ウスティエディティンドゥティウクィムグエブイティアエムドゥムグイディヌディエルルティアンスンティティウムグスエムドゥプイスティウムグスウティティエスイトゥンイムンバアイバイオルドゥバディウティンウティ……(偽りの黒羊の反作用)
いつもありがとうございます。アクセス数やお気に入り、高評価など励みになります。
SS書く時は主人公の軸になる所はある程度形になってから書いた方が、このSSのように行き当たりばったりになりづらくなるゾ☆
……まだ後付けこじつけで頑張れる……(´・ω・`).;:…(´・ω...:.;::..(´・;::: .:.;: サラサラ..
「あ゛あああああああぁぁぁっ!!」
女神が懐いている巫女を相手に、リリーは容赦なくアイアンクローを叩き込んだ。
すぐ傍で女神がその光景を見ていると言うのに、まるで気にしている様子はない。
リリーにとって、ユウは敵側に情報をバラすような愚か者にしか見えない。例え見てくれが子どもだとしても、女神に仕える巫女だとしても、戦場に立つ以上年齢や立場、性別などは微塵も関係ないのだから。
『……!!』
反対に、カリ・ユガにとっても、リリーのやっている事は度し難い。
カリ・ユガに己が辿る末路を教えてくれた恩人であり、自身の惑星で長い時を過ごした仲なのだ。
無論、寿命無限の神にとって些細な時間である事には違いない。
カリ・ユガは何度も宇宙の完全消滅を防ぎ、輪廻転生をさせてきた女神だ。生きている年月は〝宇宙の寿命×新たなユガを生み出した回数+今日まで生きてきた月日〟といったところだろうか。生きてきた年月という意味でもスケールがデカい。
そんな途方もない時間をたった独りで過ごしてきた。一応子機であるリヴァルナがいるものの、所詮は自分の身体の一部。だからなんだという話である。
ーーーユウには、私だけがいればいい。
相手は土足で此方の拠点に上がり込み、大事な巫女の頭を掴んでいる愚か者にしか見えない。
トロイエ隊……とユウは言っていた。DCの同盟相手であるコロニー統合軍の兵士だと。
ならば、相手はDCだ。何も遠慮することはない無いはずだ。目の前の女のユガを終わらせてもなんの問題も無いはずだ。笑顔のまま何か怒ったように何かを言っているが、どうせ大したことでもないのだろう。
なのに、何故ユウは抵抗しない?
まだ別次空間転移に耐え切れる肉体では無いが、ユウは武器さえあれば……それこそ、その辺に落ちている枝切れ1本拾いさえすれば、簡単に振り解ける。
それ以前にカリ・ユガの惑星にて、リヴァルナ相手に1対1の勝負にギリギリとはいえ勝利したのだから、ただの人間に遅れを取ることは無い。流石に虹色リヴァルナには勝てなかったが、いずれは勝てるようになるだろう。
いや、そもそもの話、コスモリオンとやらを視認した時点で……あの女が降りた時点で攻撃すれば何も問題はなかったはずだ。それをしなかったのは、なにか理由があったのだろうか?
