怪盗紳士明日翔   作:どこかにいる一般人

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夢の舞台開演、舞台外のミュージアム。

~5月28日~

 

紗夜「…う、ん~ん…。」ポキポキ

 

ナイア「…。」グッグッ「…うし。」

 

アルマリア「…。」

 

青蘭カップ当日、ここは控え室。チーム一同揃っている、各々が準備体操、瞑想、精神統一を行っていて昨日の予選とは違って緊張感が漂っている。

元々のチームの目標が青蘭カップであり、紗夜にとっては念願の舞台なのだ。無理もないだろう。

 

天音「…よし。」キリッ「それじゃ、 今日のおさらいね。空、お願いできる?」

 

空「はいっ。本戦は予選ブロックを突破した、8チームによる総当たり戦です。勝利数が最も多かったチームが優勝という、トーナメント形式と並んでポピュラーな方式ですね。」

 

ナイア「つまり、7回バトルしなきゃいけないってことかぁ。ぐえぇ…大変だなあ…。」

 

紗夜「それはどのチームも同じだよ、…体力の温存が重要になってきそうだね。」

 

空「そうですね。終盤で強豪チームに当たるのは避けたいところですけど…こればっかりは運ですし。」

 

ナイア「んで?どんなチームが勝ち上がってきてるの?」

 

空「お祭り的な要素の強かった予選と違って、ほとんどが実力のあるチームです。ラッキーで勝ち上がってきたチームがいても総当たり戦は番狂わせが起こりにくい形式ですし…。」「その中でも注意すべきは、風紀委員チームですね。」「今の風紀委員の中でも、一番手と言われる『遥班』の方々です。なんと3人だけで予選を突破してきた強者です。」

 

エルエル「さ、 3人だけ!?すごいね?」

 

明日翔「よくやるぜ、あくまで非公式のチャリティ大会だってのによ。」パラパラ…「…んあ?」

 

遥班の資料を眺めてると、とある写真が目に入った。

 

明日翔「おいおいおい空、お前さん見逃してんじゃねぇか。」

 

空「?なにかありましたか?」

 

明日翔「ここにいるぜ、『4人目』がな。」トントン「こいつ、なんか手がかりはねぇか?」

 

チームが戦っている写真に謎の人物が写っているものがあり、指を指す。

 

アルマリア「本当ですね、誰でしょうか…。学園にはあまり馴染みがなさそうな方ですけど…。」マジマジ

 

見た目は黒いローブにペストマスク、鉄のガントレットにブーツと見た目のインパクトは絶大だが正体が一切わからない。

 

天音「学園にこんな大人っぽい人、いたっけなぁ?」

 

空「むむむ…実は遥班が『3人だけ』というのはある意味語弊があって…。『予選は』3人だけで突破したんです。なのでチーム登録としては『4人』で登録されてます。」

 

ナイア「ちょいちょい、それってつまり…この黒いのの情報はなにもないってことかい?」

 

空「そうですっ。」「どうやら噂によると遥班の3人が登録された後に登録されたということで…すくなくとも遥さん達が納得できるような実力の持ち主…ということになります。」

 

紗夜「うーん…でも風紀委員でこんなひと見かけたことないし…。」

 

アルマリア「…あ。」ピコン「この、黒いローブ。多分黒か赤の世界のものです、あとこの小手装備とブーツ…多分ドレスに合わせるような装備なので…。」

 

アルマリアが装備の特徴に目を付けた。

 

アルマリア「この方は恐らく、バトルドレスという上流階級の戦闘衣装を着てる方じゃないでしょうか。マスクはよくわかりませんが…。」

 

明日翔「てこあぁ女か。」「まぁ、身元を隠してぇんだろ。大方どっかのお嬢様がお忍びできたかじゃねぇのか?」「それに、こいつ『プログレス』で来てねぇぞ。」

 

資料を指差すと登録カテゴリーには『αドライバー』と書かれている。

 

ナイア「てことは、こいつの真の狙いは…。」

 

