怪盗紳士明日翔   作:どこかにいる一般人

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一難去って今二難

~5月19日・朝~

 

翌日俺たちは、早くに寮を出ていち早く生徒会長室へ向かう。議題は昨日のよるのことについてだ。

 

空「昨晩のところはかえってもらいましたけど…紗夜さんたちに、なんて説明しましょう?」

 

ユーフィリア「チーム全員があの場にいたということは、偶然ではなく、お二人を怪しんでのことでしょうね。」

 

空「そ、そんなに怪しまれることしてたでしょうか…?」

 

明日翔「そりゃそうさ、こんな時間に男女がほっつき歩いてたら誰でもそう思うさ。」

 

~昨日・5月18日・夜~

 

紗夜「…。」ゴクリ(せ、制圧された…ものの一瞬で…!)

 

紗夜たちはウロボロス退治に出掛けた空を尾行し、裏山までやって来た。明日翔と空らしき影を見かけ問い詰めようとしたところただ服が吊り下げられていただけだった。

そこから、各メンバーが瞬時に無力化させられて全滅させられてしまった。

 

明日翔「俺たちの秘密がバレちまったんじゃあ、仕方がねぇ。ここで…おねんねしてもらうか?」チキッ…

 

天音「…!」

 

紗夜「さ、最低…っ!!!」

 

紗夜は死を覚悟して目をつぶる。

パン!と共に放たれたのは弾丸ではなくカラフルな紙吹雪だった。

 

紗夜「…あれ?」

 

明日翔「…なーんつってな、俺がお前らを殺すわけないだろ?」

 

明日翔は持っていた拳銃を懐にしまう。

 

明日翔「ミコト、天音を降ろしてくれーい。」

 

ミコト「はいはい。糸を緩めるから、受け止めてあげてね。」

 

シュルルルル!

 

天音「うわわっ!」ヒューン

 

明日翔「よいしょっと、怪我ねーか?」

 

天音「う、うん…。」

 

落ちてくる天音をキャッチして、降ろす。

 

明日翔「ほらほら、お前らもそいつらしまえって。怯えちまうだろ?」

 

歌右衛門「うむ。」シャキッスー…チンッ「失礼いたした。」ペコリ

 

アルマリア「あ…は、はぁ…。」ペコ

 

城琉「変装するときは、いつも使ってるものも変えてからするんだな。」スッ

 

ナイア「ご忠告どーも、もう二度とやりたくないね。ハナ良すぎるよ、アンタ。」

 

城琉「職業病ってやつだ、目利きは簡単にできる。」

 

明日翔「んでお前らよ、な~んでわざわざこんなとこまでついてきたんだ?」

 

紗夜「…それはこっちのセリフ。」「先輩は美少女3人と何やってたんですか!?!?!?」ドカーン

 

明日翔「うわーっ!」ドシャーン

 

ミコト「まぁまぁ、ここはみんな一度かえって。明日、詳しく説明するから。ね?」

 

~回想終わり~

 

ミコト「真夜中に二人で外出してたから、それは疑われるのも仕方ないことでしょう。」「まぁ、ひとつ屋根の下で生活してるんだから、こういう事がおこるのも仕方ないことだよ。」

 

空「でも、ウロボロス退治は秘密の任務で、執行部はそのための組織じゃないですか。存在が発覚しないために、ヒメ会長は表の任務を用意してくださったのに…。」

 

ミコト「なんだ、そんなことを考えてくれたの?空は真面目だね。」「執行部はキミたちのための組織だ。発足時に私がいったこと、覚えてる?」「一つ。必要と判断した場合、例外的にエクシードを自由に行使できる権利。」

 

明日翔「二つ、ウロボロス関連事項と判断した場合、学園組織に協力を要請できる権利…だったっけか?」

 

ミコト「正解。これには今回の上位個体との戦いのように、必要なプログレスに助力を求めることも含まれる。」

 

ユーフィリア「ウロボロスにまつわる事象についての判断は、私たちか行ってよい…ということですね。」

 

ミコト「その通り。執行部の協力者は、キミたちが選べる。なんだったら、紗夜たちを一時的に協力者にしたって構わない。今は美海たちも不在だしね。」「上位個体はともかく、毎日を封鎖しているウロボロスあいてなら、遅れをとることもないでしょう。」

 

空「見られたのなら、当事者にしちゃえってことですね。」

 

ミコト「あくまで方法のひとつの提案だよ。ユーフィリアは協力者を絞っているのも分かってるしなにより…」「明日翔自身が巻き込まずにカタをつけたいって気持ちも知ってる。」

