~4月6日・朝・青空寮中庭~
今日も今日とて朝練を遂行。美海と空が軽く組手を行っている。
空「いきますっ!たああっっっ!」
美海「えっ…!わあぁ!」
空のエクシードを使った攻撃がうまくいったようだ。美海は尻餅をついて倒れる。
空「み、美海さん~っ!だだだ大丈夫ですか!?」
美海「あいたたた……今の、効いた~。」
空「すみません。私、美海さんになんてことを…!」
美海「ううん、平気。特訓なんだから気にしないで。よいしょっと。」スッ「それより、すごいよ空ちゃん!今のどうやったの?すごいパワーとスピードだったね。」
空「実は私も、エクシード・リンクをしたときに自分の中からものすごい力を感じました。」「もしかして、先輩が何かしたんですか?。」
明日翔「いやぜーんぜん?俺はただここからつったって見てただけだぜ?」
美海「明日翔くんが気がついてないだけでリンクの力が上がってるのかもしれないね。」
空「明日翔さん、この短期間でたくさんのプログレスと繋がりましたから…それがもしかしたら私たちのリンクに影響しているかもしれませんね?」
美海「うん、それはあるとおもうよ。リンクしたときの出力は、絆で強くなるから。」「明日翔くんと私たちの繋がりが、深まるほど強くなれるってことだからね。」
空「ですよね。それに先輩は、周りの人を惹き付ける不思議な力があります。」「それってまさに、αドライバーにピッタリな能力ですよ!先輩っ、すごいです!」
明日翔「俺がすごいんじゃなくて皆が俺についてきてくれるのさ、不思議なもんだよなぁ。んひひひ」
そうニヒ笑いをしていると美海が提案した。
美海「ねぇ、明日翔くん。提案なんだけど……今日はいろんな人と話してみるのはどうかな?」
明日翔「そりゃどういうことさ美海、お前らと話をしなきゃ強くなんねぇだろ?」
美海「もちろん、私たちとの絆を深めるのも大事だけど…」「他の人とお話しすることも、きっといい経験になると思うんだ。」「αドライバーとしての経験値も必要でしょ?どうせなら、今のうちから練習しておくべきだよ。」
明日翔「おお…そういうもんなのか?」
空「私も美海さんの意見に賛成ですっ。」「先輩の力が強くなると言うことは、チーム全体が強くなることになりますから!」「じゃあ今日は各自各々修行する日ということで。そういう展開も、燃えてきちゃいますねっ。」
美海「うん、私たちみんなで強くならなきゃね!」
俺はふと腕時計を見るととてもまずい気がついた。
明日翔「あぁ~!美海!空!学園の時間がやべぇ!急げ!遅刻するぞ!」
美海「うわぁ~!急げ~!!!」
空「先輩!置いてかないでぇ~!!」
俺たちは急いで学園に到着した。因みに間に合った。
~青蘭学園カフェテリア~
明日翔「…っていうことがあってさぁ~。どうしたもんかね。」グデーン
城琉「どうしたもなにも話をすればいいじゃねぇか。今さら悩むことでもないだろう。」「お前日本にいた時、ナンパしたり女口説いたりしてたじゃないか。」
明日翔「いやそれはよ、お宝を手に入れる過程に女がいたから出来たよ城琉。ただ、この学園の女にそれをするのはな~んかこう気が引けるんだよな…。」
城琉「へぇ。そんな珍しいこともあるもんだな。」
明日翔「好きなだけ言えぇ。そういえば歌右衛門は?あいつ、いくとこないだろ。」
城琉「歌右衛門は俺のアジトにかくまってる。話を聞いてみたが気がついたら裏山にいて自分が何でここにいるかもわからないそうだ。覚えてるのは前日滝行を行ったところまでらしい。」
明日翔「ど~せいいとこ、滝に流されてこっちに来たんだろ。誰かが裏山にでも運んだんじゃないか?」
城琉「そんなしょうもない理由であれば言うことはないんだけどな。」「で、どうすんだ?」
明日翔「まー…今日に関しては休養かね…。」
城琉「新しく口説けばいいだろ。お前、あの生徒会長とデキてるって噂じゃねぇか。」
明日翔「んなわけねぇだろ!どこから流れてきたんだよその噂!」バン!!
