破壊と輪廻の巫女   作:シュオウ・麗翅

37 / 76
???「我こそがアルファであり、オメガである。我こそが始まりであり、終わりである。我こそがアダムであり、メタトロンである」

時系列的にはリュウセイ編25話に当たります。

脳内でアニメーションが流れる場合があるんだけど肝心の文章が思い浮かばずに結局詰まるっていうね……(´・ω・`)
カメラ回すイメージってなんやねん……。

サクサク進めたいなぁ……(´・ω・`)


コスモリヴァルナ

コロニー統合軍参謀が突如開催した、〝新兵でも直ぐに理解できる、Ver.3・情報講座F〟が終わった。

 

頭がパンクする程の詰め込み作業。教習所の座学1日コースがとても優しく思える程のスパルタに、ユウはぐったりと項垂れていた。

それもそうだろう。たった1日で教科書1冊の内容を覚えるだけでも大変なのだ。集中力が切れても不思議ではない。ちなみにカリ・ユガにガッチリとホールドされながら受けていた。その時のカリ・ユガの表情は、『アンタなんかに絶対渡さない!』と言わんばかりのものだったと言う。

 

1日で全ての日程を終わらせ、テストもギリギリの点数で何とか上がった。頭にはブシュブシュと煙が上がっていることだろう。

 

さて、そんなユウが今何をやっているのかと言うと……。

 

 

「なんでこんな所にDCがいる訳!?」

 

何故か日本に居たDCを見て唖然としていた。

インスペクターとエアロゲイターの無人偵察機の出現を確認して出撃し、難なく撃破できた。

増援の気配もない。後は帰還するだけ……と思っていたのだが、突如として大量のDCの機体群が次々と飛んでいくのが見えたのだ。

 

「あの方角……」

 

後部座席に居た女性が、顎に指を当てて少し考えた後、ユウに伝えた。

 

「ユミ・キサラギ!!今すぐ伊豆基地へ向かいなさい!DCが向かっているポイントはそこです!」

 

ーーーーーー

ネオ・グランゾン、インスペクター四天王との連戦でカリ・ユガとの融合の維持が困難になってしまい、1人と1柱に分かれてしまった。

許容量を超えたダメージを受けての融合の強制解除。再度融合するには、カリ・ユガのダメージと神力が完全回復した上で儀式を行う必要がある。

 

一応カリ・ユガには回復用アイテムである杯があるにはあるのだが、杯の効果はあくまでも効果は応急処置の範囲だ。完全回復には程遠い。

 

だからこそ、カリ・ユガとの再融合を果たすまでの繋ぎが必要だった。カリ・ユガの力は使わなければユウの身体に馴染むことは無い。

ならば子機であるリヴァルナで代用すればいいのだが、リヴァルナはあくまでもカリ・ユガが生み出した機械生命体のようなものだ。コクピットのようなものは無い。当然、口から緑の光がユウを収納して頭部のコクピットに移動させる……なんて事は一切無い。

 

合間合間にちょくちょくやっている瞑想などの精神修行もやってはいるが、効果は雀の涙程でしかない。

効果としてはカリ・ユガへの変身が10、戦闘が10だとして、瞑想は0.01と言ったところだろうか。

 

どうしたものかとカリ・ユガとユウが頭を悩ませていたところ、拠点の洞窟から出たリリーの叫び声が聞こえてきた。

何事かと思って様子を見に行った。そこで目にした光景は、リリーが点検しようとしていたコスモリオンはその姿形を大きく変えていたというものだった。

 

からくり人形のような無機質な顔。背部ユニットである光輪と翼。羽のような手。丸みのある胴体に、剣のように鋭い脚。

 

「……!?」

 

『これは……リヴァルナでしょうか……?しかし、要所要所でコスモリオンとやらの面影が見えますね……』

 

基本的に細身なフォルムであるリヴァルナがコスモリオン級の太さになっている事と、左手に装備されているレールガンがソマ・アローになっているのを除けば完全にリヴァルナだ。どうやらリヴァルナの本体でもあるカリ・ユガでもこの生態は知らなかったらしい。

 

一方で、リヴァルナになってしまったコスモリオン……便宜上、〝コスモリヴァルナ〟とも言うべき機体の周りではしゃいでいるような挙動をしているのは、カリ・ユガが咄嗟に帰還命令を出したリヴァルナ7色部隊だ。楽しそうでなによりである。

 

あの時のカリ・ユガは、あくまでも緊急処置としてリヴァルナ達に帰還命令を下しただけだ。その後は精々〝あの女がおかしな挙動をしたら無力化しろ〟という命令を受けていただけである。

 

いつもは哨戒に当たらせて侵略者などの異変があったらカリ・ユガに知らせ、ユウとカリ・ユガが転移して現場に向かうという迎撃スタイルを取っている以上、この指令は緊急事態ではないか?という考えがリヴァルナ達が思い浮かぶのにそう時間はかからなかった

