カリ・ユガのSS増えねぇかなぁ……。
耐久力ならライオットX。それ以外なら7色リヴァルナが勝つイメージある。言うて7色リヴァルナは使い捨てだし。
総合力なら7色リヴァルナが勝つと思う。まあそれよりも数段強いのが虹リヴァルナだろうけど。
スパロボX編もやりたいんだよね。1部キャストを増員して入れ替えて。
基地に現れたDCの残党軍は、空中母艦グレイストークを中心とした部隊だ。
空飛ぶ砲台のバレリオンに、DCの顔とも言えるお馴染みのガーリオンがずらりと並んでいる。その部隊のリーダー格になっているのか、少数のグラビリオンがこの戦域に登場した。
「流石はハガネとヒリュウの部隊と言っておこう。さしものヴァルシオンも、少し手こずっているようだしな」
グレイストークの艦長席に座っているのは、緑がかった金髪の鋭い目をした、少し小皺が目立つ男が嫌味ったらしく口を開く。
「ハンスか。たった今、ヴァルシオンの慣らしが終わった所だ。見るがいい。この俺とヴァルシオンがこいつらを全滅させる姿をなあぁっ!!」
「やる気は有り余るほどあるようだな。逞しい限りだ」
ジーベルの返事に、ハンスはニヤリと口元を上げた。
「ハンス……!」
「ほう?生きていたか、キョウスケ・ナンブ。相も変わらず、しぶとさだけは1級品だな」
ハンスからの通信を聞き、キョウスケが静かに怒りを表した。
ビルトラプターのテストパイロットを勤めていた際、ハンスはキョウスケをあの手この手で謀殺しようとしていた。職権乱用をした上でやりたい放題と言ってもいいだろう。そんな彼が、キョウスケに対して嫌味とも取れる一言を放った。
その一言に、ATXチームメンバー……特に生真面目なブリットが怒気を放つが、キョウスケは「言わせておけばいい」とブリットを静止した。
その後、ダイテツが「何故DCに寝返ったんだ?」という問いかけに対し、ハンスは「生き残れる可能性が高い方に付いただけ」と、簡潔に即答する。
DCが活動を始める前の連邦軍の戦力は、エアロゲイターと比較すると、月とスッポンとしか言えない程の大きすぎる差があった。数も質も、エアロゲイターの方が遥かに上だったのだ。
だからこそ、連邦本部は異星人に対して無条件降伏を行おうとしていたし、多数の連邦兵はDCへと寝返る事となった。
今の連邦がDCや統合軍に勝てたのは、あくまでも結果論だ。
大きな戦力を1つの部隊に集結させていなければ……寄せ集め部隊のハガネ隊とヒリュウ隊がいなければ……何か一つでも欠けていたり、狂っていたりしていたのならば、この戦争に勝っていたのは間違いなくDCだ。
今の連邦の何年、何十年先の科学技術に、優秀な兵士と技術者。そして何より、DCにはシュウとビアンが居る。統合軍まで含めるとマイヤーも居る。故にDCはこの上ない超優良物件だと断言できるだろう。
異星人は地球よりも高い技術力を持っている為、連邦はそれを恐れている。ビアンとマイヤーが敗れ、DCの力が失いつつある今も、連邦の上層部やEOTI機関は無条件降伏の準備を行っている。それ程異星人は脅威なのだ。
「問題はDCに勝った負けたでは無く、保有戦力の差でもない。如何にして異星人から生き残るか、だ。例え地球の全戦力を集結しても、我々よりも遥かに高い技術力を持つ異星人に勝つ事など不可能だからな」
「……そうか。お前の目的は、DCが建設したアースクレイドルとムーンクレイドルか」
ハンスの発言を聞いて、ダイテツはハンスの目的が理解出来た。
〝アースクレイドル〟と〝ムーンクレイドル〟と呼ばれている2つの拠点は、地球人という種を残す為の最後の砦だ。
堅牢で強固な外殻に守られ、凄まじい性能を誇る防衛機能を兼ね揃えた人口冬眠施設。正にゆりかごの名に相応しい施設である。
言うなれば方舟とシェルターを足して2を掛けたようなものだ。EOT特別審議会や連邦の上層部が進めている〝地球脱出計画〟の要。それが、月と地球のゆりかごの名を持つ施設である。
「自らの保身の為に連邦軍を裏切ったのか」
「そうだ」
ダイテツの言葉を否定せず、ハンスは再度即答する。
「そういう貴様らは異星人と戦うつもりなのだろう?ならば、こんな所で油を売ってないでさっさとホワイトスターに向かったらどうだ?」
それとも、守護女神に異星人の迎撃を全て任せ、自分達はせっせとDCに対処するのか?と続けて言った。
アスラ……もとい、カリ・ユガが今、ヒリュウ隊とハガネ隊に協力している事は分かっている。
タクラマカン砂漠での戦いで、ジーベル軍と戦っていたのを報告には聞いていた。なんなら、アイドネウス島でハガネ隊と共にDCと戦っていた映像も見ている。
「地球人の問題は地球人でケリをつけなければならん。異星人に対しても同様だ」
ハンスの言う通り、カリ・ユガとその巫女とは協力関係にある。それ以前に、カリ・ユガが侵略する異星人に対処をした事で民間への被害は最低限に抑えられている。
それでも、カリ・ユガは異星人。巫女であるユウは10にも満たない民間の子どもだ。幾らカリ・ユガが連邦や民間人から〝地球の守護女神〟だと言われようが、その事実は変わらない。