ガバッと起き上がり机を叩いた。
城琉「声がでけぇって、変なゴシップ書いてる報道部の連中だよ。新歓パーティで二人でいるところをすっぱぬかれてたぞ。」バサッ
一昨日の新聞を投げ渡してきた。そこには俺とミコトと二人で話している姿が写っていた。
明日翔「はぁ~…」グデーン&ガックリ「あいつらのカメラ、ポンコツにすり替えてやっからな…。」ブツブツ
???「おや、揃ってるね。」
城琉「お、噂をすりゃあ来たぜ。」
ミコト「まるで私を待っていたみたいじゃない。」「なんの話をしていたのかな?」
明日翔「余計めんどくさいのがきやがった…。」
城琉「ま、そういうことだ。二人で、楽しんでくれ。」「コーヒー代は、俺の奢りだ。じゃあな。」
城琉は1000円を置いてカフェテリアから去っていった。
ミコト「ふふ、やっぱり面白い縁を持ってるね。」「座らしてもらうよ。」
明日翔「どうぞー。」
ミコト「……うん、やっぱりこの席が一番だね。」
明日翔「いつもここ座ってんのか?」
ミコト「そう。この席はカフェテリアが一望できるから、生徒の様子を見るにはうってつけなの。」「ここは、私のお気に入りの場所。」「普段この時間だったら空いてたんだけど…君たちが座ってたから。」
明日翔「そいつは悪いことをしたな。覚えとくよ。」
ミコト「いいの、いいの。君も生徒だから。」「ここに座っている時間だけは、生徒会長でなく、一生徒としていられる。」「生徒は皆平等だからね。」
明日翔「その生徒今退学寸前だけどな。」
ミコト「ふふ。キミは返しも面白いね。」「…この学園で、私が唯一、プライベートを楽しめる空間があり、時間と言っても過言じゃない。」「ここにいる私を見た人はみな、意外そうな顔をするけどね。」
「………キミは、こんな私を見て、どう思う?私にプライベートかあるって、そんなにおかしい?」
明日翔「いやぁ?人間誰しも個人の時間はあるだろ。…って、お前さんそもそも人間じゃなくて女神か。」「まぁ女神さまでも、個人の時間を楽しんだっていいんじゃないか?罰されることもないだろ。」
ミコト「分かってくれる?七女神で生徒会長な私だけど。ちゃんと個人の感情だって持ち合わせてるんだからね。この学園を預かる身であっても、私だって一人の生徒なんだ。君たちと同じ、ね。」「…にしても今日は回りの視線が違うね?」
明日翔「報道部のゴシップが俺たちの記事を書いたんだとよ。人間好きだよなぁゴシップ記事。」パラパラ
報道部のゴシップ記事をパラリと見せる。
ミコト「ふーん…。面白くていいじゃない。キミも悪い気はしないだろう?」
明日翔「俺はいいけどよ?お前さんの名誉に関わるんじゃないか?俺は一般市民だぜ?」
ミコト「はは、大丈夫だよ。キミとならまんざらでもないよ。」
明日翔「冗談よせよ…。」
ミコト「ははは。」「…私にも好きな時間や、好きな食べ物、お気に入りの場所がある。」「他の統治者とやりあうこともあるけど、厳しい書記から逃げたりもする。」「そんな時、この席から、ここでの生活を楽しんでくれている生徒を見るのは好きなの。」「今日はそこに、一番興味深い相手まで一緒にいてくれるんだから、上等な時間だね。」
明日翔「そ~ら大変名誉なことだ。女神様にそう言ってもらえるんだからな。」
ミコト「ふふ。そう思ってくれると嬉しいな。」「キミは私が見てきた中で、英雄と並ぶほどの───。」
ウェイトレス「お待たせしました。コーヒーです。」
ミコト「おや、注文が来たみたい。今日はコーヒーにしたんだ、よかったらキミもどうぞ。」
なぜか俺の分を頼んでいたらしいミコト。角砂糖10個と一緒だ。
明日翔「おいおい、お前さんそれ全部入れんのか?」
ミコト「うん、今日は多めに頼んだから。」
そういって角砂糖を全部入れ始めた。口には出さなかったがうわぁ…って引いちまった。
ミコト「では、早速一口……うん、美味しい。やっぱりここのコーヒーは格別だね。」「さぁ、君もどうぞ。暖かいうちに召し上がれ。」
ま、コーヒーは美味い。するとやつが来たようだ。
ナクル「やっぱり、ここにいたー。脱走者確保ー。」
ミコト「む………残念、見つかってしまったか。どうやら私の逃亡劇もここまでらしい。」
