宿儺にぶっ殺されたワイ、何故か子供になる   作:富竹14号

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 めちゃくちゃにやりたかった、なんとなく長くなりそうだからダイジェスト気味に無茶苦茶ぶち込んだ。

 半ば筆休み的な気分で書いたし何だったら特に何も考えずに衝動で書いた、反省はしているけど後悔はしてない。

 


事は動き出し

 

 

───所変わって、渋谷某所にて

 

 

「ふざけんなよくそっ…!!」

 

 一級術師『日下部篤也』は苛立ちを吐き出すように言葉を吐き捨て、迫る呪霊へ向けて刀を振るう。

 

 バッタにカブトにクワガタ…何処もかしこも昆虫だらけのオンパレード、虫が好きな人間が見れば天国としか思えないような空間の中で、日下部は冷や汗を垂らしながら必死になって刀を振るっていた。

 

 斬撃…向かってきた一匹を斬り捨て直ぐ様迫ってきたカミキリ虫のような呪霊を返す刀で一刀両断する。

 

 呪霊特有の紫色の血が地べたに飛び散り、ドチャリと内蔵にも似た部位を撒き散らす、傍から見ればグロテスクなことこの上ない光景だが、そんなものには目もくれずに日下部は次の呪霊へと足を向ける。

 

(数が多すぎる…! キリがねぇ…!!)

 

 走り際に飛びかかってきた呪霊を何体も斬り落としながら、日下部目当てにしていた呪霊を上段から斬り殺し、更に振り向きざまに横薙ぎに二体の呪霊を斬り捨てる。

 

 吐息を吐き出した呼吸を整える、吐き出した吐息は冬場相応の白い煙となって空気を漂い、それを引き裂くようにして再び昆虫型の呪霊が日下部へと襲いかかった。

 

 巨大な百足…百本もの足を持つ特大の昆虫がジャラジャラと不規則な動きと毒々しい牙で持って、日下部という人間を食い切ってやろうと迫りくる。

 

 それに対して日下部は、その図体に焦ることも萎縮することもなく徐ろに刀を鞘へと収め、居合の構えを取る。

 

 

───シン・陰流『抜刀』

 

 抜き放つ、呪力を纏って鞘から抜き放たれたシン・陰流最速の技が、いとも容易く百足の身体を斬り飛ばす。

 

 落ちて消えていく亡骸、それに視線をやってダルそうに息を吐き、未だ減る様子の無い呪霊の大群へと日下部は視線を向ける。

 

 斬っても斬ってもまるで減らない、殺せども殺せども湧いては湧いて出てくる呪霊の群れ、中には準一級どころか一級相当のそれすら混じり込んでいるレベル…それが何体も何体も徒党を組んでやってくる。

 

 やっていられない…日下部の心境を一言で表現するとするならこの一言に限るだろう。

 

 下手すれば死ぬかもしれない、現在日下部は単独であり、何時もならば早々に撤退するか味方と合流して数を増やすなりしていただろう。

 

 しかしそれが出来ない、何故かと言われればそれこそ簡単だ。

 

 単純に、他は他で手一杯で逃げようにも自分が逃げたらそれだけで均衡がぶっ壊れかねないから…ただそれだけの話なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「次が来るぞ虎杖っ!!」

 

「分かってる!!」

 

 

 互いに声を掛け合い、虎杖悠仁と伏黒恵は迫りくる呪霊の大群へと其々の行動を取った。

 

 虎杖は真っ直ぐに大群の中へとその身を投げ出し、伏黒は玉犬・渾と鵺を同時に召喚、それを大群の最中へと向かわせた。

 

 虎杖の蹴り、拳が呪霊を砕き潰し殺し、伏黒の式神が虎杖を抜けた呪霊をこれまた殺す。

 

 やっていることは日下部と対して変わらない、強いて違いを上げるとするならば日下部は一人で虎杖達は二人、そして虎杖達側の呪霊は四級から二級で、日下部側は三級から一級相当までちらほら居るというところだろう。

 

 幾多の屍、一体たりとも逃さず皆殺し…とはいかないが、それでも虎杖達はこれらの方法で向かってきた呪霊の七割方を殺し尽くしていた。

 

 残り三割…虎杖達を突破した呪霊達は釘崎、狗巻及びパンダの三名が残らず祓い、それに合わせて伊地知を筆頭とした補助監督達が一般市民の避難誘導に当たっている。

 

 呪霊が放たれたのは19時35分、五条悟が地下にて特級呪霊達を相手取り、尚且つ夏油が三途との交戦を開始したのと同時に放たれた…明らかに時間稼ぎを狙って放たれたソレだが、彼等はそれに対処しないという選択肢を取れない。

 

 結果、現在時刻は19時58分…虎杖含む渋谷に現着した術師達は、約23分もの間、迫りくる呪霊の大群を相手に鎬を削り続けていた。

 

 つい先程まで賑やか且つ平和そのものだった渋谷が一瞬にして呪霊だらけの地獄のようなナニカへと変貌した事実に狼狽え、避難が間に合わずに死亡してしまった非術師達は非常に多く、しかしそれでも本来の史実に比べてしまえばその数は余程少ないと言える。

