~4月21日・朝・練習アリーナ~
今朝。ヒメガミに呼ばれて練習アリーナに呼ばれた。そこには青空寮の面々が集まってた。
ミコト「おや、ようやく主役が来たね。」「今回集まったのはE.V.Eの選抜戦について。彼女たちの意思は既に聞いている、あとは…」
空「先輩!もちろん参加しますよね!?」
明日翔「もちろん、喜んで参加させてもらうよ。」
美海「いえーい!明日翔くんけってーい!」
セニア「明日翔ならば、参加すると思っていました。この実戦経験、無駄にはしません。」
ミコト「こほん。」「それでは改めてお礼を。急な誘いにも関わらず、参加を決めてくれてありがとう。これだけのメンバーを集めてきてくれた明日翔くんと空に感謝するよ。」
空「いえ!寮の皆さんと組めるのなら心強いです!」
ミコト「知っての通り、E.V.Eはプログレスのナンバーワンチームを決める戦いだ。」
美海「私たちが戦うのは、その優勝チームなんだよね。」
ミコト「うん。予選は明日だから、まだどのチームかはわからないけど、現在の学園の最強のチームと言える。」
明日翔「だが、負けるつもりはない。そうだろ?」
ミコト「いいね、わかってる。そのためにキミに声をかけた。」「αドライバーは、プログレスの可能性を引き出す存在。その点において、君の能力は卓越している。加えて相手の癖を見抜いて的確な指示を出せることから頭も切れる。」「それに、青空寮のメンバーは、学園でもトップクラスのポテンシャルがあるって思ってるんだ。」
セニア「…ということは、明日翔だけでなく、元々私たちにも目を付けていたのですか?」
ミコト「人聞きが悪いなー。目を付けていたのは、キミたちの化学反応にだよ。」「正直言うと、明日翔くんの力は新歓戦を見るまで半信半疑だった。」「でも見た結果、ワクワクに変わった。どんなプログレスの力も引き出せるαドライバーが、今まで可能性を引き出されなかったこと組むとどうなるのか?」
「私はこの学園の生徒会長として、それが見たいんだよ。プログレスが持つ可能性が花開く瞬間を。各々が持つ才能や努力が実を結ぶ道が、ひとつじゃないと学園生に示したい。」
「ブルーミングバトルは戦いの形こそとっているけれど、ただ
『強くなる』ことが目的じゃないんだから。」
空「え?ブルーミングバトルって、他に何か目的があるんですか?」
ミコト「…それは─」
明日翔「そ~んなことより、早く作戦会議しようぜ。あと本番までに二日しかねぇ。」
ミコト「!」「ふむ、それもそうだね。練習を始めようか。まずは、役割を決めよう。明日翔くん、どういう配置にする?」
明日翔「?ああ、空とヒメガミにはバックについてもらおう。いや…空は中衛でもいいな。攻撃を回避できる距離は短くした方がいい。」
ミコト「うん、いいね。」
明日翔「美海とセニアには前線に出張ってもらおうかぁ?やばかったらすぐに空の元に退避だ。」
セニア「はい、妥当だと思います。」
空「なんだか、露骨に話題をそらされた気がします…!」
ミコト「じゃあ、まずはキミたちの能力やクセを把握させてもらうかな。実践はまた放課後に。」
~昼・カフェテリア~
フライドポテトを貪りつつ
城琉「…この大会の優勝は、αドライバー率いる御影葵チームが有力だそうだ。」モグモグ
明日翔「そうか、センキュー。」
城琉「…なんだ、シケた面しやがって。飯がマズくなるだろ。」「…まだ未練でもあんのか?」
明日翔「この未練は一生消えねぇさ…。」ズズズ
コーヒーをすすり窓の外を見る。
城琉「やっぱり、盗んどいた方がよかったんじゃないか?」
明日翔「バ~カおっしゃい。そんなことしたら、あいつの覚悟を踏みにじっちまうだろ?」「ただ頭ではわかっていても未練はあるもんさ。」
城琉「…わからなくは、ないな。」ムシャムシャ「いでっ!!!」
頬を抑えて苦しみ出す。
明日翔「あ?なんだおめぇ、まだソレ治してねぇのか?」
城琉「…なぜかは知らんがここんところ虫歯が痛み出してな…。」
明日翔「おいおい、歯ァ磨けって。ちゃんと鏡見てやってるか?歯が痛くて銃が撃てないガンマンなんていい笑いもんだぜ?」
城琉「そんな子供みたいな説教すんじゃあねぇ。もはや持病みたいなもんだ。持病は、治らないもんだ。」
明日翔「その持病、歯医者にいきゃ治るぜ。」
無駄話をしているとある女が来た。
ミコト「おやおや、問題児コンビおそろいで。」
明日翔「んぁ?ヒメガミ。練習は放課後のはずだろ?」
