星の三つ子   作:大空

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【】:各話タイトル




Interlude1

【ダメだよ】

 

 三つ子が斉藤家に連れて来られてからしばらく経ったある日。ミヤコが部屋にいないつかの間、ルビーがアクアに話しかけていた。

 

「ねぇアクア(せんせ)、約束覚えてる?」

「約束?」

「むぅ…忘れちゃったの?ほら、16歳になったら結婚してくれるって」

 

 ルビーの言う約束の内容に横で聞いていたマリンが思わず声を上げる。

 

「え?ルビー(さりなちゃん)が亡くなったのって12歳って話だから…約束したのはそれよりも前だよね?もしかしてアクア(センセ)ってロ―――」

「マリン待って。お願いだから待って」

 

 マリンの言葉の後に続く単語はアクアとして容易に想像できた。過去に同じようなことを職場の同僚の看護師から言われたこともある。

 その時はただの同僚であり特別な関係でもなんでもなかった人間からの言葉であったためそれほど気にする必要はなかった。

 だが今はあの時とは異なり発言者は奴隷(ファン)である自分にとっては神に等しいと言える推しである。推しの口からそのようなことを言われると看過できないほどにダメージを受けそうであったためアクアはマリンに待ったをかけ、先のルビーの発言である約束を思い返す。

 

「約束…あぁ思い出した。でも結婚するとは言ってないね。16歳になったら考えるとは言ったけど」

「もぉー!そうやっていっつもノラリクラリ!アクア(せんせ)のモラリストー」

「それを受けたら俺社会的に死んじゃってたからね?」

 

 アクアの言に拗ねるルビーだが、ふと気が付いたように声を上げる。

 

「社会的に…つまり年齢差があったから問題だったわけで、今は同い年…じゃあ!今度こそ16歳になったら結婚―――」

「ダメだよ」

 

 だがその声は思いもよらないところ、横にいたマリンによって止められる。

 

「―――え、マリン?今ダメって……まさかマリンも―――」

「そうじゃなくてね、兄妹で結婚は出来ないよ?」

 

 そんなことママは許しません。とマリンは続けた。

 その言葉を受け、頭の中で反芻していたルビーはやがてゆっくりと床に手をつき項垂れる。

 

「そんな……転生なんて奇跡で病気も年の差も乗り越えたのに―――最後の最後に法律が立ちふさがるなんて…!」

 

 その様子はさもこの世の全てに絶望しているようで、ルビーの目からは留めなく涙があふれていた。

 それを見てかける言葉が見つからなかったアクアとマリンだが、放っておくわけにもいかないためアクアがルビーを慰めようとやさしく声をかける。

 

「あぁ~その、ルビー?」

「……なに?」

「確かに俺とルビーは恋人や夫婦にはなれないけどさ、さっきマリンも言ってたけど俺たちは兄妹なんだ」

「…うん」

「今後何があってもその関係は変わらない、結婚は出来なくてもずっと家族なんだ」

「今ならかわいいお姉ちゃんもいるよ!」

 

 もうすでに家族なのだから。アクアとマリンの言葉に多少慰められたルビーだが、それでも彼女を完全に立ちなおさせるところまではいかなかった。

 床に手をついた体勢のまましばらく動かなかったルビーだが、突然そのままハイハイで部屋の入口の方へと移動を始める。

 

「ル、ルビー?」

 

 突然動き出したルビーにアクアが声をかけるものの彼女は止まらず入口まで到着すると大声で泣き始めた。

 彼女の泣き声が聞こえたのだろうパタパタと足音をさせてミヤコがやってきた。

 

「はいはいルビー、どうしたのー?」

 

 ミヤコはルビーを抱えるとあやしながら部屋を出ていく。

 少し間をおいてからアクアとマリンがミヤコとルビーの方の様子を伺うと、「あら、まだ飲むの?」「お代わり作るからちょっと待ってねー」などの声が聞こえてきた。

 聞こえた内容からするとルビーはミルクのために泣き、さらにおかわりを要求しているらしい。

 そんな声を聴きながらアクアとマリンは互いに顔を見合わせる。

 

「やけ酒ならぬ、やけミルク…?」

「…かなぁ。あんまり飲みすぎるのもよくないんだけど」

 

 その後拗ねる末っ子を慰めるのに苦心するアクアとマリンであった。

 

 

 


 

 

 

【おっ〇い】

 

 斉藤家の大黒柱である壱護は多忙だ。そのため三つ子の世話は基本的にミヤコが行っている。

 その世話の中には当然入浴も含まれており、今はアクアの番であった。

 最初は恥ずかしさでいっぱいであったアクアだが赤ん坊の身では一人で入浴などできない上、同性である壱護は多忙であるが故に基本家に帰るのが遅いため、ミヤコの手で風呂に入れられている現状を甘んじて受け入れている。

 

 とはいえそのようなこともある程度の回数経験すれば慣れるもので、アクアが体を洗ってもらう気持ちよさを感じられる程度にはなったある日のこと、ミヤコがアクアに対してとんでもないことを口にした。

 

「アクアもおっぱい吸う?」

「…!!!??!?!?」

 

 思いもよらぬ発言に思考が固まってしまい思わずミヤコの顔と胸を凝視してしまいそうになったアクアだがすぐに再起動して首をブンブンと横に振る。

 そのアクアの様子にミヤコが"そう?"と少し残念そうな顔をして呟いていたのだが、先の発言に混乱していたアクアはそれには気づいてなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――ということがあったんだが?」

「「……」」

 

 ところ変わってその日の入浴後、アクアはジト目で妹二人に話しかけ、話しかけられた二人は気まずそうに眼をそらしていた。

 

「はい!裁判長!」

「なにかなマリン被告」

 