1人と1柱の戦力はとても魅力的だが、戦わせたい訳では無い。異星人の本拠地に単身殴り込みに行かせるなどもってのほかだ。もし戦闘から離脱したいと言えば即座に承認するつもりである。
それに、今のカリ・ユガのメンタルがやられているも同然な状況で、「戦え」と言うつもりは微塵もない。むしろ、これまで敵と戦ってきた事に……ハガネ隊と民間人を守ってくれた事に感謝したいくらいだ。
「DCには世界を混乱させた責任を取ってもらう。それに、DCに……貴様らに人類の未来を託す気など無いのでな」
「貴様らしいな、ダイテツ。自分から進んで死地に飛び込みにいくとはな」
ハンスから見れば、ダイテツの行動は勇気ではなく無謀と感じている。
ハンスはクソ上司の詰め合わせみたいな人物ではあるが、こと自分の保身の為ならばベターな選択肢が取れる男であった。
連邦に着くより、DCに着いた方が生き残れる可能性が高い。例えビアンが倒れても、まだアードラーがいる。戦力は十分すぎるほどある。
「ならば、ここで貴様らをエアロゲイターに替わって葬ってやろう。それが、かつて味方だった貴様らに対する最後の情けだ」
「ハンス・ヴィーパー……!!俺は俺のやり方で借りを返させてもらうぞ」
「あ?生意気な口を聞くな。誰のおかげであの時死なずに済んだと思ってる?」
キョウスケの言う借りは、ビルトラプターのテストパイロットでの出来事を言っている。
テスト中の事故を装い、キョウスケを謀殺しようとした。幸いにもキョウスケは大した怪我もなく生還したが、それは運が良かっただけだ。ハンスのセリフは図々しいにも程があった。
「こんな事になるなら、あの時ビルトラプターと共に葬っておくべきだったな」
「残念だったな。だが、俺はそう甘くはない。ここで確実にとらせてもらう」
アルトアイゼンのツインアイが強い光を放つ。
機体の頭部がハンスが乗るグレイストークの方へと向いており、エクセレンがやんわりと冷静になるように忠告する。
「ふん。楽しみにしておこう。ジーベル、攻撃開始だ」
「待ちくたびれたぞ」
ジーベルがあくどい笑みを浮かべ、再び臨戦態勢を取った。
「これからだ。これから、この俺が本領を発揮し、この戦いを勝利……なんだ?」
「どうした!?ジーベル」
その様子にマサキ、リューネ、リリーの表情が変わる。
ヴァルシオンの装甲は硬い。並大抵の攻撃では弾かれてしまい、中途半端な火力だと大したダメージは与えられない。
明確にダメージを与えられる武装は限られている。コスモリヴァルナの氷の大槍や、ヴァルシオーネのクロスマッシャー。後はサイバスターのアカシックバスターやコスモノヴァが上げられるだろう。
だが、氷の大槍は取り回しが悪い為機体のバランスが取りづらく、ヴァルシオーネのクロスマッシャーでダメージを与えるにはチャージに時間がかかり、サイバスターのコスモノヴァは1発しか撃てない。
ならばアカシックバスターの応用版……サイバスターがアカシックバスターになる突撃攻撃が1番安定するだろう。次点でクロスマッシャーの最大チャージといったところだろうか。
「はぁ……はぁ……あぎっ……!?」
リリーが再度策を考えている時、ユウの身体が強い光を放った。
いや、正確にはユウの背中が強い光を放っている。
「ユウ……!?」
「ああああああああぁぁぁっ!!」
ユウの背中の紋章が強い光と共に浮かび上がり、コスモリヴァルナの足元に大きな魔法陣が展開される。
その魔法陣はコスモリヴァルナを包み込んで上空へと移動した。
「な……なんだ!?アレは……」
突如現れた巨大な魔法陣に、この場にいる全員が空を見上げた。
天輪と翼が描かれた紋章の四隅から光の柱のようなものが地面に突き刺さるように放出され、その中心から光の球体のようなものがゆっくりと降下していく。
ヴァルシオンとコスモリヴァルナ達の間の位置に。かつコスモリヴァルナの頭部より上の高さに止まった光の球体がガラス細工のように砕け散る。
「なんなのよ、アレ……?」
「味方……なのか……?」
「カリ・ユガ……?ですが、容姿が違いますね……」
この場に居た者たちを代弁するかのようにガーネットが呟き、ジャーダが不安そうな声を上げ、リリーが光の球体から現れた存在に触れた。
カリ・ユガにそっくりな巨大な女だが、違う点が見受けられる。
先ず、手が人間と同じ2本しか無く、持っている武器が変わった形をした剣と盾である事。
腰に巻きついている蛇は1匹しかおらず、またカリ・ユガやグルンガストに比べると大体PT1機分小さいようだ。
極めつけは兜である。
カリ・ユガの兜は獅子を彷彿とさせるが、この女神の兜はヤギをイメージさせるようなデザインとなっている。また、鎧兜のカラーリングは赤と黒が中心のようだ。
「生誕のユガ……。成劫の試練……。即ち、〝サティヤ・ユガ〟……こんな時に……!」
息を切らしたユウが、光の球体から現れた女神を強く睨みつけ、同時にサティヤ・ユガはコスモリヴァルナをじっと見据えている。
ハガネ、ヒリュウ隊とDC。ユガの巫女と生誕のユガのぶつかり合いが、始まろうとしていた。
その場のノリでいいって錬金術師も言ってた。