城琉「…お前はこの女を寄せてくる磁石かなんかか?」
ミコト「やだ、ひどいこと言うね。行く先々にキミたちがいるだけだよ。」
城琉「…やり辛ぇ。俺は戻るぜ。」ビンッ!!「…?おい、なんの真似だ。」
席を立とうとしたが糸が足に巻き付いており立てなかった。
ミコト「私はキミたちに用があるの、座って。」ガタッ
ミコトは席に座りニコニコ眺めてくる。
ミコト「ふふふ~。」ニコニコ
明日翔「おいおい、らしくねぇじゃねえか。お前はそんな強引な女だったか?」
ミコト「私を強引にしてくれたのはキミだけどね?」
城琉「強引…?お前、やりやがったな?」
明日翔「はぁ?いやいやいやいや!!!俺は誓って手なんて出してねぇぞ!?」
城琉「どうだかな、こういうときのお前は信用できねぇ。」
ミコト「ふふふ。流石仲良しだね。」「昨日どこ行ってたの?学校を変な理由でお休みして。」
明日翔「聞いてどうする?」
ミコト「うーん…、聞いてから考えようかな。」
城琉「男には首を突っ込まれたくない事情ってのがあるもんだ。」
明日翔「城琉ちゃんナ~イスフォロー。男同士水入らずの用事があんだよ、特に俺たちみたいなやつはなぁ?」
城琉「否定できないのが、辛いところだな。」
ミコト「そっかぁ…男の子には突っ込まれたくない事情あるのかあ…。」「例えば…こっそりと他の世界にいっちゃったりとか?」
明日翔&城琉「…!」
ミコト「そこにあるお城に忍び込んで~謎解きもしちゃって~。そこの女王様と謁見しちゃったり~?」「一人の友人のためにそこまで行動できるなんて、尊敬しちゃうな?」
城琉「…神の前には、お見通しってやつか?」
ミコト「あら、図星かな?ふふ、これでも神様なんだからね。」「っていう意地悪はここまでにしといて…黒の世界に行ってたんだね?」
明日翔「…はぁ~…。」ガックリ「バレないと思ってたんだけどなぁ…、いつ気が付いた?」
ミコト「実のところ私も気が付かなかった、連絡が来るまではね。」
城琉「連絡?」
ミコト「魔女王だよ。珍しく上機嫌に連絡が来てた、ここ最近黒の世界はピリピリしてたからね。」「面白い人間を寄越してくれてありがとう~ってね、…まぁ私は許可してないわけだけど。」
明日翔「いったろ?俺たちは泥棒なんだ。お宝の道は自分で切り開く、わざわざ許可をとる泥棒なんていないだろ?」
ミコト「どっちかというと外交問題になる可能性があるからだけどね…。まぁでも、魔女王にも気に入られるぐらいキミは縁の力が強い、意外と何とかなるのかもね。」「それに、今さら言ったってキミは行ったでしょ?」
明日翔「よくお分かりで。」
ミコト「流石にこれだけ話してればキミの事はわかるよ。それに私とは『強引』な仲でしょ?」
明日翔「誤解されるようなこというなっての…。」ガックリ
ミコト「ふふふ。じゃあ放課後、練習アリーナに来てね。サボっちゃダメだよ?」
明日翔「おう、じゃあな。」
ミコトは席を立って去った。同時に俺たちに巻き付いていた糸が切れた。
城琉「まったく油断も隙もねぇ女だ…よく相手できるな。」
明日翔「いやぁ?意外と面白ぇ女だよ。まぁ政治や責任を負う奴の典型みたいな女だ。」
城琉「お前はそういう女、引き寄せやすいんだろう。」
明日翔「うるせぇ、女は大好きだけど責任は嫌いだよ。」
~放課後・練習アリーナ~
ミコト「全員集合!遅刻なしだね。」「とりあえず明日翔くんは美海と空に、セニアは私と。」「それじゃあ始めようか!」
空「ブルーミングバトル開始~~~~!」
美海「いくよ空ちゃん!明日翔くん!」
空「はいっ!」
明日翔「…。」
俺は考えていた。俺はソフィーナの覚悟を尊重して置いていくことにした。こうしなければソフィーナの故郷すら無くなる、本当にこれでよかったのか?後悔はしてねぇが、俺にしちゃ珍しく未練が残ってるのか…。
美海「…くん!明日翔くん!行くよ!」ビリリッ
明日翔「…っ!?」ビクッ「い、いくぜ!」ビリリッ
空「合わせますっ!」ビリリッ「ストライク・アクセル!」ギュイイイイ「お願いしますっ、美海さんっ!」
美海「うん!」「バースト・エア~~~っ!!」
空の攻撃力強化を受けた美海の風の刃でできた横凪はより大きく高い風圧を出しミコトセニア組に向かう。
ミコト「攻撃強化に、広範囲攻撃…うんうん、アタッカーが一人だから悪くない選択だね。けど、お姉さんの糸はそう簡単に破れないよ?」「………『織ノ檻』!」ビンッッッッッ!!!
