ひろがるスカイ! プリキュア 〜信じる限り願いは叶う〜 作:hayato0121
買い物、そしてヨヨのおつかいで商店街に来ていたシュウとましろは街中を歩いている中でましろが欲しいと思っていた【Pretty Holic】という雑貨屋でしか手に入らない限定品の手帳を眺めていた。
「これが欲しいのか?」
「うん。ずっと前から情報をチェックしててお小遣いも貯めてたんだ。あっ、でも先にお婆ちゃんのおつかい済ませなきゃだよ。行こうシュウさん」
「あ、あぁ・・・・」
シュウは別にこっちを先に買っても良いのになと思いながら先を歩くましろの後を追いかけた。
歩きながらましろはヨヨから頼まれた物をメモした紙を見て読み返していた。
「ローズオイル、シナモンスティック、後は干したカエル・・・・って何処で売ってるのかな? シュウさんわかる?」
「いや、俺も流石に干したカエルを売ってるお店なんて聞いた事ないぞ」
「そうだよね・・・・ん?」
すると2人の目の前に空から手帳が落ちてきた。
「え? うん? 何これ?」
「手帳だよな?」
「うん。でも見た事ない文字。何処の国の言葉だろう?」
その手帳の表紙の部分には横一列で文字が書かれているがましろもシュウもその文字を読む事が出来なかった。
「ああ〜、あああぁ〜!」
すると2人の頭上から女の子の悲鳴が聞こえてきてシュウとましろが頭上を見上げるとその頭上からエルを抱き抱えたソラが落ちてきた。
「あっ! あっ! あっ! あ〜っ! そこ、退いてくださ〜い!」
「「えぇ〜っ!?」」
「うわわ・・・・」
「あ〜!」
「ましろちゃんこっち!」
「ふっ!」
突然空から人が落ちてきた事に驚いてその場から動けずにいたましろをシュウが手を引いてそこから離れようとするがエルの力でソラが宙に浮いた事で激突すること事はなかった。
「うわっ! うわ〜っ・・・・おぉ・・・・おっおっおっ!」
ソラは無事に地面に着地して同じく宙に浮いていたエルをソラが受け止めた。
「セ、セーフ」
「やーい、やい!」
ソラが一安心しているとエルは何かに満足したのか笑顔で笑っていた。
「・・・・・・・・」
「え〜っと、大丈夫?」
「はっ、ご、ごめんなさい! ビックリしちゃいましたよね! 実は私も相当ビックリしてて! 偶然誘拐現場に出くわしてこの子を追って不思議な穴にえいやと飛び込んだら空の上にぽこってぴゅーって・・・・はっ! えっ! えっ! 何ですかこの変な町!?」
固まっているましろの隣でシュウがソラに声をかけるとそれに気づいたソラが慌てて自身に何があったのか説明しようとするが、我に帰ると見た事のない町、そして乗り物などの知らないものを目の当たりにしたソラは再び慌てて混乱していた。
「何ですかアレは!? これは何ですか!? も、もしかしてここは魔法の世界・・・・「ターイム!」」
慌てるソラを落ち着かせようとましろはタイムを言い放った。
「「・・・・これ、夢だぁ・・・・」」
「えるぅ?」
「はい?」
「夢でしたか・・・・」
「うんうん。夢夢・・・・」
2人ともこれは現実ではないとそう思い込もうしているのか、それを聞いたエルとシュウは首を傾げた。
「初めまして夢の中の人達。私、ソラ・ハレワタールです」
「ましろ。虹ヶ丘ましろだよ」
「俺は若林修だ。良かったらシュウって呼んでくれ」
「鉄の箱が道を走ってるなんて夢の世界は凄いですね。この夢の町、名前は何て言うんですか?」
「ソラシド市だよ」
「ちょいちょいちょい! 2人ともマジでこれを夢で片付けるつもりか? 現実! これ現実だから!」
「ソラシド市・・・・あっ? あぁ!」
するとソラはましろが持っている自身の手帳に気づいた。
「えっ? あぁこれ? これもしかして・・・・」
「私のです! 拾ってくれてありがとう! とても大切な手帳なんです!」
「って俺の話全然聞いてないし・・・・」
「何て書いてあるの?」
「これですか? スカイランドの文字で私の・・・・」
ドカーン!