明日翔「ああ…俺だ、どこの誰だか知らねぇがここまで隠して俺と同じ役割で来たんだ。必ず俺にくる。」

 

紗夜「なんか、先輩ってよく変なのに狙われるね…。」

 

明日翔「なぁに、ちょっとした有名税ってやつよ。」「それによ、こいつに気を取られちまったが本来のお前らが相手する3人もきっと手練れだ。」

 

空「タイプの違うインファイターの遥さんと、クラリスさんの隙のない連携で面を抑えて…そこにテオドーチェさんの圧倒的な火力で一気に押し切ってくる攻撃的なチームです。」

 

紗夜「…さすが、学園の平和を守る風紀委員だね。」

 

ナイア「ひえー…でもさぁ青蘭カップってカジュアル大会なんだろー?なんか変なのはいるけどそんなガチのチームが参加するのってアリ?」

 

空「あはは、そこは風紀委員としての参加ではなく、遥班としての参加みたいですから…。」

 

アルマリア「それに、それを言ったら正規チームで参加しているワタシたちも人のこと言えないですよ?」

 

ナイア「げ、それもそうか…。」

 

天音「わたしたちはこのチームの実力を見せるために参加してるんだから、強いチーム相手でいいじゃない。」

 

ステラ「うん。強い相手と競わないと、上は目指せない。」

 

紗夜「だね。優勝しなくてもチーム解散はないんだから、全力を尽くせるチャンスと思っていこう。」

 

ナイア「…紗夜からそんな言葉が出るなんてねえ。」シミジミ

 

紗夜「ん、なに?私達まだまだこれからこのチームで経験を重ねるんだから、おかしくないでしょ。」「それに─。」

 

テッテレッテーテッテッテーテッテレッテー

 

明日翔「おおすまん、ちぃと電話だ。」ピッ「もしもーし…ああすぐそこにいんのか。みんな勢揃いだ、顔見せてってくれよ。みんな喜ぶぜ。」ピッ

 

紗夜「もう、こんなときに。誰から?」

 

明日翔「そう邪険にすんなって、今にわかるさ。」

 

そうするとよく聞いたことのある元気な声が外から聞こえる。

 

???「………あ、ここかな?」ガチャッ

 

控え室の扉が開くとそこには…。

 

美海「お邪魔しまーす!。」

 

美海を初め青空寮一行がやってきた、応援に来てくれたらしい。

 

紗夜「美海先輩!?」

 

アルマリア「それにソフィーナ先輩も!どうしてこんなところに?」

 

ソフィーナ「こんなところって…貴女たちの応援に来たのよ。」ジト「後輩が大型大会の本戦に出るんだから、そのく らいは当然でしょう?」

 

アルマリア「わざわざワタシのために…!?」

 

ソフィーナ「いちいちそんな大げさにしないでよ、やりにくいわね。」

 

明日翔「ソフィーナさんよ、俺にも一言くれたっていいんだぜ?」

 

ソフィーナ「貴方はのらりくらりやってないでもっと頑張んなっさい!」スパーン

 

明日翔「いてっ、わーってますよ俺の扱い雑なんだから。」

 

美海「ごめんね。もしかしてミーティング中だった?」

 

紗夜「イエゼンゼンソンナコトハナイデス、イマオワッタトコロデシタ。」ガチガチ

 

エルエル「…そうだっけ?」コソコソ

 

天音「もう大体話したし。それに、こうなった紗夜はなに言っても無駄だから。」コソコソ

 

ナイア「....なーんか、逆に緊張してないか?紗夜。」コソコソ

 

ステラ「うん。心拍数の上昇と、筋繊維の硬直を確認。」コソコソ

 

憧れの人が激励したことで、紗夜は余計に力が入ってしまったらしい…。じゃあここはひとつ頼むとしよう。

 

明日翔「…。」(ここはひとつ、応援を頼むぜ。)ニヤリ

 

美海「…!」コクリ

 

美海にアイコンタクトを送ると、美海はその意図を汲み取ってくれたようだった。

 

美海「紗夜ちゃん。」

 

そう言うと美海は、 紗夜の目を真っ直く見つめる。

 

