怪盗紳士明日翔   作:どこかにいる一般人

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ようこそ青空寮へ!未知との遭遇

~3月30日青蘭島·港公園~

 

俺は青蘭島に降り立ち近くの公園に入って状況を確認する。

 

明日翔「え~3月30日午前7時03分、集合より20分ほど早い。」「先住民が案内するのでこの公園で待て、か。」「よし、まずはこの周辺の探索をしよう。先住民がいたら嬉しいなぁ!なんつて。」

俺はスマートフォンを見つつ公園を探索する。様々な植栽·装飾があり中世の表現から現代まで、独特な芸術性を感じる。

 

明日翔「しかしいい場所だな、思っていた場所とは大分違うようだ。」「しかし地理の授業の時地図を見てもここは無人島だったはず。誰がこんな…。」キョロキョロ

 

そうぼやいていると一人の少女を見つけた。黒い制服を着ていて、黒いツヤツヤな髪の毛。見え方によっては青にも見える。ここはひとつ、情報収集だ。

 

明日翔「おはよう、そこのお嬢さん。ちょっと聞きたいことがあるんだけど大丈夫かな?」

 

少女はびっくりした顔でこちらに振り向いた。緊張してんのか?

 

???「は、はい!なんでしょうか!?」ドキーッ

 

明日翔「いや実はな?俺今日ここに来たばっかりでなんもわかんないのよ、ちとこの辺何があるのか聞きたいと思ってな?」

 

???「あ、実は私もこの島に来るの初めてなんです!」 キラキラ

 

少女は目をキラキラさせて自己紹介をしてくれた

 

空「私、今年から青蘭高等学部に入学する、『久遠空』と言います」「趣味がブルーミングバトル観戦でして、この学園に入るのが夢だったんです!」「そうしたらエクシードであることがわかって…」ペラペラ

 

ブルーミングバトル?エクシード?…そういえばこの前こんな言葉を聞いた気がするな…

 

空「先輩も初めて青蘭島にきたといってましたけど、先輩はどうしてこの島に?」

 

まいった、理由を考えてなかったな。まさか泥棒であることがバレて送られた。何て言えるはずもない。というか先輩なのか?俺

 

明日翔「スカウトされたのさ。(ある意味)どうしてもーお前しかいないーってお願いされたもんだから引き受けたのよ」「それよりなぜ俺が先輩と?」

 

空「?だって襟章がついてるじゃないですか。」

 

そう言われバッと襟を確認した。つけろと言われて渡されたのを思い出した。これが証拠ってわけな。

 

空「一人でスカウトされて、一人で学園に来たので。心細かったんです。」「一人暮らしもはじめてですし…一人暮らしっていっても、寮生活なんですけどね、えへへ。」

 

空ははにかんでいった、どうやら空も寮に住むようだ。しかし女の子一人でここに来たのか…。

 

明日翔「奇遇だな、俺も寮に入る予定なんだ。しかしこんな島に一人とは、ご家族は反対しなかったのか?] 

 

空「全然されませんでした!この学園はプログレスの女の子やαドライバーの人のみが所属するのでそう珍しくありません!」

 

また見知らぬ単語だ。話を聞く限りプログレスってのは女の子のことだ、エスシーズってのは…いわゆる能力ってやつだろう。アルファドライバー…これが検討つかねぇな。ブルーミングバトルってのも戦うことだけならわかる。

 

空「一応お迎えの方が来る予定になってるんですけど」「先輩はどうされるんですか?」

 

お迎えの下りまで一緒ときたか。おそらく行き先は同じだ。

 

明日翔「実を言うと俺も迎えが来る手はずになってんだ。もしかしたら行き先は同じかもな」

空「本当ですか!?じゃあお迎えが来るまでお話してもいいですか?」キラキラ

空は目を輝かせている。しゃべりたくて仕方ない、って感じだ。

 

明日翔「ああいいぜ。俺もここについて聞きたいことがたくさんあるんだ。例えば…」

 

???「おーい!明日翔くーん!」

 

どこからか声が聞こえた。左右を見渡したが空以外いない。となれば…

 

明日翔「上か!」

 

バッと上を見上げると空から少女が降りてきた。風を操りながら着地する。これ現実なんだぜ。

 

