『さしすけ』ってなんだよ 作:Ex falso quodlibet
「おい!しっかりしろッ!」
「もう少しなんだ!あと少しで......!」
「死ぬな、
視界がぼやける。
俺の身体が段々と冷たくなっていくのが感じられる。
俺の体を支えてくれている人も。
俺の手を握ってくれている人も。
俺に必死に声をかけている人も。
もう、誰が誰だか、判別すらつかない。
けれど、なんとなく。
コイツらに、そんな顔は、して欲しくなくて。
手を伸ばして。
言葉を紡いでみたんだ。
「......おれ、たちは。
これま、でも。これから、ゲホッ、も。
ずっと、ずっと。『最強』、だ。
だ、からさ。
んな顔、してんじゃ、ねえよ」
「......祚咫......ッ」
俺は、息を全力で吸い込んで、口角を上げた。
出来るだけ、大きな声で。
出来るだけ、大きな笑顔で。
俺の仲間が、どんな場所にいても。
この声が、この笑顔が、届くように。
「あ゛ーーー、楽しかった!!!!!」
あの時こうしていれば、なんて後悔はいつもしていた。
そして、きっとこれからも、毎日そんな事を繰り返して生きていくんだろう。
けれど、アイツらと過ごした日々に一切の後悔はない。
アイツらと生きた人生に勝る物は何一つないと、俺は断言出来る。
これは俺の、そんな馬鹿みたいな話だ。
一級術師 夜蛾正道殿
日付:2018年10月31日
内容:東京都渋谷区にて突如降ろされた帳の原因究明と、巻き込まれた民間人の救助を目的とした作戦。以下これを‛‛渋谷事変’’と呼称する。本作戦に於いては、数年前に死亡したとされる□□術師が、1000年前の呪詛師である『羂索』に乗っ取られるという形で首謀者となっていた。
被害は下記の通りである。
・渋谷区の土地の荒廃化。(ビルの倒壊等。被害額は別紙参照。)
・負傷者:呪術師、補助監督多数。(負傷の程度は問わない。)
・意識不明者:民間人多数。
・死亡者:多数。(内民間人が殆どと呪詛師が数名。呪術師は十名にも満たない。)
渋谷事変にて出現した上級呪霊や使用された呪具に関しては、被害額に関するもの同様に別紙を参照されたし。
備考:本作戦に於ける、死亡した呪術師の情報をここに挙げておく。
氏名:祚咫
階級:一級術師
術式:
・
・
・
尚、遺体に関しては、悪用を防ぐため既に葬儀は執り行った。また、骨壺は呪術高専側で厳重に保管するものとする。何れも事後報告となることをご了承頂きたい。
何か不明な点がある場合、伊地知潔高補助監督を通して私に尋ねるようご協力願う。
作成者:五条悟
パッと咲いて散って灰に Creepy Nuts(2022)
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