 

明日翔「こんなもん、やたらめったら人にやらせるもんじゃねえ。元の火種は『俺ら』とコイツだ。カタつけんだったら誰も巻き込まずにやるのが筋ってもんだろ。空は最初っから巻き込んじまったけどよ。」

 

ユーフィリア「それに、対ウロボロス戦はむやみに数を増やしてどうにかなる問題ではありませんから。」

 

ミコト「…けれど、少数精鋭という言葉は、裏を返すと人員不足と言うことでもある。いざというときのために、頼れる仲間を増やしておくことは、悪くないことだと思うな。」

 

明日翔「まったくよく言うぜ、じゃあ生徒会の人数がほぼ二人だけなのはどうなってんのさ。」ジト

 

ミコト「うっ。そ、それはそれ!これはこれ!」「私だって別に選抜してる訳じゃないんだよ。なんだったら会長職だって全然譲るつもりだし。」

 

空「あはは。基準がヒメ会長とナクルさんですから、みんな尻込みしちゃってるのかもですね…。」

 

ユーフィリア「現在のような状況下で、頼れるプログレスがいた方がいいのは確かです。紗夜さんたちであれば、人間性においては問題ないと思います。ただ…。」

 

空「ただ?」

 

ユーフィリア「懸念点としては、彼女たちと言うよりその背景の方ですね。」

 

ミコト「背景、ほう。」「…ああ、紗夜たちのチームの結成に、政治がどのくらいからんでいるのか、だね。」

 

ユーフィリア「はい。プログラム前の彼女たちを見ると、とても望んで汲んだようには見えませんでしたから。」

 

空「た、確かに…!それに私たちが紗夜さんのチームをサポートするときにヒメ会長は『結果を求められている』って…。」

 

ミコト「よく覚えていたね。…まぁいいか、キミたちも当事者たち。」

 

ミコト「紗夜たちのチームは、各世界のエース級が集まっている。これは指揮してみて体感してるでしょ?彼女たちのチームは、ある仮説を確かめるために各世界が検討して設立されたんだ。 」

 

空「ある仮説…?」

 

ユーフィリア「世界混合チームの可能性を確かめるため、ですか?」

 

ミコト「そう。今までチームは、同一世界出身者で固めるのが基本だった。なんといっても他の世界は文化も常識も、それどころか法則だって違う場所だ。」「他の世界同士でいきなりチームを組んで、うまくいくことはない…そう思われていた。…それを、明日翔が変えた。入学1ヶ月も経たないうちに、5世界のプログレスをまとめ上げ、E.V.E.優勝チームを破った。」

 

明日翔「まー良くも悪くも、俺が余計な事をしちまったみてぇだな。」

 

ミコト「いやぁ悪いなんてことはずっとないよ。これが各世界に与えた衝撃は、たぶんキミたちが思っているよりずっと大きい。」

 

ユーフィリア「紗夜さんたちのチームは、明日翔さんのチーム構成の有用性を確かめるために設立されたんですね。」

 

ミコト「そういうこと。だからそういう面では、 では彼女たちに政治的な干渉がない、とは言い切れない。」

 

空「…でも、今の紗夜さんたちなら、大丈夫だと思います。」「きっと、みなさんご自分の意思で、このチームがいいって思ってくれていると思いますっ。」「先輩も、そう思いますよね?」

 

明日翔「ん?ああ、多分な。」

 

ユーフィリア「明日翔さんがそう言うのなら、私に異諭はありません。」「紗夜さんたちに、執行部の任務をお伝えしましょう。」

 

明日翔「ああ、そうしてくれ?」

 

ミコト「…よし、この話は終わり。じゃあ、またあとでね。」

 

空「はいっ、ありがとうございましたっ。」

 

3人は生徒会室を出る。

 

ミコト「…おや?これは何かな。…どれどれ。」

 

床にとある紙が落ちていたので拾い上げて中身を確認する。

 

──未来のあるこいつらに裏側を見せる必要はねぇ。

  俺は反対だったって意思だけ伝えとくぜ。 明日翔──

 

ミコト「…はぁ、相変わらず自分は未来ある人間としてカウントしてないんだね。」「…鬼が出るか蛇が出るか。」

 

~数時間後・放課後・練習用アリーナ~

 

紗夜たちに執行部の協力依頼をするかどうかの前に、昨夜の説明をする必要がある。

紗夜「昨日は生徒会長に言われたから帰ったけど…空たちとなにをしてたのか教えて。」

 