ナクル「休憩の時間はおしまいー。かいちょーに相談があるので、生徒会長室に戻ってほしいー。」
ミコト「ハイハイ了解。さて、今日はここまでだね。」「君と話せて楽しかったよ。」
明日翔「ああ。次は逃げ方、教えるぜ。」
ナクル「それは困るー。見つからないと仕事が進まないー。」
ミコト「ははは。いつかその日が来るといいね。」「あ、そこのコーヒーはキミにあげるよ。」「………女神様と間接キスするかはキミのご自由にどうぞ。」
二人は去っていった。
明日翔「あいつのコーヒーか………」「ま、このぐらいしたってバチはあたんねぇだろ。」
ゴク
明日翔「あまーーーーーーーい!!!!!」ズコーッ
こうして今日の一日は終わった。あ、ウロボロスはいつも通り退治した。
~4月7日・朝・青蘭学園練習アリーナ~
今日は二人が模擬戦を行っていた。空はまだプログレスとしての経験が浅い。その差は見るように明らかで、この二人が戦うと当然…。
空「ぴぎゃっ!」ドサッ
美海「あっ!力が入りすぎちゃった!」
空「へ、平気ですっ!ちょっとビックリしちゃっただけです。」
美海「明日翔くんとリンクしていたお陰だね。ダメージは全部αドライバーに行くから…」「…って、本人はピンピンしてるね。」
空「明日翔先輩、大丈夫ですか?」
明日翔「おうよ!ピンピンしてるぜ?」「リンクしてるとダメージが全部来るって話だけどよ?面白いことに俺にダメージっていう感覚はあんまりねぇみてぇだな。」
空「うぅ……私がへなちょこなばかりに………。」ショボーン
明日翔「気にすんなって!お前さんが強くなるためだ、男一人弱音吐くわけにはいかないだろ?」
空「うぅ、外から見るのと実際に自分が戦うのとで全然違いますね、手も足も出ませんでした…。」
美海「まぁまぁ、最初だし仕方無いよ。焦らず、ちょっとずつ上達していこう。」
空「でも、このままでは足を引っ張ってしまいますから。早く上達できるように頑張りますっ!。」
明日翔「いよぉ~し!もう一戦だぁ!空を強くするためにがんばるぞ!」
空「はいっ!美海さん、お願いしますっ!。」
美海「うんっ!」
~昼・青空寮~
空「ぜ、 全身がバキバキです…!体が痛くて、うまく歩けません…」フラフラ
明日翔「おいおい、大丈夫か?」
空を支える。
ソフィーナ「完全なオーバーワークね。やりすぎよ、貴女たち。」
空「先輩の退学がかかってるんです。弱音なんて吐いていられませんっ!」
ソフィーナ「あのね、全力とがむしゃらは違うのよ。何を頑張ればいいか、ちゃんと見えたかしら?」「厳しいことを言うけれど、本番までに普通のことをやっただけじゃ勝てないわよ。」「新入生の中には、自分の世界で英才教育を受けてきたエリートだっているんだから。」
空「そうですよね………一体どんな人たちが出場してくるんでしょう。」
明日翔「あぁ~。確かに俺も気になるな、実のところ他人のことはよくわからねぇ。」
ソフィーナ「そうねぇ…。だったから過去のブルーミングバトルの映像でも見てみたら?」
空「なるほど……けど、配信された試合なら、全部私、見てると思うんですよね……。」
ソフィーナ「それは素直にすごいと思うけれど、ファンとして見る点と、プログレスとして見る点は違うんじゃないかしら。」
頭を悩ませていると美海が提案をする。
美海「そうだ!それならVRシュミレータを使おうよ!。」「白の世界の管理区にあるんだけど、実際に出場者の目線で試合を体験することもできるらしいよ。」「セニアちゃんにお願いすれば、使わせてくれると思うんだ。」
空「ほ、本当ですか!?でしたら、是非お願いしたいですっ!」
美海「うん、教室についたらすぐに聞いてみるよ。オッケーだったら…早速今日いっちゃう?」
空「はいっ!」
ソフィーナ「白の管理区は迷子になる子が多いから、くれぐれも気を付けなさいよ。」
~昼・白の管理区入り口~
俺たちは早速白の管理区にきた、とある人物と待ち合わせしている。セニアだ。
セニア「こんにちは、美海、明日翔、お待ちしておりました。」
美海「セニアちゃん、こんにちは!」
空「わぁ、本物のセニアさんが目の前に……!よ、よろしくお願いしますっ!久遠空ですっ!」
