ユウ「インスペクターって呼んでいい?」
メキボス「コードネームってやつか。情報を完全に把握してるって訳じゃあねえようだな。ヨシ!」
ユウ「それとも、ゾヴォークとかヴォルガとか……」
メキボス「前言撤回。コイツ知り尽くしてるわ。コイツ滅さなきゃダメだわ」
ユウ「なんかいきなり攻撃してきたんですけど!?」
難産……(´◉ᾥ◉`)
『……!!』
グレイターキンから放たれたフォトンビームを合図に、インスペクター四天王が攻撃を仕掛けてきた。
「そうら!もう1発喰らいな!」
「あたいも続くよ!フォトンビーム!!」
「メガスマッシャーも受けるがいい!!」
「……!!」
浄化の槍を前方に展開。回転する事により、グレイターキンのフォトンビームのエネルギーを四散させることで何とか防いだ。ちなみに輸送機の方はその間に下に落ちたコスモリオンを回収するために離脱したようだ。
突然の攻撃に対応出来た事にホッとする暇もなく、他のメンバーも立て続けにフォトンビームを放ってくる。ヴィカジに至っては他よりも威力が高い。
『終末の光・収!!』
4匹の白蛇の口から発射される赤いビームが合体。1つの巨大なエネルギー波となった。
「なんだと!?」
「あの白蛇のビームはあたいらの集結フォトンビームを相殺するってのかい!?」
「……!!」
グレイターキンとシルベルヴィントとドルーキンのフォトンビーム。それとガルガウのメガスマッシャーを収束させ、1つのビーム砲にした威力を重視した一撃だ。
4機分の収束ビームの威力は〝ディカステス〟のメガフラッシャーに匹敵する。
堅牢な宇宙要塞を簡単に破壊、貫通し、遥か彼方まで飛ばせる射程と威力を誇る。そのビームが相殺されたのだから、驚くなという方がおかしいだろう。見た目人間のカリ・ユガにやられてみれば尚のことだ。
『ユウ。消耗が激しすぎます。ここは離脱するべきです』
そんなカリ・ユガの方はというと、この場から離脱する事を推奨していた。
この場に赴いて戦った理由はあくまでも輸送機の防衛だ。その原因であるエアロゲイターの無人機は全て倒された。一掃された原因がグレイターキンのサンダークラッシュというのは少々複雑ではあるが。
その後現れた4体の機動兵器。ユウは〝インスペクター四天王〟と言っていた。
南極事件でグランゾンが攻撃した異星人とは同じ種族らしい。人口こそ少ないものの、他の惑星の科学力のいい所を吸収していった事で宇宙でも上位に位置するほどに科学力があるという。その上でパイロットの方も質が高いというのだ。
無論、普段のカリ・ユガならばインスペクター四天王相手に遅れは取らないが、今は消耗に消耗を重ねている状態だ。正直、厳しいと言わざるを得ない。
「そうしたいんだけど……」
「そうら!真っ二つにしてやるぜ!!」
煙の中から颯爽と飛び出てきたのはグレイターキンだ。引き抜いた剣はフォトンを纏い、高速振動する事によって切れ味を上げている。高周波ソードと呼称されている物だ。
『くっ……!!』
グレイターキンが振り下ろした高周波ソードを、カリ・ユガは剣で受け止める。
グランゾンのグランワームソードすらも防げるという、カリ・ユガの神力で生み出した神器とも言うべき代物。当然浄化の槍より数ランク下だが、強度は折り紙付きだ。……普段ならば。
そんな頼りになるカリ・ユガのサブウェポン。2振りの剣はネオ・グランゾンとの戦いのせいで切れ味が落ちている。否、それよりも酷い。剣にヒビが入っている状態だ。
「そんなボロい剣で防げるもんかよ!!」
「……!!」
神器とはいえ、既にボロボロの剣だ。斬れ味も悪くなっており、耐久性も酷く脆い状態。反対にグレイターキンの高周波ソードは万全の状態であり、宇宙で最新鋭の技術を取り込んでいる機体相手には少々分が悪かった。
カリ・ユガの手からクルクルと弾き飛ばされた剣は、横から飛んできたドルーキンのハンマーによって粉砕されてしまった。
ならば。と、残っていたもう1振りの剣で対抗するものの、突如として暴風の渦がカリ・ユガを包み込んだ。
「そうら!バラバラにしてやるよ!!」
暴風の正体は、シルベルヴィントの胸部装甲に搭載されている砲台から発射された磁気嵐。その中を突っ切るその姿は正に流星だ。
スピードは流石にサイバスターには劣るものの、機動力特化の超スピードでの突撃を対処するのは相当難しい。大した機動力が無いカリ・ユガならば尚更である。