エルエル「でかけてた理由はなんだったの一?」

 

必要があると言うより、説明しないと納得はしねぇだろうな。

 

明日翔「よーしじゃあ俺から説明してやろう、お前ら寝るんじゃねえぞ?まずは─」

 

ユーフィリア「それは私から説明しましょう。」

 

ユーフィリアが影から現れた。

 

明日翔「お?もっと詳しい美人さんのお出ましだぁ。来てたのか。」

 

ユーフィリア「ええ、この中では私が一番詳しいですし。」「というより、変なことを教えられても困りますので。」

 

明日翔「おほほ、信用がありませんなぁ。んじゃ頼むわ。」

 

アルマリア「アナタは、昨日明日翔さんと一緒にいた…。」

 

エルエル「あったかかったアンドロイドさんだ!」

 

ユーフィリア「ふふ。コードΩ00ユーフィリアです。 以後、お見知りおきを。さてまず経緯ですが…。」

 

ユーフィの説明はいたってシンプル。青蘭島には、夜になるとウロボロスってバケモンが現れること。ユーフィリアたちが退治を行っていること。その退治にはαドライバーの力…いわば俺の力が必要であること。 「ウロボロスが時問を封鎖している」ということを除いて、事実を紗夜たちに伝えた。

 

ユーフィリア「一般生徒にこの情報が公開されていないのは、αドライバーがいなければ対処できないからです。基本的に、ウロボロスに対する攻撃意思がなければあちらから襲ってくることはありませんが…。」「例外として明日翔さんがいるときは積極的に攻撃を仕掛けてきます。危険な存在であることは代わりありません。ですから、紗夜さんたちも昨晩見たことは他言無用でお願いします。」

 

ナイア「はぁん…たいちょーたちは夜な夜な、青蘭島にはびこる敵をひっそり倒してたと。

 

アルマリア「それで空とこっそり夜に抜け出していたんですね。」

 

エルエル「なんだか正義のヒーローみたい!」

 

ナイア「昼は学生生活、夜は化物退治。たいちょーは働き者だねぇ。」

 

紗夜「…そのウロボロスを倒すのって、私たちもできる?」

 

ナイア「げ、紗夜?なにやる気出しちゃってるの?」

 

紗夜「だって、学園共通の敵なのに、明日翔先輩たちが今はこっそり倒してくれてるんでしょ。知ったのに任せ続けるって、なんだか気持ち悪いし。」「それに、明日翔先輩が怪我してる問はサポートするってみんなで決めたじゃない。」

 

アルマリア「紗夜…もしかしてですけど、実戦経験を積みたいからじゃないですよね?」

 

紗夜「うっ…それもあるけど。」

 

天音「あはは、アルマリアも紗夜のことわかってきたね。」

 

アルマリア「そうですね。ですから、本心で明日翔さんをサポートしたいと思っていることも分かります。」「先ほどαドライバーの力が必要とおっしゃっていましたけど、プログレスもまた必要なんでしょう?そうでないと、空さんや生徒会長が一緒だった理由に説明がつきませんし。」

 

ユーフィリア(まぁ、そう言うわけでもないんですけどね…あのお二人に毎日任せられるわけではありませんから。)

 

アルマリア「ワタシは夜を主戦場とする吸血鬼。お手伝いすること、 やぶさかではありませんよ。 」

 

紗夜「アルマリア…。」

 

ナイア「おいお一い、それは時間外労働じゃない?」

 

紗夜「ナイアは、明日翔先輩だけが頑張ってるの、なんとも思わないの?」

 

ナイア「そりゃ『頑張るなぁ…』とは思うけど。それにアタシたちがクビ突っ込むのは別の話でしょ。それに、だ。青蘭島の治安維持の話なら、本来こういうのは風紀委員の仕事だろ~?」「それを生徒会長まで絡んで、違うメンバーで対応してるのは気にかかるね。」

 

明日翔「ああ、ごもっともな質問だ。」

 

ナイア「…紗夜は参加したいみたいだけど、肝心のそっちはどうなの?アタシたちみたいな1年坊主が参加して構わないオシゴトなわけ?たいちょーにとっても、この任務は簡単なものじゃないんでしょ?」

 