ミコトとセニアを広範囲に糸が張り巡らされ攻撃を弾き返してしまった。
美海「うそ~~!防がれたの?」
ミコト「それじゃあ、頼んだよ!セニア!」
セニア「了解。対象、捕捉。ブルム・エクス・マキナ、展開。攻撃指令。発射。」ビィーーーボン!
期待から電磁砲が空に放たれる。
空「わっ、わわわっ……!」
セニア「チェックメイトです。空は自衛能力の低さが課題。」
美海「空ちゃん、飛ばすよ!着地頑張って!」
美海は下から風の力をお越し空を天井に飛ばす。
空「へっ?ひゃわーーーーーっ!!!!」「痛い!」ドスッ!!!!パラパラパラ…
フラフラ……ヒューーーーン
空「ぎゃん!」ズシャーーーーン「あ、あいやほへ~…」ピヨピヨピヨ
飛びすぎて天井に突き刺さり少し間を置いて床に落ちてひっくり返ってしまった。
セニア「…。;」「…?」
明日翔「…。」
セニア「明日翔。」
明日翔「…。」「?」
セニア「ブルム・エクス・マキナ、攻撃指令。発射。」ビィーーーボン!
俺に向けて電磁砲を発射してきやがった。
明日翔「なんだぁ!?うわーーーっっ!」ガバッ「おい!俺に向けて撃つこたぁねぇだろ!」
セニア「戦闘中もボーッとしておられたので。もっと柔らかな顔でいてください。」
明日翔「おい、そらどういうことだ?」
セニア「城琉の言葉を借りるなら…、『そんなシケた面してんじゃねぇ。』ということです。」
ミコト「よ~し!」パンパン!「それじゃあフィードバックに入ろうか。」
美海「空ちゃん、大丈夫?」
空「あ、あひぇ~、へいきですぅ~…。あ、ありがとうございましたぁ~…美海さん…。」
明日翔「全然大丈夫じゃねぇじゃねぇか。」
未開封のミネラルウォーターを空にバシャバシャかけ、タオルで拭く。
空「ちべたいっ!ありがとうございますっ、ちょっとスッキリしました。」
セニア「上昇気流で味方を打ち上げるのは想定外でした。照準予測に調整が必要ですね。」
シルト「す……すっごーい!!すごいよみんな!全然動きが見えなかった!これなら絶対勝てるよ!」
セニア「そのためには、美海の独創的な戦術に私たちも対応できるようになる必要がありますね。」
空「私たちの新歓戦用の必殺コンビネーションも防がれちゃいましたし…。」
ミコト「あれはわざと誘ったから防げて当然。技の制度自体は新歓戦より上がってたよ。初めて合わせたんだから、課題が見えるのはいいこと。本番までに改善すればいいの。」
空「はいっ!ありがとうございますっ!
ミコト「むしろ今解決すべき問題は…」チラ「…いや、この話はよそう。何でもない。じゃあ10分間休憩!」
一瞬俺に目配せをして来た。そんなにか…?