何とか避けようと身体を動かそうとする。大した効果は無いだろうが、直撃だけは避けなければならない。
「はっ!!遅いんだよデカ女ァ!!」
カリ・ユガの機動性は、シルベルヴィントから見れば愚鈍と言わざるを得ない。ましてやこの磁気嵐の中だ。まともな動きなど取れる筈がない。
「ボラ・ボール……!!」
「はっ!!今更バリアを張った所で!!」
黒リヴァルナが使用出来る武装、ボラ・ボール。本来ならば背面に黒いエネルギーボールを生み出して相手にぶん投げる技だ。
命中した機体はまるで重力に押しつぶされるようにへしゃげてしまう事から、重力弾か何かを投げる技なのだろう。グラビトロンカノンが近いだろうか。
そして、OG世界には重力を利用したバリアが作られている。ゲームでは全属性ダメージの一定以下を無効にするバリアだ。アーマリオンに搭載されているGウォール、ジガンスクードに搭載されているGテリトリー等が該当する。
ならば、ボラ・ボールの重力を利用して重力バリア擬きを作ることも理論上は可能な筈だ。
「しゃらくせぇんだよ!!」
流石にぶっつけ本番は無茶があったのか、シルベルヴィントは即席の重力バリアをあっさりと抜けてきた。
僅か数秒しか時間を稼げなかった。似たような状況を例えるならば、トランザムガガがトレミーのGNフィールドをあっさりと抜けたような感じだろうか。
とはいえ、剣での迎撃体制は取れた。避けられない以上、選択肢は迎撃の1つのみ。
白蛇達には速射性のあるビームを放って貰っているが、牽制にもなりはしない。弾幕ゲー宜しく弾幕の隙間から隙間へと移動して尚スピードが落ちていない。当たりそうになったものは両腕の高周波ソードで弾いており、全くダメージがない状態だ。
赤いビームの弾幕をくぐり抜け、シルベルヴィントはくるりと1回転。最大パワーの高周波ソードでカリ・ユガに斬り掛かる。
負けじとカリ・ユガも氷のフレイルを作成し、もう1振りの剣を振りかぶって対応する。
超スピードで突進したシルベルヴィントにカリ・ユガに斬りかかった。対応出来ずとも、スピード自体は目で追えるもの。ならばタイミングを合わせるのは容易だった。
とはいえ、スピードが乗って威力が増した一撃とただ単に振りかぶった一撃では威力が違う。速さ=重さ、威力というようにスピードと重心を乗せた一撃は絶大な威力が約束されている。
カリ・ユガが迎撃に使用した1振りの剣と肩の鎧を粉砕に成功。カリ・ユガの肩を露出させることに成功したシルベルヴィントは一時離脱を選択する。
「んな!?」
突如、シルベルヴィントのコクピットがガタン!と大きく揺れた。
何事かと思い、機体の状態を確認する。
「凍ってる……だと!?あのハンマーか!!」
ジャラジャラと金属音を立てた鎖がカリ・ユガの手元の筒に戻っていく。
シュクラ・メイス。青リヴァルナが使用する氷のフレイルで、当てた相手を移動力を奪う効果を持つ。凍らせる事で動きを鈍くするということだろうか。脚部を凍らせた事でスピードが落ちたようだ。
ちなみに運動性ダウンは黄リヴァルナのソマ・アローが担当している。
「アディ・ソーサー!!」
『はぁっ!!』
もう片方の手で炎の円盤刃を生成。そのままスピードが落ちているシルベルヴィントに投げつける。
「……!!」
「メガスマッシャー!!消し飛ばしてくれるわ!!」
円盤刃がシルベルヴィントの凍った脚を切断しようとした直後、ドルーキンのハンマーが円盤刃を粉砕。盾になるように前に出たガルガウのメガスマッシャーがカリ・ユガに向かって降り注いでいく。
『終末の光・収!!』
「ドライバーキャノンをくらいな!」
「……!!」
「ソマ・アロー!シュクラ・メイス!」
ガルガウの巨大なビーム砲は蛇達が出すビームで相殺し、グレイターキンのドライバーキャノンはボウガンから放たれる矢で撃ち落とし、ドルーキンのハンマーは氷のフレイルで弾き返す。
「ちぃっ……!!コイツ、本当に手負いだってのかい!?しぶといったらありゃしないよ!!」
「うちの女神様は耐久力に定評があるからね……!ラヴィ・ライト……そこ!!」
カリ・ユガの翼が白く光り、不可視のエネルギーボールが上空へと放たれる。本来は白リヴァルナが放つ技だ。
