はよしてくんな、こ恥ずかしいだろ。」

 

ミコト「あはは、私意外と気に入ってるんだよ?キャッチーで分かりやすくてキミにぴったり。それで明日翔くんは夜遅く私にどんな用事かな?」

 

明日翔「色々世話になったんでその礼にな、まぁつまんないもんだよ。」ガサッ

 

紙袋を渡す。

 

ナクル「失礼ー。先に確認させていただくー。」ヒョコッ「えー…洋菓子とー…紅茶?」

 

ミコト「アップルティーに…クッキーかな?キミらしからぬ選定だね。」

 

明日翔「身内に紅茶博士がいるもんでな?気がついたら覚えてたよ。」「仕事中の休憩にでも嗜んでおくんなまし?」

 

ミコト「わざわざありがとう。…でもそれなら明日でよかったんじゃあ?」

 

明日翔「真っ昼間に生徒会長室にいったら迷惑だろ?変なゴシップの噂も消えてねぇしな。」「飯でもいかねぇか?いい場所、見つけたんだ。」

 

ミコト「ふふ、まさか女神を口説くつもり?感心しないなぁ。」

 

明日翔「今までの礼だって言ったろ?肉は嫌いか?」

 

このやり取りを見ていたナクルがふと言葉を漏らす。

 

ナクル「…えっとー。」「かいちょーとセンパイはー…どういう関係ー?」

 

~一方その頃~

 

空「どうして!先輩じゃなくて!竜さんなんですか!」

 

城琉「しかたねぇだろ、あいつは賭けに勝ったんだ。」「とっとと終わらせるぞ、なんでかな…今日の俺はすこし機嫌が良くねぇ。」

 

歌右衛門「明日の字に、負けたのが効いてるのか?」

 

城琉「うるせぇ!煙が切れてんだよ!」

 

ユーフィリア「あはは…これは相当効いてますね…。」

 

空「竜さん、未成年ですよね…?」ジトッ

 

ユーフィリア「空さん、もう突っ込むのはやめましょう…。」

 

~場面戻って商店街・路地裏~

 

ミコト「こんな薄気味悪いところにつれてきて…何があるの?」

 

明日翔「まぁ安心しろって、…着いた。ここだぜ。」

 

ステーキの看板がぶら下がった小さい店にたどり着いた。

 

ガチャチリンチリーン

 

コック「いらっしゃい。」

 

明日翔「よぉおっちゃん。来てやったぜ。」

 

コック「おお…ボウズか、優勝おめでとう。よくわかんねぇがお前ならやるって信じてたぜ。」

 

明日翔「よくわかんねぇのかよ。まぁ約束だ、肉一枚タダな。」

 

コック「まぁ優勝しようがしまいが再開の記念に一枚はくれてやるつもりだったがな…。」

 

明日翔「い~や、その肉は俺のじゃねえ。このレディにくれてやってくれ。」

 

親指でミコトを指さす。

 

ミコト「えっ!?」

 

コック「ほう、そういうことか…それじゃあ豪華にしてやらないとな。」

 

ミコト「えぇっ!?その!おじさま!そういうことじゃ…。」

 

コック「まぁ…皆までいうな。お嬢さん、250gでいいな?ボウズは350gでいいか?」

 

明日翔「頼むわ!ウェルダンで!」

 

コック「あいよ。お嬢さんは、ミディアムでいいか?」

 

ミコト「は、はい…。」

 

ジューーーー…サクサクサクサクサク…

 

ミコト「…ずいぶん仲良しだったけどあのおじ様、知り合い?」

 

明日翔「んぁ?そうだよ、本州にいたとき城琉と食いにいってたステーキ屋のおっちゃん。ま色々あってさ、たらふく食わしてもらってたんだ。」「でもここで会うなんてなぁ、隠居かぁ?」

 

コック「せがれが、俺のあとを継いだんだ。あとはゆっくり過ごそうと思ったがどうも落ち着かねぇんだ。性なのか、肉を焼いてる音が耳から離れねぇんだ。」

 

ミコト「ふむふむ、まさに天職って感じだね。」

 

コック「わかってくれるか、お嬢さん。気に入ったぜ、ボウズが目を付けるほどのことはある。」「へいおまちどう、アツアツだ。」コトッ

 