そう思うと、迂闊に攻撃はできなかった。
『……ユウ。貴女の頭を掴んでいるあの不届き者は誰なのですか?』
とはいえ、それで怒りが収まる訳が無い。リリーに対し、不本意ながら興味を持ってユウに話しかける。その声はどことなくドスが聞いているようでトーンが低い。以前にアードラーについて質問した時以上のようだ。
ユウが反撃という手段を取らない以上、何かしら理由はある筈。それは分からないが、もしもの時は此方が反撃して守ればいい。
パワーダウンしているとはいえ、人間相手に遅れを取る事は決してない。相手はただの生身の人間だ。白蛇達を召喚してビームを放ってもいいし、リヴァルナの武器を顕現させて放ってもいい。
……なんなら浄化の槍でオーバーキルというのもアリだ。
いつでも迎撃できるように身構えていたが、どうやら手を離してくれたようだ。
ユウは頭を抑えながらよろよろと立ち上がった。
「が…!あああぁぁぁぁぁーっ!」
『ユウ!?』
駆けつけたカリ・ユガがユウに触れた瞬間、ユウの身体が一瞬だけ光に包まれ、突如として奇声を上げた。
時折「情報量!情報量!」というよく分からない声を上げた後、頭を抑えて苦しそうに蹲る。
『ユウ!しっかりしてください!』
カリ・ユガが必死に呼びかけ、身体を揺するものの、状態は良くならない。寧ろ悪化しているようだ。
「…………カリ……ユ……ガ……」
その言葉を最後に、ユウは意識を手放した。
ーーーーーーーーー
「……拠点の天井だ」
どうやら意識を失ってから長い時間が経ったらしい。
外を見ると先程まで明るかった空が、今では暗くなっている。どうやら夜のようだ。
インスペクターとの戦いの時、口で言うんじゃなくて念話を使うべきだった……と、反省する。
どうやらエアロゲイターから守った輸送機に乗っていた人間が、リリーと数名のトロイエ隊だったようだ。
今思えば、インスペクターが本気になるのは当然だった。内部情報を詳しく知っている敵など、何としても滅ぼしたい相手だ。無理もない。
十中八九、カリ・ユガに口で教えた敵の情報が聞こえていたのだろう。それに加え、律儀にメキボスの質問に答えていたのだから尚更だ。
インスペクター相手に切る手札を間違えた上、相手を本気にさせてしまった。
もし最後の足掻き同然に放った〝終末の光・嵐〟を凌いでいれば撤退しているのは間違いない。もし、ボスであるウェンドロに伝わったらヤバいのは間違いない。
カリ・ユガに対する警戒度が上がるだけならばいいが、地球に対する警戒度まで上げていれば目も当てられない。
インスペクターは地球人を露骨に見下していながらも、その脅威度だけは認めている連中だ。少なくとも、四天王の機体とウェンドロの機体は強化されていると見て間違いないだろう。
「少なくとも、インスペクター事件まではこの世界に留まらなきゃだよね……」
元々、この世界に来たのは事故で迷い込んだような物だ。
本来の目的地とは別の地球……このOGの世界へと転移してしまい、今に至る。
勿論、今すぐにでも転移したかったが、ユウがやらかした事でインスペクター関連の出来事の難易度が上がった可能性が浮上してしまった。こうなった以上、流石にインスペクター問題が終結するまではここにいる必要がある。
無論、これは必須事項ではない。しかし、コレは自分で蒔いてしまった種だ。自分で刈りとる必要がある。
それ以前にそういった個人的な問題抜きで、次元転移が出来ない理由はもう1つ存在する。
これには、カリ・ユガが住まう宇宙の外……UX世界で明かされた〝外なる宇宙〟の仕様が大きな要因だ。
先ず、UX世界は〝全ての可能性が集う宇宙〟である。
そして可能性とは無限に存在し、選択肢次第ではどんな未来にも変えられる。
例えば、とある男子学生がとある女子学生に好意を抱いているとしよう。勿論、恋愛的な意味でだ。
日に日に彼女を見ると胸の動悸が治まらなかったり、顔が赤くなったり、兎に角女子学生を意識している状態だ。
