宿儺にぶっ殺されたワイ、何故か子供になる   作:富竹14号

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 ホロライブの小説を書いてたらなんか唐突に書きたくなったので書こうと思いまっせ、さぁ番外編だぁ!!

 それはそれとして、ホロライブの小説書いてるので興味があったらどうぞ、因みに作者的には何が書きたいのか全く分かってない。

PS.今回の話は作者が兎にも角にもギャグがやりたいが為に作った話であり、その為なのか原作キャラのキャラ崩壊が激しいです、ご注意ください。






番外編 暇つぶし編
番外編 『禪院廻争奪戦』 序


 

 

───それは、ほんの小さな一言から始まった。

 

 時を遡って交流戦二日目当日、一日目の事件とその後の宿儺と禪院廻による一対一の決戦の縛りが結ばれたその翌日…後の禪院廻が少年少女の青い青い青春劇と呼んでいたそれは、あまりに唐突に引き起こされた。

 

 

 場所は木作の広間、京都校と東京校の生徒及びそれら二つの呪術高に其々所属する教師達の集まり…原典と多少違う箇所こそあれど、その会話の内容に原典との差異はそこまで見られなかった。

 

 交流戦を続けるか否かを問いかける五条の問いに東堂が毅然と返し、最後の最後の台詞に未だ18そこいらのはずの男から出てきたとは思えないような台詞を吐いて五条がソレにツッコむ…なるほど、違いなど何処にも無い。

 

 その後のルーティーンが嫌いだからという理由で五条がくじ引きを取り出す所も、その中身が野球と書かれた紙切れであることも、なるほどなるほど何処にも違いなぞありはすまい、正しく原典そのままの内容であると言えるだろう、まともな教師陣の文句を軽く聞き流しながら五条が歩き去ろうとしている所まで含めて全てを同一であると、廻自身も認識していた。

 

 …が、しかし…ここで、よりにもよってこのタイミングで決して場に出てはいけないはずの言葉が飛び出てくる。

 

「───教師の方はローテーションしねぇの?」

 

 あまりに唐突に吐き出された虎杖の言葉、手を上げながら放たれたその言葉に周囲の人間の注意が引き寄せられる…そして、何故かその言った本人でさえも何処か困惑したような表情で自身の上げた手を見つめていた。

 

 それもそのはずである、何故なら今の台詞を喋っていたのは虎杖でなくその奥に居座る呪いの王こと宿儺であったのだから。

 

 種は簡単だ…虎杖が挙手をし口を開こうとしたその一瞬のタイミングを見計らい、半ば虎杖の口に混ぜ合わせるように自身の口のみを限定的に降霊、更に虎杖が話し出そうとしたタイミングで虎杖の声帯を使用し、先の台詞をさも虎杖が言っているかのように偽装したのだ。

 

 その速度、手腕は正に神業の一言…変化自体がほんの一瞬であったことに加えて五条や廻に変化を察知されないようにする為に呪力の漏れや起こりを可能な限り、究極的なまでに零に落とし込んでみせた…神業の無駄使いとは正にこの事である。

 

 しかし、そんな裏方の事なぞは露知らず、自身の口から唐突に漏れ出た普段の己ならば到底言わぬであろう言葉が飛び出てきたことに虎杖は混乱していた、自分は今何を言った? と自問自答を繰り返してしまう程に混乱していた。

 

 だってあまりに常識外な台詞だったのだ、一般的な価値観や学校の常識的にまずあり得ないような質問だったのだ、言ったら言った側がまず間違いなく恥ずかしい思いをする類の問いかけだったのだ、幾ら己が馬鹿と呼ばれる人種であったとしてもそんなことを口に出す程に常識知らずでもないのである、それほどまでにアホな質問だったのである…ならば、虎杖が混乱するのも当然の帰結と言えただろう。

 

 

「…虎杖、お前…」

 

 そんな虎杖へと伏黒恵は声を発した、見開かれた目からはお前マジか…とでも言いたげな様子がヒシヒシと伝わってくる、あまりに常識外れなことを言い出した自分に驚いているのだろうと、虎杖は考えた。

 

 ならばと虎杖は口を開こうとする、違うんだと声を発そうとする、全部宿儺の奴が悪いんだと見苦しく言い訳を吐き出そうとする…最後の所はまるで間違っていないので、言い訳と言うより単なる釈明となってしまう可能性もあるのだが。

 

 しかし、そんな虎杖の思惑に反して、予想に反して、伏黒から告げられたその言葉は逆に虎杖の思考を停止させるに至る。

 

 

「虎杖…お前……天才か?」

 

「───はっ?」

 

 

 瞬間、虎杖悠仁の思考はピシリっと停止した、頼りにしている仲間から発せられた普段の印象からあまりに懸け離れたその言葉に何を言われたのかを理解出来なかった。

 

 何言ってんだお前、そんなの駄目に決まってるだろ、馬鹿かお前は…そんな言葉が来ると予想していたのに、そんなマトモな言葉が飛んでくると確信していたのに、来たのはよりにもよって肯定を通り越して乗り気な言葉、天才という言葉を発して直ぐに顎に手をやって何かを考え始めた伏黒の姿に虎杖はポカンっと顎を開いた。

 

 そして、そんな伏黒の姿に歌姫はなんとなく察してしまった……あぁ、この子は今すぐにでも強くなりたいんだなぁ…と。

 

 拳に蹴りに投げ技に何処からともなく取り出した刀による斬撃に金槌による殴打、そして当たり前のように放たれる黒閃…何をするにしても基本的に物理技ばかりを使うが為に良く忘れられがちなのだが、禪院廻は術式『十種影法術』を保有した立派な式神使いなのである。

 

