◇ ◇ 幻想迷宮 ◇ ◇
さて、一眠りして体力も回復したしそろそろ迷宮のことをどうにかしていこうか。
寝ている間にシャウラ達が色々したのか皆終結してたしね。
オボロ達も全員ここに居るよ。
そして、それぞれ情報を共有した。
にしても、時之眼 時ってダイアルのリアルネームだったんだね。
トリューの言ってた世界関係に関しては言ってないけどね。
ちょっとややこしくなるから。
しかし、リアルネームがばれるって相当だよ。
現実でも天使騙りと因縁があるのかな?
世界がちゃんとした形で存在しているなら、何かしらの手段を使えば生身でこの世界に来れるってことだしね。
天使騙りが世界を渡ってきている侵略者みたいなものなら、ダイアルがリアルで対峙していても何もおかしくないかな。
「ところで、ようやく陽光の力を手に入れたんだね」
「結構苦戦したでござるがな」
フィードバックがあったけど理解に時間掛かったみたいだしね。
ちなみに、後で小ホムラのフィードバックがあったことにコクウも気が付いたみたいだ。
使えるようになってようやく気づけるくらいには干渉力少なめだったのかもね。
「にしても、ホムラ殿は拙者の陽光の力から学んだんでござるよな? まともに出来てなかったのにどうやって体得したんでござるか?」
「さあね。何となくとしかいえないかな」
実際、オボロ程苦戦しなかったしね。
私も不思議なんだよね。
「オボロ・・・・・・そういえば前々から聞こうと思ってたんだが、その力は何処で手に入れたんだ?」
ビュウスがオボロに聞く。
確かに、私も気になっているんだよね。
「う~む、シャウラ殿に口止めされているので詳細は語れぬでござる」
「あ~、でもシャウラは把握している訳か。なら、言わなくていい。迂闊に喋るなって意味だろうからな」
シャウラが口止めするほどのことね。
この場所じゃ誰に聞かれるか分からないし、喋らない方が良いでしょ。
まあ、内容が分からないから私達にも話しちゃ駄目な内容なのかも知れないけどね。
特に、私はコクウが語ろうとした内容を聞かない方が良いって言われてるし。
というか、多分似たような内容だったりするのかな?
多分、私の知らない間に会った誰かの話でしょ。
生産の試練の時に一瞬居なくなってたからね。
「ところで、どれだけ陽光の力を扱えるんだ? 固有能力は発現してるのか?」
「固有能力で・・・・・ござるか?」
え、何それ。
知らないんだけど・・・・・・
「あ~それだとまだ発現してない感じかな?」
「いや、そもそも固有能力とは一体・・・・・・それになんで知っているんでござるか?」
「いや、ホムラが使えている地点で気がつけよ。ホムラを含めた俺達は全員陽光の力を宿している。陽光の力について知っているのも当然なんだ」
それ、私も知らなかったんだけど・・・・・・
つまり、シャウラも使えるわけね。
ロギロスもフィルも全員・・・・・・今まで使えてなかったのって私だけか。
いや、使い方忘れてただけなのかも知れないけどね。
「じゃあ、固有能力を持っているんでござるか?」
「あるよ。というか、一度これを見てるでしょ。」
ビュウスが何かを取り出した。
それって、幻想の書の呪文!?
よく見たらビュウスの腰に本を入れるホルスターみたいなのがあった。
我ながら気が付くのが遅すぎでしょ。
「ビュウスも持ってたの!?」
「まあね。と言うわけで、【イブンハズ・ユニク】」
そして、ビュウスはよく分からない呪文を唱えた。
すると、ビュウスの腕に鎧が装着された。
ソニス。呪文の詳細お願い。
《ごめん。イブンハズは一部、腕って意味なのは分かるけどね。ユニクは唯一のって意味だからいまいち呪文の詳細が分からない》
よく分からない呪文って事ね。
腕の一部にユニクの力を展開しているって事かな?
ユニクは唯一・・・・・・つまり固有とかそんな意味も持っているんだろう。
固有能力を発揮させるための呪文って所かな?
そうなると人によって同じ呪文でも変わってくるんだろうね。
「これが俺の固有能力【風槍の鎧】だ。幻想の書を前提とした
なるほど。
鎧を展開するのがビュウスの固有能力ってことね。
鎧は陽光の力と強大な風の力を持ってる。
片腕だけだから少し制限は掛かっているみたいだけど、かなり強力そうな力だね。
「凄いでござるな」
「ねえ、私もかつて固有能力って持ってたんでしょ? 使い方教えてよ」
元々陽光の力を持っていたみたいだしね。
それなら、使い方を知れば更に強くなれるはずだ。
「あ~、ホムラのそれは
え、常に発動してる?
どういうこと?