この時点での男子学生には「告白する」か、「諦める」の2通りの選択肢が提示されている。
諦めたらそこで終わりだが、告白を選んだ場合は更に選択肢が増える事となる。
告白する場所。日程。呼び出す工程。天気。互いの機嫌など、数えるのもめんどくさいような様々な要因が絡んでくるのだ。
その過程を経て勇気を出して告白した後も、女子学生の返事の結果という可能性が待っている。
もしかしたらOKを出してくれるかもしれないし、NGを出すかもしれないし、保留になるかもしれない。「これからも友達でいようね」って感じのNGを出すかもしれないし、「生理的に無理!」というNGかもしれない。そもそも、その女子学生はイジメ目的や罰ゲームで告白を受けたのかもしれない。
ざっと挙げただけでもコレだけの可能性があるのだ。他にも沢山の可能性があるだろう。
それらの〝可能性という名の水の1滴をUX世界の器に注ぐ〟事で、器の中に入る水の量が増える。つまり、少しの寿命が減るという事である。
仮に〝告白を受け入れてくれたのが正史〟の時、正史通りに歴史が流れた場合が1滴の水ならば、〝告白が失敗したif〟が発生した場合はそれ以上の水が器に注がれる。この現象が続く事で器が満タンになっていくまでが、UX世界における宇宙の寿命が迎える過程である。
勿論、器というのは限界が存在する。
誰しもお風呂のお湯を入れた後、入れているのをすっかり忘れて作業に没頭した事はあるだろう。そして長い時間が経ち、何らかの要因でお風呂のお湯を入れているのを思い出した時、めちゃくちゃお湯が溢れていた……という事が1度くらいはあるはずだ。
こうした事がUX世界でおきてしまうと、可能性の水は器から零れ続け、やがて内側からの圧に耐えられずに破裂してしまう。要するに、〝許容量を越えた水瓶は崩壊する〟のである。
器が壊れてしまえば可能性という水が全て零れ落ちて宇宙の再世が出来なくなり、〝外なる宇宙〟に蔓延る〝無〟に飲み込まれる。即ち、消滅するという事だ。
そうなる前に溢れそうになった器の水を全て取り出して中身を空にした後、メンテナンスをする事で器を正常にする存在。それがカリ・ユガだ。
そして、別の世界から別の世界……例えば、UX世界からV世界へと次元転移するには〝外なる宇宙〟を経由する必要がある。即ち、カリ・ユガが言う〝無〟という消滅因子が大量に溢れている危険地帯を通る必要があるという事だ。
破壊と輪廻の神であるカリ・ユガならば余裕で耐え切れるが、巫女とはいえ人間であるユウには耐えられない。
ならばカリ・ユガが全力で守ればいいが、そうなってしまうとユウを守るのに手一杯で他の事に手を回せない。それほど無の力というのは恐ろしい。
その結果座標特定が困難となってしまい、転移先がランダムになってしまう。
ちなみにコレに気づいたのは、南極事件に巻き込まれた後である。
この状態で次元転移をやろうものなら、再び座標をミスって別の世界に出てきてしまう可能性が高い。もしかしたら〝外なる宇宙〟のド真ん中に転移してしまうかもしれない。
そうなってしまえばカリ・ユガは兎も角、ユウが消滅してしまう。コレでは迂闊に次元転移など出来る筈がない。
もしかしたらそれが当てはまるのはUX世界を経由する時だけかもしれないが、前述の通り可能性というのは無数に存在する。
もしかしたらOG世界には〝外なる宇宙〟が無いかもしれない。あったとして、消滅因子がUX世界よりも少ないかもしれないし、逆に多いかもしれない。総合してみると、何も分からない。故に万全を期す必要がある。
(正常な次元転移を可能にする方法は、カリ・ユガの力を身体に馴染ませること……)
この世界に来る前のカリ・ユガとユウは融合に成功しただけであって、馴染ませた訳では無い。
今は自転車の補助輪に頼っているようなものだ。若しくはカリ・ユガが運転する自動車の助手席に乗っているようなものだろうか。
どちらにせよ、自転車ならば補助輪を外しても乗れるようにならなければならないし、自動車ならば自分で運転できるようにならなければならない。
