朝、目が覚めると近くにヘスティアの姿が見えないことに気づく
もしやと思い、ベルが眠る部屋に向かうと
そこにはあさましくもベルに抱きついてるヘスティアの姿があった
「送還してあげるべきかしら」
そう思いながら私はその場を後にした。
酒場の店員の朝は冒険者より早いのだ
フレイヤファミリアホーム『戦いの野』
「おかえりなさいませフレイヤ様」
私を出迎えにヘルンがやってきた
「出迎えご苦労さま、でも悪いけどすぐにミアの所に行かないといけないわ」
「承知しております。」
「そう、ならいつも通りお願いするわ」
そう告げると彼女は魔法を発動させた。
これで『私』は『娘』としてオラリオを歩く
彼は気づくだろうか、もし気づかれた時私はどんな顔をしてるのだろうか
今まで女神として生きてきてこれほど誰かに焦がれたことがあっただろうかと思いを馳せ
私は今、『愛』ではなく『恋』してるのだと否が応でも自覚させられるのだった。
フレイヤ様は変わられた
娘に姿を変えたあの方を見てあらためてそう思う。
オッタルがフレイヤ様がヘスティア様の所にしばらく居候すると聞いた時は、珍しいと思った。
2、3日のお泊まりならされた事はあられたが居候するとはと
だが理由を聞きファミリア内に激震が走った。
いわく伴侶を見つけたのだけれどヘスティアの子だから手荒な真似はしたくないなので同棲して堕としてくると
ファミリアには頻繁に顔を出すから問題はないと
違う、問題だらけだ
我々はフレイヤ様を至上としてるだけの集団だ
フレイヤ様がいない中でファミリアを纏めれる人材などいないのだ
オッタルは脳筋でまともにファミリアを動かせない
アレンはフレイヤ様と娘の護衛
ヘディンはいつの間にか姿を消してるし
残りは論外だ
私が頑張らないといけない
そう決意した
フレイヤ様の姿となり、娘になったフレイヤ様を見る
あぁあの顔は私達では引き出せない
そうと思わせるほどの恋する女の子がその目に映った
「それじゃあ頑張ってね『シル』」
「はい!行ってきます『フレイヤ様』」
そう言うと娘は走っていった。
「アレン」
「うるせぇ言われなくても分かっている」
「そう」
「チッ あの方もあんなガキのなにがいいのか」
「それは彼女だけが知っているのでしょうね」
そういい私はあの方の仕事をしにホームへ踵を返そうとする
「チッ」と舌打ちの音がしたと思ったらさっきまでいたはずのアレンの姿が消えていた
「命令には忠実なのよねあの子」
そうあの方のように呟き今度こそ私もホームに戻る