卑面のセスタ   作:珱瑠 耀

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続いた。

元から続ける予定ではあったもののやはり見切り列車の影響はでかい。


せや、アビドス曇らせたろ! 2

 

 

 

目が覚めると砂漠だった、という先の言葉通り、私の目覚めてからの最初の景色はただただ黄土色の空と乾いた風、そして冷房の効いた部屋で引き篭もっていたい程の暑さのみ。

 

じりじりと丸出しの肌は太陽に照らされ、汗が滲み、真っ黒く焼けてしまいそうな気分に、私の意識は一気に覚醒した。

 

起き上がって周囲を見渡しても砂に覆われた住宅街以外には何もなく、人の気配もない。

 

ただサラサラと砂の運ばれる音がするのみだ。

 

そんな意味の分からない現状に、困惑しきった私の口からは。

 

 ———うへぇ、ここどこ……って声が可愛いッ!?

 

なんかヨル◯ンガ◯ドのエ◯ナ・バブ◯リンの声がした。*1

 

起き上がった自分の身体を見下ろせば、真っ白な肌とそれにくっついた中サイズの———

 

 

 ———身体も可愛くなってるゥ!?

 

 

砂に覆われたひと1人居ない住宅街で、情けないくらいに可愛い声が響き渡る。

 

そしてそこに追い討ちをかけるように———

 

 

 

 ———つか私裸じゃん!?

 

 

 

現在の私は着るものも穿くものも()()()()()無い状態。

 

これではただの露出狂じゃないか私は違うぞやめてくれ。

 

ひと1人居ない住宅街、その中に全裸の女の子が1人とは、()()としては中々に興味深くなりそうな言葉の羅列だが実際にその立場になりたいとは決して思わない。

 

いや、現に私がそうなっているのだが。

 

 ———いや、待てよ?今私が居る場所は見た感じ少し窪みのある場所の中心部に座っている。という事はつまり……!

 

ここは完全なる死角(デッドゾーン)となる筈!もし車が来てもそう見えはしないしこんな(多分)ゴーストタウンに来る人なんてそうそう居ない!

 

つまりそれは———私のこの痴態を誰にも見られる事は無い!!

 

 

勝ったッ!第三部完ッ!!

 

 

卑面のセスタ  

ー完ー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ———いや終わっちゃダメだよね!!ごめんなさい!!

 

 

これで終わったら「ほーお」から先の台詞すら言えず生き埋めのままほんとに本編終わっちゃうので、ちゃんと立って周囲をもう一度しっかりと見回す。

 

まず通行人の確認……人影なし、()()()()()

 

次に車の確認……まず車もなし。

 

最後に建造物……ちょっと遠い?

 

いやこれ違うな、これ私を中心として周囲の建造物が軒並み消え失せてるんだわ。

 

地面は砂が押し寄せた影響で推型に小さくなってるけど、地面から上にあるはずの建造物がある場所を境にごっそり消えている。

 

 ———あー、だから窪んでたのか。そういうことね

 

顎に手を添えて、目覚めてからの疑問が一つスッキリした事に大きく頷く。

 

 

 

 ———え、これ私が原因なの?

 

 

 

衝撃の事実、発覚である。

 

ッスゥーと細く息を吸い込み酸素を頭の中に送り込み、もう一度外をちらり。

 

 ———あーだめだ、私がここに居る時点でこの風景が私のせいにしか思えない

 

おい私、以前の私、こうなる前の私、どうしてこんなことになった早く教えやがれくださいお願いします。

 

そんな願いを誰かが聞き届けてくれるなんて事は無く、ただからからと風が吹くのみ。

 

現状、こうなった原因、足の指の隙間に入り込む砂、優しい風、これからの事、全部が連結したローラー*2を頭の中に幻視した私はその回転を理性を掛けて止め、ふーっと呼吸をひとつ。

 

 ———どうせ誰も居ないんだ、やるぞ、私はやってやるぞ……!!