???「ごめんね、おまたせ!少し早くついたって聞いて、急いじゃった。」

 

印象は裏表を感じさせない、明るい少女だ。

 

美海「私『日向美海』!」「今日、青空寮に入寮する明日翔くんと空ちゃんだよね?」

 

明日翔「いかにも。」「俺は後藤明日翔、よろしくな」

 

空「はい!よろしくお願いします!」

 

美海「じゃあ移動しよう!すぐそこにあるからね!」

美海に案内され俺たちはついていく。学校生活においては問題なくできそうだ。

 

~数十分後~

 

歩いた先に屋敷があった。これが例の青空寮だろう。中に促され入館する。リビングに入る、相当広いな。

 

美海「到着!ここが今日から明日翔くんたちが暮らす青空寮!」

 

明日翔「だいぶでかい建物だな。ここに住んでんのか?」キョロキョロ

 

美海「でしょー!設備もきれいだし!住みやすいよ。」「まだ二人しかいないからひろびろ!」

 

空「なんとっ!あの美海さんと同じ寮というだけでもすこいのに、そんな贅沢いいんでしょうか?」

 

どうやら美海はこの界隈では有名らしい。

 

空「先輩、知らないんですか?」「『空の支配者』日向美海といえばブルーミングバトル界隈では人気の…」

 

美海「わーわー!そんな話はあと!」

 

両手で話を遮った。さては褒められなれてないな。

 

美海「荷物はもう届いてるから、確認してきてね。はい!二人の部屋の鍵!」ジャラ「部屋を確認したら、リビングに来て。もう一人の寮生を紹介するから。」

 

空「了解しましたっ!では明日翔先輩、後程!」タッタッタ

 

明日翔「じゃあ俺も部屋の確認にいくぜ。」

 

俺は鍵についた番号札を見て上に上がる。

 

~2階~

この建物は3階立て、俺の部屋は2階にある。

 

明日翔「…んぁ?鍵がもう空いてる、なんだぁ?」ガチャ

 

恐る恐るドアを開けた。すると…

 

???「…!?」

 

透き通る真っ白な肌、華奢な細い肩。参ったな、お着替え中のところに遭遇したらしい。思わず府抜けた声出してしまった」

 

明日翔「へぁ?」

 

???「き、きゃあああああああ!!!!!!」ビュン!!!

 

明日翔「まてまてまてまてまて!!!悪かった!!!話せばわkぶぅえぇ!!!」ドカーン!

 

少女から放たれた白色の丸い生き物が俺の顔面に直撃して転倒しちまった。痛かったなぁ…。

 

美海「ソフィーナちゃん!どうしたの!?」

 

空「先輩、事件性のある悲鳴が聞こえましたけど。一体…」

 

二人が同時に駆けつけるとそこには白い生き物が直撃してひっくり返ってる俺と。空いたドアに少女が怒って立っていた。この子はソフィーナと言うらしい。ノびてる間二人の視線を感じだが非常に冷めた視線だろうというのは容易に感じた。きつかったぜ。

 

ソフィーナ「痴漢!覗き魔!変態!」カンカン!

 

明日翔「いでででで…待てよ誤解だよ。鍵渡されたからそこに入ろうとしたら出くわしちゃっただけよ」

 

ソフィーナ「見せて、鍵」バッ「…」ジッ…「205と208を見間違える人がどこにいるわけ!?」

 

鍵をとり部屋番を見たソフィーナがそう怒った。嘘だぁと思い自分の目で見直した。間違えてた。ついうっかり。

 

明日翔「嘘だぁ!?しっかりこの目でみたぜ」ジッ…「あっ…そりゃ申し訳ないですごもっとも。」

 

ソフィーナ「まさかとは思うけど、美海。つまり、ソレが新しい入居者なわけ?」ジトッ

 

美海「そうだけど…」

 

ソフィーナ「ありえない」「いくら貴重なαドライバーだからって、レディの着替えを覗くような人と住むことなんてできない。」

 

明日翔「そんな待ってくれよぉ!鍵番号間違えたのは俺のせいだけどさぁ、わざとじゃないんだって」

 

俺は焦った。情けねぇな。

 

ソフィーナ「どうしてもというなら…決闘よ。」

 