 

帰還してみると案の定、ユウとカリ・ユガが分裂していたのである。リヴァルナ達はカリ・ユガが致命傷を負えば融合を維持出来ずに1人と1柱に分かれてしまうという仕様を知っている。

 

このままではカリ・ユガの力を馴染ませることが出来ず、寧ろ折角貯めていた力が四散してしまうのでは?とリヴァルナ達は考えた。

カリ・ユガの力を身体に馴染ませるとは言うが、その作業を怠ってしまうとみるみる内に溜めていた力が四散してしまうからだ。

 

要は実技と同じ理屈だ。やればやるほど少しずつ身体が覚えていくし、やらなければ忘れていく。今のユウはその段階である。まだ身体が大して覚えていない状態なのだ。

流石に1日2日ではそこまで致命傷にはならないだろうが、3日、4日と続いていくうちに少しずつ衰えていくのは目に見えている。

 

身も蓋もない例えをするならば、ゲームオーバーした時に最後にセーブした所からやり直しになってしまう…とも言うべきだろうか。

オートセーブ等という便利な要素は無く、再度同じ作業を踏まなければならない。充分にレベル上げをしてボスに挑むまでは良かったが、その前の回復を忘れて全滅。再びやり直す羽目になってしまった……というのはよくある事だろう。

 

それだけならまだいい。最悪の場合、カリ・ユガの力というセーブデータそのものが消えてしまう可能性があるのだ。0パーセント×3の悲劇を忘れてはいけない。

 

それだけは何としても避けなければならない。その為にはカリ・ユガの力を扱えるだけの器となる機械体が必要だ。そう考えたリヴァルナ達はあるものに目をつけた。

 

そう。リリー・ユンカースのコスモリオンである。

リヴァルナは生身の神であるカリ・ユガの子機ではあるが、同時に機械生命体だ。繁殖はできないが、自分達に近づけた改造は可能なのである。ELSとコピー神話獣を足して2で割ったような感じだろうか。

 

一応補足しておくが、リヴァルナ達は決して嫌がらせ目的で行ったわけでは断じて無い。

全ては本体であるカリ・ユガと巫女であるユウの為に、リヴァルナ達が一生懸命考えた末にやった事だ。例えるならば、子供が親の為に頑張ってお手伝いをした後のような物だろうか。

もう一度言うが、リヴァルナ達に悪意がある訳では無い。

 

とはいえ、なってしまったのは仕方が無い。

一応、全体的な性能としてはコスモリオンなんかよりも格段に上がっているし、武装の方も格段に増えている。

 

それに、リリーは元々DC側の人間だ。たまたまユウのやらかしを見てしまったが為に情報の取り扱い方についてスパルタで教えて貰ったが、それが無ければとっととDCに合流していただろう。アレ?ならコスモリオン勝手に使っても良くね?

 

(いや、待てよ……?)

 

確かにリリーはDC……もとい、その同盟相手であるコロニー統合軍の総司令官の副官だ。

だが同時に野心に取りつかれたDCの残党とは違ってきちんとDCの理念……というよりは、マイヤー総司令官の理念を理解しているような節があった。

 

近い未来でアードラーに接触したのは、アードラーが率いるDCを見極める為だ。

現にアードラーの所業を目の当たりにしたリリーは反旗を翻している。更に別の並行世界では、彼女自らがアードラーを粛清している。

 

それに、後の未来ではリョウト・ヒカワ以外でも元DCでありながら鋼龍戦隊に所属している者も居る。

 

ーーー上手くいけば、欲しかった仲間を此方に加える事が出来た上でリヴァルナのパワーアップが図れるかもしれない。

 

チラリとカリ・ユガの方へと視線を向けた。

 

『……仕方が無いですね』

 

此方の意図を読み取ってくれたのか、カリ・ユガは大きくため息を吐きながらリヴァルナに指示を出す。

するとリヴァルナ達は紫の個体を中心に合体。コスモリヴァルナを捕食してから数分後、ペッ!と吐き出した。

 

『非常に……ひっっっじょーーーーに不本意なのですが、今は貴方にユガの力を馴染ませることが1番の目的です……!私が完全に回復し、再び貴方と融合するまではこの女と同行した方が生存率は高いでしょう……!』

 

最早ヤケクソと言わんばかりにユウの肩を掴み、親元も離れる子供を心配するような大きな声で言った。

信用は出来ないが、拠点に1人残しておくのは不安だし、一応は此方に有益になるような事をしたのは事実。

それに、以前ユウが仲間にしたがっていた頭脳担当というのもあるし、リリーの人生が頭に叩き込まれたとも言っていた。

ユウが信用している以上、主であるカリ・ユガも賭けてみる事にしたのである。

無論、リリーにでは無い。リリーを信用しているユウをだ。

 