明日翔「ああ、と~っても危険な仕事だ。お前らがワザワザ出張ってまでやるような仕事じゃあないってことよ。むしろ、知らなくていいことってやつだ。」「ま、俺に止める権利はねぇ。お前らが選択することだ。ただこれは、訓練じゃあねぇ。命が絡む仕事だ。」「歩いてたら急にやられる可能性を頭の中入れとかねぇと…後悔しちまうぜ?」

 

ナイア「全く持って同感だ。訓練や遊びの延長線上だと思ってると、想定外の事故を引き起こす。」「ま、たいちょーはそれが分かってるから自分からアタシたちを誘わなかったんだよね。アルマリアの言うように、戦力自体は必要なんでしょ~?紗夜の言う通り、たいちょーの怪我が治るまではサポートするのには賛成した。」

 

紗夜「じゃあ…!」

 

ナイア「確認するけど、たいちょーの代わりはいないんだよね?…あのガンマンや虚無僧みたいな侍は?」

 

明日翔「あいつらか?あいつらは気分屋なんだ。それに、お前らとリンクできるかわからねぇからな。」

 

ナイア「…はあ~…たいちょーとリンクが維持できてれば、アタシたちが大怪我することはない。けど、たいちょーは違う。戦場で唯一危険があるのは、たいちょーだけだ。」

 

明日翔「自分の身は自分で守るさ、心配すんなって。」

 

ナイア「…今の怪我といい、どうもたいちょーはそのあたり、自分が勘定に入ってないっぽいんだよな~…。だから、めんどくさいけど、紗夜たちが戦ってる間のボディーガードくらいならしてあげるよ。」「…アンタの友達よりか、強くないだろうけどさ。」

 

明日翔「そいつぁありがてぇはなしだ。かのおだらけ軍師様が俺を守ってくれるなんてな?」

 

ナイア「よせやい。仕方なくだよ、仕方なく。」

 

紗夜「エルエルもステラも、それでいい?」

 

エルエル「うん!お友達と夜の悪者退治!ワクワクしてきた~!」

 

ステラ「敵に飛行型のユニットはいる?」

 

空「はい。いつも攻撃が当てにくくて困ってます。」

 

ステラ「なら、参加する。これからは自分が交戦するから問題ない。」

 

天音「やるかやらないかの判断、そこなんだ…。」

 

紗夜

「じゃあ、明日翔先輩。そのウロボロス退治、怪我が治る間だけでも、私たちにも手伝わせて欲しい。」

 

明日翔「…ま、しゃーねー。実を言うと俺は反対だったんだが…必ず俺の指示に従うんだ。ヤバかったらすぐに逃げろ。」

 

紗夜「わかった。普通のブルーミングバトルとはとは違うってことだもんね。」

 

 

ユーフィリア

「まず、今晩の退治に付き合ってもらいましょう。もしそこで、明日翔さんの指示に従わなかったり、危険を感じたりしたら…」

 

紗夜「わかってる。明日翔先輩の邪魔をしたいわけじゃないし。」

 

アルマリア「テストということですね。望むところです!」

 

ナイア「たいちょー、ダメだと思ったら遠慮なく断ってね。」

 

紗夜「もう、ナイアはサボリたいだけでしょ!」

 

ナイア「あ、バレた?」(…そういえば、たいちょーの怪我。ほぼ治ってるんだった。…ま、いいか。)(後藤明日翔、ひょうきんに見えて冷静、豪快かと思えば慎重、前線で戦うタイプかと思いきや指揮も出来る、緩急で風邪引いちゃうね…。あのヒットマンがついていく理由がわかる。あの目は、信用に値すると思ったよ。)

 

~数時間後・夜~

 

空「お疲れ様でした、みなさん!

ユーフィリア「さすが、新入生交流プログラムの優勝チームですね。戦力として申し分ありません。」

 

紗夜「じゃあ、テストは合格ってことでいいんだよね。」

 

明日翔「ま、及第点ってとこか?マルいっこならあげられるかんじだ。」

 

紗夜「よかった。ちゃんと役に立てそうで。」

 

アルマリア「ですが、ちょっと拍子抜けでしたね。もっと強力な相手だとばかり…。」

 

ナイア「はいアルマ、油断した一。減点1点~。」

 

アルマリア「なっ!?これはただ純粋な感想を言っただけで…。」

 

ナイア「たいちょー、処遇は?」

 

明日翔「まー俺もこんなんだからよ、今回は見逃すぜ。」

 

ナイア「ちぇー。」

 

ユーフィリア「ウロボロスと安全に戦えているのは、明日翔さんとリンクしているからです。それに、今日戦った以外にも、もっと強力な個体がいる可能性が高いんです。」

 

