本編の方が区切りに入ったので、ここからは番外編+じゅじゅさんぽが暫くになります。
…ところで、じゅじゅさんぽキャラと番外編キャラは本編に出した方が良いのだろうか?
『ロリコンの直哉』
ある日のことだ、俺は実家に帰って適当に過ごしていた。
爺さんとアニメ見たりして、兄ちゃんの兄貴らしい人と鍛錬とかしたり、まぁ色々と適当に過ごしていた。
そんな折だ、ある光景が目に入った。
見覚えのある金髪が、これまた何処か見覚えのある黒髪の女の子二人に何やら話しかけている様子だ。
金髪は無茶苦茶悪そうな笑顔で、女の子は無茶苦茶嫌そうな顔して金髪を睨みつけていた…傍から見たら事案も良いところである、というかどう見ても事案である。
「…よっす直哉」
だから話しかけた、金髪のドブカス…通称『禪院直哉』は、その呼びかけに反応してこちらへと顔を向ける。
割りかし整った顔立ちに金髪、人に女を殴ってそうな顔と呼ばれたその顔は、ニヤニヤと意地の悪い笑顔を浮かべている。
しかし、それも俺を見つけるまでで、俺を見つけた途端にその表情は大きくゲッ…とでも言いたげに歪んだ。
「なんや、おったんかいな廻くん」
「居たら悪いのかよ居たら」
そう言って縁側に腰掛ける、直哉そんな俺の姿を目にするなり、もうええでと言ってシッシッと手で追い払うような動作を女の子…面倒だな、双子にした。
双子の内、姉の方であろう女の子は直哉…と何故かついでに俺に一つお辞儀をして、妹の方の手を取って何処かへと走り去っていった。
その姿をみえなくなるまで見送り、ふと視線を直哉へと向けると、直哉はケッと吐き捨てるような表情で俺へと話しかけた。
「…で? なんでおるん? 高専行ったって聞いとったけど…」
「ん? あぁ、謹慎食らったから帰ってきた」
流石に黒閃二発を教師に叩き込んだのはアウトだったらしいと、あっけからんと言う俺に、直哉は一瞬唖然としたかと思うと次の瞬間に大笑いし始めた。
腹を抱えて転げ回り、おかしくておかしくて仕方がないとでも言わんばかりに、ドンドンと廊下を叩いている…いやまぁ、今回ばかりはどうこう言う気は無いけど。
「ぷくくっ…それ…で…くくく、それで、謹慎食らって戻ってきたんッ…?」
「まぁね、天内ちゃ……星漿体のこともあったし、俺としては呪詛師認定とか死刑辺りを予想してたんだけど…予想が外れた」
何度でも言うが、あの一件に関しては悪いのは何があろうと俺達だ、上層部もあの教師も間違ったことは何一つして言っていない。
罪人は俺で、正しいのは向こう側、それは変わらない。
だから、刑罰としては星漿体を逃がした…もとい星漿体に逃げられたとして呪詛師認定とか死刑辺りが来るんじゃないかと思っていた、実際教師の奴も俺のこと殺しに来てたしな。
まぁ、そんなこともあってよしんば死刑判定されたらどうやって逃げようかなぁって考えていた俺に届いたのが数日間の謹慎という余りにも軽い判決だった。
罪状は教師に黒閃を放って入院させたこと…しかしこの際に教師が術式を発動していたことと俺が術式を使用していなかったことが情状酌量の余地有りと上層部に判断されたらしい。
それもあって、俺の判決は軽いものになった…まぁ、実際は上層部がそんな甘いことする訳がないから、多分爺さん辺りがどうにかしてくれたんだろうけど…。
…まぁ、それはそれとしてだ。
「なぁ直哉…」
「あっ?」
未だに笑い転げている直哉に、俺は努めてどうでもよさそうな態度で、一言告げた。
「幾ら好みの女の人がいないからって、流石にリアル光源氏はどうかと思うよ?」
「誰がロリコンじゃボケェェェッッッ!!!」
この後、俺は直哉に術式込みで殴りかかられ、俺はそれをひたすら捌き続けた。
後に、この模擬戦(仮)での俺の言葉を偶然聞いていた誰かの手によって、直哉には暫くの間、ロリコンの異名が付いて回ったという。
『修羅場?』
今、俺の目の前で、何か意味の分からんことが起こっている。
『………ッ!!!!』
『ッッ!! ッッ!!!!』
ガシャンガシャン、ガションガションと、まるでロボットアニメの効果音みたいな音が耳に届く。
視線の先にはメタリックに輝く赤い蜘蛛と、灰色と黒が鈍く輝く虎が、ガションガションと音を立てて争っていた。