~休憩中~
シルト「明日翔もお疲れ様、お水もってきたよー。」
明日翔「…。」
シルト「…?おーい、どうしたの?なにか考え事?」
明日翔「ん?おお、わりぃわりぃ。気付かなかったぜ。バレちゃった?」
シルト「うん。あなたの気持ちが、なんとなくだけど伝わってきた気がするの。何か不安なことを抱えているような…。」
明日翔「不安?気のせいだろ、まぁちょいと疲れがたまちまってるから、頭がボーッとしてるのかも知れねぇなぁ。」
シルト「……うん、いい表情になった。あなたはそういう顔がいいと思うな。」「さっきの特訓もすごかったし大丈夫だよ、皆ならきっと勝てる!優勝しちゃうと思う!…まあ、実は私も少し変な感じがしてたんだけど、でもたぶん気のせいだよね。」
明日翔「変な感じ?そりゃどういうことだ?」
シルト「うーん、うまく言えないんだけど…何か足りないもながあるような……そんな感じがしたんだー。でもやっぱり気のせいだよ。だってあなたみたいなすっごいαドライバーだっているんだもん。」
「美海と空のコンビネーション。」
明日翔「おん。」
シルト「セニアのすっごい光る弾。」
明日翔「おんおん。」
シルト「それからたぶんなんでもできちゃいそうな会長さんのよくわかはないぴょんぴょんしてる糸!」
明日翔「おぉ。」カクッ
シルト「全部すごかった!うん、そうにきまってるよ!」「……ごめんね、あなたを元気つけようと思ったのに私まで変なこといっちゃって。本番だってきっと勝てるよ!頑張ってね!」
空「せんぱ~い!休憩終わりで~す!」
明日翔「はいはいよー?じゃいくわ。」
シルト「いってらっしゃい。私はここで見てるね。」
放課後は模擬戦を繰り返した。
~夜・ウロボロス退治の帰路~
ユーフィリア「選抜選のチームで、気になること…ですか?」
明日翔「な~んかどうもな、違和感が拭えねぇのよ。疲れてんのかなぁ?」
ユーフィリア「皆さん優秀なプログレスですし、戦力的に申し分ないメンバーだと思いますよ。」「間違いなく、優勝候補の一角です。…それでもなにか?」
明日翔「わっかんねぇよなぁ…。ここ最近やることが多すぎて頭がごっちゃごちゃなのかもしんねぇな?」
ユーフィリア「うーん…。あなたの抱く違和感ときくと、なおのこと気になりますね。」
空「たしかに、先輩がそんなに不安そうにしてるのは珍しいですね。私の努力でどうこうできるものなら、いくらでも頑張るんですけど。」
ユーフィリア「もしその違和感の招待がわかったら、また教えてください。私も一緒に解決策を考えてみますので。」
空「あ、そのときはもちろん私もお手伝いしますよ!」
明日翔「すまねぇな、二人とも。世話かけるぜ。」
ユーフィリア「いえいえ…。」「それで、帰る前に…ひとつお話があります。心して聞いてください。」「ウロボロスの上位個体の存在が確認できました。」
明日翔「上位個体…。新歓戦にいたアイツか。」
ユーフィリア「どうやら上位個体は『一日』ではなく『一月』の時間を封鎖しています。」
空「それって…一ヶ月間まるごと封鎖しているってことですか!?」
ユーフィリア「はい、その一月を封鎖しているウロボロスは各月に一体…つまり、4月の時間軸のどこかに身を潜めています。何日に姿を現すのか…まだわかりません。ですがそう遠くないと思います。」
「実は昨日の戦いの場所に、これまでと違う。より強いウロボロスの痕跡が残っていました。このウロボロスを倒さないことには、私たちは5月へ進むことはできない…。」「もう戦いは避けられません。」
「ウロボロスは、私たちが解放した時間軸を、再び支配下に置こうとしたいるはずです。そのために、何か仕掛けてくるかもしれません。」「選抜戦も迫る中、申し訳ありませんが…どうか十分、気を付けてください。」
明日翔「ああ。やつらの狙いは俺とお前、お前も気ィ付けろ?」
ユーフィリア「ありがとうございます。私にとっても、あなたは不可欠な存在です。」「…明日翔さん。不安に思われることは、たくさんあるかもしれませんが…あなたなら大丈夫。どんな困難が立ち塞がろうと、あなたはきっとそれを打開できます。」
「その事を、私はしっています。」
~4月22日・夜中・黒の世界~
ゴゴゴゴゴゴゴ……カッ!!!!
光が鈍り淀んだ紅き月は再び深紅の輝きを取り戻す。
魔女王「…成功だ。滞っていた魔力は正常に循環し始めた。これで当面の問題は解決だ。青蘭学園の後処理は任せるぞ、リゼリッタ。」
リゼリッタ「はい、わかりました。青空寮はどのように?」
魔女王「そのままの運営で構わん。月の修復には日向美海を使うつもりだったが…もはやその必要もない。彼女も含めて、ソフィーナが守りたかったものだろうからな。」「しかし5つの世界が直面している根本的な問題は解決していない。」「『世界接続』の謎か…また解き明かせる者を探さねば…。」スタスタ
リゼリッタ「…。」「ソフィーナ…。」
~とある男達視点~
俺は紅き月が再び深紅の輝きを取り戻す瞬間を双眼鏡で見た。
明日翔「…。」「…月が輝き始めた、どうやら終わったらしい。」
歌右衛門「でやぁっ!」ガキッ!!「…理深きものを掘ってしまった。」チンッ
歌右衛門は紫色に輝く魔石にソフィーナが目を閉じて祈る石像に造り変えた。
城琉「いい出来だと思うぞ。まさか、早く死にそうな俺達より先に逝っちまうとはな。」
歌右衛門「命あるものはいずれ死ぬ。それが自然の摂理、諸行無常だ。」
明日翔「じゃあな、ソフィーナ。お月さまになって、見ててくれよ。」
ミヤコワスレとカスミソウ13本をソフィーナの石像にそなえる。
城琉「…別れはすんだか?」
明日翔「ああ、バレる前にとっとと戻るぜ。」
ブロロロロロロロロ…
~朝・青空寮・自分の部屋~
明日翔「あし~もとに~…グガー…からみ~つく~…グゴー…。」「Zzz…。」
シ───────────ン…
バン!