胡椒の聞いた香ばしい匂いを漂わせほどよく油の乗った焼かれたステーキが出てきた。

 

ミコト「わぁ…!美味しそう♪いただきます。」パク「…!おいひい!すごく絶妙な焼き加減でちょうどいい味付け…こんなの食べたことない!」

 

コック「喜んでくれて、なによりだ。ほらボウズ、お前も食え。」コトッ

 

明日翔「うっひょぉ~!久しぶりだぜぇ!いただきま~す!」パク「うめぇ~!おっちゃんが焼くステーキに右に出るやつはいねぇなぁ!!」モグモグ

 

~お食事タイム~

 

ミコト「…ごちそうさまでした。」

 

明日翔「いやぁ~食った食った、ごちそうさ~ん。」

 

コック「おう、お粗末さま。」カチャカチャドボン

 

空になった皿を流しに浸ける。

 

コック「しばらく外す。今日店閉める、二人の時間を楽しむといい。」

 

コックは奥に引っ込んでいった。しばらく静寂が訪れる。

 

ミコト「…本来、生徒会長は特定の生徒に肩入れするべきじゃないんだ。」

 

明日翔「?」

ミコト「だから私がこれから言うことは独り言だから気にしないでほしいんだけど…辛い状況に放り込んでしまってごめんね。」「いきなり今後の学園人生を左右させるような状況にさせて…。」

 

明日翔「…。」カラカラ…ゴクッ

 

ミコト「今さらこんなことをいわれて、何を今さら…と思うかもしれないけど…。」「けど、どこかで信じてる自分がいた。キミから見える縁が何よりの証だよ。っていっても自分じゃわからないか。」

 

何かこうシュンとした暗い表情をするミコト。

 

明日翔「…なんだ、シケたツラすんしやがってよ。なぁ?」

 

ミコト「…?」キョトン

 

明日翔「今度はきょとーんとした顔してらぁ。」「俺ぁよ、普通の人間とはちぃと違って面白いのが好きなんだ。壁なんてのは乗り越えるためにあるのさ、俺に越えられねぇ壁はねぇのよ。」

 

ミコト「…不思議だなぁ、キミは。本当に。」

 

明日翔「うひひひ、そうかい。褒め言葉として受け取っとくよ。」ゴク

 

ミコト「…その飲み物、まさかお酒じゃないよね?酔ってる?」

 

明日翔「まさか、生徒会長様の目の前で呑むやつはいねえよ。」

 

ミコト「ふふ、そっか。そういうことにしておくよ。」

 

~外~

 

ミコト「お肉、美味しかったよ。教えてくれてありがとうね。」

 

明日翔「いいってことよ、一人になりたいときに行ってくんな。じゃ明日。」スタスタ

 

ミコト「…?キミの寮は反対方向じゃないのかい?」

 

明日翔「ああ、ちょいと寄り道があるんだ。なぁに、すぐに終わることさ。」

 

ミコト「はは…。すぐに終わらせるんだよ、それじゃあ。」

 

こうしてミコトと別れ『やること』を済ませることにした。

 

~数時間後一方その頃・城琉のアジト~

 

城琉「あ~…終わった終わった。これを数日間やらされるのも辛いもんだったく…。」ガチャ「…ん?部屋の中なのにやけに風が吹いてんな…。」

自分の部屋に向かうと窓が開いている。

 

城琉「空き巣にやられたか…?鍵は閉めたはずだが…。」

 

机を見ると何かが入った瓶がおいてある。ボトルネックにはメッセージリボンがついている。

城琉「これは…グレンギリー1999…?上物だ。」「誰がこんなもん…。あぁ、なるほど。」「アイツも、粋なことしやがる。たまには引き受けてもいいのかもな。」「どれどれ、味は…。」

 

 

 

 

最高の相棒へ よく頑張りましたで賞 明日翔

 

 




お、お、親方ァ!空から少女がぁ~!てなわけで落ちてきた少女を保護した現場にたまたまいた歌右衛門と俺たち。でもこれがよぉ記憶がないと来たもんで困ったもんだぜ、服装的には緑の世界の人間かぁ?まぁた妙なやつに出会っちまったもんだぜ

次回「かぶきもの舞台から落ちる。少女は空から落ちる。」

また会おうぜ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定