破壊と輪廻の巫女   作:シュオウ・麗翅

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一気にお気に入りが増えたり、評価増えて赤バー(2個目)になったりと、嬉しい半面プレッシャーガガガ……。ガンバラナキャ……(´・ω・`)
内心めっちゃビビってます。

きっとカリ・ユガたそが可愛いからだな!ヨシ!

めちゃくちゃ難産ですやで……(´・ω・`)


ユガの光

『……』

 

「ファッ!?ハガネ!?なんでこんな所に!?」

 

エアロゲイターを迎撃する為、太平洋へと転移したカリ・ユガとユウが目にしたのは、エアロゲイターだけではなかった。

‘’スペースノア級万能戦闘母艦2号艦、ハガネ”。後に〝鋼龍戦隊〟と呼ばれるトンチキ戦闘集団の母艦となる戦艦だ。

 

カリ・ユガが魔法陣から現れた直後、ユウが反応した戦艦ハガネから機動兵器が出撃する。

白いカラーリングをしたゲシュペンストと、青い戦闘機が2機。

ゲシュペンストを重装甲にした後、砲撃用に改造したかのような黄色の機体、シュッツバルト。

上半身はヒュッケバイン。下半身はゲシュペンストといった、ある意味機体が合体していると言っていい姿のビルトシュバイン。

そして、先に出撃していたヒュッケバイン、ゲシュペンスト、ビルトラプターの3機。コレらが、現状のハガネが所有する機動兵器だ。

 

「ふぅ……なんとか間に合ったか……」

 

「各機へ。ハガネを防衛しつつ、DC、及びエアロゲイターを撃墜せよ」

 

「見てなさいよ!DCもエアロゲイターも、ラトゥーニを虐めてた分、倍にして返してやるわ!」

 

トラブルが解決し、コレで晴れて全機出撃となったハガネ隊。

青い戦闘機に乗っている赤髪の女性、ガーネット・サンディはやる気満々だ。

娘同然の大切な子を酷い目に合わせた者に対し、怒らない親は居ない。

 

「イングラム教官。アスラはどうしますか?」

 

「こちらに仕掛けてくるまで手を出すな。エアロゲイターの討伐が最優先だ」

 

「了解!」

 

2機の青い戦闘機はラトゥーニのもとへ飛び、白いゲシュペンストと黄色のシュッツバルトはラプターのもとへ。

 

「……アスラ、貴様が噂通りの者か、その目で確かめさせてもらうぞ……!!」

 

エアロゲイターという侵略者から地球を守る〝守護女神〟。その看板に偽りがないか、この目で確認する絶好の機会だ。

そう思いながら、イングラムはバグスに向かってビルトシュバインを動かした。

 

 

「ああもう、うじゃうじゃと!1匹いたらなんとやらってやつ!?」

 

『泣き言言ってる暇はありませんよ、ユウ!』

 

目の前に飛び回っている大量の虫を次々と倒していく。

剣で切り裂き、杖による砲撃で消し炭にする。

とはいえ、一向に数が減る気配がしない。ヘビで10機噛み砕いても、入れ替わるようして20機のバグスが襲いかかる。

 

アリの巣穴を突いたら大量に湧き出るように。巣穴から大量に出たアリを潰してもあんまり効果が無いように。次から次へとバグスの群れのオカワリが来るのだ。

それだけではない。地上からは黄色の肥満機体……〝ハバクク〟の砲撃が来るのだ。

無論、カリ・ユガにとってそれは痛くも痒くもない攻撃だが、他の機体は違う。

アヤが乗るゲシュペンストの腕が消し飛び、シュッツバルトの〝ツインビームカノン〟の押し合いに勝利する。

押し合いに負けたシュッツバルトはしゃがむように回避行動をとるものの、片方のビームキャノンを失ってしまった。

ラプターとヒュッケバインはバグスの対応に精一杯のようだ。

 

「カリ・ユガ!〝終末の光〟を拡散して殲滅する!対象は、エアロゲイター!!」

 

『了解です』

 

このままではカリ・ユガは兎も角、他が全滅してしまう。

ならば、やるべきことは1つだ。

これから先、様々な敵が地球を攻めてくる。それを迎撃する2振りの剣の内の1振り。それを砕かせるわけには行かない。

 