ユーフィリア「明日翔さん!!!!!!!ついに見つけました!!!!!!」
明日翔「わーーーーーーーっ!!!!」ガバァッゴロゴロドシーーーーン!!
驚きすぎて飛び上がってひっくり返ってしまい壁にぶつかってしまった。
明日翔「…人が気持ちよ~く寝てるときに大声出すなっての…で、何?」
ユーフィリア「少しだけ待ってください。今、空さんにもメッセージを送っていますから。」
ガチャ
空「先輩!ユフィさんが集合ってメッセージが来る前に大きな音が…」「…ってもういる!?」
ユーフィリア「ちょうどいいタイミングです。空さん、明日翔さん。落ち着いてください。」
明日翔「…眠たい…」
ユーフィリア「今日に入ってから、今まで観測したころのない大きさの時間震を確認したんです。」
空「えーっとつまり、それはウロボロスに関係したお話。ということでいいんでしょうか?」
ユーフィリア「はい、昨日お話しした上位個体。それが今日に潜んでいることが判明しました。」
空「えっ!!!??今日ですか?」
ユーフィリア「はい。規模から考えて、このさき二週間程度のウトボロスも統括しておることは間違いありません。つまり、この上位個体を倒せば、4月はこの規模のウロボロスが現れることはないでしょう。」「改めてお願いです。どうか、この上位個体の退治にご協力いただけませんか?」
空「もちろんっ!久遠空、最後までついていきますっ。先輩もですよね?」
明日翔「…。」
空「…先輩?」
明日翔「…。」「Zzz…。」
空「寝てるーーーーー!!??」ズコーーーーッ!!!「起きてーーーーーーっ!!!!」スパーーーーン!!!!
明日翔「ビンタッ!!!!」バタッ
~説明中~
明日翔「なるほどな…、よしとっととぶっ倒して明日を迎えようや。」
ユーフィリア「あなたなら、そう言ってくれると信じてました。」「ただ、一つだけ由々しき問題があります。時間震から想定される敵の戦力はおそらく、いつも戦っているウロボロスの30倍以上ということです。」「明日翔さんの支援を受けて、私がリミッターを解除して戦ったとしても…『必ず勝てる』保証は正直ありません。」
明日翔「戦力不足か…、しょうがねぇ。歌右衛門と城琉をよんで俺達だけでなんとかしよう。…無関係の人間を巻き込むわけにはいかねぇ。」
ユーフィリア「それが…昨日…。」
~昨日の事~
プルルルル
ユーフィリア「はい、ユーフィリアです。」
城琉「おう。ひょうひゃん、ひょうるあ。(よう、嬢ちゃん、城琉だ。)」
ユーフィリア「城琉さん?どうしたんですか、ずいぶんと滑舌が…」
城琉「むひはあいはふひへあ…ふまんあふうひふいへほうひあい。(虫歯が痛すぎてな…すまんが数日行けそうにない。)」
歌右衛門「われはこの男の敗者の監視をすることとしている。すまないが我も数日いけそうにない。」
ユーフィリア「わかりました。お大事にしてくださいね。」
~現実~
ユーフィリア「…ということなんです。」
明日翔「はぁ~…銃が打てないガンマンなんていい笑いもんだぜ…」ガックリ
空「先輩、不肖久遠空…頼りになる人たちがいない今、心を鬼にして進言しますが、青空寮の皆さんの乙からを借りた方がいいのでは?」
ユーフィリア「そうですね…美海さんであれば大丈夫でしょう。生徒会長にもウロボロスのことはしられていますし、協力を仰ぐのも問題はないかと。」
明日翔「…俺たちの事情に巻き込みたくはなかったが…もう隠し通せないか。」「…4相談はするだけして損はないか、よし準備する。待ってろ。」
~リビング~
リビングには、ミコトを加えた青空寮の面々が集結していた。現在、青蘭島がウロボロスによって人知れず侵略を受けていること。俺たちがウロボロスと戦っていて、今日相手する敵が強力なこと。それを隠すために、戦力が足りないことを、包み隠さず伝えた。
美海「明日翔くんと空ちゃんが毎晩出かけてたのって、そういう理由があったんだ…」
空「美海さん、気付いてたんですか!?」
美海「うん。ソフィーナちゃんに『野暮なこと聞くもんじゃないわよ』って言われてたから黙ってたけど。」
空「あらぬ誤解を巻き込みそうな言い方!ち、違いますからね美海さん!」
セニア「確認します。そのウロボロスという存在は、一日という単位を強制的にループさせているのですね?」