明日翔「城琉が世話になってるな。今日はよろしく頼むぜ。」
セニア「今、あなた方のゲスト登録が完了いたしました。このナビデバイスをどうぞ。シュミレーターのあるデータセンターでは、このナビデバイスが道案内をします。」
3つスマホのようなものを渡される。
空「ありがとうございますっ。」
セニア「私は自分のラボにいますので、もし何かあればナビデバイスで連絡してください。」「ゲストの方は、レベル2までのエリアであればどこでも通行することができますが…」「くれぐれもナビのルートから大きく外れて別のエリアに立ち入らないよう、注意してください。」
美海「うん、大丈夫!気を付けるよ。色々ありがとう、セニアちゃん!」
俺たちは白の管理区に入る。
~白の管理区~
空「あれ見てください、先輩!すごいですねっ、まるで映画の世界ですっ!」
明日翔「はぇ~。またスッゴいとこにきちゃったもんだね。」
近未来的な建物・道具。どれも唯一無二の技術だ。そもそも青と白では科学の考え方について違うようだ。
空「ものすごい技術ですっ…!シュミレータも見るのが楽しみになってきましたっ!」
明日翔「にしても…かなり歩いたはずだか、まだつかねぇのか?」
空「そういえば………もうかれこれ1時間くらい歩いたでしょうか。」「ナビデバイスは…すみません。ポケットで勝手にミュートになってしまったみたいです。」
明日翔「あそっかそっか。じゃあ…ここは…?」
ヴィーオン!!!!ヴィーオン!!!!ヴィーオン!!!!
明日翔「…どうやら俺たちとんでもねぇ所に来ちまったみたいだぜ。」
警備システム「レベル4エリアに未確認個体を発見。対象を侵入者と断定。これより対象を排除します。」
???「やれやれ、侵入者と聞いてどんな命知らずか期待いたしましたが、とんだ間抜けでございますね。」
空「カ、カレンさん?」ビックリ
明日翔「しってるのか?」
カレン「ほう…わたくしのことを知っているとは、どこの世界のスパイでございますか?」
空「そんなわけないじゃないですか~!全世界配信されている大会を見たんですよう!」「ほら、こちら、日向美海さんです!同じ学園生の!知ってますよね!」
カレン「他人を模した光学迷彩とは…なるほど、多少の技術はあるようですね。」「退屈な制圧になると思いましたが、楽しめそうでございます。」
明日翔「こ~りゃダメだ。話を聞く気もないみたいだ。」ヤレヤレ
カレン「問答無用。釈明は制圧の後、博士の前で自白剤投与後にお伺いいたします。」ゴゴゴゴゴゴ
明日翔「ここは逃げるぞ!走れ~!!!」
空「えぇ~!!!」
美海「待ってよ~!!!」
カレン「逃がしません!」
俺たちはこの場を逃げだす。当然おってくる。
明日翔「空、美海。お前らは二人で大広間まで逃げろ、あとで連絡するから。逃げ切れよ!。」ボン!!
そういってけむりだまを床に投げて視界を悪くする。
空「先輩!先輩は!?」
美海「空ちゃん!ここは逃げるよ!明日翔くんが囮になってくれてる間に!」
こうして二手に別れ
カレン「煙ですか、探知システム起動。孤立した敵を発見。狙うべきはそちらですね。」
~白の世界・路地裏~
カレン「出てきなさい。今なら拷問せずにしてあげます。」
カレンが周囲を徘徊している。注文通り俺の方にターゲットを向けたらしい。
明日翔「あーおっかねぇおっかねぇ。」
多断層の建物、見通しが悪く逃げやすい所だ。逃げるのは俺の十八番ってとこだ。
明日翔「さて、あいつらは逃げれたかな?」
テッテレッテーテッテッテーテッテレッテーテッテレッテー
明日翔「電話だ。もしもし?」
空「先輩ですか?空です、ご無事ですか?」
明日翔「あぁ、逃げ切れた。やっこさん血眼になって俺を探してるぜ。この世界は逃げやすくて助かる。」
空「ご無事で何よりですっ!セニアさんを呼びました、大広間に誘導してくださいっ!。」
明日翔「了解!」「お~い!アンドロイドさんよぉ!俺はここにいるぜぇ!」
カレン「発見。わざわざ体を出すなんて分かりません。ですがここで排除いたします。」
明日翔「ひぇ~おっかねぇなぁ。俺を捕まえてみな!。」ダッシュ!!!!