すると彼女達の近くに何かが落ちてきた。
「夢の中、ホント何でもありだよ!」
「だから夢じゃないって!」
「許さないのねんソラ・・・・お前をボッコボコにしてそれからプリンセスを頂くのねん」
そして落下地点からカバドンが現れると再びエルを手に入れようと今にも襲い掛かろうとしていた。
「何だよアイツ!?」
「えるぅ〜!」
「怖くないですよ。私が守ります」
「守れるかな? カモン! アンダーク・エナジー!」
「ランボーグ!」
カバドン地面に手を置くと地面に触れた手から黒い邪悪なエネルギーが放出されてそのエネルギーがショベルカーに注ぎ込まれると両手にショベルカーのアームをつけたトラックよりも大きな人型の怪物に姿を変えた。
「「「っ!?」」」
「何アレ!?」
「何かのYouTuber?」
怪物の突然の登場にソラ達だけでなく近くにいた他の人達も驚いていた。
「ランボーグー!」
「うわああ・・・・」
「きゃあああ・・・・」
ランボーグが両手のアームを思いっきり重ねた時の衝撃に驚いた他の人達は慌てて逃げ出した。その時ましろはこれは夢かどうかを確かめる為に両手で自身の頬を引っ張ると痛みを感じていた。
「普通に痛いよ。これ夢じゃないの!?」
「だからそう言ってるだろ! ていうかショベルカーが怪物になるとか何処のヒーロー番組だよチクショー」
「ましろさん、シュウさん」
「あっ、はい!」
「この子を頼みます」
するとソラはエルをましろに託すと真っ直ぐ怪物の方へと歩いていった。
「えっとソ、ソラちゃんだっけ? 早く一緒に逃げ・・・・ダメ! っ!」
怪物に向かって歩いていくソラを止めようとソラの手を掴んだましろだったが、ましろは握ったソラの手が震えている事に気づいた。
「何をゴチャゴチャ話してる。みんな纏めてぶっ飛ばしても良いのねん?」
「ソラちゃん・・・・ん?」
シュウがソラに声をかけようとするとソラは自身の胸ポケットに入っている手帳に手を添えた。
「・・・・相手がどんなに強くても正しい事を最後までやり抜く。それが・・・・ヒーロー!」
「「っ!」」
そしてソラは怪物に向かって駆け出した。
「待って!」
「時間を稼ぎます! 逃げてください!」
「ランボーグ!」
「早く!」
ソラに言われてましろはエルを抱えて怪物とは逆方向へ走り出すがシュウはその場から動こうとしなかった。
「シュウさん!? 何してるの? 早く逃げないと!」
「あ、あぁ・・・・」
「えるぅ〜!」
ましろに呼ばれて我に帰ったシュウはましろと一緒に走り出し、エルは必死にソラに向かって手を伸ばしていた。
「ランボーグ!」
「ショべれ!」
「ランボーグ!」
怪物がアームを振り下ろすとソラは横に飛んでそれを回避した。
「こっちです!」
「ラン? ラン・・・・ランボ? ランボーグ?」
ソラは怪物の周りを走り続ける事で怪物の動きを撹乱していた。
「・・・・カバトントン」
「っ!?」
カバドンは自身の力でソラの顔の周りに黒い煙幕を発生させる爆発を起こすとその爆発でソラの位置を特定した怪物がアームを振り下ろしたらそれがソラに直撃した。
「ランボーグ!」
「あっ、うあぁ〜っ!」
「YOEEEE! へへっ・・・・」
するとカバドンは逃げていったシュウ達に狙いを変更すると怪物と共に後を追いかけていった。
「うっ、くぅ・・・・」
それを見たソラも追いかけようと痛む身体に無理を強いて立ち上がって後を追いかけた。
「「ハァ・・・・ハァ・・・・」」
2人は必死に走っているとそんな2人の前にカバドンをアームの上に乗せた怪物が空中から着地して現れた。
「ああっ!」
「その子を渡すのねん!」
「どんな理由かは知らないけど、渡せと言われてはいどうぞなんて言えるわけないだろ」
カバドンの申し出にましろは激しく首を横に振ってそれを拒否した。
「脇役共が何カッコつけてるのねん。早く渡さないと・・・・「やめなさい!」 ん?」
「ソラちゃん!」
そこへソラが駆けつけるが既にその身体はボロボロで満身創痍の状態だった。
「貴方の相手・・・・私・・・・が・・・・あっ・・・・」
「ああっ!」
「っ!」
