青(魔導具)のすみか   作:タンペペン

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アンケート取っておいてなんだが他人視点難過ぎる

出会いのシーンの五条視点が進まないです……

許して


7ターン目

 

「コイツが特級かよ、パッと見マジでガキにしか見えねぇんだが……いや、高校生もガキか」

 

 

ーーーそれは、最も恐れていた事態。

 

この十年間、ぜっっっったいに敵対したくなかった存在。

 

「禪院、甚爾……っ!!」

 

(ざっけんじゃねぇ嘘だろ何でこんな所でエンカすんだ冗談じゃねぇ馬鹿野郎!!!!!)

 

黒いーーー死神。

 

僕にとって禪院甚爾は一切の誇張なくそんな存在だった。

天与呪縛のフィジカルギフテッド。呪力がゼロとかいう僕の術式と絶望的に相性が悪い特性。

 

本当に原作崩壊なんて最早ミリも気にしてなかったけどコイツだけは原作通りに星奬体護衛まで敵対はしたくなかった。

 

「へぇ、俺を知ってるのか」

 

(当たり前だろこの十年間どれだけお前の事が怖かったと思ってんだよぉ!!!!!)

 

にやりと口角を上げる甚爾に心の中で悲鳴が響く。まだ呪術師になりたてのガキにまで知られている事プラス特級呪術師に警戒されている事が恐らく術師殺しとしての異名にさらに箔が付くからだろう。ざけんな。

 

「じゃあ、オレが何の為にここに居るかわかるな?」

 

「僕を殺しにきたんだろ……!!!」

 

「おっ、良く分かってるじゃねぇかガキ。本当はガキ殺しなんかやりたくはねぇんだが、生憎金が無くてな。恨むなら依頼人を恨みな」

 

分かりきっていることを殺られる側に言わせるとか性格悪いだろ!!!取り敢えず今この場で戦わずに生き残る方法は……買収しかねぇ!!!

 

「……誰からの依頼だ、掛かっている報酬はいくらだ。」

 

「それは言えねぇな。守秘義務って奴だ。」

 

「っ……額を言ってくれたらその倍の値段を渡す。だから見逃せ。こちとら仮にも特級呪術師だ。政府から金はたんまり貰っている。」

 

「……お前仮にも特級呪術師じゃねぇか。呪力が無い俺に何でそこまでビビる?」

 

「……呪力が無いお前とは僕の術式と相性が悪すぎる。フィジカルも圧倒的な差がある。勝てる訳無い」

 

デュエマ的に言うならばこいつは永続するジャストダイバー、つまり僕の術式の対象に取れない!!!クソが!ガリュザークとかゼニスザークを出せればいけるかも知れんが門を開く時間あったらそれで殺されている!!

 

「ほぉ……今まで殺した術師はどれも俺を呪力が無い猿だと慢心して殺された。それに比べてお前はガキの癖して聡いな」

 

「ははっ、そりゃどーも」

 

今、アイツに背を向けたら確実に死ぬ。一応保険は掛けてあるが、なるべく使いたくない。

 

 

(頼む、交渉に乗ってくーーー)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃ、死んでくれ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー胸に、刃が捩じ込まれた

 

 

 

 

 

 

 

 

「えーーー」

 

 

 

 

 

 

十五メートルは離れていたのに、それに交渉だってーーー

 

 

 

 

 

 

「悪いな、見逃しちまうと信用が落ちる。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ーーーガハッ」

 

 

 

 

 

異物が引き抜かれ

 

ドクドクと胸から溢れて止まない鮮血が目に写る

 

 

「ッ!!!ウォゲンムッ!!!」

 

 

奴は対象には取れない、が。殴る事は出来る。反射でウォゲンムを出してしまったが、これが最善策かも知れない。ウォゲンムと身体一つだけでどこまでやれるか分からないけど、でも、やるしかない。

 

「マジかよ、こりゃ報酬上乗せしてもらうしかねぇな」

 

魂の情報を降ろした呪骸は、呪力が無い一般人にも見える。まぁそら驚くわな。なんてったって『ドラゴン』なんだから。

 

その隙に、全身に呪力を巡らせる。拳、胸、脚。

到底身体能力では及ばないが、それでも出来る限りの抵抗はする。

 

「……死ぬわけには行かないんだよ」

 

震える手足を強引に動かして、奴の顔面へ、拳をーーー

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「一丁上がりってとこか?」

 

 

ーーー勝てなかった

 

存在するのに存在しない、まるで幽霊と戦っているかのようだった。これは僕の術式が生物判定しないのも無理は無い。攻撃がヒットした数は数える程しかない。

フィジカルを録に鍛えて来ずに術式頼りの戦い方しかして来なかったツケが回ってきたらしい。

どうせ懐玉·玉折で五条が殺してくれると思って鍛練していなかった。バカみたいだな。

 