 

私は両脚に力を込め、極めて堂々と、前へと歩を進める。

 

 ———お願いだから誰も見てないでくれよこんな痴女が砂の上闊歩してるとか唯の事案だぞ一昔前の◯Vでしか見られないんだぞうああああああ砂が風でいだだだだだだ

 

上半身を乗り出した瞬間に横から吹き付けた風がもの凄ぉく痛いけど、気合いで我慢して勢いのまま下半身も坂の上へ。

 

未開の大地に身一つ(比喩無し)で降り立った(這い上がった)私はその余韻に浸ることなく真っ直ぐに歩き、早歩きになり、遂には足の裏の砂の感触を極めて意識しないように走り出した。

 

 ———ぬおおおおおおお私に服を恵んで下さああああああああああ!!

 

……少しよくない何かに目覚めそうになったのは、内緒だ。

 

 

 

パタン、と扉が閉まり、外界と遮断された事をこの身を持って理解する。

 

そのまま扉を背凭れにして座り込み、荒げた呼吸を整える。

 

 ———大丈夫、私の心はピュアなJK……だからエ駄死なんて言われる筋合いはないんだ……

 

大丈夫、大丈夫と自分を無理矢理納得させ、家主には申し訳ないが身体に付いた砂を払ってから部屋の扉を開く。

 

私が居た住宅街の内、まだ無事だったその一軒家。

 

よくあるリビングやキッチン、風呂場を通り抜けて計6回目のドアの解放で、私はお目当ての部屋を見つけた。

 

 ———この家自体が埃っぽかったからもしかしてと思ったけど、やっぱり空き家だったかぁ

 

鏡を見てないので推定女性とするが、この身体に合った服をどうにか調達するのが直近の課題。

 

なので申し訳ないが、この空き家から服を頂戴しようと思う。

 

 ———しかし、どうも一人暮らしとも似つかない違和感が否めないんだな、この家

 

がさがさとクローゼットを漁りながら、ふとぼやく。

 

広さ的には三人家族が余裕で住めるくらいの一軒家なのに、子供の住んでいたような痕跡しか無い。

 

なんだか覚えてるような覚えてないような話題……もうちょっとで思い出せそうなもどかしさが募るが、とりあえずは。

 

 ———とりあえず、このワンピースでいいかな

 

真っ白で、汚れの一つもない綺麗なワンピースを手に取る。

 

緊急事態といえど他人のものをいくつも頂くのは少し気が引けるので、一番無難なこれにしてみたが、多分似合うんでは無いだろうか?

 

そうと決まれば早速、と頭からガバッと被りその布を纏う。

 

 ———やはり服は落ち着く……ちょっとスースーするけど

 

まぁ、この下はブラもなにもない全裸なのでそれはそうなのだが。

 

ひらひらするワンピースにちょっとわくわくしながらも、対角線上にある姿鏡の前へと躍り出すと。

 

 

白髪と重なるような白い包帯が目元を覆い、少しほっそりした輪郭と桃色の唇。

 

日焼け一つない肌に合った白いワンピースが清楚さを際立たせる、そんな不思議盲目系白髪美少女がそこにはいた。

 

居たのだが。

 

 

 ———えっこれ五条じゃね?

 

 

その姿が呪〇廻戦で有名な五条〇(生徒時代、包帯ver.)にしか見えなかった私は、軽く頬を引き攣らせるのであった。

 

 

 

 

 

*1
ヨル◯ンガ◯ドのエ◯ナ・バブ◯リンの声は上田麗奈さんで、ハ◯カドー◯の4号や血◯戦線のニ◯カの声をしている……こらそこ、キャラ選が古いとか言うな

*2
「3月のライオン」第11巻の第114話より。主人公の桐山零が一つの物事に深く集中すると、その他の事項(この時は(恐らく)片思いの少女との関係やその少女の家庭問題、自身の将来や資産やその他諸々)も地続きの様に一斉に熟孝を始めてしまうというシーンを想像してもらえると良い。尚この時の桐山零は第三者から見ると帯電している




YouTubeのショートでよく見るロリ五条をイメージしてください。

ヘイローってどうすりゃええんか…
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