美海「紗夜ちゃんたちが頑張ったこと、明日翔くんから聞いてるよ。」「紗夜ちゃんならできる!頑張ってね!」ギュッ

 

紗夜の手を両手でギュッと握りしめる。

 

紗夜「…!」「…。」ジーン

 

~紗夜ちゃんならできる!頑張ってね!~

 

しみじみしながら言われた言葉を頭の中でぐるぐると再生して感慨にふける。今までやってきたこと…してきた練習…プログラム…バケモノ退治…全てのことを思い出す。

 

紗夜「みんな。...絶対優勝しよう!」ギラギラ

 

ナイア「さっき優勝しなくてもいいって言ってたのはどこ行ったー!?」

 

~しばらくして~

 

紗夜「シュートルミナス!」ギュン!

 

アルマリア「ブラッドランス!」ブーンザシュッ!

 

ナクル「決着ー!勝者チームは紗夜とアルマリアのコンビネーションで相手を叩き伏せたー!」「ということで、勝者はチーム天音一。なんとここまで6戦全勝!期待の世界混合1年生チームは、果たしてこのまま優勝までたどり着けるのか一。乞うご期待一。」

 

~控え室~

 

空「おかえりなさい、みなさん!6戦全勝なんて、すごいですよっ!ナイスファイトですっ!」

 

アルマリア「まあ、控えめに言って絶好調ですね。今なら10メートル先の針の穴にも血の糸を通せる気がします。」

 

紗夜「私も。自分が先陣を切ってても、みんなの動きがわかるっていうか。」

 

空「むむむ、これは私、知っていますよ。いわゆるゾーン…フロー休験とも呼ばれる超集中モードですっ。」「これなら本当に優勝も夢ではないのでは?」

 

ナイア「フツーなら余裕なんだろうけど…まだ安心できないからねえ。」

 

空「そういえば、先輩が見えませんね。どこにいきました?」

 

天音「明日翔先輩なら、敵情視察っていってスタジアムの関係者席で別れたよ。遥班がやっぱり気になるみたいで。」

 

アルマリア「やっぱりあの黒ずくめの人物が気になるんでしょうか。」

 

エルエル「こんなに相手の事を気にしてるなんて珍しいね!やっぱり強そうだからかな?」

 

ステラ「もっと、明日翔なら別のところを見てそう。敵の動きとか…戦術とか…癖とか。」

 

ナイア「さぁね、ただこういうときのたいちょーのカンは当たりやすい。」「あ、そろそろ始まるっぽい。」

 

~関係者席~

 

明日翔「…。」

 

風紀委員チームの試合を観戦する、ずっと引っ掛かってることがある。あの黒ずくめのヤツだ。

 

明日翔「あいつ…。」

 

黒ずくめの人物「…。」チラ「…。」フリフリ

 

明日翔「あいつ、俺に気付いてやがる。」

 

あいつ、俺に気がついてやがる。やっぱ、狙いは俺か。しかし、関係者席とはいえ他にもあるなかで俺の場所を一発であてやがったか。ありゃただもんじゃあねぇな。

見てると勇気がある若者が例のヤツに向かっていった。

 

明日翔「おーおー、勇気のある若者だこって。さぁ、どうでる?一発食らわせるか?」

 

~遥班視点~

 

黒ずくめの人物は退屈そうに3人の試合を眺めているが、勇敢か無謀か目の前にαドライバーが現れた。

ルール改編により現れた戦うαドライバーだ。

 

αドライバー「なんだかよくわからないけど、僕だって戦える。勝負だ!」

 

黒ずくめの人物「…やめておいた方が、良い。」「加減がわからんでな、どうなるかわからんからな。大人しくαドライバーとしてのなすべきことを、なせ。」「それで負けたのならば、諦めろ。」

 

αドライバー「くっ…。」「そんなもの、やってみなくちゃわからない!うおおお!」ブンッ!