ユーフィリア「はい、そのとおりです。さすがの慧眼ですね。」
セニア「時間を封鎖していると解釈した場合、ウロボロスは何を目的としているのでしょう?」
ミコト「それは私も気になっている。ウロボロスは自分から攻撃を行わない…、でもユーフィリアを明日翔くんを狙うこともある。…その理由は?」
ユーフィリア「私たちが未来に到達することを防ぐため、そして…」
明日翔「時を戻れるユーフィリアと俺を殺ることだ。」
美海「もしかして…難しい話になる?」
ユーフィリア「いいえ、そんなことはないですよ。ウロボロスは強力なプログレスの成長を危険視しているんです。ですから、プログレスが成長する手段と、交戦するという状況自体を潰したかったのだと思います。」
明日翔「俺に関してはお前たちプログレスを強くする存在…目に見えた危険な目は早めに摘み取っていくのが定石だぁ。」
ミコト「『戦わなければ負けない』という原理で、プログレスを『今日』という檻に閉じ込め…檻から出ることがないように危険な目を摘み取る…そういうことだね。」
ユーフィリア「私はそう推測しています。時間の狭間に隠れているウロボロスが出現するのは、日付変更が近い夜の間だけ…その発見と撃破には、αドライバーはに力が不可欠。…私とリンクできるのは現状明日翔さんしかいません。。」「唯一ウロボロスのの存在を知っている私は、潜伏に気づくことができず、対抗手段はないはずでした。」
ミコト「しかし、対抗手段が現れた。」
ユーフィリア「はい、明日翔さんに出会えたことで状況は一変しました。私たちはウロボロスへの対抗手段を得ました。次の戦いは、その集大成とも言えるものなんです。」
セニア「なるほど、状況は把握しました。その戦いに、私たちにも参加してほしいのですか?」
明日翔「そういうことになる。…できることならお前たちは巻き込みたくなかった。今まで通りの生活をしてくれたらいいと思っていた。」「…あいつらの狙いは俺だ、俺を殺るためならお前たちも殺る。…命のかかった危険な戦いになる…それでも来てくれないか?」
セニア「わかりました。貴方がそう望むのであれば、わたしは協力します。一緒に、未来を切り開きましょう。」
ミコト「私も協力する。なんていったって、プログレスの成長を願う筆頭だしね。」
美海「やっぱりちょっと難しかったんだけど、明日翔くんは私たちの力がいるんだよね?ならもちろん、私も手伝うよ。ここまで成長できたのって、君のおかげだもん。」「…私たちが『今日』を迎えられているのは明日翔くんのおかげだったんでしょ?」
セニア「でしたら、次はわたしたちが力を貸す番です。」
明日翔「お前たち、本当にすまねぇ。俺の命、託したぜ。」
ミコト「それで…次のウロボロスはどんな姿形をしているのか、どこに潜んでいるのかわかっているの?」
ユーフィリア「はい。新歓戦の時に見た、あの霧みたいなやつ!?」
明日翔「そうだ。派手に戦ってた影響もあって顔見せしにでもきたんだろう、気に入らねぇ野郎だ。」
ミコト「となると、タイミングはE.V.E.の予選終了後かな?人払いをしておいた方がよさそうだね。」
ユーフィリア「はい、お願いします。」
ユーフィリア「…みなさんを巻き込む形になってしまい申し訳ありません。」
美海「学園皆に関係することなんだから、巻き込むなんて言い方しなくて大丈夫!みんなでこの学園を平和にしようよ!」
一同「おーっ!」
そして各々解散するときミコトが耳打ちをしてきた。
ミコト「明日翔くん。」「キミだけを『悪党』にはしないよ。ここまできたら私も心中するから。」ボソッ
~作戦結構時間・中央アリーナ~
ユーフィリア「まず最初に、リンクで強化された私の攻撃でウロボロスをこの時間に引きずり出します。実体化したところに、皆さんで集中攻撃を仕掛けてください。」
美海「了解、まかせて!」
セニア「出力上昇…こちらも問題ありません。」
ミコト「交戦予想範囲に糸は仕掛け終えてるよ。」
空「ユフィさん。お願いします!」
ユーフィリア「では、始めます。明日翔さん、お願いします。」
明日翔「ほんじゃじゃあ…行って来い!引きずり出してきな!」ビリリッ
ユーフィリア「リンク!セラフィック・エンジン、起動!」
ザシュッゴォォォォォォォォ!!!
