宿儺にぶっ殺されたワイ、何故か子供になる   作:富竹14号

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 うしおととらのアニメ見てたら何かこういうことがしたくなった。


乱入?

 

 

「許さない、絶対に許さないわ……殺してやる、殺してやるぞ禪院廻…!!」

 

 

 禪院廻は困惑していた、眼前にて怒りを顕にする万と呼ばれた術師のその態度と言動、そしてその殺意の高さに。

 

 初対面、顔合わせどころか名前を聞くのも初めてのはずの女性、千年前の時点でも聞き覚えの無かったその存在に何故だか異様な程に殺意を向けられているというその事実に、廻はこれでもかと困惑していた。

 

 そんな廻の困惑に答え合わせでもするかのように、万は虫の鎧をそのままに殺意の眼光をギラギラと揺らしながら口を開く。

 

 

「あんた何なの? なに私の宿儺とぺちゃくちゃと喋ってるの? しかも何処となく仲良さそうじゃない私だってそんな顔向けてもらったことないのにどうやるのよ教えなさいよぉぉっっ!!!!」

 

「……えぇ…?」 

 

 

 困惑の声が漏れ出る、捲し立てられた言葉の数々に思わずと言ったように一歩後退り、迫真の顔芸染みたその表情に廻は若干引いたような表情を浮かべた。

 

 何だこいつと、あまりに素直な疑問が頭に浮かぶ…あまりにも突発的にやってきた意味の分からないレベルのソレに、廻は思わずと言ったように宿儺へと視線を向けた。

 

 向けられた視線、何処か助けを求めるかのように自身へと向けられたその視線に宿儺は無言で首を横に振る…まるで、諦めろと言わんばかりの無表情にて行われたその動作に廻は思わず頭を抱えそうになる。

 

 宿儺の瞳は何処か遠くを見つめていた、まるで見たくないものが目の前にあるかのように、まるで目にしたくないものが眼前で蠢いているかのように…そして、それを必死に見まいとするかのように宿儺はここではない何処か遠くを見つめていた。

 

 その事実に、禪院廻は理解した…あぁ、お前にも苦手な人間とか居たんだな…と。

 

 思いがけぬ発見、思わぬ時に発覚した宿敵の思いがけぬ一面に、その思考へと至った廻は思わずと言ったように吹き出し、宿儺はそんな廻を困惑と疑問の混じったような表情で見据え……そんな二人の様子を眺めていた万は、目元の部分から血涙を流しながらギリギリと歯を噛み鳴らしていた。

 

 

「私の! 目の前でぇ!! 私の宿儺とぉぉ!! イチャついてんじゃあぁぁっっ!!! なぁぁぁいわぁぁぁよぉぉぉぉぉぉぁっっ!!!!!!」

 

 咆哮する、自身の想い人とのイチャイチャを見せつけてきた眼前の憎き男をぐちゃぐちゃにして殺してやらんと万は牙を剥く。

 

 目と目が合ったかと思えば男が吹き出し、それに想い人たる宿儺は何処かキョトンとしたような表情を浮かべる…その一連の流れは万からしてみれば間違って舌を噛み千切りかねない程に羨ましいシチュエーションだった。

 

 どんな状況でも、どんな方法でも良い…自身が成した行動によってキョトンとした宿儺へとこれでもかと微笑む…そんな何処か甘酸っぱいシチュエーション的なモノを万はやってみたくて仕方がなかったのだ。

 

 それを先取りされた、よりにもよって自分でもそういうことやってみたいなぁと漠然と考えていたシチュエーションを先取りされたのだ、しかも男に。

 

 許しておけぬ、生かしておけぬ、最早一片の慈悲すら掛けぬと万は禪院廻という人間への殺意を益々に高め……そして、それが切っ掛けとなった。

 

 

 廻の影が盛り上がる、背後へと大きく広がった影からバチリバチリと放電音を鳴らしながら巨体が影の中から一気に飛び出してくる。

 

 ちょっ!? という廻の焦ったような声、突発的に引き起こされた予想外の出来事を目の当たりにしたような声色で漏れ出たその言葉に反応する間も無く、雷を纏ったその式神は…獅子王は、雄叫びを上げながら万の顔面へとフルスイングの拳を叩き込んだ。

 

 バゴォォンッと鳴り響く打撃音、空間が揺れたかのような衝撃を周辺に響かせながらその勢いのままに万の肉体を全力で殴り飛ばす。

 

 突如としてやってきた痛烈な一撃、半ば不意打ち気味にやってきたその一撃をモロに食らった万の意識は一瞬完全に断絶し、次に目を覚ましたのは背中から迸った衝撃からだった。

 

 一つ、二つと建物を貫通する、何処まで飛んでいくのだと言わんばかりに吹き飛ばされた万の肉体は三つ目の建物へと到達して尚も止まる様相を見せず、寧ろ助走を付けた陸上選手のように更にその勢いを加速させていった。

 

 

「───ッッッ!!!!」

 

 止まらない、突き放される、このままでは宿儺から離されてしまう…そう思考したその直後に万は術式を駆動、生み出した液体金属を自身の内から放つようにして別のビルとビルの間に突き刺し固定、そこから無理矢理にでも身体の勢いを止めようとする……が、止まらない、寧ろ引きずられる。

 

 吹き飛ばされる最中に存在した両側のビル、左右に存在したそこへと放たれた液体金属はさながら杭のように突き刺さり、万の肉体の勢いを止めてくれるはずだった…しかし、そうはなってくれない。