 

黒ずくめの人物「…。」スイッ

 

黒ずくめの人物はαドライバーの攻撃をスイスイと躱す。余裕綽々とまるでダンスを踊るかのごとく、体を動かして躱す。

 

黒ずくめの人物「しょうがない。」スッ「一発で決めてやろう。」

 

黒ずくめの人物が構えを取る、ムエタイとボクシングを混ぜたような独特の構えで相手を迎える。

 

αドライバー「うおおおお!」

 

ズバァァァァァン!!!

 

αドライバー「あっ…!が…!!!」ドサッ「あぁ…ああ…。」ジタバタ

 

ザワ…ザワザワ…

 

αドライバーが向かってきた瞬間、ハイキック一発を首に蹴り抜き、出してはいけない音を出して床に倒れ込み首を押さえて悶絶して疼く。

 

黒ずくめの人物「ふん、だから言ったのだ。出来ぬことはすべきではない。」「喜べ、加減がわからんなりに加減はしてやった。終わったら医療にかかることだ。」

 

ワァアアアアアア

 

黒ずくめの人物「…む?終わったか。」

 

ナクル「勝者、風紀委員チームー。ここも6戦全勝ー。」

 

遥「こっちは終わりました、お怪我はないですか?」

 

黒ずくめの人物「ない。」「すまんな、悪いことをした。手を出すつもりはなかったのだが。」

 

クラリス「あの生徒は…大丈夫…なのか?」

 

黒ずくめの人物「生きてはいる、死なないようにかなり緩めに蹴った。…まぁ普段に比べての話だから人間の価値観では加減できなかったが。」「しかし、昔と比べて腕は上がったな?テオドーチェ。感心だ。」

 

テオドーチェ「!褒めてもらってありがとうございます!なのだ!」ピン

 

遥「おお、テオが背筋ピーンとしてる。」

 

クラリス「なんというか、珍しい光景だな…。あのテオが…。」

 

黒ずくめの人物「次が本命だろう、気を引き締めてかかるといい。」

 

遥班は引き上げて、一時的に控え室に戻っていく。

 

~明日翔視点~

 

明日翔「あーあーあー、あーりゃおっかねぇ女だぜ。」

 

黒いブーツに足甲から膝までを覆う鋼鉄のレギンス、蹴りの威力を増すだけでなく相手の攻撃からも身を守るための装備だ。忘れがちだがあの構えたときに露出した腕の装備。

鉄のガントレットが鎧のように肘まで覆っている、相手が刃物をもっていてもガードできるようにしている。

 

明日翔「下手な正面突破はきついもんがありそうねぇ、こいつでやりあうしかないな。」チャッキッ「しかしまぁどうしてたってあんなのが俺に…。」

 

エルエル「あ、いた!明日翔くん、おーい!」トテトテ

 

ステラ「迎えに来た、そろそろ出番。」

 

明日翔「おやおや、お前たち。じゃ、行くとすっかな。」

 

~控え室~

 

ピーンポーンパーンポーン

 

ナクル「最終戦前、星状況をお伝えするー。」「…勝者、風紀委員 。遥班一。こっちも6勝のまま最終戦へー。」「遥班とチーム天音の最終戦までしばし待たれよー。」

 

ピーンポーンパーンポーン

 

ナイア「あちゃー、やっぱりこうなったか…。」ガックリ

 

紗夜「勝ったほうが優勝。次の戦いが、事実上の決勝戦…だね。」「…んん…。」ポキポキ

 

身体を伸ばす。

 

エルエル「紗夜ちゃん、緊張してる?」

 

紗夜「ん…ちょっとだけ。」

 

アルマリア「優勝候補のチームと終盤で当たる…嫌な展開になりましたね。」

 

ナイア「まぁ想像はしてたけどさぁ。どんだけガンギマって集中できても1日7戦、どっかでボロがでちゃうよ。」

 

天音「でも、疲れてるのはあっちも同じじゃない?しかも3人でずっと戦っててもう一人はろくに動いてないから…きっとすごく大変なはず。」「今の段階じゃ、どっちも6戦してて条件は同じ。始める前から、気持ちで負けてるなんてわたしたちらしくないよ。」

 