 

 結果として、地下五階に存在する非術師を除いた一般市民の大半は後に無事渋谷脱出を果たし、回復した日常の下へと帰還することに成功している。

 

 

 だからなんだ…という話ではない。

 

 非術師達が渋谷から脱出した…少なくとも五条のいる地下五階に存在する非術師及び死亡してしまった人間を除いた全ての人間が、補助監督達により渋谷から一定範囲を離れた。

 

 その事実…条件を持って、ソレはその生命を起動する。

 

 

 無数幾多の呪霊を祓い、流石に疲れたと肩で息をする虎杖とその横で壁に手をつき虎杖以上に荒く息を吐く伏黒…更にそこから幾分離れた地点で待機していた釘崎と狗巻、パンダの約五名の背筋に悪寒が奔る。

 

 瞬間、無数の黒が空を飛び交う。

 

 ブブブっと不快な音を撒き散らし、無数に蠢き轟きまるで一匹の個とでも認識してしまいそうになるほどの虫の群れが、虎杖達の上空を我が物顔で飛び交った。

 

 それが世間一般で言うところのゴキブリと呼ばれる虫であることに虎杖達が気づくのには然程時間は掛からず、ましてやそれが呪力を纏っているということに気付かぬ者もまた居らず…故にこそ、その存在に気付かぬ者もまたいない。

 

 

 とあるビル…その屋上にて、それはただ佇んでいた。

 

 無数の触覚に無数のギョロついた瞳、その肉体はまるで黒いローブで覆われたかのような姿をしたその呪霊は、その瞳をギョロギョロと瞬かせて…舌舐めずりでもするかのように、その顔を悍ましく歪める。

 

 その瞳に映るのは無数の人間の姿…非術師ではない、無数に集まり群れた術師の集団、それが呪霊の目に留まった。

 

 

「…私 ハ ───」

 

 

───鉄 ノ 味 ガ 好 ギ   ダッ

 

 

 ただ一人でに呟かれたその言葉には悪意しかなく、当然その言葉によって実行される行動にも悪意しか存在しない。

 

 

 特級呪霊『黒沐死』…蜚蠊型の呪霊はただその食欲の赴くままに、視界に映った金髪姿の術師へと狙いを定め、ニタリとその瞳を嗤うように動かした。

 

 纏っていた外皮を開き閉じていた羽を広げ、ブブブっと不快な音を立てながら埒外の速度で持って金髪の術師へと接近し、その腕を振るった。

 

 

 

 

 

 

 

「探したぞ、宿儺の器」

 

 

 同時刻、事態は更に動く。

 

 黒ずんだ空の下、ずんずんと重い音を立てて歩くその呪霊に、虎杖と伏黒の本能は悲鳴さながらの警報を鳴らした。

 

 赤い身体、太く頑強そうな肉体を持ったその呪霊は、見る者が見ればタコと呼んでしまいそうな、そんな見た目をしていた。

 

 光の無い瞳が真っ直ぐと虎杖を見つめ、次いでその視線を伏黒へと向ける、その瞳は何処か何かを迷っているようにも思える。

 

 そんな様子の呪霊の姿に、虎杖達は知らずと構え…それと同時にその瞳を見開いた。

 

 

 

「───領域展開」

 

 

 

───『蕩蘊平線』

 

 

 瞬間、景色が切り替わる。

 

 つい先程まで視界に映っていた黒ずんだ空の下に虫呪霊の死骸が転がる殺伐とした景色ではない。

 

 南国…開放的な砂浜に美しい青を放つ果ての見えない海原、周囲に生えたヤシの木に何故か刺さったままのビーチパラソル。

 

 南国ハワイ…そうとしか言いようの無い光景が、虎杖達の視界いっぱいに広がった。

 

 

「安心するがいい、君達は決して殺しはしない」

 

 

 海の上に浮かんだ呪霊が、言葉を発した。

 

 

「ただし…少しの間、眠ってもらう」

 

 その言葉と共に、虎杖達の視界に突如として無数の巨大な魚らしき存在が現れ、次の瞬間には自身の肉体を抉られる。

 

 虎杖は腕を、伏黒は足を其々抉られ、多少なりとも血が流れ出す…それに構うこともなく、呪霊は言葉を続けた。

 

 

「私の名は陀艮(だごん)…少年、宿儺の器よ───」

 

 

───我等が呪いの世の、礎となれ

 

 

 

 特級呪霊『陀艮』…人が海へと抱く畏れから産まれた呪霊は、ただ一言そう名乗り、自身に渦巻く呪いを虎杖達へと解き放った。

 

 

 禪院廻が雪姫と遭遇、交戦に至った…約二分後の出来事であった。

 

 

 

 

 

 





 状況について

 一般人の大半は避難を完了、地下だけではなく一部は未だに残っているが、多分後で狗巻くん辺りが救出する。

金髪

 妥当キャラが最低でも二人はいる…どっちだろ?
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