霧のウロボロス「ギュオオオオオ!?」
ユーフィリアの攻撃で次元の亀裂ができそこから霧のような煙が現れて形を形成しウロボロスとしての詩型を現した。
明日翔「一週間ぶりだな。お休みのところわりぃけどお前の命、頂くぜ?」
ユーフィリア「交戦開始です!!!」
戦闘はうまく事が進んでいた。順調にエクシードとリンクを駆使してダメージを与えられていた。しかし、最悪の事態は起こった。
カッ!!!ズバババババン!!!!
霧のウロボロス「ギュオオオオオオオオン!!!」
美海「決まった!今のは効いたはず!」
空「会長、お願いします!」
ミコト「任された!『織ノ檻』!」ビュッバシィッ!!!「捉えたっ!…こりゃあ…成獣並みのパワーだね。」ググググググ…
ミコトの糸でぐるぐる巻きにし引っ張って逃げられないようにする。
ユーフィリア「このまま押し切りましょう!」
セニア「了解。対象を補足。ブルム・エクス・マキナ起動。攻撃指令、発射。」ビィーボン!
美海「ウィンド・スラーッシュ!」ジョキィッ!
霧のウロボロス「ギ…ギュオオオオオオ…」メキメキメキ…「オオオオオオ!!!」シュウウウウ…
ウロボロスは何と自身の体を削って糸が自身の体に離れたコンマの瞬間で霧となり消える。
ミコト「!?気を付けて!奴が逃げた!」
ユーフィリア「これは…奴の特殊能力の霧化…!?エクシードが体に触れなければ霧になれるということ…!」「拘束が解けました。気を付けて!」
霧のウロボロス「ギュオオオオオ…」パキパキパキ
明日翔「うわ、やっべ…」
ウロボロスは瞬く間に俺の前で固体化し姿を現した。そして…
霧のウロボロス「ギュオオオオ!!!」ガバァッ
空「先輩!危ない!ホライゾン・ブルー!」キィィィィィィィィン!!
霧のウロボロス「ギュオオオオオオ!!!」ブゥゥンッバリーーーーン!!!
空「あ…」「ごはっぁ!!!」ボコォッ!!!ボギボギボギッ!!!
明日翔「がぁっ!!!!」ボスッ!
ズシャァァァァン!!!!!!
空の展開したバリアをいとも簡単に粉々に打ち砕き空はまともに攻撃を食らった。その衝撃を受け止めたが勢いは落ちずアリーナの端まで吹き飛ばされた。
パラパラパラ…
空「あ…あ…げほっ!げほっ!げはっ!」ビシャァ
空は大ダメージを受け激しく咳込み大量の吐血をする。
明日翔「畜生…やってくれやがって…」「…っ!?空!意識はあるか!?しっかりしろ!」
空「げほっ!げほっ!…あ…せん…ぱい…げほっ!みなさん、の…支援を…」「ごはぁっ!」ビシャァァァッ!!!…ガクッ
致死量レベルの大量の吐血を流し意識を失った。
明日翔「…畜生!」
ユーフィリア「やむを得ません。時を戻します!」
霧のウロボロス「ギュオオオ!」ボン!
ウロボロスは自身の腕だけを霧化しユーフィリアに攻撃するときだけ固体化し攻撃する
ユーフィリア「ぐぅぅぅっ…!!かはっ!」ガクガク
腹部を殴られたため苦しむ。
ミコト「まずい!明日翔くんがリンクの範囲外だ!」
セニア「ユーフィリア!支援します!ブルム・エクス・マキナ攻撃指令!」
ビビビビビッ…ブーーーーン…
セニア「…!?ブルム・エクス・マキナ全機体通信エラー。原因不明…!」
ユーフィリア「問題ありません…私の体は頑丈にできてるんです!」「セラフィック・エンジン、起動!」
ギュイーオン!ギュイーオン!ギュイーオン!ギュイーオン!
ユーフィリア「そんな…システムエラー…!?…原因はこの霧か…!」
ウロボロスから放出される霧が白の世界特有のシステムにエラーを起こし発動しないようにしているようだ。
美海「ユフィちゃん。諦めないで!!」
明日翔「お前たち!!!」ダッ「ヒメガミ!!!俺を糸で引っ張れ!!!」
ミコト「!了解!」ビュッバシィッ!「ひっっぱるよ!」ビンッ!