エルエル「そーだよ!あたしたちだって上位個体を倒したり、今日までにすっごい戦いをしてきたんだし!」

 

ステラ「こっちは集中できてる、このまま流れに乗れれば勝てると思う。」

 

紗夜「…そうだね。夢が手の届くところまできたから、覚悟がしきれてなかったかも。」「…すーっ…はーっ…みんなで、優勝しよう!」

 

アルマリア「ふふ、それでこそ紗夜さんですね。」

 

ナイア「ふー…そんじゃ過重労働…もうひとふんばりするとしますか~。」ゴキッゴキッ

 

ナクル「業務連絡ー。それじゃ青蘭カップ本戦、6勝チーム同士の7戦目を開始する一。『チーム天音』と『風紀委員·遥班』入場スタンバイー。」

 

エルエル「うん、それじゃ行こう!紗夜ちゃん。」

 

紗夜「…うん。よろしくね、エルエル。」

 

チーム一同が控え室を出る、俺も覚悟を決めて部屋をでよう…その時『リーダー』に声をかけられた。

 

天音「明日翔くん。」

 

明日翔「おお。ご立派な『リーダー』さんじゃねぇか、リーダーらしい良い声掛けだったぜ。」

 

天音「よかった!明日翔くんにそういってもらえると安心するな。」

 

明日翔「もうお前に俺は要らないな、お前は立派になったよ。天音。」

 

天音「…でもね。」

 

明日翔「まだなんかあるのか?」

 

天音「偉そうなこと言っちゃったけど…私も緊張してるの。」

 

明日翔「ああ、そんなことか。」「チームを信じな、当たって砕けろよ。」

 

天音「そう…だよね。みんなで砕ければ、怖くない!って、あはは、最初から砕けるつもりじゃだめか。」

 

明日翔「時には、自分をなげうってみると良いことあるかも知れないぜ。」「お前ならやれるさ、頑張りなさい。」

 

天音「うん!…絶対に優勝、届けるからね。」「みんなにも、明日翔くんにも…!」

 

~アリーナ·観客席~

 

城流「たしか、あいつらがいる席が…ああいた。」

 

城流·歌右衛門の泥棒一味が観客席に来ている、理由はもちろん明日翔の試合観戦にきた。どうやら青空寮一行がいる席を探していたらしい。

 

ソフィーナ「あら、来てたのね。」

 

美海「城流くんだ!明日翔くんの応援?」

 

城流「あいつが負けるとも思っちゃいないが、一応な。」ドカッ

 

歌右衛門「うむ、それと相手側にも少し縁があった故見届けないわけにはいかん。」

 

セニア「信じてこないものかと思っていましたが、律儀ですね。」

 

城流「暇だったからな。」

 

シルト「縁があったって…誰とー?」

 

歌右衛門「はい、先日クラリスという天の使いと稽古と食事を少々。」

 

ソフィーナ「食事を少々…ああ、あなたたちのことだから何かしてて見回りに見つかったのね…。」「ウロボロス以外で深夜徘徊もほどほどにしときなさい。」

 

城流「へいへい。…お、そろそろみたいだぜ。」

 

~チーム視点~

 

ピーンポーンパーンポーン

 

ナクル「みなさまお待たせしました一、いよいよ最終戦を開始しまする一。」「改めてチーム紹介一。赤コーナー、新入生交流プログラムで1位を収め、色々ありながらここまで勝ち続けてきた1年生チーム…『チーム天音』ー!」

 

ワアアアアアアアアアア

 

割れんばかりの歓声がチームをつつむ。

 

紗夜「…みんな、ありがとう。」

 

ナイア「紗夜~、まだ礼を言うのは早いってば。」

 

ナクル「青コーナー。青蘭学園の平和を守る風紀委員数々の難事件解決。...したかは知らないけど、エース班と噂と怪しい人物を添えて。」「『風紀委員·遥班』!」

 

ウオオオオオオオオオオオ

 

エルエル「わー、歓声がすごーい…。」

 

明日翔「例の奴さんらがおいでなすったな。」

 