決闘?俺は城琉からもらった銃をよもやこんなことに使わないといけないのか。

 

ソフィーナ「ブルーミングバトルよ。もっともαドライバー単体では戦うことなんてできないから…」「…美海、貴女がパートナーを勤めなさい」

 

美海「えぇ!?ソフィーナちゃんと一対一で!?」

 

彼女が驚く。なんだ、この少女も有名人っぽいな。

 

ソフィーナ「ソレがさっきの無礼を償えるだけの戦いぶりを見せて、その素質を示せたのなら」「入居を考えてもいいわ」「荷解きもまだなんでしょう?引っ越しの手間が省けてよかったじゃない」

 

完全に追い出す気満々ってところだ。やるしかねぇみてえだな。

 

美海「うっ………そういうことなら。やるしかないよね」「ごめんね!明日翔くん!私も精一杯頑張るから、力を貸して!」

 

~庭園~

 

ソフィーナ「準備はいいかしら?」

 

美海「いつでもオッケーだよ!?明日翔くん、絶対に勝とうね!」

 

そう言う美海だが俺はアルファドライバーってのがなんなのかすらよくわかってない。

 

明日翔「おい待てよぉ。俺は素人だぜ、なんもわからねぇぞ。俺はどうしたらいい?」

 

美海「えーっとね!…私が『いくよー!』って言ったら、『エクシードリンク!』って言ってね!」「空ちゃん!合図して!」

 

空に合図を送る、ソフィーナも準備OKのサインを出した。

 

空「それでは…試合開始!」

 

始まったとたん、爆炎が繰り出され美海を襲うが風を生み出し爆炎を消し飛ばす。風の斬擊を繰り出し反撃するがソフィーナもそれを躱す。すごい攻撃の応酬だ。

 

明日翔「これが現実なのか…」「いやいや、のんきに見てる場合じゃねぇ、俺にできることを探そう。まずは観察だ。」

 

俺はその場を離れ全てを見渡せるポジションに移動する。青空寮の玄関にある屋根に上って観察した。

 

明日翔「よいしょっと」「おーおー戦ってらっしゃること、まるでファンタジーだ…でも現実なんだよな」

 

俺は観察した。

 

ソフィーナ「美海!よく狙って能力を使いなさい!」ピョンスタッ「くらいなさい!」ゴォォッ!ビュン!!!

 

カマイタチをすべて避け、大爆炎を召喚し投げつける。

 

ソフィーナ。魔法使い。炎の威力はチャチなもんじゃないが、連発して出すことはできない。まだ攻撃を受けきると言うより避けているように見えることから耐久力はあまりないと予想。見る限りは単発高威力といったところか…。

 

美海「えい!」ビュン!!!ボカーン!!!「とりゃーっ!!!」ビュオオオオ!!!ジャキーン!!!「うわうわうわうわうわ!!!ふぅ危ない…」キキーッ…

 

風を起こして大爆炎を受け流し、風の力をつかって勢いを使って斬りかかるが空振りし急停止する。

 

日向美海。武器はレイピアのような剣。風を使って移動をしたり攻撃を流したりカマイタチのような斬撃を発生させ相手を攻撃する。攻撃力の高さと素早さは太鼓判を押せるが制御できてない部分がある、と。

 

俺の今の役割は美海の攻撃が当たるようにリードすることって感じか。風…炎…そうだ!おればポンと手を叩いた。

 

明日翔「閃いた!」ポン「美海!炎の真正面に入ってから剣を振れ!その状態でかまいたちを起こすんだ!」「空!危ないからそこをどけ!隠れられるところに移動するんだ!」

 

空「へ!?は、はい!」タッタッタ

 

美海「えぇ!?」「でも、やってみるよ!」

 

俺からの指示に驚きつつも美海は実行した。空はその場から離れ柱の影に移動した。

 

ソフィーナ「そんなことしててっ…!大丈夫かしら…ねっ!」ゴオオオオバァーーン!!!

 

火炎放射のような炎を美海が襲う。

 

美海「えぇーーい!」クルクル「えぇ!?炎が剣に!!!!」「この状態で!いっけー!!!!」ゴオオオオ!!!ビュン!!!

