クラフティング・オンライン   作:スタック000

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第三十七話 パーティー集結

第三十七話 パーティー集結

 

 ◇ ◇ 拠点 錬金工房 ◇ ◇

 

 ついにメンバーが集まった。

 オボロ、コクウ、レクトさん、ドルフィスさん。

 私を除いた四人のメンバーがついに集まった。

 

「ようやく冒険に出発できるんでござるな」

 

「結構長かったね。ここに来るまでにオボロは料理の適性を50まで引き上げてたよ」

 

「早すぎでしょ!?」

 

 いつの間にそんなに適性を手に入れてたの!?

 一体どうやって・・・・・・

 

「料理を最高評価で作っていれば必然でござるよ。特定分野の解放値をその分野だけに絞ると特典がつくみたいでござるから意外と早かったでござるよ」

 

 なるほどね。

 でも、それにしたって解放させすぎな気がする。

 一日何百とかそのレベルで料理しないとたどり着けないでしょ。

 

 小ホムラが上手く動かせないというのもあるけど未だに私は全適性8なのに・・・・・・

 初日に5まで行ったのを考えると全然進んでいない。

 10まで行っていた全戦闘技能も11まで行っているのを考えると本当に進んでないんだよ。

 

 小ホムラの姿で生産はやっぱり厳しいものがある。

 質だけじゃなく生産速度なんかも評価点に入れられるだけにね。

 速度に見合った質の代物を作れないんだよ。

 本当に難しすぎるんだ。

 

「かー! 俺は情けないことにドラゴンに瞬殺されたからな。生産系の潜在能力解放のこと本気で考えないと不味いかもな」

 

「そのほうが良いでござるよ。防具なんかの戦闘時強化なんかが生産技術に含まれているでござるからな」

 

「マジかよ!?」

 

 たしかダイアルに武器の強化とかを教えて貰ってるんだよね。

 一瞬で出来てしまったから教えることは無いって言われたあれね。

 生産技術関係だから、こういうのは一瞬なんだよ。

 

 使い古された武器修理とかの訓練が出来るからね。

 修理した武器を手に入れることは出来ないけど技術の向上が出来るという意味では良い感じの練習法なんだよ。

 武器に限らずいろいろな分野で役立つから定期的にやってるんだよね。

 そのおかげで武器がどの辺が壊れやすいかとか、実際に戦って無くてもはっきり分かるんだよ。

 特に剣、槍、刀はさんざん練習で修理しまくったからね。

 

 しかも最近では小ホムラ同士で剣で打ち合っては壊しまくってるから壊れないように戦闘中に修復するなんてこともしてたから、壊れないようにするのはどうにでもできるんだよね。

 だからすでに、教えなくても勝手に体得する下地が出来上がっているとのことらしい。

 それが原因でオボロ達と一緒に訓練できないのは正直残念でならない。

 仲間とともに強くなると言うのも、冒険の醍醐味だったりするしね。

 

 小ホムラを使うのをやめれば良いだけだけど、冒険者じゃ無いから一緒に行くだけだといずれはおいていかれるからね。

 だからやめるにやめられないんだよ。

 その辺はどうしようもないかな。

 

「それじゃあ、冒険に出発したいところだけど・・・・・・何処に向かう?」

 

 一応候補は絞ってはある。

 日帰り出来る場所にするつもりだしね。

 

「メイプルの森が良いんじゃ無いか?」

 

「メイプルの森?」

 

 楓の木が沢山生えている森かな?

 あ、あった。

 候補地よりちょっと遠いけど日帰りできる範囲かな。

 

「ドルフィス、君の趣味のためにいくんじゃ無いんだよ」

 

「趣味? どういうこと?」

 

「メイプルの森は木々から凄い大量のメイプルシロップが溢れてる食材エリアと呼ばれている場所なんだよ。ドルフィスは甘党なところがあるからそれ目的で行きたがっているんじゃないかな?」

 

「そ、そんなこと無いぞ?」

 

 図星を疲れたようにそっぽを向きながら語るドルフィスさん。

 なるほどね。

 ドルフィスさんって甘党なんだ。

 メイプルシロップまみれの森って胸焼けがしそうになるほど甘ったるい気がするけどね。

 

「それに、メイプルの森の素材は全て採取困難です。メイプルの森対策をしないと禄に採取できないでしょう。最初の冒険で向かうのは不適格かと」

 

「だろうね。メイプルシロップまみれって事は木々の採取も難しいでしょ」

 

 道具もシロップで駄目になるだろうしね。

 後で皆の武器道具類の殆どを手入れするのは私だし流石にやめて欲しいかな。

 行くなら念入りに準備してからだね。

 

「それなら、ここはどうでござるか? チョコ草原、多分ここなら問題無い気がするでござる」

 

「チョコ草原ね。候補地の一つだよ」

 

 名前からしてチョコレートの草原だったりするのかな?