『祈り……願い……救済……』

 

カリ・ユガの声に反応した4匹の白蛇の顔が上空へと向けられる。

 

『これが、洗礼の光……』

 

白蛇達は大きく口を開き、遥か上空へとエネルギーを放つ。

放たれたエネルギーは1つに集まり、赤い球体の形に姿を変えた。

 

 

「じ……上空より、高エネルギー反応です!アスラのヘビから放たれたエネルギーが、どんどん膨らんでいきます!」

 

「全機!最大限の警戒態勢を取れ!アスラが仕掛けてくるぞ!」

 

ハガネの艦長、ダイテツ・ミナセの通信により、ハガネ隊の全機が回避、防御の姿勢を取った。

テンペストの指示を受けたDC部隊も同様だ。

一目見ただけで分かる、膨大なエネルギー。その攻撃を1発でも受ければ一溜りもないのだから。

 

赤い球体は波のようにゆっくりと揺れ動き、やがて狙いを定め終わったかのように対象に向けて蠢いている。

その方向は、この地で好き勝手しているエアロゲイターの機体群だ。

 

「ユガの光は多くの罪を洗い流す!〝終末の光・拡〟!」

 

ユウの号令と同時に、赤い球体からビームが雨のように降り注ぐ。

天から降り注いでゆく光の雨は、正しく女神の裁きだ。

飛び回っている虫も、シールドで防ごうとする兵士も、迎撃しようとする肥満型も、全て等しく一撃で葬っていく。

 

「す……すげぇ……」

 

「あれ程広範囲の〝MAPW〟を使って、エアロゲイターのみを狙い撃ちにするとは……」

 

「なんという力だ……」

 

 

『……』

 

目の前に広がる光景に、ハガネ隊とDCの視線がカリ・ユガへと向けられる。

 

MAPW。大量広域先制攻撃兵器と呼ばれ、広範囲の目標を一撃で破壊するのが目的の武装のことを指す。

例えば、佐世保基地を破壊した高威力のミサイルは、たった1発で基地とその周辺を消し飛ばすという戦果を挙げた。

例えば、南極事件で猛威を振るったグランゾンのグラビトロンカノンは、SRXチーム以外のゲシュペンストを一瞬で殲滅し、基地を崩壊させた。

広範囲に強力な攻撃をぶちかまし、範囲内に居た敵を殲滅する。これがMAPW。別名、マップ兵器と呼ばれる物だ。

『終末の光を広範囲に、かつ敵のみに狙いを絞って攻撃する……。思ったよりも制御が難しいですね。浄化の槍で一掃した方が良かったのでは?』

 

「地球破壊する気!?そうじゃないにしろ、この辺り一帯消し飛ぶよ!?この宇宙には星を割って記録を競う競技なんてないんだからダメに決まってるでしょ!!」

 

『小さな星です。1発で消してしまえば良いでしょう』

 

「そんな事をするのは最強の一族だけで充分です!!早くその槍仕舞いなさい!!」

 

中々過激なことを考えるな。この女神……。いや、元からか。

お風呂の水が浴槽いっぱいになったら抜くような事は、他にプランが無いのならば仕方ないが、先程の惑星破壊はただの脳筋発言だ。流石に冗談なのだろうが……。

 

とはいえ、コレでエアロゲイターは殲滅した。残っているのは大打撃を受けた、ハガネ隊とDC部隊だ。

 

この戦いは、ハガネ隊とDCの戦いだ。ユウとカリ・ユガが出撃したのは、あくまでもエアロゲイター討伐が目的だったから。一言で言えば部外者という事だ。

ハガネ隊とDCに鉢合わせしたのも、エアロゲイターの出撃ポイントがそこだったからだ。

長居は無用。そう思い、魔法陣を敷いた……その直後だ。

 

「危ない、ラトゥーニ!!」

 

青い戦闘機が重症を負っている青のゲシュペンストのもとへ急いで向かう。

カリ・ユガは何事かと周囲を見渡した。

 

「撃ち漏らし……じゃなくて伏兵!?嘘でしょ!?」

 