 

炎をまとった斬撃やほのおのうずがソフィーナに帰っていく。

 

ソフィーナ「うそっ…!?」ボカーン!!!「…炎を返された経験はあるけどよもやそれを攻撃に使われるとは思わなかったわ」ヨロヨロ「はぁ…はぁ](参った…美海に指示がつくだけでこんな攻撃が…何者、あのαドライバー…)

 

斬撃は何とか躱したが炎のうずはくらってしまったようだ。見るからにダメージを食らいよろけている。見ると肩で息をしていて汗もかいている、もう余裕なしってところか。

 

明日翔「美海!攻撃の手を緩めんな!攻め続けろ!」

 

美海「うん!明日翔くん!私の後ろに!」ビュン!!

 

俺は屋根から降り美海の後ろにつく。と、俺はあるものを発見した。

 

明日翔「こいつは…もしかしたら使うことがあるかもな。一応、用意しておこうか」ガコッジャーーー…

 

俺がそれを準備している間に美海は追い込んだらしい。

 

美海「明日翔くん!行くよ!」カッ!!!

 

そういうと美海はオーラをまとい輝きだし力があふれでている感覚がする。そして俺も同じようなオーラが輝きそれが俺の右腕に集中し出す。

 

美海「行くよ!明日翔くん!私の本気見せてあげる!ウィンドスラ─」

 

ソフィーナ「………その前に貴女は回りを良く見なさい!」ゴォォッ

 

力を振り絞って出したであろう炎は美海の上に飛んでいったがその炎が起動を急に変え美海の頭に降りかかる。

 

美海「あ……………ッ!!!」

 

空「危ない!!!]

 

勝負あり、と思われたその瞬間

 

バッシャーーーーー!!!!!

 

大量の水が降りかかり炎が消え、あるものが落ちてきた。それはバケツだ。

 

明日翔「念のために入れといてよかったぜ。そんなこともあろうかとそこの蛇口で水道水をバケツ一杯に貯めてたのよ、隙が生まれるとしたら大技が出るときだ。そしたら見事に攻撃が来たもんだからよ、バケツぶんなげて火を消したってわけよ。」「さぁ大詰めだ!やったろうぜ!」

 

美海「うん!いくよ!」

 

明日翔&美海「エクシード·リンク!!!!!」

 

美海は風を纏い勢いをのせてソフィーナに向かう

 

美海「これが私の本気だよ!!!ウィンド・スラーッシュ!!!」

 

風と斬撃をソフィーナにお見舞いしソフィーナは膝をついた。

 

明日翔「勝負アリだな。」空「勝負あり!」

 

空が間に入り止める。

 

ソフィーナ「まったく…この私が、新米αドライバーに膝をつかされるなんて…」

 

美海「ソフィーナちゃん。大丈夫!?」スッ

 

ソフィーナ「ええ、問題ないわ。少し驚いただけ。」パッパッ

 

美海が駆け寄ると服についた汚れを払う。

 

空「………明日翔先輩、ソフィーナ先輩に勝っちゃったんですか!?」

ソフィーナ「負けてないわ。」「でも、実力を認めてもいいぐらいの戦いぶりであったことは否定しないわ。」「エクシードか不安定な美海をここまで安定させただけでもたいしたものよ。」

 

美海「………と言うことは、明日翔くんが青空寮に入寮のは、オッケーってこと?」

 

ソフィーナ「ええ、さっきのは事故だったんでしょう。」

 

明日翔「わかってくれてよかった、手を貸すぜ。」スッ

 

手を差し出すとソフィーナはその手をとって立ち上がってくれた。

 

明日翔「どうした、顔が赤いぜ。実はバテちまったんじゃないのか?」

 

ソフィーナ「違うわよっ」「…明日翔、次から部屋を入るときはノックしなさい。」「青空寮で男性は貴方だけなんだから、紳士的な行動をしなさいね。」

 

明日翔「おおせのままに、お嬢様」

 

~青空寮~

 

美海「改めて…私、日向美海。青蘭学園高等部の2年生。」

 

ソフィーナ「同じ、高等部2年。『理深き黒魔女』ソフィーナ」

 

美海「それで、この二人が新入プログレスの空ちゃんと…」

 