ユウはカリ・ユガに礼を言い、今後の埋め合わせを約束してから昇降装置を起動。リリーに操作を教わり、コスモリヴァルナに乗って発進した。

 

 

『……やはり、心配ですね……。リヴァルナ達。ユウ達に見つからないように追跡し、見守りなさい。そして、いざと言う時は全力で守りなさい』

 

一応コスモリヴァルナの座標は特定しているし、リヴァルナも向かわせた。

それでも心配が拭えない。カリ・ユガはコスモリヴァルナの座標を常に追いかけていつでも転移できるように準備を始めた。

 

ーーーーーーーー

 

 

ハガネ隊とヒリュウ隊は、伊豆基地へと攻めてきたDCの残党と戦っていた。

防衛力の高い伊豆基地に大量のDCが侵入できたのは、連邦軍の上層部に裏切り者が居たからである。

 

その裏切り者は今回の作戦のDCの指揮官、トーマス・プラットを護衛に逃走に成功。しかも、リクセント公国王女のシャイン・ハウゼンを誘拐した上でだ。

 

当然、ハガネ隊とヒリュウ隊の熱血溢れる者たちはシャイン王女を取り返そうとシャトルを追いかけようとするも、ヒリュウ隊のキョウスケ・ナンブは伊豆基地の防衛を優先した。

今この状況で、この基地を失うのはマズいと判断したのだ。それに、DC残党は今すぐシャイン王女をどうこうするつもりは無いのだろうとも。

 

「艦長!敵の増援です!」

 

「何っ!?」

 

伊豆基地を落とすつもりなのか、シャイン王女を確実に連れ去る為なのか。DCの残党は戦力を追加投入してきた。

敵自体は大したことは無いものの、数が多いと不測の事態が起こりかねない。

 

「艦長!こちらに近づいてくる機体があります!数は1!」

 

「どこの機体だ!?」

 

「ちょっと待ってください……該当データ有り!リヴァルナです!」

 

「リヴァルナだって!?」

 

リヴァルナの名前を聞いて真っ先に反応したのはリュウセイだ。

リュウセイは視界が悪い中、リヴァルナのスケッチをプロ並みの画力で書いた上に合体後の妄想までやったのだ。恐らくはユウの次に思い入れがあるだろう。

 

そして、DC残党の増援を蹴散らしながら、伊豆基地にリヴァルナが降り立った。

 

 




カリ・ユガ、現在の完治度:ダメージ80パーセント回復、神力70パーセント回復。

・コスモリヴァルナ

リリーが乗ってきたコスモリオンを材料にリヴァルナ達がキャッキャしながら作った、言わば人造リヴァルナとも言うべき機体。リヴァルナは機械使徒のようなものだから試しにやったら行けたわ!みたいな経緯で出来た。カラーリングは虹色。
カリ・ユガが大ダメージを負った為、再度融合できるまでの繋ぎ。
使える武装はリヴァルナの武装+コスモリオンの武装。変形後限定だがソニックブレイカーも使用可能。
性能としてはライオットX級であり、リヴァルナより優れている面はHPと装甲のみ。しかし、そのHPと装甲も誤差レベルというまんま繋ぎのような機体。強化機体のようなネーミングだが、思いっきりリヴァルナの下位互換。
それでも操縦系統はリヴァルナと同じなので、ユウには手足のように扱える。リリーは後部座席で火器管制の制御担当。例えるならジェニオンみてーなもん。
カリ・ユガに変身しての戦闘が20ユガポイントなら、こっちは7ユガポイント。約3分の1である。

・ライオットX

スパロボUXに登場するスパロボオリジナル機体。3万近いHPを持つ為中々にタフなのだが、多くの武装が気力制限に引っかかる上前線に出てくる事もあり、サンドバッグにされるユガを定められた悲しき機体。
UX本編ではでは様々な勢力に使われ、更にはカリ・ユガからも召喚され戦力として扱われる。
他の勢力は兎も角、何故カリ・ユガはこんなものを召喚したのだろうか?ライオットXを召喚するより虹色リヴァルナを召喚した方が良かったのでは?

・リヴァルナの貴重な咀嚼シーン

紫の個体と御使いの羽から生み出される虹の個体は獲物を捕食する描写がある。
後者は対象を逃げられないように封印しつつ確実に倒すためと思われるが、紫の個体は咀嚼してすぐ吐き出している為よく分からない。
このSSでは紫の個体は食べる事で対象のデータを学習していると解釈する。

リヴァルナズ【ぶっつけ本番でやったけど大成功!コレでユウもちょっとは力を蓄えられるね!ついでにいつも通り地球も守れるし一石二鳥!!僕達大手柄!!】

リリー「……」←帰る為の足を無くしてしまい絶句

カリ・ユガ「……万が一があっては大変です。コクピットを複座式に変えなさい」

リヴァルナズ【了解!(モグモグモグ)】

リリー「!?!?!?」

ユウ(ま……まあ結果オーライ……になるのかな……?)

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。