破壊と輪廻の巫女   作:シュオウ・麗翅

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忌むべき訪問者はZ派。

相変わらずのガバガバ感(´・ω・`)

エルザム少佐とごっちゃになってたからこっそり訂正


ディバイン・クルセイダーズ

「教官!エアロゲイターが東京に現れたってのは本当なのか!?」

 

伊豆諸島の基地のブリーフィングルームで、若干の幼さが残る茶髪の青年が急かすように発言する。

 

「ああ。今からその事について話す。質問があるなら後にしろ」

 

鋭い目付きをした青髪の男が厳しい声音で言い放つ。

緑髪の女性は茶髪の青年を宥め、金髪の青年はその様子を呆れたような目で見ていた。

 

「結論から言っておこう。この件について、我々は手を出してはならん」

 

「な……なんでだよ!東京の人たちを見捨てるってのか!?」

 

「落ち着け。リュウセイ・ダテ曹長。まだ説明は終わってない」

 

茶髪の青年……リュウセイ・ダテの意見に対して注意を促すが、何故だという疑問そのものはここにいる全員が持っている。

 

少し前、連邦軍の佐世保基地がDCによって破壊された光景を現場で見てしまったパイロット達は皆、悔しさに胸を震わせている。

特にリュウセイは人一倍の悔しさに打ち震えているのだ。軍に入ってからまだ間もない新人というのもあって割り切れない事も挙げられるが、リュウセイ自身が物語の主人公のような正義感を持っている点が大きい。

それは佐世保基地の件で同僚の金髪の青年……ライディース・F・ブランシュタインに当たった姿を見れば分かるだろう。

それ以前に、バーニングPTと呼ばれるゲーム会場にバグスが現れ、目の前に無人のゲシュペンストに乗った動機についても、幼なじみのクスハ・ミズハを守りたかったからだ。

軍に入った理由もそうだ。拘禁され、助かるには軍人になるしかないと言われた事もそうだが、入る条件として入院している母親の治療費を望む当たり彼の根っこの部分がいい子である事が伺える。

 

〈守りたい〉という思いが、リュウセイは人一倍強い。その為なら勇気を出して戦場に行ける。

 

それが分かっているこそ、ライは厳しく接することはあれど、本気で怒った事は無い。同じく同僚である、緑髪の女性……アヤ・コバヤシだってそうだ。

「理由は2つある。まず1つ目は、佐世保基地での戦闘での修理、及び補給が満足に終わってない事だ」

 

「でもさ!教官も言ってたじゃないか!〝常に万全な状態で戦えると思うな〟って!!」

 

「お前の今の精神状態では、行ったところで落とされるのがオチだ。機体が万全でもな」

 

「んだとぉ!!」

 

「落ち着きなさい、リュウ!ライも煽らないで!!」

 

「……続けるぞ」

 

SRXチームのいつもの喧嘩の風景を見ながら、青髪の教官……イングラム・プリスケンは続けた。

 

「2つ目だが……これを見てほしい」

 

そう言ってウインドウに映ったのは、南極事件でグランゾンと戦った巨大な女だ。

白い蛇が戦闘機を狙っていたバグスを噛み砕き、他のバグスを杖で、剣で撃破している。

 

「コレが2つ目だ。南極に突如として出現した、〝AGX-06、アスラ〟はどうやら街を守っているらしい」

 

「らしいって……どういうことですか?」

 

その言葉に反応したアヤに、イングラムは説明を続けた。

アスラはこっちから攻撃を加えなければ襲わないと、撤退した連邦軍兵の報告にあった。なんなら、撤退を促していたのも彼女のようだ。

戦闘機を追ってくるバグスを積極的に倒し、なんなら地上に被害が出ないように攻撃している点もあったという。

 

「怪獣に立ち向かう巨人……まるでヒーロー番組みてぇだぜ。怪獣と戦う姿なんか、モロソレだろ」

 

「呆れた。もしかしたら、あの虫メカとは敵同士ってだけかもしれないのよ」

 

「……でも、連邦軍の兵士が助かったのも事実」

 

「そりゃあそうだけどさぁ……」

 