明日翔「後藤明日翔、編入生の2年だ。」

 

空「明日翔先輩、初めてのリンクだったんですね!でも、初めてとは思えないほどリンクがうまくてびっくりしました!」

 

明日翔「たまたまかもな。俺はついさっきまでαドライバーの『あ 』の字も知らなかったんだ。きっと神様が助けてくれたんだろうよ」

 

美海「そんなことないよ!明日翔くんとは初めてあった気がしなくて…うまくいったのは、そのお陰かも。」「体がじんわり熱くなっていって、どんどん力が湧き上がって、何でもできる!って気持ちになれたんだ。」

 

明日翔「時に聞きたいんだけどよ、αドライバーってのはそんな珍しいのか?」

 

ソフィーナ「αドライバーは青の世界でしか存在は確認されてないの。プログレス以上に珍しいわけね。」「その上、リンクは相性があるからαドライバーとリンクしたことがない子も多いのよ。」「美海と明日翔は相性が良かった、ってことね。」

 

空「お二人は違う世界の出身なのに仲良しなんですね?」

 

ソフィーナ「入学してすぐの能力測定検査からの付き合いなの。寮も一緒だし、それなりにね。」「この子、魔女王の右腕である私を差し置いて、その検査でとんでもない数値を叩き出したのよ。」「そうだっていうのに、1年経ってもエクシードの抑制が安定しなくって─」

 

美海「わーわー!新入生の前でそんな話しないでよー!」

 

ソフィーナ「いずれわかることなんだから、取り繕わなくてもいいでしょうに。」「まぁ貴方がいれば美海も成長できそうだし、こんなところにしておきましょうか。」

 

明日翔「こーりゃ責任重大だぁ、任せなよ」

 

美海「えーと、あそうだ!歓迎会の準備しないと!」

 

歓迎会?いうと…

 

明日翔「そりゃ俺たちのってことか?」

 

美海「そうだよ!二人で計画してたんだ。」「…ソフィーナちゃんがお着替えしてたのも、多分おめかししてたからだよね?」

 

ソフィーナ「美海!そういうことは、わかってても言わなくていいの!」

 

美海「あはは、ごめんごめん。」

 

この二人も相当相性いいだろう、組んだら恐ろしく強いだろうな。

 

美海「じゃあ二人は荷解きしてて待っててね!夜リビングに来てね!」

 

空「了解しましたっ!」

 

ソフィーナ「明日翔の部屋の番号は208よ、間違えたらだめよ。」

急に刺してくるな。

 

明日翔「もう間違えないよ。じゃまた夜に」

 

~夜~

 

美海「それでは、明日翔くんと空ちゃんの入寮を歓迎して…」

 

全員「乾杯!」カーン

 

歓迎会が始まった、3人とも話が弾んでいて楽しそうだ。俺はゆっくりと飲み物を飲む。酒が飲めないのは残念だが全員未成年だ、致し方ない。

 

ソフィーナ「…あなたの戦いぶりは見事だったわ。例を見ないほど強かった。」「数少ないαドライバーでも戦況をあそこまで見れるひとは少ない、その上でプログレスのピンチを救えるほど頭も切れる」「…何者かしら?」

 

明日翔「いやぁ買い被りすぎってやつよ、似たような経験を本州でもしてたってことじゃあダメかい?」

 

泥棒だったのがバレて来ました。なんて言えるわけもない。

 

美海「ソフィーナちゃん、そんなに明日翔くんのことが気になるのぉ?」ベロベロ

 

ソフィーナ「違うわよ!単なる知的好奇心でしかないわ、勘違いしないで!」「貴方も!さっきの戦いで貴方に興味を持った、なんてこと、これっぽっちもないんだから!」ビシッ

 

指を指してそう言われる

 

明日翔「まぁまぁ、そうカリカリしなさんな。なぁ?」

 

美海「そーそー!そういうことにしとくねぇ~」ヘロヘロ

 

ヘロヘロのフニャフニャになってしまっている、雰囲気酔いにしてもこんなことなるか?

