破壊と輪廻の巫女   作:シュオウ・麗翅

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多分使える札は全部切ったんじゃないかな……?

そういや買ったTで機体改造しようとしたら20段階になってたから高難易度追加シナリオ出来るんかな?
ちなみにVはPS4、XはVita、TはSwitchです。

……堕天使に堕とされる女神様……アリか?


虚憶と神託

神託。それは〝神から託される〟と書き、神の意志を人間に伝達する事を言う。

それは予言だったり、忠告や宣告だったりと様々だ。史実だとジャンヌ・ダルクが有名だろう。

 

「なるほど。神託か……」

 

その言葉を聞いてマサキは納得したような表情で腕組みをしている。

地底世界、ラ・ギアスはファンタジーのような世界だ。魔法や錬金術なんていう物も存在しており、魔装機神や魔装機には精霊が宿っている。

また、至る所に巨人族や神の伝承が残っており、それを指し示すような証拠もある。不本意だが、ラ・ギアスでは破壊の邪神ヴォルクルスが1番有名な神だ。何千万人もの信者がいる教団までできており、テロ活動まで行っている始末である。

 

だが、次の瞬間カリ・ユガがとんでもないことを口にした。

 

『え?私、ユウに神託を与えた覚えはありませんが……』

 

「……って女神様は言ってるが、実際の所どうなんだ?」

 

先程のユウの単語に疑問を持ったカリ・ユガが放った言葉にイルムが反応する。

カリ・ユガ自身、ユウに神託を与えた覚えはない。

神託とは基本的に人前に姿を表さない神がやる行為であり、現在進行形でユウと会話をしているカリ・ユガには縁のない話だ。神託なんて面倒な事をやるより、直接伝えた方が早い。

目の前にいるのに態々電話を使って話しかける必要は無い。そういう事である。

 

『ユウ?私からの神託とはどういう事ですか……?』

 

神託について気になったカリ・ユガが聞いてきた。

かつてカリ・ユガがユウを助けたきっかけである、未来の自分が辿る末路が脳内に流れこんできた事をきっかけに惑星へと連れ帰って治療した。

 

そして目を覚ました時、恐らくは自身の事を指しているのであろう〝カリ・ユガ〟という単語が最初にユウが発した言葉だ。

 

何故自分の事を知っているのか。帰ってきたユウの答えは〝虚憶〟……つまりは前世の記憶。

UX世界において、カリ・ユガの存在を知っている者はまず居ない。精々が伝承としてほんのちょっとだけ残されている位の物だろう。

それなのに、目の前の人間の少女は大まかにとはいえ自分の事を知っていた。しかもUX世界ではない、別の世界の人間がだ。

 

なのに当時の答えとはまるで違う。

今のカリ・ユガとユウは民間の協力者で、今話しかけているのはハガネ隊の面々だ。

元DCのリリーはダイテツ艦長達に呼び出されているし、唯一警戒しているイングラムはブリーフィングルーム。つまり、嘘をつく必要性は皆無である。

カリ・ユガが放った疑問にユウは目を閉じて口を開いた。

 

「……さっきのが神託」

 

「え?ただ質問しただけじゃないか!?一体どういう事なんだ!?」

 

思わずブリットがユウの答えた神託というものにツッコミを入れた。

神託と聞いて神聖なイメージを期待していたが、蓋を開けてみれば単なる質問だったのだから。

ユウが言った〝ユガの神託〟の実態がめちゃくちゃしょぼかった。これに尽きる。

 

マサキとジャーダはブリットと同じような反応をし、ガーネットとイルムは若干戸惑いを覚え、エクセレンは「え?それだけ?」といった反応だ。ラトゥーニは終始無言である。

カリ・ユガに至っては首を傾げて「え?マジでどういうことなの?」といった様子だ。

 

そんな空気でも、ユウはカリ・ユガの如く目を閉じていて動じていない。これがユウなりの真剣な話の仕方なのだろうか。カリ・ユガの影響が強く反映されている。カリ・ユガの瞳はどんな感じなのだろうか。

 

「正確には、〝カリ・ユガが知りたいと思った事柄についての情報が頭に流れ込んでくる〟というもの」

 

だから便宜上〝ユガの神託〟と呼称している。と語り、虚憶の事は伏せた上で説明を始めた。その上で、カリ・ユガがどれだけ強く興味を持っているかで情報の濃度が変わるということも。

カリ・ユガが強く興味を持つと凄まじい濃度の情報が脳内に叩き込まれる。リリー・ユンカース24年の記憶が叩き込まれたのがそれに当たる。

 