 ここも食材エリアと呼ばれる場所だったりするのかもしれない。

 

「残念ながら、チョコと名付けられてますがチョコレートは一切無いんですよね」

 

「そうそう、ダイアルって奴が名付けたらしいけど何を思って名付けたんだろうな。食材エリア認定までしてるからチョコレートがあると思ってたけど一切無かったぞ」

 

「ダイアル殿が?」

 

 ダイアルなら直球で名付けてもおかしくは無い。

 だとすると、簡単には発見できなかった。あるいは・・・・・・チョコレートが関係している試練があるとかそういう感じなのかな?

 名付けが出来るのはその場所の重要で画期的なしろものを発見したら名付けられるとかそんな感じだったはず。

 

「レクト兄は探索したことがあるんでござるか?」

 

「そこまで深くは探索してませんね。別の行動をしてましたし、ドルフィスみたいに道草を文字通り食ったりはしてませんから」

 

「クッソ不味かったがな。しかも、その苦みがしばらくの間はとれなかったし酷い目にあったぞ。丸一日その苦みを味わう羽目になったから間違っても食べるなよ」

 

「ドルフィス殿じゃ無いんだから食べないでござるよ」

 

 ・・・・・・丸一日苦みが取れなかった?

 いくら何でもそれはおかしくない?

 別の物を食べて口直しとかはしているだろうに、それでも取れなかったの?

 だとすると、その草に何か秘密が?

 

 少なくともダイアルが名付けが出来るレベルまで調べまくったという事実がある以上は確実に何かがある。

 調べ尽くしたとしても報告義務はないからね。

 ゲームシステムが名前を変えることを了承しているだけだから、ダイアルが見つけた事実を秘密にしてたらどこを調べたとしても出てこないだろう。

 

「何かあると思って調べてみるのもいいですけど、誰かが調べても何も分からなかったからこそ知られてないんです。だから、行ったところで隠されたことを見つけられるとは考えない方が良いですよ」

 

 そうだよね。

 名付けがされてるから何かあると考えて調べた人は多いはずだ。

 にもかかわらずここまで街に近い草原の謎が冒険者達に周知されてない。

 必然的に見つけづらい何かがあるんだろうね。

 

「よし、街を出て十分くらいの近場だし行ってみようか」

 

「拙者の案が採用されたでござるな。ちなみにどんなモンスターが居るんでござるか?」

 

「チョコアニマルとよばれる泥スライムだ。打撃で一発で倒せる弱いモンスターだよ」

 

 へぇ、そんなに弱いモンスターなんだね。

 初めての冒険に出るならこのくらいの弱さでいいよね。

 ・・・・・・兎竜やその前座のアニマルモンスター軍団とこんな序盤で戦うのが異常なんだよね。

 

「ちなみに、チョコアニマルはマジでただの泥だ」

 

「・・・・・・食べる前に気が付こうよ。アホかのか君は」

 

 ドルフィスさんの発言に辛らつな言葉を投げつけるコクウ。

 まあ、言いたいことは分かる。

 食べる前に気がつくでしょ。

 

「だって、マジでチョコの香りがするからな。食えると思うじゃ無いか」

 

「僕はそんな香りは感じませんでしたけどね」

 

 レクトさんが否定する。

 ドルフィスさんの気のせいと思いたいけど、ダイアルがチョコ草原と名付ける理由がどこかにあるはずなんだよね。

 多分チョコレートに関する何かがあるはずだ。

 そして、それを前面に出して隠し通したかった何かについてもね。

 

 ダイアルは前座のチョコについても気が付かれてないことにたいしてどう思ってるんだろうね。

 なんでだれもそこには触れないんだって思ってたりするんだろうな。




ダイアル「チョコ草原に冒険に行くか。ホムラはチョコ草の秘密に気が付くかな? こんな街の近くにこんなお宝の山があるんだからな。チョコを前面に出して隠した・・・・・・つもりだったのにまさかそのチョコにすら気が付かないとはな。名付けた奴は基本秘密にしているのにボクだけ明かすのもあれだしね」
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