 

明日翔「おいおい、大丈夫か?こんなんなるか?普通」

 

ソフィーナ「美海…このチョコ、ウイスキーボンボンじゃない。何個食べたのよ。」

 

美海「わかんなぃよぉ。私甘いもの大好きだからたくさん食べちゃったぁ」「明日翔く~ん、あーん」

 

ウィスキーボンボンを差し出されたので

 

明日翔「あーん」パク「しっかりしろよ美海、水飲みな」モグモグ

 

しれっとチョコは頂いて水を飲ませる。紳士的な行動ってこういうことだろ?

 

空「あわわわっ…見てはいけないものを見ている気がしますっ!」アセアセ

 

ソフィーナ「新入生の歓迎会だと言うのに…貴女は先輩らしさというのが大いに欠けてるわね。」「……だけどこの子は意外と頼りになるのよ。一度決めたことはやりとおすし。」「この学園は、今までも勝手も常識も違って戸惑うこともあると思うけど…」「困ったことがあったら、遠慮なく私たちに相談して、せっかく同じ寮になったんだから」

 

空「はい!ありがとうございます!」ペコ

 

ソフィーナ「貴方もね…と言っても、要らなそうな気もするけど」

 

明日翔「いやぁ、俺は素人だから。聞きたいこと一杯出来るさ。そんときはよろしくな」スッ

 

そう言って俺はグラスを差し出した。

 

ソフィーナ「ええ、是非頼ってちょうだい」スッ

 

カンッ!

 

お互いグラスを付き合わせた。そこに美海のグラスも混じる。

 

美海「私もぉ~!何かあったら助けにいくから!一人で悩んじゃダメだよぉ。」

 

ソフィーナ「あら、先輩らしいことは言えるのね。それじゃあ、このチョコは没収するわね。」

 

美海「えぇ~!?なんでぇ~!?」

 

ソフィーナ「明日が入学式だからよ。これ以上食べたらまた寝坊しかねないわよ。」

 

寝坊したんだ…。

 

美海「うぅ……確かに………、わかった、我慢するぅ。」

 

しょぼくれながらも、納得した。

 

明日翔「まぁチョコは食えねぇけどよ、俺のチョコパンくれてやっからさ、元気出せって」

 

美海「やったー!食べるー!」

 

「「「「HAHAHAHAHAHA!!!!」」」」

 

俺たちは歓迎会を楽しんだ、後片付けをみんなでやりそれぞれが部屋に戻る。

 

~ベランダ~

俺は夜風に当たっていた。大変すぎる一日だった、今日の起こった出来事を思い出しながらメモを取る。

 

明日翔「プログレス…αドライバー…エクシードリンク…」「今思えば空に4つ魔方陣が浮かんでる。赤・黄色・紫・緑…」「あのリンクしたときの感覚…なんかわかんねぇけど忘れたらいけねぇな」

 

メモに書き留めた。

 

明日翔「明日は入学式…か。部屋に戻ってとっとと寝ないとな。」「今日はきっと序の口…明日からもっと忙しくなるに違いねぇ。」

 

俺は中に戻りドアの戸締まりをして2階に上がる。

 

~二階~

 

空が声をかけてきた。楽しみで寝られないって感じか?

 

空「先輩!」「素敵な歓迎会でした!楽しい学園生活が送れそうですね!」

 

明日翔「そうだねぇ、少なくとも退屈することはなさそうだ。」

 

空「私、ワクワクしてきちゃいました!」「先輩はさっきまで何を?」

 

明日翔「俺か?いやちょいとな、今日のことを思い出してメモを取ってたのよ。」「俺はこの島…この界隈のことをこれっぽっちも知らない。」「だから今日起きたこと・やったことをメモする必要があるのさ」「無駄にはならないだろ?」

 

空「ふふっ、そうですね。」「…にしても先輩とお部屋隣なんですね。」「私のことは覗かないでくださいね?」

 

明日翔「覗かないよ。あれは事故なんだって。」

 

どうやら207が部屋らしい。このネタはしばらく擦られるだろうな…。

 

明日翔「そんじゃ明日な、お休み。」ガチャ…バタン

 

空「はい!おやすみなさい。」ガチャ…バタン

 

そうして俺たちは床につく。今日はいろんなことがありすぎた。これから慣れてかないとな…。

 

~自分の部屋~

 

パジャマに着替え、ベッドに入る。

 

