宿儺にぶっ殺されたワイ、何故か子供になる   作:富竹14号

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 なんで俺はまたこんなの書いてるの?(お目々ぐるぐる)

 万は変態、それをイメージして書いてたら出来上がった話、ワイは疲かれているのかもしれない。


 


変態は変態、誰だってそう言う

 

 

「ヤダーー!! 結婚するのーーーー!!!」

 

 何処とも知れぬ何処か、太陽が眩く照らすその場所で白昼堂々、女は…万は子供のようにジタバタと駄々をこねていた。

 

 背中を地面につけてジタバタジタバタと両手両足をあちらこちらへと振り回す、この要求が通るその時まで私はこの場を決して動かぬぅ!! ……とでも言うような気配を醸し出しながら、万はドタバタとやはり駄々を捏ねている。

 

 ハッキリと言ってしまおう、非常に見苦しいと。

 

 大の大人、しかも女性が全裸の状態で子供の如く駄々を捏ねているのだ、これを見苦しいと言わずに何と言う。

 

「結婚してよ宿儺ーーー!!!」

 

 意中の男へと向けた正真正銘の告白、純愛かそうでないかと問われればそれは紛うことの無い純愛であり、下心こそあれどそれはそれこそ結婚した後の夫婦生活への下心であって邪…ではあるのだろうが、それでも邪悪なものではないと言えるのかもしれない。

 

 しかし、それはそれとして───

 

 

「───嫌だ」

 

「───なんでよ!?」

 

 

 あまりにもシンプルな拒絶、呪いの王とはとても思えぬ程に簡素且つ簡潔な否定の言葉に万は絶叫し、そんな万の姿を宿儺は真実心底から引いたような顔をしながら見ていた。

 

 ドン引き、ドン引きである、恥も誇りもへったくれもない何処までも純粋なドン引き、あまりにも引きすぎて思わず口元が引き攣る程度には、宿儺という人間は万という女に引いていた。

 

 

 ジタバタジタバタと涙目で子供のように駄々を捏ねる、結婚して結婚してと親に玩具を強請る子供のようなことを宣い続ける万の姿に宿儺は思わず内心で思ってしまう…ここまでだったろうか? …と。

 

 ストーカー気質に自身へと愛を叫ぶその姿、話も聞かずに勝手に喋り続ける癖に返答を求めるその面倒臭さ…何一つとして変わっていない、禪院廻とはまた違った意味で何一つとして変わっていないその女の姿を宿儺は良く覚えている…だからこそ、余計に思ってしまうのだ…ここまで突き抜けていただろうか? と。

 

 突き抜けている、何一つとして変わっていないとは言ったが唯一その変態性だけは異常なまでに突き抜けて成長している…否、してしまっているのだ。

 

 半裸で抱きついて来たことはあった、それ以外にも度重なる邂逅にて様々な方法で出会って擦り寄り媚びては愛を囁き、どれほど鬱陶しがってもそんなことは知らぬと言わんばかりにしつこく付き纏われた。

 

 蘇っていく忌々しい…というより面倒事の塊のような過去の記憶、どれを漁っても面倒と呼ぶ他に無いそれら一連の出来事…それら全てが一種の変態の所業であったことを宿儺は覚えている…それを加味したとしても、今現在の万の行動は一言で言ってしまえば頭がおかしいと言わざるを得なかった。

 

 公衆の面前…というわけではない、死滅回遊に公衆の面前もクソも無い、そんな中で全裸になった所で痛くも痒くも無い……そんな思考回路で先の行動を取っていると思えればどれだけで楽であったのだろうか。

 

 この女はやる、そこが公衆の面前であろうがなかろうが関係無く服を脱ぎ捨て全裸と化し、先と同じような行動を取る姿を宿儺は容易に想像出来てしまっていた。

 

 それは確信だった、この女は絶対にヤるという確信…万という存在に散々っぱら付き纏われた宿儺だからこその確信であるとも言えた。

 

 

 故にこそ宿儺は…割と本気で万に引いていた。

 

 

 宿儺からしてみれば、今回の万の取った行動は今までの万の行いからしてまだ大人しい方だった、酷い時はとことん酷く目障りな行動を取られていた宿儺からすれば全裸突撃なぞ未だ序の口…の、はずであった。

 

 未だに駄々を捏ねている万、涙を流しながら餓鬼のように泣き喚きながらも愛を叫ぶという一連を止めない変態の姿、あまりにも情けなくあまりにも煩わしいその姿に、宿儺はどうしようもない程に引いていた。

 

 殺す気が起きない、蹴飛ばす気も起きなければ斬り刻む気にもなれない、普段ならばまず起こしていたであろう行動を起こそうと思えない程に、宿儺は万という女にドン引きしてしまっていた。

 

 

「…帰るぞ、裏梅」

 

「───御意に」

 

 

 引き返す、元来た道を躊躇うことなく引き返す。

 