 ならば、同じ術式を保有する伏黒恵からしてみれば虎杖の放ったその言葉は真っ先に実現して欲しい事柄であるはずなのだ、何せ他ならぬ自身の先駆者からマンツーマンで指導を受けられという得難い機会を確実に得られるということなのだから。

 

 ならば虎杖の言葉を真面目な様子で肯定するのも頷けるという話だろう…増してや、今回の交流会個人戦は五条自身のせいもあって完全に潰れたに等しい、伏黒の反応も当然と言えた。

 

 そして、そんか何処か混沌とした空気の中でふと、夜蛾は楽巌寺の方に向き直り、口を開いた。

 

 

 

「───よろしいですか、楽巌寺学長」

 

「───よかろう、死にたいのだな夜蛾?」

 

 一触即発だった、何かを話そうとした夜蛾へと楽巌寺は有無を言わさぬと言わんばかりの殺気を夜蛾へと差し向けた、一言でも発せば殺すと言わんばかりの眼光に夜蛾は冷や汗を流す…が、ここに更なる爆弾が投下される。

 

「教師陣のローテーション……うん、良いじゃないかな割と」

 

 そう、他ならぬ禪院廻である…他ならぬ京都校教師陣最高戦力兼常識人がその催しに若干乗り気な気配を見せてしまっていた。

 

 夜蛾が目を見開く、歌姫が目を見開く、楽巌寺も目を見開く、何だったら五条や夏油も目を見開く…自身に集中する多くの視線に廻はえっと…っと困ったように口を開く。

 

「いや、悟と傑で教えられないことを俺と歌姫先輩が教えて、逆に俺と歌姫先輩で教えられないことを二人が教えるってことで…一応、理論は通ってると思うんですけど…」

 

 まぁ、規則的には無理だしそもそも常識的に駄目なんでしょうけど…そう言葉を終えた廻に対して、楽巌寺は内心で安堵のため息を吐いた…断られると分かった上での発言なのだな…と。

 

 楽巌寺には分かった、これは冗談だ…いや、限りなく本音に近い冗談でこそあるが、その内心では決して受け入れられることは無いと確信しているが故の言葉なのであると楽巌寺は廻の様子を見てそう判断した…流石に常識人、本気で言って良いことと悪いことを弁えてくれている、五条とは偉い違いだと楽巌寺は殺気を緩め───

 

 

「───じゃあ、野球で勝ったほうがローテーションの内容を決められるってことで…はい、縛り」

 

 その直後、それら全てをぶち壊しに仕兼ねないような言葉が軽い調子で響き渡る、楽巌寺の額に青筋が浮かんだ。

 

 振り向く先で軽薄そうな笑みを浮かべる五条の姿、その姿を認識するなり文句を言ってやろうと口を開こうとし…閉じざるを得なかった。

 

 五条は目隠しを外していた、自身の最たる異能の一つである六眼を開眼した五条はその蒼色に輝く瞳をゆったりと楽巌寺へと向けている。

 

 楽巌寺嘉伸は悟った…五条悟が本気であることを。

 

 

「ちょっと五条、アンタ何言って───」

 

 歌姫が食ってかかる、廻が一言物申そうとした直後を狙ったかのようにインターセプト、京都校に於ける常識人第一号たる歌姫は当たり前に五条悟の勝手なソレに対して言葉を吐き出そうとし───

 

「───どしたの歌姫…負けるのが怖い?」

 

 瞬間、空気が凍った。

 

 歌姫の動きがピタリと停止する、その瞳が虚空を捉えて離さない、口を空きっぱにして呆然とその場に立ち尽くす…その姿を見て楽巌寺は途方も無い嫌な予感を感じ取り、その前に止めようと動き出すが……それを行うには、あまりに遅かった。

 

 

「───やってやろうじゃないのよこのクソ野郎がぁぁぁぁぁっっ!!!!!」

 

 

 この日、庵歌姫は約2ヶ月ぶりに激怒した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 後の庵歌姫は語る…決して負けられない戦いが彼処にはあったのだ…と。

 

 後の楽巌寺嘉伸は語る…参戦出来ないことを彼処まで悔しいと思ったことは無かった…と。

 

 後の与幸吉は語る…恋人の為にも負けるわけにはいかなかった…と。

 

 後の三輪霞は語る…家族に美味しい晩御飯を食べさせられるか否かが掛かっていたんです…と。

 

 後の西宮桃は語る…なんとなく負けたら洒落にならないことになりそうだったから頑張るしかなかった…と。

 

 後の加茂憲紀は語る…京都校の平和が掛かっていた…と。

 

 後の禪院真依は語る…何か分からないけど取られてはいけないものが盗られてしまう気がした…と。

 

 後の東堂葵は語る…負けたら歌姫が東京校にカチコミを仕掛けかねなかったから、真面目にやった…と。

 

 

 そして、後の夜蛾正道は語る…あの時勝ててさえいれば、勝ててさえいればっ…!!……と。

 

 それはあまりに小さな戦争、呪術が介在しないが故に誰の目にも止まることのなかった知らずの闘い、たった一人の在住を懸けて行われたあまりにくだらない青春の一幕。

 

 後に『禪院廻争奪戦』とまで言われた激しい戦いの火蓋が、今ここに行って落とされた。

 

 

 

 後にその話の顛末と結末を聞いた七海建人は語る…馬鹿なんじゃないですか? と。

 

 

 

 

 

 




 ふざけ倒したかった、キャラ崩壊なんて知ったことかってくらいふざけ倒したかったんですよ俺は、番外編は最初からこうするって決めてたんですよ俺は、だから反省なんてしません。

 因みに、この野球回が終わったら扇のおじいちゃんの子育て風景の回想を書きます。
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