カレン「また逃げるんですか。腰抜けです。すぐに仕留めてあげます。待ちなさい。」
俺は逃げる逃げる逃げる。ビルの隙間、店の中、屋上などをパルクールのように逃げる。
カレン「身軽ですね。まるで野生動物です。」
明日翔「昔っから逃げるのが得意なんだよ!いよいしょっ!」ポーイ
路地裏で拝借したロープを建物の突起に投げて引っ掛け、ターザンロープのように飛ぶ。
明日翔「あばよ~。また会おうぜ!」ピョンピョンピョン
カレン「探知システム起動。相手は大広間に向かっていると推測。大広間に向かいます。」
~大広間~
俺は大広間に到着した。空と美海と合流。
空「先輩!ご無事で何よりですっ!」
美海「セニアちゃんはもうすぐ来るよ。それまでにカレンちゃんをどうにかしないと。」
カレン「見つけました。よく逃げ回りました、称賛に値します。ですが、これもここまでです。」「少々出力をあげさせていただきます。」ゴゴゴゴゴゴ
セニア「これは、何事でしょうか。」
セニアが到着したようだ、これで安心。
美海「セニアちゃん、ナイスタイミング!カレンちゃんを説得してほしいの!」
セニア「なるほど、おおよその状況は推察しました。」「カレン、この侵入は事故です。彼らは私とアポイントがあり、目的地を謝っただけだと思われます。」
セニアはカレンを説得、ひとまずは落ち着いたようだ。
空「た、助かりました…もう駄目かと思いました。」
セニア「間に合ってよかったです。ですが、なぜカレンに…?」
明日翔「まぁ色々あったのよ。空のドジとかな。」
空「むむむ」ジトッ
セニア「制限を解除されたカレンと交戦して、無事でいられるプログレスは数えられるほどしかいません。」「それをここまで耐え凌いだαドライバーの力なら…とても興味深い能力です。」
空「ただ逃げ回ってただけですけどね。」
セニア「逃げるにしても、的確な指示がなければ白の世界で逃げ切ることはできません。」「新歓戦がおわったら、お話をお聞かせください。」
明日翔「ああ、お前も出るんだよな。城琉をよろしくな。」
セニア「はい、私も今度の新歓戦に城琉と出場することになっています。」
美海「やっぱり、セニアちゃんも出るんだ?」
セニア「はい、私は白の世界を代表するアンドロイドのうちの一体ですから。」「試合はトーナメント形式ですから、戦うことになった場合はよろしくお願い致します。」
カレン「ふふふ、セニア。私わかってしまいました。」
セニア「……?何がですか、カレン。」
カレン「つまり今ここで3人を始末すれば、新歓戦でのあなたのライバルは減らのですね?」「誠に残念ながら、彼らには禁止区域侵入の罪があります。」「ですので…ここ事故と言うことで、消えていただくのはどうでしょう。」
名案みたいに言うが言ってることがさっきと変わらねぇよ。
セニア「それは許容できません。彼らは私の友人です。」
カレン「愛するセニアのためならば、わたくしは修羅になることをいといません。」「どうしてもというなら、セニア。私を止めてみるでございます!」
「ディストーション・フィールド!!!!」バリバリバリバリバリ!!!!