SRXチームと組むことになった、家族のような3人組がアスラについての感想を言い合う中、リュウセイ達は真剣な表情で映像を見ている。

 

ーーーーーーー

 

『殲滅完了。大したことは無かったですね。所詮は偵察機……といった所でしょうか』

 

エアロゲイターの虫型機動兵器を殲滅し、一息吐いて武器を仕舞う。

幾らバグスがゲシュペンストと性能が互角とはいえ、こっちは宇宙の均衡を守る神だ。そもそもの土台が違う。

今の所、脅威と確認できるのはグランゾンのみ。なりえそうなのは、ユウが絶賛していたビアン・ゾルターク。それと、団結した連邦軍の主戦力位だろう。アレ?割と多くない?

 

ともあれ、これで東京をエアロゲイターから守れたのは事実。もしかしたら、コレをキッカケにカリ・ユガを危険物認定が解除されるかもしれない。そうなれば、今まで以上に情報収集が出来る。

 

「戦いも終わったし、今か……」

 

『ユウ!今、高速でこちらに接近する機影があります!』

 

エアロゲイターの虫型は倒した。後は帰るだけと思っていたら、今度は白い戦闘機と、青い戦闘機に手足が付いたような形の人型。そして、より人型となった白と黄色の機体が現れた。

 

『これが、連邦軍では空飛ぶ人型と言われている機体なのですね』

 

「リオンにガーリオン……。ディバイン・クルセイダーズ……DCだ。間違いない」

 

DCでの主力、アーマードモジュール。これの出現により、連邦軍は劣勢を強いられている。

制空権というのは重要な物だ。戦車が戦闘機に勝てないように。大人がお菓子を高くあげたらソレを子供が取ることが出来ないように。

「ほう?コレが例のアスラってやつか。バグスの群れを軽く葬ったことと言い、連邦軍の兵を助け、逃がした事と言い……コイツは他の異星人のは一味違いそうだな」

 

白いガーリオンに乗っているワイルドな髪型をした金髪の男が、カリ・ユガを品定めをするように言った。

軍からアスラと仮称されているカリ・ユガは、DCの間でも噂されている。

腕が8本あると言うことに目を瞑れば、美女と言っても過言では無い見た目。

バグスを葬り、グランゾンの武装のひとつを相殺したパワー。そして何より、特機サイズの巨体の持ち主だ。総帥であるビアン博士の専用機を相手にしたら、どんな戦いを繰り広げるのだろう。と、興味がある。

 

「ん?オープンチャンネル?」

 

「……聞こえるか、アスラ。俺はDCのオレグ・ナザロフ大尉だ。本作戦の指揮を任されている」

 

『ユウ。〝アスラ〟とは私の事でしょうか?』

 

「そうだと思う。アスラはインドに伝わる神様。もしくは悪魔の事で、3つの顔に9つの手を持つ魔神の姿というのが1番有名なんだ。フィクションでもソレが採用されてる」

 

『なるほど』

 

ヒトは未確認の敵機にコードネームをつけて識別している。

例えば、アルトアイゼンならば赤カブト。ヴァイスリッターならば白騎士という風に。

ならば、8本の腕を持つカリ・ユガの仮称がアスラなのは自然な事だろう。最も、腕は多くあっても顔は1つなのだが。

 

『……オレグ・ナザロフと言いましたね』

 

カリ・ユガがゆっくりと口を開いた姿を見て、オレグは目を見開いた。

見た目の通り口が開き、あまつさえ人の言葉を話しているのだから。

 

『私は、輪廻するユガそのもの。そして、輪廻を司り、この宇宙の均衡を守護する神、カリ・ユガ。アスラではありません』

 

「……神とはまたスケールのデカい話だな」

 

まさか、相手側が名乗るとは思えなかったオレグは、その内容を聞いて思わず息を吐いた。

 

「ソレは悪かったな。では、アスラ……じゃなかった。カリ・ユガ。単刀直入に言うぞ。お前、俺たちDCに協力しろ」

 

アスラ……カリ・ユガの放つプレッシャーにもやられかけたが、軍人のプライドがギリギリの所でオレグを耐えさせた。

 

