本来ならちまちま出す予定だったんだけど、エタるのが怖くて一気に出した感じ。ちゅらい(´・ω・`)リベサガで現実逃避してました(7週目、管理ミスったので3000年プレイ)
あけおめです。スパロボで蛇モチーフ……シュラン、カリ・ユガ、ナイアーラ、ジュデッカ……
「あ……アンタ……」
タスクは思わず目を見開き呟いた。
ホープ事件の象徴であるジガンスクードを目の敵にしているコロニー出身のDC兵、テンペスト・ホーカーが飛来してくるミサイルに対処したからだ。
立場的には敵であり、心情的には因縁の相手。相手から見れば此方は憎むべき怨敵である。
ホープ事件の原因はテロリストではあるものの、タスクの乗機であるジガンスクードが大きく関わっていることに変わりはない。
コロニー崩壊の要因である機体。つまりは、彼から家族を奪った機体だ。一応はパイロットに降りるように促す位にはかろうじて憎しみに染まりきっていない。が、それでも執拗に狙ってきたのだ。因縁の機体に乗る者として、何故助けたのか疑問だった。
「勘違いするな。俺は貴様を……ジガンスクードを助けた訳では無い。あの爺と同類と思われるのが癪だっただけだ」
テンペストはそう言って、アードラーが乗っている艦を睨みつける。
正史世界ではテンペストはアードラーに従い、ヴァルシオンに乗る。その後システムに呑まれ、憎しみが増幅して辺り一面を破壊し尽くす復讐鬼へと変貌を遂げて暴走。そして鋼龍戦隊に敗れ、自身の心の底に押し込めていた……気づいていないフリをしていた思いを認識した後、機体と共に爆炎に飲み込まれる。そういう生涯を遂げた。
例えるならば、ブレーキが鈍い車に乗り続け、最後はブレーキをぶっ壊した……と言うべきだろうか。
実際、正史のテンペストはラトゥーニの声を聞いた時、娘を思い浮かべて躊躇った。正史に近い並行世界では、ゲイムシステムに呑まれる前の状態とはいえ、リクセント公国侵攻の際にも怪我をした子どもを見て躊躇うような様子を見せた。
だが、この世界にテンペストは少々異なる経緯を経ている。
大まかな流れは同じだが、先ずはラトゥーニとの初戦闘時に、声だけではなく容姿まで見ているということと、この世界に来たカリ・ユガとユウの影響だ。
そして、この世界におけるテンペストはヴァルシオンに乗っておらず、その変わりにジーベルが乗っていた。そして今もヴァルシオンではなくグラビリオン……もとい、本体であるガーリオンに搭乗している。故にゲイムシステムによる精神崩壊をせずに済んでいる。
つまり、この世界のテンペストのブレーキは壊れていない状態だ。否、ラトゥーニとカリ・ユガとユウが意図せぬうちに修理した……とも言うべきか。
「テンペストめ!貴様、ワシを裏切る気か!!」
アードラーはそんなテンペストを見て激怒した。
それもそうだろう。ビアンが死んだ今、アードラーは現DCのトップであり、テンペストは単なる部下でしかない。
ましてや、かつては自信満々に繰り出していた対カリ・ユガを想定したグラビリオンに乗っているのだ。グレードを落とした量産タイプではなく、テンペスト用にカスタマイズした特注品を。
ヴァルシオンには劣るにしろ、性能はガーリオンとは比べ物にならない程強力な機体だ。アードラー陣営にはまだヴァルシオンがあるとはいえ、戦力が大きく削られたのは間違いない。
だが、それはテンペストにとっても同じ事。
あの時、ジーベルが乗っていたヴァルシオンは、本来であればテンペストが乗るはずだった物だ。
もし、ジーベルがテンペストを押しのけてアードラーにしつこく直談判しなければ、ああなっていたのはテンペストだっただろう。
「ああ。少なくとも、貴様はあの時の連邦軍と同類……否、それよりもタチが悪いと分かったからな……もう迷わん!」
それに、アイドネウス島での戦いで、アードラーが味方ごと焼き払った攻撃で少なくない部下がやられたというのもある。
また、娘の面影があるラトゥーニがアードラーにされた所業の数々に対し、頭に来ていたというのもあった。それに加え、ユウの解説とアードラーの反応、及びその後の行動である。