 

 引き摺られる、刺さった杭が過重に耐えきれず亀裂を入れながら万の方へと引っ張られ、それに巻き込まれる形で二つのビルの内側を無茶苦茶に切断してしまう。

 

 崩れる、ガラガラと音を立てて、恐らく無人であろうそのビルを倒壊させながらも吹き飛ばされまいと踏ん張る万…その頭上から、紫色の砲弾が降ってくる。

 

 高所からの急速落下、何時飛んで来たのだと言いたくなるような速度で以って降ってきた獅子王、紫電を纏った状態でやってきた絶対的な暴力の化身のような存在に万は直感的に虫の鎧を変質させる。

 

 より硬く、より堅牢に、より強くより堅く…イメージしたのはただひたすらに強固な虫の外殻、クロカタゾウムシと呼ばれた外ツ国の存在をより強く現実へと押し出す。

 

 構築、ゴツくより強大な姿へと変質した虫の鎧、大きく分厚く重く大雑把で堅牢な鎧に身を包んだ万…そこへと獅子王は、何の迷いも躊躇も無くダブルスレッジハンマーを叩き込んだ。

 

 ゴォォンッと強く鳴り響く鐘のような音、空中から地面に至るまで強く大きく響いたその音は周辺の窓ガラスを揺らす程に強く響き渡った…それは、万とて例外では無い。

 

 響く、響く、響く…振り下ろされた鉄槌が如き一撃が万の堅牢な鎧へと直撃し、その身体を地面へと深く叩きつける。

 

 地面が割れ砕け、隆起すら始める程に強いその一撃に万は吐血する、全身からやってくる痛みと衝撃に止まる息を無理矢理吐き出しながら立ち上がり、次いでやってきた脳の揺れにヨロヨロと立ち眩みを起こし、思わずと言ったように片膝を付いた。

 

 

「こっんの馬鹿力ぁぁぁっっ!!!」

 

 吠える、文句を吠える、与えられたダメージによって捻出されるアドレナリンによって半ば無理矢理に意識を覚醒させられた万は、その湧き上がる感情のままに暴力の権化へと吠えた。

 

 頭が眩む、目元が揺らぐ、足が崩れ落ちそうになる程に頼りない、それほどまでのダメージを万は既に負っていた。

 

 構築術式による虫の鎧の改造、持ちうる全てを防御へと傾けて尚も響いてきた先の一撃、外側を幾ら硬く堅牢に仕上げようが関係無いとでも言わんばかりに内側にまで響いてきたあの一撃に、万は文句を言うしかなかった。

 

 馬鹿力、とんだ馬鹿力である…宿儺の時でさえ、少なくともここまで理不尽に深手を与えられることは無かったろうと確信出来る程のソレに、万は悪態を吐かざるを得なかった。

 

 鎧は既に罅割れだらけ、肉体に限って言えば此方も既に反転を回している…回してはいるが、一向に傷が完治する気配を見せない…それほどまでに、獅子王が万へと与えた傷は大きかった。

 

「───ッ!?」

 

 飛び退く、虫の鎧の改造により足回りをバッタのソレへと変形させ、その機構を利用してそのまま一気にその場から飛び退く…その直後、空から流星の如く獅子王が降ってくる。

 

 ただ降りてきた…恐らく認識としてその程度のはずなのに、ただそれだけで大地を砕き地面を隆起させ、深く抱いていないだろう殺意が辺り一面に充満する。

 

 ニタリと歪められたように見える顔から発せられる圧力、ギラギラと輝く牙に無数の眼光が万の姿を今か今かと見つめ、大きく頑丈な手足を何時でも殺れると言わんばかりに大きく踏み締めた。

 

 バチリバチリと紫電が爆ぜる、ただ一心に獲物のみを見つめるその瞳に紫色の雷光が映り込み反射する…そんな化物を前にして、万は知らず知らずの内に冷や汗を流していた。

 

 宿儺以外に殺される気は無い、宿儺以外の手によって死ぬ気は毛頭無い、自分は宿儺の手によって死ぬと既に決めている…決めてはいるがと万は考える、己はこの難敵を超える難敵を殺せるのだろうか? と。

 

 初見で初対面で初面識、何もかもが手探りな中でほんの少しでも選択肢を間違えればその時点で死が確定してしまいかねないような、そんな存在を前にして万は思考し…途中で止めた。

 

 無理に考える必要は無い、分からないことを分からないままにすることは術師としては失格だが、それでも時と場合があることを万は知っている。

 

 …で、あればこそ───

 

 

 

「───退きなさい!! 私は宿儺のお嫁さんよっっ!!?」

 

 

 

 何時か手に入れるだろう未来を目指して、万は行き当たりばったり覚悟で、前へと一歩踏み出した。

 

 

 

 雷鳴が、鳴り響く。

 

 

 

 

 

 





獅子王

 ごすずんに殺気を向けたな!? それにお前平安のやつだな!? やっていいよな!? やっていいな!!? 行ってきまぁぁーーす!!!!


 ……みたいな感じで影の中から飛び出して来た子、因みに誰もGOサインは出していない。





 変態は変態だけど、それでもこと戦いになると真面目になる所は作者としては好きだよ…だから鮮烈に戦って死んでくれ(純粋な瞳)




 獅子王追いかけて全力ダッシュ、後ろから宿儺が追っかけてきてる。



 
 










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