「ホムラの固有能力は超再生って所だ。陽光の力にデフォルトで搭載されている再生能力を更に強化した代物だな。だから、既に自覚しているんじゃ無いかな? いささか強力過ぎるとは思っていただろうが・・・・・・」
・・・・・・確かにオボロのと比べると強力過ぎると思ってたよ。
でも、力の馴染み具合の差だと思うじゃん。
固有能力で強力だったなんて思わないよ。
「ホムラ殿は何故、そんな固有能力に?」
「固有能力は本人がどうにかしたい、なんとしても手に入れたいという気持ちで得る力だからな。たとえばシャウラなんかは、永遠の疲弊をどうにかしたいと思った結果、疲労回復という固有能力を得ている。ホムラも同様なんだ」
あ、そういうことね。
私は再生能力を望んだからこそ得た力なんだ。
いや、大本が私が作り出したっぽい力らしいし、私の超再生が劣化して皆に渡されている感じなのかもしれない。
ってことは、私は陽光の力を誰かに渡す術がある?
まあ、肝心の継承法を覚えてないからコクウとかに渡せないんだけどね。
シャウラ達は感覚からしてまだ継承可能な段階まで行っていない感じがする。
多分、記憶失う前の私があげたから持っているんだろうね。
「固有能力はその幻想の書は関係ないんでござるか?」
「無いよ。これは呪文の力を乗せてブーストしているだけで無しでも出来る」
そうなんだ。
てっきり幻想の書を大前提とした固有能力だと思ってたよ。
もしかしたら、それがあるからこそ【ユニク】って所なのかな?
「結構便利なんでござるな。ところで、固有能力以外に陽光の力の使い方はあるんでござるか?」
「陽光纏とかあるね。陽光の力を武器に纏わせるんじゃなくて、自分自身に纏わせる奥義であり陽光の力の奥義ね」
そんなものがあるんだ。
あ~でも聞いているとイメージが出てくる。
文字通り陽光の力を全身に纏ってる姿が見える。
まるで太陽の神みたいな姿になる訳だね。
・・・・・・相当難易度が高いのは分かる。
とりあえず、小ホムラに練習させてみようか。
【小星斬】を更に強力な形で振るえるかもしれないしね。
あれ? ちょっと待てよ? 固有能力が呪文に組み込めるなら、私の武技である【小星斬】を組み込むこと出来るんじゃ無いの?
まあ、今は陽光の力がスキルとして組み込めてないし無理だし、出来てから考えようか。
「陽光纏でござるか・・・・・・ビュウス殿が出来ないなら、すぐには出来そうに無いでござるな」
「最終目標だからな。目指すなら固有能力を目覚めさせるのを優先させた方が良い」
固有能力ね。
オボロの固有能力はどんな感じになるんだろうか?
というか、フィルとロギロスの固有能力ってどんな感じなんだろうか?
ロギロスは・・・・・・何となく察しが付くけどね。
望みが力の形になっている都合上ね。
「とりあえず、ホムラはここで迷宮の構造変化を止める楔となっている錬金道具を維持すること。メタトロンが何かをし始めたらしくモンスターが出てこなくなったから今の内に街の人達をここに避難させる」
「冷凍睡眠ポッドででござるな。ロギロス殿のロボットに入った瞬間放り込まれたでござるからな」
「仕方が無いだろ。あのロボ・・・・・・人を中に乗せる前提で作られた物じゃ無いから、意識あるまま乗せておけなかったんだよ」
だろうね。
私達みたいに慣れた人でないと吐くんじゃないかってレベルの代物だろう。
使ったロボットって呪文で強化しているアレだろうし・・・・・・
多脚型の大型ロボ。それも格納庫つきとなればアレだろう。
ロボレースで使用した運搬機。改造しているかもだけど、アレの乗り心地は酷い物だった。
作ったロギロス含め全員吐いてるからね。いや、シャウラは顔色悪くする程度だったかな? とにかくそれくらい酷い代物だったんだ。
それに、そのまま乗せるわけ行かないよね。
なら、当然そうなるよ。
冷凍睡眠ポッドは恐らく呪文の力だろうね。
【ケサン】の存在があるし、既存のものを複製するなら出来るだろう。
だからこそ大量にあるんだろうね。
「分かった。スペースは無いし、必要無い人達は睡眠させたままにしておいても問題無い?」
「問題無いよ。というか、その省スペースで全員目覚めさせておく訳にはいかないから、最初からそのつもりだ」
なら、安心したよ。
広げるのは流石に厳しいからね。
とりあえず、しばらくはこの場で待機かな。
ユニク
固有能力を発動させる呪文
これ単体でも発動するが効果を付け足すことで自由に制御出来る
ビュウスの本来のユニク呪文はイブンハズはついておらず、別の長い単語がユニクの後にあるが、効果を限定したことでそれを端折っても最大限の力を発揮する