そうこうしている間にも、緑の兵士のような機体。正式名、〝ゼカリア〟は盾と剣を構えてゲシュペンストのもとへ向かう。

ラトゥーニは抵抗としてスラッシュリッパーを放つが、ゼカリアは持っている剣でカッターブーメランを切り落とす。

ジャーダとガーネットもミサイルをこれでもかと撃つのだが、今度は盾によって阻まれてしまった。

「くっ……!!」

 

「ラトゥーニ!逃げろぉ!!」

 

ゼカリアは剣を大きく振りかぶる。

ステークが装備されていた片手は壊れ、スラッシュリッパーも無くなった。メガビームライフルも、壊れた片手と共にどこかへ飛んでしまった。

 

ここからでは、味方との距離も遠い。比較的無事なヒュッケバインやビルトラプターが近づいてきているが、間に合わないだろう。

 

もう、打つ手は無い。そう思ったラトゥーニは、諦めたように目を閉じる。それと同じタイミングで、ゼカリアは剣を振り下ろす――

 

 

 

 

「ブレイクフィールド、最大出力!」

 

――直前に、薄紫のガーリオンがフィールドを纏い、突撃する。

あまりにも突然の不意打ち。攻撃行動を終える直前での側面から来る突進攻撃に、緑の兵士は反応しきれずに倒れ込む。

 

「何故……?」

 

「勘違いするな。お前のような子供を見捨てたとなれば、俺の妻と娘を殺した連邦と同じになってしまうのでな」

 

チラリとラトゥーニが乗るゲシュペンストと、空中で構えているカリ・ユガを見た後、テンペストは語った。

 

今から16年前に、とあるテロ事件があった。

宇宙に浮かぶスペースコロニーの1つ、ホープ。〝希望〟という名称の縁起のいい名前のコロニーが、絶望の底に叩き落とされた事件だ。

 

反地球至上主義者のテロリストが、〝ジガンスクード〟と呼ばれる機動兵器を奪い、暴れ回ったのだ。

コロニー全てが人質。中の状況も分からない。

その時の連邦軍の対処方法は、雑にも程があった。なんとジガンスクードごとコロニーを破壊するという暴挙に出たのだ。

迅速な対応……と呼べば聞こえがいいが、結局の所、当時の連邦軍は自らの保身の為にコロニーを1つ、なんの躊躇いもなく破壊したにすぎない。

 

勿論、進言はした。人質や民間人の様子所か、中の様子すら分からない状況下での安易な行動は更なる被害を産むと。

それでも連邦軍は強行した……というより、テンペストが進言する前に、既に攻撃準備を終えていたのだ。

 

その結果、ホープは跡形もなく破壊され、大勢の死者を出した。

現在は〝ホープ事件〟と呼ばれているテロ事件の被害者の中には、まだ小さかった娘と、愛する妻の名前があった……。

 

「俺の妻と娘は連邦軍に殺されたのだ!!連邦の自分勝手な都合でな!」

 

確かにきっかけはテロリストだろう。だが、コロニーを破壊したのは連邦軍だ。

もし、テンペストの進言通りに慎重に動いていれば、助かる命があったかもしれない。妻と娘が死ななかったのかもしれない。

心のこもっていない、形式だけの謝罪になんの意味があるのだろうか。その上、〝上級軍人が葬儀に出れば士気に影響する〟とかいう訳の分からないことを言われ、葬儀に参加する事も許されなかった。

遺族と心の痛みを伝える事も、分かち合うことも許されず、連邦軍の強硬手段の正当化をただただ泣き寝入りする事しかできなかった。

……許せるわけが無い!

 

緑の兵士にミサイルを放ち、アサルトブレードで切りつける。

気持ちを……憎悪の込めた一撃は、ゼカリアの盾を弾き飛ばす。

 

ゼカリアが腰からビームライフルを取り出し、発射するが、フィールドを展開したガーリオンに避けられてしまった。

 

「貴様のような子どもを見殺しにしてしまえば、俺は連邦軍と同じだ!妻と娘を殺した奴らなんかと同類になってたまるか!!」

 

「ホープ事件……教導隊……まさか……!!」

 

そんなテンペストの憎悪による猛攻も、ここで終わる。

ゼカリアのレーザーブレードで、ガーリオンのアサルトブレードを弾き飛ばされる。

それならば。と、ミサイルを放つが、今度はビームライフルによってミサイルごと発射口を攻撃されてしまう。

 