聖なる不可視のエネルギーは、ターゲットに音もなく凄まじいスピードで接近。追尾して眩い光と共に爆発する。それがラヴィ・ライトだ。ラムダ・ドライバを利用したベリアルの矢が近いだろうか。
ラヴィ・ライトが見えるのはリヴァルナとカリ・ユガ。及びユウのみだ。素早く動き回っているシルベルヴィントを追尾している。
「エネルギーフルパワー……!!コレでくたばりやがれ!サンダークラッシュ!!」
大気圏内ギリギリにいたグレイターキンを中心に、この戦闘領域を暗雲が包み込んだ。
グレイターキンの左肩にあるブレードのような突起物はプラズマを発生させることが出来る。集めたプラズマを広範囲に、かつ高出力で放出する事で大量の敵を倒す事が可能だ。その時の副産物として雷雲も作れるようである。
グレイターキンが広範囲に放ったプラズマ。それは最初にシルベルヴィントの近くにあった不可視の光弾を貫いた。
「まだだ!続けて喰らいな!!」
グレイターキンは発生したプラズマ……最早雷と言っていい程のエネルギーの渦をまるでムチのように自在に扱っている。
カリ・ユガはサンダークラッシュを避けようと息を切らしながらも必死に動いている。
迫り来る雷をボラ・ボールで防ぎ、白蛇達はグレイターキンを撃ち落とそうと口からマシンガンの如くビームを連射。
それでも、グレイターキンには届かない。グレイターキンが操る雷で赤いビームは貫かれ、粒子となって四散していく。
『……っ!!』
グレイターキンの放ったプラズマが、カリ・ユガを取り囲むように集まっていく。
確実に逃げ場を失わせ、広範囲に放出したプラズマを1点集中させて威力をあげる、グレイターキンの必殺技とも言える存在だ。
そこにダメ押しとばかりに、シルベルヴィントの磁気嵐がカリ・ユガを覆い尽くした。確実に直撃コースだ。
「コレでトドメだ!!」
『……ええ。コレで終わらせます……!!』
息を切らしながらも不敵に笑みを浮かべているカリ・ユガに、インスペクター四天王は一瞬、戸惑いを感じた。
こちらと出会う前から既に消耗している状態だった。鎧はサンダークラッシュで受けたであろう焦げている部分もあったが、それ以前に所々にヒビが入っていた。剣も同様だ。機体で例えるならば中破状態と言ったところだろうか。もしかしたら大破かもしれない。
そんな状態で、4機の収束フォトンビームを相殺したのには驚いたものだ。見た所、グレイターキンとシルベルヴィントを同時に相手取って互角のようだ。
何故、これ程不利な状況で笑みを浮かべているのか。インスペクター四天王はそれが不気味に思えた。
そんな時だ。シカログの視界が赤く染まり、思わず上を見上げていく。
「……!?」
「メキボス!ヴィガジ!上だ!」
シカログの意図を読み取ったアギーハが叫ぶ。
「なんだ?あの膨大なエネルギーは……?」
「まずい!!全員、回避運動を取れ!!」
インスペクター四天王全員が上を見上げると、赤い水のような球体が嵐でも吹いた時の波のように激しく動いているのを確認した。
アレはエアロゲイターを撃破する時に見た、ビームの雨を降らせるものだ。
ちなみにこの領域にはカリ・ユガ以外全て敵なため、味方識別をしなくていい無差別な物となっている。当然、自滅などというアホな事はしていない。
磁気嵐と雷による攻撃を耐えながら、ユウは叫ぶ。
「死なば……諸共ォ……!!終末の光・嵐!!」
この領域に、カリ・ユガによる裁きの雨が降り注いだ。
カリ・ユガ「撤退しましょう!」
ユウ「手練4人を相手にこの調子じゃ勝てる気しないし、消耗しきってるカリ・ユガのスピードじゃ直ぐに追いつかれる……どうしよ?詰んだ?」←見栄えと体制、ネオ・グランゾンを思い浮かべてるせいでリヴァルナによる物量作戦が頭から抜けてる。割合にして2、3、5。
今更ですが、このSSでのカリ・ユガ&ユウの専用BGMはユガの終焉(〆無しver.)をイメージしてます。覚醒したら〆ありver.になる感じで。
ロストチルドレンみたいな扱いになるんかな?なんで2通りあるんねやろ?
リヴァルナの武装説明は自分のこじつけと見た感じの感想をそのままぶち込んでる感じです。特に黒と白。
ボラ・ボールの演出は描写的に重力で押しつぶすような感じに見えたから重力弾なんかな?いっぱい発射してグラビトロンカノン擬き撃てそう。黒リヴァルナズ集合させてボラボール大量生産とかやばそう。
つまりカリ・ユガは鍛錬積めばネオグランゾンになれる……!!(こじつけ)