ソラは既に限界を超えていてそのまま前のめりに倒れてしまう。
「おい。大丈夫か? 」
「うっ・・・・」
シュウはすぐにソラに駆け寄り彼女を抱き抱えて大丈夫かと叫んだ。
するとソラが倒れた時に彼女の胸ポケットに入っていた手帳がカバドンの近くに落ちてしまうとカバドンがそれを拾った。
「あん? 【私のヒーロー手帳】? 何じゃこりゃ?」
「「っ!」」
カバドンのこの場を聞いてましろとシュウはあの手帳になんて書いてあったのかその時初めて知った。
「うん? 【空の上を怖がっていたらヒーローは務まらない】【ヒーローは泣いている子供を絶対に見捨てない】・・・・ブフッ! 【絶対ヒーローになるぞ!】ヒーロー? ギャハハハハ・・・・てい!」
「あっ!」
ソラの手帳を読み終えたカバドンはソラの手帳をビリビリに破り始めた。
「力のない奴はガタガタ震えて、メソメソ泣いてれば良いのねん!ギャーッハハハハ・・・・」
「酷いよ!もうやめて!」
「お前・・・・ん? ソラちゃん?」
シュウがカバドンに怒りの感情を露わにしているとシュウに支えられていたソラが自力で立ちあがろうとしていた。
「うっ・・・・くっ・・・・グッ・・・・」
「フン・・・・ヒーロー気取りか? 」
カバドンがソラの手帳をソラに向かって投げるとそれがソラの顔に直撃してソラは膝をついてしまった。
「えるぅ〜」
「大丈夫・・・・」
「える?」
エルが泣きそうになるとソラが大丈夫と言ってエルはその言葉に反応した。
「パパとママの所に・・・・おうちに帰ろう」
「え・・・・るぅ〜」
「フッ・・・・うっ・・・・ううっ・・・・」
「(何で、どうして・・・・)」
ソラが必死に立ちあがろうとする姿にシュウは疑問を抱いていた。
「(本気でヒーローになろうと思ってるのか? 誰かの為に頑張ったって結局何の意味もないのに・・・・どうしてそこまで・・・・)」
シュウは自身の過去の出来事からヒーローになろうとしても良い事なんてないと考えているからこそシュウにはソラの行動が理解出来なかった。
「うぅ・・・・くぅ・・・・んんっ・・・・」
そしてソラが立ち上がるとましろはさっきソラが言っていた言葉を思い出していた。
『相手がどんなに強くても正しい事を最後までやり抜く・・・・』
「それが・・・・」
『「ヒーロー!」』
ソラとましろの考えている事が同じなのか2人の心の声が重なって聞こえてきたようだった。
ピカーン!
そしてさっきエルが感じたペンの形をした何かが強い輝きを放つとそれに合わせてソラの胸元も黄緑色に輝き出してそれがソラの目の前まで来て弾けるとそのペンが姿を現してソラはそれを右手で掴んだ。
「えっ?」
「ぷいきゅあ〜〜っ!」
するとエルの身体が紫色に輝き出すとその光がソラの所へ飛んでいき、その光をソラが左手で掴むとその光は水色の小さなアクセサリーへと変化した。
「ヒーローの出番です!」
〜
ソラがそう叫ぶとソラが右手に持っていたペンがマイクに変化した。
「スカイミラージュ! トーンコネクト!」
そのマイクにスカイトーンをセットする。
「ひろがるチェンジ! スカイ!」
そしてマイクにSKYの文字が表示されるとソラはステージに降り立った。
するとソラの髪が空のような水色に変化し、髪の長さも更に伸びてツインテールに縛り直されて水色の靴も履いていた。
「煌めきホップ!」
ソラがそう叫ぶと足元にCDのディスクのようなステージが現れてそこにはHOPと文字が表示されると髪留めのアクセサリーやピアスのような物が耳についた。
「爽やかステップ!」
今度はディスクにSTEPと表示されて上半身から下半身まで服やスカート、そして白いニーソックスが現れた。
「晴々ジャンプ!」
そして最後にはJUMPの文字がディスクに表示されて両手に手の甲の部分がピンクのハートがついた白い手袋と左肩の部分に青いマントが現れた。
「無限に広がる青い空! キュアスカイ!」
そうしてソラは見事にキュアスカイへと変身を遂げた。
「・・・・私、どうしちゃったんですか!?」
「変身・・・・した!?」
その姿にシュウやましろ、カバドンも驚いていた。
「アイツをやっつけろランボーグ!」