 ジタバタと手足をバタつかせる全裸の変態に゙背を向けて、未だに喚き散らす古い知り合いに背を向けて、何事も無かったかのように元来た道へと歩を進める。

 

 

「───か、帰さないわよぉ…!!」

 

 

 しかし、万はそれを許さない。

 

 ジタバタとしていた手足を急速に動かし、カサカサと擬音が付きそうな動きで宿儺の足元へと一気に接近、その足をグワシッと両手で掴み取る。

 

 万力の握力、今までに無い程の圧倒的な力に宿儺の足はその動きを止める、幾ら動かそうともしてもピクリとも動かない自身の足…正確に言えば幽霊か何かのようにそこへと縋り付くように足止めしている万へと視線を動かした。

 

 強い力、動かそうとしてもピクリとしか動かない自身の足、何がこいつをここまで突き動かすのかと呆れたように宿儺は思考し…考えるだけで無駄だろうとその思考を切って捨てた。

 

 

「───愛よ……!!」

 

「何が?」

 

 唐突、あまりに唐突、ほんの少しばかり頬を染めた状態で笑みを浮かべながら告げられたその言葉に宿儺は思わずと言ったように問い返し、そんな宿儺に対して万は満面の笑みを浮かべながら口を開く。

 

 

「どうせ何考えてるのか分からないけどとりあえず面倒臭そうだから考えないでおこうとか思ってたんでしょ? 教えてあげるわ全部愛よ愛!! 私の行動の大半は全て貴方への愛というたった一言で片付くわ全部っ!!!」

 

 捲し立てる、唾を飛ばす程に勢い良く言葉を捲し立てる。

 

 愛、愛、愛、愛…今日に至るその時までの自身の行動全ては等しく愛の一言で片が付く、宿儺という存在への愛だけで成り立っているのだと、そう宣う万の顔は歓喜に歪んでいた。

 

 

 

「貴方の発する声から吐き出される吐息に至るまで! 貴方の指から骨、内臓から血管の動きに至るまでの全てを私は愛してる! 何だったら貴方の吐瀉物から分泌物に加えて排泄物に至るまで愛し尽くせる自信が私にはある!!!」

 

「 貴方の全てが愛おしくて溜まらないの!! 貴方の全てを愛したくて愛したくて愛したくて愛したくて愛したくて愛したくて仕方がないのっっ!!! だから───」

 

 

───結婚しましょう宿儺っ!!!!!

 

 

 

 叫んだ、人目も憚らずその業の深い愛情を脇目も振らずに宿儺へと叫ぶ、頬を赤く染め上げ恋に恋する乙女か何かのように万は自身の癖を擲ち、よりにもよってその最後に求婚の言葉を混ぜ込んだ。

 

 ハァハァと興奮したように吐息を吐き出す、何処か恍惚としたような表情で頬を上気させ、発情したかのように興奮した面持ちで身体をぶるりと震わせる…そんな万の姿に宿儺は───

 

 

「…えぇ…」

 

 引いていた、これでもかと引いていた、本日何度目かも分からぬ程に宿儺は万という女にはドン引いていた。

 

 漏れ出て発せられた宿儺らしからぬ困惑の声、あまりにも理解を超えた変態度合いに普段の態度と行動が完全に崩れ落ちる、あまりにも突発的に何度も繰り出されるソレは遂に宿儺の理解力すら追い越した。

 

 まるで理解出来ない変態思考、宿儺自身で以ってしても理解するどころか追いつくことすら叶わぬ圧倒的なまでに狂った思考回路、何を言っているのか最後の最後まで理解出来ないその単語の羅列に宿儺は遂に匙を投げた…駄目だこいつ、と。

 

 今まで行ってきた行動、それら全てが可愛く見える程の変態的な暴露、何をどうしたら吐瀉物と排泄分を含めて愛せる等という壊れた発言を恥ずかしげも無く宣えるのかと宿儺は思わず思考を開始し、意味が無いと再び思考を切って捨てた。

 

 全ての説明は自身への愛で説明出来ると万は言ってみせた…が、そんなわけがない、理解出来ないものは心底から理解出来ないし、説明された所で分からないものは一生分からない。

 

 断言しよう、宿儺は万の言葉の大半をまるで理解出来ていない、万の言う愛という感情は理解出来てもその後に並べ立てられた言葉の羅列だけはどうしようなく理解出来なかったのだ。

 

 故に、宿儺の返す言葉はとうに決まっており、それは当然ながら───

 

 

「───絶対に嫌だ」

 

「───なんでよぉぉ!!!?」

 

 

 宿儺らしからぬ、切実さの込められた否定の言葉一択であった。

 

 

 

 





宿儺

 もう帰りたい、やる気が最早全く無い。

 本当は絶対に廻との『飯時』を邪魔してくるだろうからと予め殺しに来ていた…が、あんまりにもあんまりな変態度合いに完全に引いた、もう帰りたい。


裏梅さん

 目が死んでいる。




 ド変態、因みにドM、殴っても斬っても奴隷扱いしても喜ぶだけ(宿儺限定)
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