空「…上位個体は、ヒメ会長と一緒でも大変でしたもんね…うぅ…お腹が…。」

 

天音「空、大丈夫?」

 

空「大丈夫です、すこしその…緊張しちゃうんですっ。」

 

エルエル「え一っ!七女神さまでも!?…大丈夫かなあ?」

 

ユーフィリア「本当に危険なら、撤退します。再戦の機会は作れますから。」

 

エルエル「そっか、向こうからは襲ってこないんだもんね!」

 

明日翔(俺がいるとどうも好戦的なんだがな。)

 

紗夜「…でも、強い相手でも明日翔先輩は倒さなきゃいけないんだよね?」

 

明日翔「ああ、俺の義務みてぇなもんだ。」

 

紗夜「なら、私たちで倒せるように、この戦いの中でも成長する。それがチームを強くすることになると思うし。」

 

天音「紗夜、あんまり張り切りすぎないでね。わたしたち、学校もあるんだから。」

 

紗夜「うん、わかってる。」(それでも、今の私たちのチームなら…。)

 

明日翔「ま、やばかったら逃げるこったな。」

 

ナイア「…。」

 

~~~~~~~

 

みな、青空寮へと戻っていく。一方俺は、みんなと別れて仲間と合流していた。タバコを吹かしつつ現状報告をする。

 

明日翔「…はぁ~あぁ。」

 

城琉「ずいぶんデカイため息だな、お前らしくねぇ。」

 

明日翔「いやぁよ?無人島のメンバーがウロボロス退治に参加することになっちまってよ。どーしたもんか考えてたのさ。」

 

城琉「いいじゃねえか、俺たちが出張る時間が減る。」

 

明日翔「ばーか、お前。未来のある若者がよ、わざわざこんなあぶねぇ橋わたる必要もねぇだろ?端からみりゃ死ににいってるもんだぜ。」

 

城琉「簡単な相手じゃねぇのはわかる。俺達なら問題なく処理できるが…どうだかな。…あんとき俺達を尾けてきたあの女、相当やるぞ。」

 

明日翔「ああ、あいつらは実力はある。…だが同時に青すぎる、その辺どうもわかってねぇようなんだわ。」

 

城琉「それは俺も感じるところだ。」

 

明日翔「それに…何か、いや~な予感がするぜ…。」

 

城琉「嵐の前の静けさ、ってやつだろ。めんどくさい嵐じゃなけりゃいいな。」

 

明日翔「だといいが…。」

 

その嫌な予感はいずれ現実となる。

 

~5月20日・朝~

 

空「昨日に続いて、どうしたんでしょう?」「しかして昨日のウロボロス退治に参加できなかったことに何か関係があるんでしょうか?」

 

紗夜「そういえば昨日の夜、来てなかったよね。」

 

明日翔「あいつだって元々の仕事がある、参加できねぇときだってあるさ。…ただ、この時間に呼び出されるってことは大抵はよくないことの方が多いぜ。」

 

ミコト「連日ごめんね、先にキミたちには伝えておこうと思って。」

 

ナクル「んー?もしかして昨日も呼び出してたの?ボク、聞いてないんだけどー。」

 

ミコト「ナクルの手をわずらわせるようなことじゃないよ。紗夜たちの様子を聞いていただけ。」

 

空(ナクルさんがいらっしゃるということは、ウロボロスの件じゃなさそうですねっ。)

 

明日翔「ミコト、お前がこの時間に呼び出すってことは大体はよくねぇことが多い。…何があった?」

 

ナクル「うーん。紗夜たちのチームは災難ばかりー。」

 

明日翔「災難?そりゃなんの話だ。」

 

ミコト「紗夜たちのチームに、ある問題が浮上してきたの。」「キミは任務を完了させて、もう彼女たちのチームのαドライバーじゃないけど…なんだかんだで今、まだ彼女たちの中心にいるから一緒に伝えておこうと思って。」

 

空「それは一体…?」

 

ミコト「…紗夜たちのチームに、解散の話が持ち上がってるの。」

 

明日翔「…はぁ?」

 

一難去って今二難。

 




俺の予感はどうやら当たっちまったらしい。なんと今度はお偉いさんが絡んでんだとよ。めんどくせぇなあ?
乗りかかった船だ。こいつらの面倒、最後まで見てやるぜ。
ただ、これで終わるとは思わねぇんだよなぁ…。

次回「さらに降りかかるもの」

おいおい、こいつぁマジか?
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