…いや、正確に言うなら争っていると言うより、取り合っている…が正しいのか。
俺はふと、その渦中にいる人物へと視線を向ける。
「…………………」
ガションガションと蜘蛛と虎が取り合っている人物…顕景先輩は、何処か現実逃避でもするような目で遠くを見つめていた。
腹部に糸を巻き付けられ、それを起点にして顕景先輩を引っ張っている蜘蛛と、服に噛みつきを抱きつくようにして両足で顕景先輩をホールドしている虎…そしてどうしてこうなるとでも言いたげな瞳をしている先輩…なんだこのカオスな絵面は。
「顕景! 今帰ったぞ───」
そんなカオスなこの場所に、更なる劇薬が投下された。
ポニーテールにした髪をゆさゆさと、まるで犬か何かのように振り回しながら、着物に身を包んだ顕景先輩の妹が…『二戸炉
顕景先輩の名前を呼びながらやってきた灯さんは、顕景先輩が蜘蛛と虎に取り合いされている光景にその動きを止め、そして───
「灯の顕景に何をしている痴れ者共がぁぁぁぁ!!!」
つい先程まで笑顔一色だったその顔を、憤怒に塗りつぶして激昂し、何処に隠し持っていたのか刀を抜刀して蜘蛛と虎に斬り掛かった。
その速さたるや、彼女の兄である顕景先輩を容易く上回る程のソレで、彼女は虎と蜘蛛に斬り掛かっていく。
そんな彼女の斬撃を蜘蛛と虎は弾かれるようにして躱し、その自分から出していたらしい蜘蛛は、未だ先輩に繋がったままの糸を手探り自分の下まで引き寄せ、最後には自分の身体に乗せ───
『───♪♪』
何処か上機嫌な気配を醸し出しながら、そのまま虎と妹さんから逃げるようにガショガショガショと音を響かせて一人と一機の方向とは真逆の方向へと逃げ出した。
そんな蜘蛛を逃がしてなるものかと、灯さんと虎が猛スピードで蜘蛛を追いかけていき、最後には爆音を響かせながら俺の視界から消えていった。
その様子を、光景を、ただ黙って見つめていた俺は───
「……えぇ…」
意味の分からないものと意味の分からない状況に理解が追いつかず、ただ困惑の声を吐き出すのだった。
……いや、マジでなんだったんだろ今の。
『パンツ』
「僕には予てから不思議でならないことがある、何故人はパンツを履く?」
そんな意味分からん言葉を、俺は唐突に目の前にいる初対面の誰かに投げかけられた。
普通にベンチに座って自販機で買った緑茶を飲む…そんな極々普通の行動の最中に突然現れ、唐突に俺の隣に座り込み、そしてこれまた唐突に声を掛けられた、人は何故パンツを履くのかと。
……何言ってんだこいつ?
「人は生まれつきパンツを履いていたというわけではない、にも関わらず人はパンツを履く、それがさも当然のように」
そう言って言葉を続ける男、こちらの返答は端から聞く気はないのだろう、好き勝手に喋り続ける。
というかパンツを履くのは当たり前だろ、履いてないやつが居たらそいつはただの変態だよ、ただの露出魔だよ。
そんな、聞き始めて早々に割りと辟易とし始めている俺の心境など露知らず、男は言葉を続けた。
「しかし、そんな中で誰もがパンツを脱ぐ…パンツを履いたままセッ───」
その言葉を言い終わる前に、俺は男を殴っていた。
狙いは顎、顎を掠めるようにして拳を振るい、脳を揺らして意識を落とす。
拳は顎に直撃し、あまりに唐突に顎下からの衝撃が走った男は白目を向いてその場に倒れ伏した。
因みに、一応言っておくがここは公園だ、当然子供も居るしその親御さんもいる、そしてこの男は割りかし大声でさっきの台詞をそれはもう堂々と言っていた…後は分かるだろう。
「往来で教育に悪いこと言うなよ、大人だろうが」
生憎、俺はPTAの厄介になんてなりたくないのである。
『赤い蜘蛛』
この後、灰色と黒の虎に先輩をぶん取られた…因みに呪いは無い。
『虎』
先輩の相棒、鎧にはならないけど刀を背負ってくれる…因みに何故か先輩にだけ分かる言葉で喋る。
モチーフ:今宵の虎徹は血に飢えている。
『謎の男』
モチーフ:バンツ教授 この後警察の厄介になった。
『妹』
モチーフ:ブラコンでファザコンな変態化物女 因みにここでは度を越したブラコン…ブ ラ コ ン(重要)