真ん中が東条遥、右に赤の世界出身のクラリス·エーデルライト、左におわすはテオドーチェか。

なんというか、スタンダードって感じの構成だ。…後ろにいるヤツを除けば。

 

黒ずくめの人物「怪しい人物…まあ、否定できた身ではないな。」

 

遥「なんか、私たちの説明…雑じゃない?」

 

クラリス「風紀委員の活躍が目立たないということは、それだけ平和に暮らせている証拠だ。いいことじゃないか。」

 

テオドーチェ「明日翔!オマエが相手なら不足はない!その力、見せてみるがいいのだ!」

 

~観戦席~

 

美海「そういえば、あの黒い人結局誰なんだろ?」

 

セニア「分かりません、遥班の登録とはかなり後に登録されたとのことで実力者なのは分かりますが…。」

 

シルト「うーん…松詠や明日翔みたいなαドライバーのような力は特段感じないけど…。」

 

ソフィーナ「…妙ね。」ジーッ

 

黒ずくめの人物「…!」チラ「…。」フリフリ

 

ソフィーナ「…!?」(いま、私に手を振った!?)「…いや、まさか…。」

 

城流「…ほぉ、こいつぁ面白くなってきたな。」

 

~チーム視点~

 

黒ずくめの人物「…!」チラ「…。」フリフリ

 

クラリス「どうか致しましたか?」

 

黒ずくめの人物「いやなに、知り合いを見つけたもので。ついな。」「前の連中は貴様らに任せる、あの男は私の獲物だ。」

 

遥「はい!お任せください、明日翔くんのことは託しました!」

 

黒ずくめの人物「私があの男を跪ける前に暴走するなよ?テオドーチェ、今回お前には期待しているからな。」ニヤリ

 

テオドーチェ「は、はいーっ!ミスらないように頑張りますのだ!」ピンッ

 

アルマリア「…?」

 

遥班のやり取りをアルマリアは眺める。

 

明日翔「やっぱ、ただもんじゃねーなあの女。こりゃ面白くなりそうだ。」

 

アルマリア「はい、テオドーチェ様があそこまで震え上がるような人は早々いませんし…。」「…?私、会ったことがあったかしら…?」

 

明日翔「他人の空似って言葉があんだろ、似たようなヤツがいたんじゃないか?」

 

アルマリア「そう…なんでしょうか…ええ、そういうことにしておきます。いま考えてもしょうがありませんから、答え合わせは後にしておきます。」

 

天音「…そろそろ、始まる。みんな、気を引き締めていくよ!」「『ガンガン行こうぜ!』」

 

一同「おー!」

 

ナクル「それでは一…ブルーミングバトル、スタート!」

 

ビーッ!!!

 

試合開始のブザーが鳴った瞬間だった。

 

クラリス「遥、お前は前に出てナイアと地上戦を。私が紗夜を…。」

 

ッッッッドンッ!!!!

 

クラリス「…は?」

 

遥班の後ろからものすごい早さで黒ずくめの人物かっ飛んできて俺に襲いかかる。

 

明日翔「はいぃ?ぬわぁっ…!」ゴロゴロゴロゴロ「んのやろぅ!」ポイ

 

飛びかかってきた黒ずくめの人物をキャッチして地獄ぐるまのような形で転がり、後ろに投げ飛ばす。その時に、被っていたペストマスクの上顎部分が外れた。

 

???「明日翔…いや、泥棒…!…待ちわびたぞ!」クルクルスタッ「女神も、アンドロイドも、この舞台にいない。地位も立場もない、水入らずでこの私と踊ろうじゃないか…!」

 

明日翔「…お前は…!」

 

泥棒に踊りきれるか、この舞台。こうご期待。

 




てなわけで奴さんとの戦いが始まった!
天音たちは心配いらねぇ、こいつはちぃとばかし集中しねぇと命がいくらあっても足りねぇ。
なぁ~に心配すんな、お前らを信じてるしお前らは俺を信じてくれよ!

次回『危険と情熱のパソ·ドブレ·前編』
また会おうぜ?
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