「ランボーグ!」
ランボーグは真っ直ぐスカイに向かって突っ込んでいき、勢いよくアームを振り下ろすとスカイはそれをジャンプしてかわしたが、そのジャンプは高いビルすら飛び越える程の高さまでジャンプしていた。
「ああっ・・・・」
「ああああ・・・・」
「う、うそっ!?」
「あい、あ〜い!」
「スゲェ・・・・」
「この力は・・・・っ!」
そしてスカイはビルの屋上に着地して自身の力を噛み締めているとそこにランボーグもやってきた。
「おいでなさい!」
「ランボーグ!」
ランボーグが右手のアームを突き出してスカイに攻撃するが、スカイはそれを片手で受け止めた。
「ランボー・・・・グ!」
ランボーグは空いている左手で攻撃しようとするが・・・・
「フッ! ハアッ!」
その攻撃をスカイは右手のはっけいで吹き飛ばした。
「あわわわわわ・・・・ブヒッ!」
ビルから落下するランボーグの下にはちょうどカバドンがいて落下してきたランボーグを慌てて避けた。
「TU・・・・TUEEEE・・・・」
そしてスカイはビルの斜面を走って降りてきた。
「ヒ〜ロ〜ガ〜ル〜・・・・スカイパーンチ!! ハァーッ!」
そしてスカイは必殺技となる大きな入道雲に囲まれつつ、助走をつけながら青い光を纏ったパンチを放つ技【ヒーローガールスカイパンチ】がランポーグに直撃した。
「スミキッタ・・・・」
それを受けたランボーグは浄化されて元のショベルカーに戻り、これまでランボーグが壊した道や建物もみんな元に戻った。
「ひい!・・・・カ、カバトントン!」
スカイに見られたカバドンは慌てて撤退して姿を消すとその直後にスカイの変身も解除されて元のソラへと戻った。
「これは一体・・・・」
ソラは自身を変身させたペンについて考えていた。
「える!」
「あっ!」
そこへましろが抱っこしていたエルの声に気づいたソラがましろとシュウの方へと歩いていった。
「怪我はありませんか?」
「えっ?」
「ん?」
「あっ、あぁ。俺達は大丈夫だ」
「そうですか。皆さんが無事で良かったです」
「そういうあなたこそ・・・・あの?・・・・ねぇソラちゃん? あなたってヒーローなの?」
「えっ? う〜ん・・・・う〜ん・・・・私にもわかりません」
ましろからソラはヒーローなのかと聞かれるがソラ自身も自分がどういう存在なのか分からなかった。
「あはは・・・・」
「え〜るぅ〜、あいあ〜い!」
その回答にましろは苦笑いしてエルはご機嫌なのかずっと笑顔だった。
「(これが、ヒーロー・・・・)」
シュウは自分とソラをどうしても比べてしまい自分はソラみたいにはなれないと内心では諦めていたのであった。
一方、とある神社では白と黒のドレスのような格好をした長い黒髪をポニーテールで纏めている女性が神社の周りを箒で掃除していた。
「久しぶりだな」
「・・・・珍しいですね。貴方が顔を出すなんて」
その女性に一人の男が声をかけた。
「あぁ。偶然見えちまったある世界の事がちょっと気になってな」
「ある世界?」
「そうだ。そこでちょっと頼みがあるんだが・・・・」
すると男はデザイアグランプリで使われていた黒と黄色のミッションボックスを女性に渡した。
「これは・・・・誰かを仮面ライダーにするのですか?」
「あぁ。そう遠くない未来、アイツにはコレが必要になるかもしれない。けどどうするかは本人次第だけどな」
「はぁ・・・・久しぶりに顔を見せたからと思えばこんな事に私を使うなんて・・・・これも全て《貴方の》デザグラの為ですか?」
「まぁな。誰もが幸せになれる世界。例えこの世界とは違う世界でも俺は全ての人達が幸せになる事を願っている」
「・・・・わかりました。貴方の頼みを引き受けましょう」
「ありがとう姉さん」
「姉さんではありません!」
こうして彼女は託されたミッションボックスを届ける為に出発したのであった。
次回も楽しみに!
そしてもしも興味があったら私が投稿している『スター☆トゥインクルプリキュア 』と『ウルトラマン』のクロスオーバー小説も読んでみてください。
https://syosetu.org/novel/261459/