側には、全身を切り裂かれた傷だらけのウォゲンム。クソッ、あれ作るのに何年掛かったと思ってるんだよ。

 

「んー、まぁガキにしては良くやった方だ」

 

 

 

「恨むなら自分の不運を恨むんだな」

 

 

ギラリと鈍い光を放つ天逆鉾が、視界の端に見える。

 

 

 

あぁ、死ぬのか。僕はーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーんな訳無いよな。

 

 

 

『シールドトリガー発動』

 

 

 

 

正直、コイツに頼るのは情けないが……しょうがない

 

出でよ、逆転の象徴。

 

 

 

 

『呪骸憑依:終末の時計(ラグナロク)·ザ·クロック』

 

 

 

「ーーーは?」

 

 

 

これが『デュエル・マスターズ』だぜ甚爾。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

「……なぁ、アイツ遅くね」

 

机の上に身を乗り出しながら、五条が不満げに口を開いた。マナーの悪い五条に若干顔をしかめつつも、確かに、と頷きながら夏油は口に飴を放り込む。

窓の外は黒滔々たる暗闇が広がり、辛うじて遠くに見える道路や住宅街の灯りが世間からの距離を感じさせる。

現在の時刻は夜6時過ぎ。パシr……買い物を頼んだのが夕方4時丁度。頼んだモノはどれもコンビニで買えるようなモノばかりなのに、いくらなんでも遅過ぎる。

 

「あー、そういやアイツ今日任務があるって言ってたよ」

 

硝子が思い出したような表情をしながら言った。

 

「マジー?」

 

ダルーと文句を垂れながら軽く五条が顔を歪ませる。恐らくは帰ってきたらまたしつこく絡む予定だったのだろう。

 

「まぁまぁ悟、蒼真は国に三人しか居ない特級術師の一人なんだ。仕事が多いのはしょうがない。」

 

特級。術師の級の最高位であり、単独での国家転覆が可能と見なされた術師に与えられる規格外のクラス。確かに、蒼真には相応しい級かも知れない。

 

蒼真が悟との模擬戦に顕現したあの二匹の式神は、或いはそれだけで一帯を更地にしてしまうのではないかと思わせる程の圧倒的な存在感があった。

 

……今思い出すだけでも、手が震える。

 

「特級ならぱっぱと終わらせて来いよな~」

 

そんな事を言う五条を後目に、最後の飴玉を口に入れようとした時ーーー地が揺れ、空気が変わった

 

 

 

「……は?」

 

 

三人が一瞬鳩が豆鉄砲を喰らったような表情になり、互いに顔を見合わせる。皆一様に首を横に振り、この中の誰もこの揺れに関連していない事を確かめると、弾けるように慌てて窓に向かう。

 

思わず窓を全開にして外を見ると、そこにはーーー

 

 

「蒼、真……?」

 

 

ーーー血塗れの蒼真が居た。そして、それを背負ったあの時の蒼真の式神が、助けを求めるような視線をこちらに向けていた。

 

その式神は、こちらを見たかと思うとすぐに地面にグッタリとした蒼真を置き、彼の身体に入って行ってしまった。

 

「た、助け……」

 

呆然としていた私達が、それが蒼真の声だと認識するのにそんなに時間はかからなかった。

 

 

「硝子ッ!!!反転術式を!!!」

 

 

「わ、分かった!!!」

 

 

「悟は周辺に特級以上の呪詛師或いは呪霊が居ないか確認しろ!!」

 

「ッ、分かったよ!!!お前は!?」

 

「もし蒼真を瀕死に追い込んだ奴が入り込んでいたら危険だ!!だから私は硝子の反転術式が終わるまでの護衛をする!!その代わり小型の呪霊を索敵に回すから見つけたら即刻排除するんだ!!」

 

 

二人に指示を出し、五条が確認に行った事を確認した。

 

蒼真の傷は何とか少しずつ塞がってはきている。しかし、あまりに胸の刺された傷が深い。思わず見ていてウッとなる程痛々しい。

 

(一体、あの任務中に何が起こったんだ?)

 

特級術師である蒼真がここまで追い込まれる理由がまるで分からない。彼の術式は呪力を持つ全ての存在に有効な筈。

 

そして、呪力を持たない生き物など存在しない。

 

(……考えてもしょうがない)

 

今は、蒼真の怪我が治癒するのを待つだけだ。

 

 

 

 




クロック出したいが為に甚爾と出会わせたまである

そろそろ術式の設定固めなきゃ……多分次は術式の説明回みたいな感じになります

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