コイツがトップになったら絶対碌な事にならない。そう判断するのに時間はかからなかった。
「ぐぬぬ……グラビリオン部隊!ヴァルシオン!あの裏切り者を討て!!」
だが、アードラーにはそんな事は関係無い。裏切られてもおかしくないが、彼にとって、〝道具や部下が地球の長になる自分を裏切った〟という事実のみが重要なものだ。
「たかが一兵卒風情が……このワシに逆らうとどうなるか、思い知らせてやるわ!!」
アードラーのグレイストークも、グラビリオンに合わせて主砲を放とうとしたその時だ。
「なっ……!?あやつら、2機のヴァルシオンを倒したじゃとぉッ!?」
それと同タイミングで、2つの部隊は2機のヴァルシオンを戦闘不能に追い込んだ。
ーーーーーーー
……人間とは何だろうか。可能性とは何だろうか。
ハガネにある1つの個室にて、カリ・ユガはぼんやりとそんな事を考えていた。
カリ・ユガは今、空間を繋いで〝ユガの墓場〟と呼んでいる惑星と、外での戦いを同時進行で見ていた。
ユガの墓場。それはカリ・ユガが所有するもう1つの惑星であり、自然豊かな星とは180度違う、無人の惑星である。
その光景を当てはめるならば、月面が1番近いだろうか。水や草木が1つも無く、代わりに灰色の砂漠が広がっている死の星。
そこにあるのは、墓標のように突き刺さっている大量の剣や槍の数々。それはかつて、カリ・ユガが永遠のユガの構築に失敗し、最終手段であるリセット機能を使った回数を指している。
彼女も彼と同じように永遠を夢見た。この宇宙が永遠に続くことを望んだ。この宇宙に、終末をもたらす者と戦った。けれど、彼女の夢に反して、宇宙は死に瀕し続けた。
宇宙が滅びるのをリセットすることにより、完全に滅びるのを辛うじて防いでいた。それは彼女の名が示す通り、再生。即ち、カリ・ユガである。
が、カリ・ユガが権限であるリセット機能は、所謂「最悪の状況を少しでもマシにする」といった物でしかない。人間で言うところの保険である。もし3柱の神が協力出来れば擬似的に永遠のユガが出来そうではあるが、望み薄所の話では無い。特に創造神の方が。
その内の1柱である破壊の女神カリ・ユガでも〝保険止まり〟だったにも関わらず、正史世界の人間達は新たなユガの創造を完璧にやってのけた上、弱体化しているとはいえ女神を完膚なきまでに叩きのめしたのだ。
だからこそ、カリ・ユガは人間に恐怖を抱いている。死を恐れている。
そういった時はユウが居てくれたが、生憎と今は離れている状態。もっと言えば、融合が解除されている状態だ。
その上でゼンガーに追い詰められ、サティヤ・ユガの謀反といった彼女にとって非常に不味い出来事が立て続けに起こっている。その上、自身と互角のスペックを持ち、かつ自身を圧倒する可能性があるシュウ・シラカワとネオ・グランゾンの存在がある。自らの巫女であり、代理であり、家族でもあるユウとの融合が無いだけでこんなにも不安になるのか。と、思わずには居られない。
体力は回復している。神力も同様だ。1秒でも早く、融合をしたいと考えている。が、戦場への1歩を踏み出せない。
前回はあくまでもユウに本来の得物を届けるだけだからこそ外に出ることが出来たようなもの。にも関わらず、回収する時と回収して渡した後の計2回に渡り、執拗に攻撃を受けた。
その姿は宇宙の保険でも破壊の女神でもない。か細く小さく弱々しい、1人の女だった。
外にこっそり待機させているリヴァルナを介し、まるでテレビを見るように外の戦場を確認すると、コスモリヴァルナの動きが変わっている様子が映し出された。
先程までのぎこちない動きはどこへやら。カメラアイを一瞬光らせ、双剣を構えた。
青いヴァルシオンが振るう剣を受け止め、虹色のカラクリ天使の背後から飛び出したのは、緑の拳を構えたヒロイックな白の機体……リュウセイが乗るRー1だ。
Rー1はヴァルシオンの顔面を殴り、よろめかせる。ヴァルシオンはすぐさま体勢を立て直して反撃しようとするも、Rー1の拳から発生した衝撃波によってその巨体を空へと吹き飛ばされた。