「ぐおっ!?」

 

発射口を潰され、機体が大破してしまった。

なんとか動けるが、リオン系特有の機動性は潰されたも同然だ。

ラトゥーニを守ろうと、懸命に戦闘機で攻撃を仕掛けるジャーダとガーネットの攻撃をものともせず、ゼカリアはバルカンで対応する。

 

「まだだ!俺は連邦軍とは違う!こんな所で、終わってたまるか!」

 

大破したガーリオンに残っている武装、マシンキャノンで対応する。が、ゼカリアにそんな物など通用するはずがない。

ビームライフルを構え、発射口にエネルギーが充填される。

 

「させるか!アンダーキャノン、ファイア!!」

 

「無事か、ラトゥーニ!!」

 

ゼカリアのビームライフルが発射される直前、リュウセイのラプターとイルムのヒュッケバインが辿り着いた。

ビルトラプターの飛行形態。その先端にある高出力のビームキャノンは、ゼカリアのビームライフルを破壊する。

 

「うちのお姫様を守ってくれたんだよな。礼を言っとくぜ。DCの指揮官さんよ!」

 

「貴様ら連邦の礼を聞きたくて守った訳では無い!」

 

ビームライフルを破壊されたゼカリアは、バルカンを撃ちながらレーザーブレードを構えて突撃する。

 

流石はエアロゲイターの新型といったところだろうか。バグスと比べると耐久力が段違いだ。

 

「切り裂け!サークルザンバー!」

 

「イングラム教官!」

 

イングラムのビルトシュバインの右腕に搭載されてあるサークル状のビームサーベルが、ゼカリアの右腕を切り裂いた。

 

「ビームカノン!シュート!!」

 

「行きなさい、TーLINKリッパー!」

 

ライのシュッツバルトのビームカノンがゼカリアの腹に直撃し、アヤのゲシュペンストが放つカッターが装甲を削いでいく。

 

「教官!みんな!」

 

「待たせてすまん。エアロゲイターの新型……一気に片付けるぞ!」

 

「「「「了解!!」」」」

 

ここから先は、あっという間だ。

レーザーブレードを構えたゼカリアに、ヒュッケバインのリープスラッシャーが直撃する。

ブレードが弾き飛ばされたせいか、バルカンで迎撃するが、人型に変形したラプターのハイパービームライフルによって頭部を破壊。

ライとアヤの連携で翻弄し、最後はビルトシュバインのサークルザンバーがゼカリアの胴体を切断した、その時だ。

 

「後方から、熱源反応!」

 

「なんだと!?」

 

緑の兵士と黄色の肥満体は2体1組だ。

土から出てきたハバククは、身体を地面に着けて肩のキャノンをチャージする。

 

『「〝終末の光・収!!〟」』

 

ビームキャノンが発射される直前、天からの赤い光がハバククを貫いた。

胴体を大きく貫かれたハバククは機能を停止し、糸が切れた人形のように倒れた後に爆散する。

 

その様子を見届けたあと、辺りを確認してユウはホッと息を吐き、カリ・ユガは軽く微笑んだ。

 

ハガネ隊、DC、そしてカリ・ユガによるエアロゲイター討滅作戦は、現時点をもって終了したのだった。




このSSを書くに至った経緯をザックリと行きます。

SS執筆用作業用BGMにスパロボBGMを漁る→完璧親父のボイス集をdispairと一緒に聞く→たまたま目に入ったスパロボOGDPのプレイ動画を見る→ヴォルクルス下半身と饕餮王可愛いやん→DP全話見てデュラクシールとエウリード、ゲスト及びゴライクンルにハマる→ガンエデン及びα勢にハマる→ユーゼスとアダマトロンに行き着く→久しぶりにユガの終焉を聞く→カリ・ユガに救いは無いんですか!?せや、SS書こう!といった経緯です。
多分キナハとユーゼスの裏返るほどの断末魔がそこそこの割合を占めてると思いますハイ。

たくさんのお気に入りと高評価、誤字報告ほんまありがとうございます。私の心の承認欲求モンスターもウハウハ気分です。
誤字脱字も多く、見切り発車の行き当たりばったりの結構拙いSSではありますが、これからもよろしくお願いします。
カリ・ユガたんは可愛い!
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