とある一科生の活動録   作:雪人形

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大変御手数ですが、一度削除して書き直し後再投稿したのでご覧いただければ幸いです。


Act05

放課後、風紀委員の介入と言う不測の事態が起こってしまったが、初犯ということで見逃してもらった慶司達はほのかの提案で深雪とその兄である司波達也を含めた二科生と駅まで帰ることになった。

 

「なぁ、達也。結局どうして光井さんの魔法はキャンセルされたんだ?」

 

「そうだな……あの時の光井さんの魔法は起動式の展開中だったのは分かってるよな?」

 

「おう、そんくらいは分かってるけどよ」

 

「そこに七草会長は自分の想子を弾丸状にした無系統の魔法を撃ち込んだ。……で、光井さんの起動式に会長の想子が割り込んで流れを妨害した結果起動式が破壊されたというわけだ」

 

かいつまんだ説明だが、上手くまとめられていることに感心しながら聞いている慶司達。深雪は流石お兄様です!と言わんばかりに目をキラキラさせていた。なんとも分かり易い反応だ。

 

「だが、誰にでも出来ることじゃない。と言うのも、少しでもズレれば光井さんにもダメージが通っていたはずだ」

 

「ふぇ!?」

 

「確かにな。魔法のコントロールが完璧にできてねーと無理だろうな……けど」

 

「?どうした」

 

「……や、何でもねーわ」

 

どうにも『タイミングが良すぎる』と言おうとしたが、寸前で止める。狙ったかのようなタイミングでの起動式の破壊。例え真由美が遠隔魔法のコントロールに優れていようとあのタイミングで完璧にダメージを通さずにする事は難しいだろう。正規の魔法師でもできるか分からないくらいの難度なのだ。それが例え十師族の七草家息女であろうとだ。

 

考えられるとすれば、やはり慶司たちを『見張っていた』と考えるのが妥当だろう。昼の一件で恐らく、風紀委員か生徒会役員のどちらかが居てそれを報告した結果見張ることにした、もしくは元々、何らかの『接触』を図ろうとしていたのかもしれない。

 

考えれば、考えるほど思考に嵌っていくが、慶司の主観が殆どなので彼が考えていることが必ずしもそうであるとは言い難い事と、納得しかけているこの空気の中でそれを壊すような発言はするべきではないと思ったので言うのを止めた。

 

「(あんま、好きにはなれねーけどな……)」

 

彼女のおかけで助かったのは事実。しかし、それと好きか嫌いかは全く別の話。少なくとも好んで話をしたいとは思わない。

 

「あ、そうだ。なぁ、このメンツでどっか寄っていかねぇか?」

 

「どっかって何処によ?」

 

「そりゃー、決めてねぇけど……」

 

「決めてないで提案した訳?」

 

「んだよ、わりぃかよ?」

 

ガルル……グルル……と獣が威嚇しあっているかの如く睨みあう二人。達也とメガネの女子学生、柴田美月は、はあ。とため息を吐いている。察するに、こういう事は何度もあったのだろう。

 

「エリカちゃん、いい加減に………」

 

「レオもだ、俺達だけならまだしも光井さん達の前であまりそういう行動は控えろ」

 

「………分かったわよ」

 

「しょうがねぇな……」

 

にまだに睨み合いながらそういう二人を見て、慶司は笑いを堪えていた。と言うのも、怒られている二人が上の兄弟に怒られているような風に見えたのが理由だ。

 

「でも、レオ君の提案はいいと思いますよ?私も賛成ですし」

 

「それは、いいけどどこに行こうかしら……」

 

「ケーキ食べたいな。ケーキ屋さんに行こうよ」

 

雫の唐突な発言に皆が彼女を見ると変化の乏しい顔で首を傾げながら捨てられた子犬の様な目で皆を見渡す。それに抗える猛者(一人を除く)モノはいるはずもなく、結果---

 

 

 

 

 

 

「二日連続でケーキとかお前、よく食えるよな………」

 

ケーキ屋に寄っていた。特に行きたい場所があるわけではなかったので、皆雫の提案に賛成してそのまま慶司が雫とほのかと寄ったケーキ屋に行くことになったのだ。甘いものが好きではない慶司はコーヒーだけを頼んでいる。

「ん。好きだから」

 

「でも、雫……それ、3皿目よ?」

 