ユウは確かに虚憶があるのだが、メキボスの評価通り持っている情報には偏りがある。メキボスが質問した際のシカログ関連がいい例だ。その後の酷い思い出し方も含めて。

ラ・ギアスについてもカリ・ユガから聞かれるまでは単なるファンタジー系異世界位にか思っていなかった。

 

そもそもの話、記憶というのは使わなければ風化していく物だ。どれだけ当時頭を酷使しても、大抵の場合印象に残っているもの以外は忘れているだろう。

例えば、学生時代に授業の一環としてワードやエクセルの資格を取得出来たとしよう。

その後パソコンとは何の関係もない職場に就職し、パソコンを何年も触らなかったとして、ワードやエクセルの操作方法を覚えているだろうか?それと同じである。

 

ユウもカリ・ユガと会ってからは巫女としての修行だけで手一杯で、その他のことは考える暇が無かった。

ユガの力に耐えられるだけの身体作りから始まり、その後ユガの気配を感じ取る精神修行も並行して行われた。

最初は自然がいっぱいのカリ・ユガの惑星でサバイバル紛いの事をさせられたし、武器ありとはいえ生身でリヴァルナと戦うという無茶な内容もあった。

 

そのおかげで今はカリ・ユガと融合状態でかつ転移先がランダムな事を考慮しなければ、次元転移に耐えられるようにはなった。カリ・ユガに守ってもらう事が大前提とはいえ、〝外なる宇宙〟の消滅因子に耐え切れるようになったのだ。

その代償として記憶が薄れ、虚憶が虫食い状態となってしまった。4つ目の内上2つが閉じている某新人祖のように。

 

その薄れた虚憶を補完しているのが〝ユガの神託〟であり、神託による脳の負担を減らしているのが薄れた虚憶だ。便利なものである。

 

「〝カリ・ユガが俺に触れている、興味を持ったカリ・ユガが俺に質問する〟事が神託の発動条件」

 

ちなみに融合時は態々触れる必要無く発動できる。ユウにカリ・ユガが宿っているのだから当然と言えば当然か。

ユウに質問を投げかけるというのは、カリ・ユガがそれを知りたいという事に他ならない。

もし、あの時に質問を投げかけたのがメキボスでは無くカリ・ユガだったならば100点満点の完璧な答えが出せていただろう。なんなら機体やパイロットの軽い解説を加えた上で。

 

「……ラ・ギアスでもそんな話聞いた事ねぇな」

 

「な……なんだかスケールがデカい話ですね……」

 

「そうかしら?私には身体の大きい子どもにしか見えないけどね。あ、カリ・ユガちゃん。ミルクあるけど、飲む?」

 

『……子供じゃないです』

 

「まあまあ、遠慮しないでね。私達の奢りよん」

 

「もう1個は俺の分……?」

 

女神が興味を持って巫女に質問するだけでその情報が送られる。その事実にブリットはただ驚くしか無かったが、エクセレンとガーネットは微笑ましい物を見るような目でカリ・ユガを見ている。

子供扱いされたカリ・ユガは頬を膨らませながら2本のミルクを受け取り、1本をユウに渡す。

 

「要は子どもの〝あれなーに?〟と同じようなものよ」

 

「つまり、アードラーの恥ずかしい出来事は子供特有の〝ねえねえ〟でバラされたって事になるのか……」

 

「なんだろう、地球の守護女神のイメージが……」

 

ブリットの脳内にある一般的な女神のイメージが崩れ、代わりにユウの腕を引っ張って、初めて降り立った地でめちゃくちゃはしゃいでいるロリ・ユガが浮上してきた。なんだこれ……。

当の本人は抱っこしている巫女と一緒に仲良くミルクを飲んでいる。やっぱり子どもじゃないか。

 

そんなブリットのイメージ崩壊とは裏腹に、ユウは機体を見て興奮しており、カリ・ユガはエクセレンとガーネットに可愛がられていた。

 

それは、ハガネ隊ヒリュウ隊の全員招集がかけられるまで続いたという。




ユウ「私は巫〜女だ〜。知りたいことなんでも教えよう☆」カチッ

カリ・ユガ「私の事どれくらい好きか、教えて?」

ユウ「…………いっぱいちゅき〜……/////」

本来なら前世要素はユウの解説とカリ・ユガ救済のみで後はお役御免の予定だったのですが、諸々問題点が浮上しましてこの形になりました。(それでもガバ要素はあるけど)
第2次OGで前世を活かしきれなかった人おったし……大丈夫やろ……(震え)

カリ・ユガは長女と見せかけた末っ子だった……?
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