以前カリ・ユガから聞いたが、予定よりも早く馴染み始めているらしい。ネオ・グランゾンとの戦いがいい起爆剤になったとの事だ。流石に2度も3度も死にかけるような目には会いたくないが……。インスペクター四天王戦含め、正直言って生き残れたのは運が良かったとしか言いようがない。
『ユウ!目を覚ましたのですね……!!』
とりあえず身体を解すために少し背伸びをしようと腕を伸ばしたその時、突如としてカリ・ユガがダイブしてくるように抱きついてきた。
「あ゛ぁ゛っ!?ちょっ!?カリ・ユガ!!痛い!!」
長身のカリ・ユガが小柄なユウを思いっきり抱きしめているせいでユウが苦しそうだ。
抱きしめるのに8本の腕全てを使ってガッチリとホールドしているあたり、カリ・ユガのガチさが伺える。
その様子を例えるならば、昏睡状態の母親が目を覚ました時に喜ぶ娘のようなものだが、抱きしめられている本人からすればたまったものでは無い。骨がミシミシ言ってる気がする。最早格闘選手の拘束技だ。痛い。
ユウの鬼気迫るような声にハッとしたカリ・ユガは慌てて腕を離し、ユウを寝床に座らせる。
『無事で良かったです……。所で、あの時何故苦しみ始めた上に気絶までしたのですか……?大丈夫でしたか……?』
『大した事じゃない。よくわからないけど、リリー・ユンカースが歩んだ24年間が頭の中に叩き込まれただけ』
『いやそれ、逆に大丈夫なのですか……?どう考えても大した事ですよね、ソレ……』
カリ・ユガの不安そうな質問に対し、ユウは何事も無かったのように答えた。ちなみに念話である。
こうすれば相手が超能力者や高次元生命体でない限りは安心だ。漏れることはそうそう無いだろう。……口で話すのが日常になっているため、咄嗟にできると言われると分からないのだが……。
口を使わないと話している感じがしないし、何より念話だけだと普通の人との話し方を忘れてしまいそうな不安があったが、戦闘中はそんな事を言っていられなくなった。
口で喋るとカリ・ユガの口と連動する仕様上、インスペクター四天王の時の二の舞になりかねないし、仮に作戦を味方に伝えたらそれが筒抜けになってしまう恐れがある。……まぁ、今のところ味方は居ないのだが。
『……ユウ。あの女が貴女に話があるようです。どうしますか?』
不機嫌そうに頬をふくらませたカリ・ユガが言った。
丁度こっちもリリーに用事があった所だ。流石に1部屋分の狭い大きさな為、きちんとした対応が出来ないのが痛手だが……。
とりあえず、食事に使うテーブルと椅子があったはず。先ずはそれを用意しよう。
「ところで、なんで俺は抱き抱えられてるんだ……?」
『……私が用意しますので、ユウは私の胸で休んでおいてください』
ある程度方向性は決まってきたけど、なんか書いてて訳わかんなくなってきた……UX世界はよー分からんぴ(´・ω・`)ついでに外なる宇宙もよく分からんからほぼこじつけと独自解釈で成り立っています。ご了承ください。
この例えで合ってんのかね?ズレてる気がしてならないんだけど……。間違ってたら新人祖をディカステスしてサクリファイするのでユルシテ……ユルシテ……。
世界A‖次元の壁‖【外なる宇宙(消滅因子沢山)】‖次元の壁‖世界B
このSSではVの場合の次元転移はあくまでも〝V世界の並行世界〟なので外なる宇宙を経由する必要は無い。
Zの場合は〝外なる宇宙ごと強引に引っ張り出して無理やり適合させている〟という解釈で行きます。あくまでもこのSS中でのこじつけ含めた解釈ですのでご了承ください。
カリ・ユガ「人間の枠組みにいるユウでは〝無〟に耐えきれないので、次元転移する時は私が守る必要があります。しかし、そうなると私が守る事に手一杯で他の事に手を回せず、その結果座標をミスってしまう可能性があります。だから、私の力を馴染ませる必要があったんですね」という後付け設定。身も蓋もない事を言ってしまえば、レベリング作業が必要という事です。