ミコトの糸に引っ張ってもらいみんなのもとに到着する。
明日翔「ユーフィ、諦めてんじゃあねぇ!この俺様がリンクすれば…」
ユーフィリア「明日翔さん!!!!!!!ミコトさん!!!!!!」
霧のウロボロス「ギュオオオオオオ」ブンッッッ!!!!
俺の行動を予想していて先回りしていたウロボロスは俺の到着地点に振りかぶっていてこぶしを振り下ろした。
明日翔「────ミコトッッッ!!!!!!」
ミコト「────明日翔ッッッ!?!?!?」
とっさにミコトを突き飛ばし後ろを振り向いた時には…
グシャァァァァァッ!!!!
~夢の空間~
明日翔「…あん?俺は確か…ウロボロスにの攻撃をくらって…。」「なるほど、さしずめここはあの世ってわけか。」「空は…いねぇ、ってことは生きてはいるみてぇだな。不幸中の幸いというべきか…。」「じゃ、三途の川でも探しますかね!」
???「ここは、あの世じゃないよ。」
明日翔「…そのこえは…」
少女の声「久しぶり、覚えてるかな?」
明日翔「…確か…ああ、夢に出てきた水晶か?」
少女の声「覚えてくれてて何より。これで会うのは三度目かな?」「危ないところだった。限りなくアウトだった気もしなくもないけど。」
明日翔「あ、そうそう。俺死んじまったんだ、こわ~い怪物に殺されちまってな?」
少女の声「死んでないよ、攻撃を食らう前にこの空間に放り込んだからね。」
明日翔「あ、ほんとだ…確かに攻撃の傷がねぇ、すげぇんだなお前。」
少女の声「君は彼女たちの力の源であると同時に、命綱でもあるんだから。自分の事も大切にしてね。」
明日翔「へいへいわかりましたよっと、もうしくじらないぜ?」
少女の声「今回は失敗しちゃったけど…キミには一度だけ、やり直すチャンスがあるから。」
明日翔「おいおい、ちゃんと説明してくれよ?お前も時が戻せるってことか?」
少女の声「わかってるよ。私の能力は特定の時間をなかったことにできる能力。所謂『リセット』ってやつだよね。」
明日翔「ってことは…ユーフィリアのとは何か違うのか?あれもリセットだろ?」
少女の声「まぁ、私のは上位互換みたいな感じ。でも、彼女と違うのは一か月に一回しか使えない。」
明日翔「もう失敗はできねぇってことか。」シュボッ「ふぅ~…。」
タバコを加えて火をつけ煙を吐く。
少女の声「君には正しい選択をして、最良の未来にたどり着いてほしいの。」
明日翔「…で?ここまで言ってくれたからには何かヒントくれるんだろ?」
少女の声「端的に言うと…E.V.E.のために集めたチームはキミも気づいていると思うけど、ベストじゃない。」「もし、上位個体を拘束したときに、もっと弱体化させられていたら…?」「もし、君が襲われたときに、守ってくれる人がもう一人いたら…?」「セニアやユーフィリアがシステムエラーを起こしても攻撃できる手段があったら…?」
明日翔「…ふぅ~。なるほどな、ま大体検討はついた。最後の奴は気になるが…もう一度、やるだけやってみるよ。」
少女の声「足りないピースは昨日気付いてたでしょ?」「すごい人にも気に入られたぐらいの君だし、きっとできる。」
明日翔「あったりめぇよ。俺は不可能を可能にする泥棒だ、失敗を必ず成功に変える男とも言うぜ。」
少女の声「…そのタバコの火が消えたら、リセットされた時間に戻る。その先の物語は、君で考えて。」「じゃあ、数少ない一服楽しんで。」
明日翔「サンキュー、恩に着るぜ。」
やはり鍵のなるのはソフィーナ、そしてシルト…こいつらはいなきゃならねぇ存在…。にしても…セニアのブルス・エクス・マキナが使えなくなったりユーフィのセラフィック・エンジンが使えなくなるほどの霧…アンドロイドはほとんど戦力にならなくなるのは確定といったところか…。
さて、どうすっかな?この状況を切り抜けられるのは俺ぐらいのものさ。
さぁ~て、時を戻そう!時は4月19日、ソフィーナが学園を去ると決めた日だ。
あいつの覚悟を踏みにじってしまうことにはなるけどもよ?あいつを今度は連れ戻さなくちゃならねえ。待っててくれよ、ソフィーナ。
俺は青蘭学園の大泥棒、後藤明日翔だ。狙った獲物を必ず奪う、さてどんな事件を起こしてやろうかな?
次回「予告状。紅き月を頂きに参上する。」
明日の小説は決まったぜ?