「貴様は、異星人の中でも地球人に友好的ではないか。という意見が出てきのだ。以前にちょくちょくバグスを倒していた事と、先程の連邦軍兵を助けたことをキッカケにな。故に、友好的な異星人第1号として貴様を招き入れる所存だ」

 

とはいえ、相手は異星人だ。神を名乗っているが、恐らくは自称だろう。厨二病と言うやつだろうか。

異星人からの侵略という危機に、異星人を仲間に引き入れる。支離滅裂だが、あくまでもコレは見極めのキッカケに過ぎない。

 

『貴方が来た理由は分かりました。ですが、DCのやっている事は、同じ地球人類への攻撃……同士討ちに他なりません。異星人の攻撃の前に、同士討ちで滅んでもおかしくはありませんよ』

 

「何を言うかと思えば、そんなことか」

 

カリ・ユガの言葉に、オレグは呆れたように言った。なんなら、息も大きく吐き出しているようだ。

 

「フン。今の連邦軍を見れば分かるだろう。今の腐った連邦軍に従っても地球は侵略されるだけだ。その為には腐った今の連邦を叩き潰し、DCの統治の下、異星人からの侵略に立ち向かう。ソレしか手段は無い。多少の犠牲はやむ無しだがな」

 

「アレ?オレグ大尉にしてはまともな理由?」

 

『……なるほど。仮に私が入ったとして、立場はどうなるのでしょうか?』

 

「ホッ!決まってんだろ!テメェを研究して、解析して、DCを強くするために決まってるっての!新しいロボットやら武器やらの開発の為にな!特撮ヤロウ!」

 

「チッ……この単細胞が……!!」

 

黄色のガーリオンに乗っている、太った男のパイロットの軽率な発言にオレグは苛立った。

折角穏便に事が運びそうだったのに、このバカのせいで台無しだ。こうしている間にも、懇切丁寧により詳しく教えているようだ。相手の聞き方が上手いのか、テンザンが愚かなだけなのか……。

 

『……なるほど。つまり、私を実験動物のように扱い、兵器開発に利用すると』

 

テンザンが話し終えたその時、カリ・ユガは献上するように持っていた巨大な槍を構えた。ソレが答えだ。

恐らく、アレが奴の最大の武器だろう。

 

「ちっ!各機!奴の鹵獲は断念する!奴を倒すぞ!」

 

「「「「「「はっ!!!」」」」」」

 

「ホッ!こんなレアキャラ、倒した方がいい経験値になるって相場が決まってるっての!勿論、倒すのは俺だがな!ハハハ!!」

 

「……テンザン・ナカジマ。お前、少し黙れ」

 

オレグの一声に、DC兵が臨戦態勢を取った。

穏便に勧誘する予定のはずが、いつの間にか戦闘になってしまった。

しかも、相手はあのグランゾンの攻撃を相殺し、バグスを蹂躙した化け物だ。仲間に出来れば大きな戦力になった筈なのに……。

得意げに笑っているテンザンに対し、思わず声も低くなってしまった。階級でも呼ばないあたり、オレグは相当怒っているのが伺える。

 

『ユウ。行きますよ』

 

「ああ。流石にあの物言いにはカチンと来たからね……。やるよ、カリ・ユガ!」

 

白い蛇達が咆哮を挙げ、敵はこれでもかと言わんばかりにミサイルを連射する。

 

それに対し、カリ・ユガは羽から様々な色の飛行物体を生み出し、ミサイルへとぶつけた。

その爆発が、DCとカリ・ユガとの開戦の合図となった。




勝利条件:敵の全滅

敗北条件:カリ・ユガの撃墜

SRポイント獲得条件:ガーリオン(オレグ機)のHPをゼロにする。なお、ガーリオン(オレグ機)はHP3500以下で撤退する。

当初の予定ではDPみたいに上からの感じをイメージしていましたが、書いてるうちによくよく考えてオレグが狂った原因はアインストにあるから、それ以前だと割とまともなんじゃないかと思い、急遽問題児のテンザンに出演オファーしました。という言い訳。
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