負けじとヴァルシオンも空中で攻撃の姿勢を取った。手を前に翳し、エネルギーを充填。巨大な青と赤の螺旋を描いたビームがRー1とコスモリヴァルナに向かって発射された。
ヴァルシオンからクロスマッシャーが発射された瞬間、両手にチャージを終えたヴァルシオーネが同じくクロスマッシャーを発射。
互いの螺旋ビームは中心でぶつかり合い、相殺。大爆発を起こす。
ヴァルシオンは煙の外に出る為に飛翔し、剣を抜いた。
数秒後、正面から来たコスモリヴァルナが繰り出す双剣を受け止めるも、本調子を取り戻したコスモリヴァルナのパワーに押し負けている。
コスモリヴァルナは天輪を大きく光らせ、ヴァルシオンを後ろに押しやってよろめかせる。
よろめいたヴァルシオンの下からヴァルシオーネがハイパービームキャノンを撃ちながら斬り上げ、同時にRー1が緑の拳でアッパーを叩き込む。
上にぶっ飛んだヴァルシオンに、コスモリヴァルナが回転しながら槍で。Rー1が拳と衝撃波で。ヴァルシオーネが剣でそれぞれ頭に向かって思いっきり叩き込むと、凄まじい勢いでヴァルシオンは落下した。
地割れでも起こったかのような轟音と共に舞い上がる瓦礫や砂煙。それが晴れると、頭部と胴体が見るも無惨な姿にへしゃげているヴァルシオンがあった。完全に機能が停止している。
シャイン・ハウゼンが乗っているヴァルシオンとの戦いも終わりを見せていた。
他の機体より硬さに自信があるアルトアイゼンが先行し、肩に搭載されているチタン製の弾丸を放つ。
1発1発がアルトアイゼンの為に用意された特注品だ。流石に惜しみなく放った弾丸はシャインのヴァルシオンを大きく揺らしている。
ジーベル機やテンザン機ならば既にやられてもおかしくは無いが、それよりも硬いヴァルシオンだ。
テンザンが「防御力カンスト」と言っていたヴァルシオンは、誇張でもデタラメでも無いようだ。
ならば、遠慮する必要は無い。コレは賭けだが、同時に時間も無い。故に全力も全力……完膚無きまでに破壊するつもりでヴァルシオンに向けて撃ち続ける。
幾らシャインのヴァルシオンが硬くても、アルトアイゼンが放つベアリング弾を受け続けてはダメージが蓄積するのは必然だった。
装甲が凹み始め、動きが鈍くなり始めた。
キョウスケのアルトアイゼンが放つベアリング弾の雨が止むと同時に、エクセレンのヴァイスリッターが空中から狙撃する。
当たった弾丸はベアリング弾によって剥がれかけたゲイムシステムの受信装置を守る装甲を完全に引き剥がし、ライディースの有線式チャクラムが一部の装甲ごと装置を強引に千切るようにぶん投げ、ブリットのヒュッケバインが放ったビームライフルが宙に舞う装置を撃ち抜いた。
シャインのヴァルシオンをギリギリの所で何とか無力化した面々は、俊敏にコクピットをこじ開けてシャインを回収。
それを見たアードラーが焦燥感の籠ったような怒号を上げた瞬間、1機の黒い特機が上空から降下した。
その機体の名は、グルンガスト零式。乗っているパイロットは、ゼンガー・ゾンボルトだ。
ふと思いついたネタ。
推しの子世界にロックブーケの容姿で転生するやつ。
リリーの場合はそれなりに無理矢理感あるんだけど、テンペストの場合はいつの間にかこうなってた。
・ユガの墓場
要は浄化の槍の演出にある剣とかがぶっ刺さりまくっているアレ。某弓兵の必殺技扱いされることもあるやつ。
アレがよく分からなかったので、とりあえずこのSSではカリ・ユガが行ったリセットの回数だけ墓標のように剣や槍をぶっ刺しているという解釈で行く。つまり、それだけ宇宙が滅ぶ寸前だったという事。
OG勢とか特定の技が固有結界使うやつも多いしへーきへーき。
・永遠のユガ
ざっくり言えばユガのサイクルの内、2番目に位置するトレーター(維持)を永続的に行うというもの。
ユガのサイクルを日本語に直すと、生誕→維持→崩壊→再生からまた生誕に戻る。その繰り返しなので。私はミリしらです。ちゅらい。
書くのがムズすぎてカリ・ユガ(実質監視用リヴァルナ視点)でお茶を濁すスタイル。
正直、創造神と破壊女神と死神が協力すれば至極安全に行けるんじゃね?とかこのSS書く前から考えてた。というのも書くきっかけの1つだったりする。