明日翔「寝心地抜群。これならゆっくり寝れるし、疲れもとれそうだ。」「あ~…ねm」zzz…

 

~???~

 

明日翔「うーん…むにゃむにゃ…」「うーん…お…へあ?」

 

俺は起きたが自分の部屋ではなく謎の空間にいる。真っ暗だ。格好はパジャマのまま、寝ていたのは間違いない。

 

明日翔「武器は…ないな、どこだここは。」

 

真っ暗な空間を歩く。歩いていると光が見えた。光までいくと虹色の空間にたどり着いた。

 

明日翔「目が悪くなりそうな空間だ…でも、不快ではないな。」

 

俺は歩みを進める。そうするとひとつの水晶の欠片が浮いて鎮座していた。

 

明日翔「なんだぁこりゃ?青いな、透明できれいだ。」

 

???「こんばんは。」

 

明日翔「ッ!誰だ!どこにいやがる!」

 

少女の声が聞こえた、がどこにも人は見当たらない。

 

???「そんな怖い声出さないで。ここよ。」

 

明日翔「まさか…」

 

俺は声がした方向に振り向くそこには、水晶の欠片が浮いていたところだった。声の出所はここだ。

 

明日翔「おい嘘だろ、そりゃ嘘だ。」

 

少女の声「嘘じゃないよ。本当だよ。」「私のお願い、覚えてるかな?」

 

明日翔「お願い?お願いも何もお前と話すのは今が初めてじゃないか。何を約束したってんだ。」

 

少女の声「約束といっても、ひとつだけ。彼女の味方になって欲しいの。」「失われた過去を取り戻すために、過去に戻った彼女だけど…」「このままだと、3月31日に彼女は、避けられない運命の輪にとらわれてしまう。」「それを救えるのは世界で君だけ。」

 

明日翔「3月31日って言うと明日か。」「救えないとどうなるってんだ?」

 

少女の声「一年後の3月31日、世界が滅ぶ。」「だから、本番は明日からなの。」

 

明日翔「せっかくの願いだけどよ、俺は現実主義者なんだ。世界が滅ぶとか信じる気はない。」

 

少女の声「そういうと思った。だから、言い換えるね。」

 

少女の声は一呼吸おいてこういった。

 

少女の声「滅ぶ運命のある世界を、あなたに盗んで欲しいの。」「これから様々な選択肢がある。そこから、滅ぶ世界を救う選択肢を選んでいって、この世界を盗んでほしい。」「貴方は、その可能性を持ってるから。」

 

明日翔「なるほど…お前は人を乗せるのがうまいらしい。俺に盗めないものはねぇ。やってやるさ」

「俺は後藤明日翔、この令和を生きる泥棒だ。」

 

そうして俺は二つの予告状を出した。

 

「本日、3月31日から1年後の3月31日に滅ぶ世界を盗みに参上する。 後藤明日翔」

 

「滅ぶ世界を盗んだあと貴女のことを盗みに参上する。後藤明日翔」

 

少女の声「ありがとう、明日翔」

 

明日翔「せいぜい首洗って待っててくれよ。お前を盗みに来たとき、本当の名前を教えてくれ。」

 

俺は踵を返して戻る。次第に少女の声は遠くなっていく。

 

少女の声「…願わくば…」「彼女のそばに─」

 

ピピピピピピッ!!!

 

~自分の部屋~

 

明日翔「お…目覚ましか。朝の6時、健康的な時間に起きた。」「ここは自分の部屋、どうやら夢だったようだな。ただ夢にしてはどうも…」

 

3月31日に「彼女」を救い出す必要がある。俺はあの水晶にこの滅ぶといわれた世界を盗むと約束した。

 

明日翔「約束したもんな…。」「俺に盗めないものはねぇ。必ず盗んでやるぜ、この世界をな。」

 

待ってろよ!!!

 




ついに青蘭学園入学!授業開始の鐘が鳴る、といってもオリエンテーションとかが中心だったんだけどな。
なんやかんやとしていたら一際異質なアンドロイドに遭遇!なんと未来がわかるらしいぜ、「今度じゃなくて今日じゃないと」みたいなことを言っていたが真相はいかに。

次回「時を駆けるアンドロイドを救え!」

また会おうぜ
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