明日翔「や~れやれ、結局話きいてねぇじゃねぇか。」「セニア、リンクだ。城琉のリンクとはひと味違うぜ!」ビリリッ
セニアとリンクをする。
セニア「ブルム・エクス・マキナ起動。対象捕捉完了。出力上昇…130%…?」ビリリッ
「予定外の出力上昇を確認。しかし制御可能です。全砲門展開、発射!」
セニアから放たれたビームがカレンの攻撃ごと吹き飛ばした。
カレン「このわたくしの一撃を、たやすく…ふふふ、成長しましたねセニア。」「その力があれば、私が露払いする必要もないでしょう。」「わたくし、嬉しいでございます。何かごほうびは必要ですか?」
セニア「では、今の警報が誤報という伝達を。それから、報告書の作成もお願いします。」
カレン「ええ、そんなことであればいくらでも。では、早速着手するとしましょう。」「「そこのうっかりさんたちも、失礼いたしました。しかし以後、侵入区域には注意するように。」
カレンは去っていった。どうやら命拾いしたらしい。
セニア「明日翔、リンクありがとうございます。…城琉のリンクとは違いました。」
明日翔「だろ?」
セニア「これまで、私とリンクできたのは城琉と明日翔しかいませんでした。」「リンクしたと言うことは…明日翔、怪我はありませんか?」
明日翔「ああ、全然平気よ?このと~りピンピンしてる。」
セニア「そうですか、良かった。」「……先ほど、新歓戦が終わったらお話お聞かせくださいと、お願いしましたが撤回させてください。」「データセンターまでは、ナビデバイスではなく私がご案内します。」「明日翔のことも、城琉のこと。お話お聞かせください。」
明日翔「じゃあ、いっちょむかいますか!」シュボツ…「ふぅ…ありゃ?」
タバコに火をつけてふうと吸うが、セニアに取られる。
セニア「白の世界は全区域禁煙です。」ジュッ…
明日翔「あぁ悪い悪い。」
空(先輩、未成年ですよね?)
こうして俺たちはVRシミュレータにありつくことができた。各々貴重な戦闘体験を積むことができた。そんななか、美海や空は課題を見つけることができたようだ。
~夜・青空寮~
いつも通り城琉・歌右衛門とウロボロス退治を行いあいつらと別れ、俺たちは帰宅する。空はなにか暗い顔をしている。そのことをユーフィは気がついたようだ。
ユーフィリア「空さん、浮かない顔ですね?どうかされましたか?」
空「その………ちょっと不安になっちゃって。あの、ユフィさんは新歓戦に出られるんですか?白の世界代表として。」
ユーフィリア「いえ?出ませんよ。ここではあまり目立ちたくないですし。なるほど、そういえば白の世界の管理区に行ってきたんでしたね。」
空「はい。そこでセニアさんの戦うお姿を拝見したんですけど、まさに敵無しって感じで。」「白の世界のエースでありながら飾らない無垢さ…素晴らしい方でした。」
ユーフィリア「それは…セニアさんですかね、当然です。」
空「それから、白の世界のシミュレータでセニアさんたちが1年生の時の新歓戦の試合を見て…。」「正直私と全然レベルが違うなって思って。」
ユーフィリア「それはまぁ、しょうがないんじゃないでしょうか。」「小学校から野球をやっている人と、高校で野球を始めた人くらいの差があるのは、事実だと思いますし。」
空「でも、それじゃダメなんです。ユフィさんはいいんですか?先輩が退学しちゃっても。」
ユーフィリア「そんなことは絶対させませんよ?どんな手でも阻止して見せます。」ゴゴゴゴゴ
白の世界のアンドロイドは威圧感を出すのが得意らしい。
ユーフィリア「………けど、それは最終手段です。私は空さんたちが勝てないなんて思ってないので。」
空「どうしてですか?美海さんがつよいから?先輩のリンクがあるからですか?」ドヨーン…
明日翔「くらいなぁ空、元気出せって。」
ユーフィリア「まぁそれもありますけど…一番は、あなた達が一番実践を経験しているからです。」
空「ウロボロスの戦いに地味があるってことですか?」
ユーフィリア「はい。だって、この戦いは安全なブルーミングバトルと違うんですから。」「ソフィーナさんに、普通のことをやっただけじゃ勝てないって言われたんですよね?それでしたら大丈夫です。」「少なくとも、もう『普通じゃない』戦いは毎日しているわけですし。」「あとはその中で何に気付いて空さんたちが何をしていくか…ですよ。」
空「はい、頑張りますっ…!」
ユーフィリア「それに…。」
ユーフィは俺の肩に手を置いてこう言った。
ユーフィリア「明日翔さんの作戦があれば、勝てますよ。例え明日翔さんの相棒がいたとしても、ね。」ニコリ
明日翔「ああ。俺を倒せんのはあいつだけだし、あいつを倒せるのも俺だけだ。必ず作戦を考えるさ。」
こうして今日一日が終わった。
作戦会議を行うことにした俺達ご一行。俺たちの「強み」を探るべく考えた末思い付かなかったんだなこりゃ。ソフィーナに相談してみると面白い返答が帰ってきたぜ。
そして俺たちは前日を迎える。どうなるかな?
次回「俺たちの強さを探れ」
また会おうぜ。