少し驚いたように指摘する深雪。他のメンバーも彼女の食いっぷりにびっくりしている。ただ、ほのかだけはその様子に驚いていないで、苦笑いをしていてた。流石、親友なだけあって彼女の食いっぷりのことは知っていたようだ。

 

「……見てるだけで胸焼けしてきたぜ」

 

「そう?あたしはあれくらい余裕よ?」

 

「わ、私は無理かなー……」

 

げんなりしながら言うレオに当然とばかりに返すエリカ。それを聞いたほのかはあはは、と笑いながら自分は無理だと主張する。食べれないこともないが、増えるのが嫌だから制限しているだけなのだ。まぁ、増えるのが何とは言わないが。

 

「深雪も食わなくていいのか?」

 

「え、あ、は、はい。間食を挟んでしまうと夕食に響きそうですから……(い、言えない。本当は、この前少し増えてしまったから何て、お兄様には絶対言えないわ……)」

 

「と言いながら、無意識に頼んでいるのを見るところ食べたかったんだろ?」

 

「へ?………あ、あぅ……」

 

慶司が指摘した通り、メニューを持って既に頼んでいた。キャンセルしようにも店員は既に注文を取って、また別の客に呼び出され去っていっていた。しかし、慶司に指摘されるまで無意識に頼んでいたというのは、彼女の意思とは裏腹に体が甘味を求めていたのだろうか。

 

「ははは、司波兄。妹可愛いとこあんなー」

 

「俺には勿体無い出来た妹だよ」

 

「そ、そんなお兄様……」

 

テレテレという擬音が似合いそうなほど照れて器用にクネクネしている深雪。それを微笑ましそうに見ている彼女の兄司馬達也を見て慶司は間違いなく彼女と彼はブラコン、シスコン同士であると確信した。

 

「……もきゅ、もきゅ…………けぷっ。……失礼」

 

「け、結局5皿も食べましたね……」

 

「ん、美味しかった…」

 

「でも、これ全部高いやつだよな……足りるのか?」

 

「大丈夫、慶司の奢り、だから」

 

慶司を指差しながら、漫然とそう言う。慶司もそれを了承したため苦笑しながら頷くが、よくよく彼の顔を見てみると顔色が悪く脂汗が出ている。慶司も予想外の食べっぷりだったようだ。

 

「いや、稲葉君顔色悪くしてるけど、大丈夫なの?」

 

「慶司だから、大丈夫」

 

「どこから来るのよ、その自信……」

 

二人の会話をよそに財布の中身を見ながら更に顔色を青くしている慶司を見て、ほのかをはじめとした殆どのメンツが彼に同情していた。そこで、見かねた達也が

 

「足りないなら貸すが……」

 

「いや、足りなくはねーんだけど……明日以降の飯どうしようかってな」

 

雫が食べたケーキの値段と照らし合わせるとなんとか足りるくらいは入っていたのだが、払ってしまえば間違いなく明日以降の飯代がなくなってしまうのだ。……奢ってしまうと言った手前、それを撤回するのは意地でもしたくない慶司は、考えに考え抜いた結果――――――

 

「………すまん、司波兄。必ず返すから、今日は――-」

 

「ああ、分かった。……お前も苦労しているんだな」

 

達也にお金を借りることにした。やはり、飯を抜くという事は考えられなかったようで達也に頼んだのだ。お金を渡される際ぼそりと、ものすごく同情された気がしたが、そんなことより慶司にとっては飯が食えるか否かそれだけが最優先事項へと既に切り替わっており、聞こえていない様子だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「うはーっ……昨日に続いて密度の濃い一日だったな……」

 

自宅……と言うより、借りているマンションの一室の前に着くとそう独り言を漏らす。確かに、普通に学校生活を送っているだけでは味わえない密度の濃さだっただろう。流石は、魔法科高校である。

 

「明日もこんなふうだと身がもたねーぞ……早く飯食って風呂入って寝るか」

 

ポケットをゴソゴソ漁り部屋の鍵を取り出し、ガチャりと鍵を回すが違和感を感じた。そのまま押すが扉があかない。とすると、元々鍵が開いていて今閉めたということになるだろう。朝、締め忘れたか?と思いながらまた鍵を回し扉を開けると普通ないはずの靴が一足置いてあった。

 

此処には、慶司一人で暮らしているため家族や同居人は存在しないはず。鍵も別のところに住んでいる両親にしか渡していないのだが……

 

「……もしかして、空き巣か?」

 

用心しながら、部屋の中に上がるとソファにひょっこりと赤茶色の頭が見えた。それを見て慶司は思わず脱力してしまった。と言うのも、ソファに寝転がっているであろう人物なら此処にいてもおかしくなかったからだ。恐らく、両親から鍵を渡されていたのだろう。

 

「ん?あ、おかえりー慶司。今日は遅かったわね」

 

「……ただいま、てかなんで此処にいんだよ」

 

「アレ?叔父さんから聞いてない?」

 

「………親父から?」

 

慶司は思わず顔をしかめてしまった。そのまま彼女の話を聞く。それを省略して説明すると、同居させて関係を進展させるという目論見だったらしい。それを聴き終えると、口元を引きつらせながら悪態をつく。

 

「あのクソオヤジ……勝手に決めやがったな……」

 

「あはは、やっぱ聞いてなかったんだ。ま、聞いてたら絶対反対するだろうしね、慶司は」

 

「当たり前だろ…」

 

「もー、私許嫁なのに扱いひどくない?」

 

『許嫁』と言ったソファに寝転がった少女『鷹月水希』はぶーぶーと文句を言っている。許嫁と言っても、親同士が勝手に決めたものである。しかし、彼女の方はどうやら慶司の事を気に入っており、許嫁の関係もやぶさかではないと思っている様子。慶司からしてみれば、何故自分のことなんかを気に入ったのかさっぱり見当もつかない。

 

「んなこと言われてもな………」

 

「なーんてね。言ってみただけよ、こう言えば優しい慶司は困ると思ったから言っただけー」

 

「お前な……」

 

悪気もなくそう言う彼女、水希に思わず呆れながらため息を吐いてしまった。ここ二日でため息を吐く頻度がそこはかとなく増えた気がする。このままでは癖になってしまいそうなほどだ。

 

「ま、そんな話はいいや。ご飯作ってるから、食べるわよ?」

 

「水希が作ったのか?」

 

「まーねー。ふふん、これポイント高くない?」

 

「……ちゃんと食えるんだろうな」

 

「なにおうっ!?」

 

ポイント云々をドヤ顔で言っている水希に対して、思わず口走った一言がこれだった。実家……慶司の両親と暮らしていた頃から水希はちょくちょく家に来ていたが、料理をしているところを一度も見たことがなかった。それゆえに、ちゃんと食べれるものなのかが心配になった上で出てしまった本心だ。

 

「や、だってお前……料理したことある?」

 

「んーん。したことない」

 

「……コンビニで弁当買ってくる」

 

「させるかっ!」

 

「もがっ!?」

 

コンビニに弁当を買いに行くと聞いてからの水希の行動は早かった。テーブルに一瞬で移動したかと思えばその手に持った料理を慶司の口に押し付ける。かなり無理やりだったが、何とか食べ終わった(食べさせられた)慶司はおっ、意外と……と思った瞬間意識がぼぅと遠ざかってきた。

 

「(……絶対、二度と…料理なんてさせてやるか………)」

 

そう思いながら、意識が薄れていく中見えたのはアレ?と首を傾げていた許嫁の姿だった。因みに、翌日の朝まで意識が戻らなかったことは言うまでもない。

 

 




いやはや、申し訳ありませんm(__)m
大幅に話を書き直したため、再投稿することにしました。と言うのも、いささか無理やりの展開になってしまったのではないかなーと、思ったことと、あのままでは話が全部シリアス方向へと向かってしまいそうになったからです。あくまで、この作品はほのぼの多めで書いていこうと再投稿した際に思い直したので、書き直した次第です。いや、影響の受け過ぎはいけませんね。自重しなければ(-_-;)

まぁ、恐らくヒロインはオリジナルかな?でもそれだと、原作にそのまま絡ませた場合、キャラが多すぎて空気化する確率がかなり高くなりそうで怖いですね。早くどうにかしなければ(-_-;)

あと、どうでもいいことですが、魔法科高校の劣等生LostZeroを始めました。いや、マギスクよりも面白いですね…深雪を始め、原作ヒロインが可愛すぎてニヤニヤが止まりませんねアレwwww
魔法科高校好きは必見ですね。

では、次回ノシ
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