 しばらくするとマリンが耐えられなくなったのか手をピンと上にあげ発言した。

 

「わたしはマリン"も"吸う?って聞かれました!」

「あ!!裏切者!?」

 

 どうやら元凶は自分ではないと言いたかったようで、売られたルビーがそれに対して声を上げ、アクアの方を恐る恐る向いた。

 

「…ルビー?」

 

 変わらぬジト目で自分を見つめてくるアクア。ルビーとしては想い人の生まれ変わりであるアクアに見つめられるのは歓迎するところだがこんな種類の視線を向けられるのはごめんであった。なんとかしようとルビーは必死に言い訳を考える。

 

「………い、今の私たちは赤ちゃんなんだから、ママに甘えるのは当然の権利だと思います…」

「確かに普通の赤ん坊なら問題は無いけども、俺たちは普通じゃないよね?」

 

 アクアたち三つ子は転生者であるため精神年齢は赤ん坊のそれではなく、最年少のルビー(さりな)でも12歳である。

 だから胸を吸いに行くのはちょっとまずいだろう、というのがアクアの言い分であった。

 それはそうだとルビーも納得はするところなのだが、彼女にも譲れないものがあったのか、でも、と反論する。

 

「私たちは赤ん坊なんだし…お風呂でミヤコさんのナイスバディが目の前にバーンってあったら…吸いたく…なるじゃん!」

 

 何故か力強く言い放たれた言葉に思わず確かにと頷きそうになってしまうアクアだったが、なんとかそれは堪えた。

 そのあんまりな言い分に再度反論しようとするアクアだが、その口が開く前にマリンが口をはさむ。

 

「あ、それに吸った後ミヤコさん嬉しそうにしてました!」

「え、マジで?」

「わ、私の時も嬉しそうにしてた!」

「吸われた本人が嬉しそうにしてるなら問題ないと思います!」

「思います!」

「えぇ…」

 

 思いもよらぬ方向の反論にアクアが困惑していると、畳みかけるようにマリンがアクアへ質問を投げかける。

 

「それに私の予想だと今日アクアがおっぱい拒否した時、ミヤコさん悲しそうにしてたんじゃない?」

「うーん…言われてみればあの時のミヤコさん、そんな表情をしてた…ような」

「それならミヤコさんが望んでるってことだから逆に吸おうとしないアクアの方が失礼なのでは?」

「――――――いやいやいやいや、君らならまだしも俺はまずい…というかルビー(さりなちゃん)的にもNGだろ?」

 

 生まれ変わりで今は赤ん坊の体とはいえ思い人が他の女の胸を吸うのは駄目だろうとアクアはルビーへ問いかける。

 

「正直凄く……凄く複雑だけど、ミヤコさん―――ママには喜んで欲しい」

 

 それに、と続けてルビーは小さく呟く。

 

「アクアもこっち側になれば気兼ねなく吸えるし…」

「聞こえてるぞ!そっちが本心だな!?」

「ソンナコトナイヨー?」

 

 嘘だ、と叫びたくなるアクアだがその前にマリンが絡みながら"アクアもこっちにおいでよー"とアクアを惑わす。

 それにアクアが言葉に詰まっていると、ルビーも好機到来とマリンと同じように絡み"おいでよー"と続いた。

 

「む、ぐぐ…いやでも…」

「おいでよー」

「おいでよー」

 

 自身を誑かせる妹二人の甘言に、アクアの中の天秤は理性と欲の間で激しく揺れ動いていた。

 最終的にそれがどちらに傾いたかは―――アクア本人のみぞ知るところである。

 

 

 


 

 

 

【はじめてのじむしょ】

 

 都内某所、苺プロダクション社内オフィス、始業時間より少し前、苺プロの職員たちはいつものようにその日の業務を確認したり机の上を整えたりと始業前の準備を行っていた。それだけならば日常の光景であるのだがその日は少し違っており、一同何かが気になっており作業に集中できていない様子だ。

 その原因はオフィスの隅にあった。つい先日までは何もなかったはずの場所にカラーマットと立方体のカラフルな椅子を使って仕切られた一畳に満たない程度の空間が確保されており、その見た目は商業施設等で見かけることのあるキッズスペースのようであった。

 何故このようなものが突然設置されたのかが誰にも分らない。質問しようにも設置した張本人であろう壱護社長はまだ出社していなかった。

 

 身が入らないながらも職員達が準備を終えたころ、おはようと朝の挨拶をしながら壱護がオフィスへとやってきた。

 やっと謎の空間について聞けると思い一同が壱護の方へと視線を向け、揃って壱護の抱えているものを見て固まった。

 

「…どうしたんだお前ら?」

 

 何故か固まっている職員達を尻目に壱護は自分の机へと向かう。その途中で再起動した職員の一人が声をかける。

 

「あのぉ社長…その子は?あと隅っこのあれもですけど」

「うん?あぁこの子達についてはミヤコも来るまでちょっと待ってくれ、隅のスペースもこの子達関係だから纏めて説明する。あ、それとドアは開けっ放しにしといてくれ」

 

 この子"達"?と、壱護の言葉に新しい疑問を職員達が抱きながら壱護の抱えている赤ん坊を注視していると、壱護の言うように開けっ放しにしていたドアからミヤコにおはようという声が聞こえてきた。

 その声に返事をしようと振り返ると職員達は再び固まる。ミヤコもまた赤ん坊を抱えていたからだ、それも両腕に一人ずつ二人の赤ん坊を。

 先ほど壱護が説明するとは言っていたものの気になって仕方がないと職員がミヤコへと問いかけた。

 

「おはようございます副社長…それでその、抱えてらっしゃるお子さんはどうしたんです?」

「この子達?…壱護あなた説明してなかったの?」

「お前が在宅してたのに関しては病気とかじゃねぇけど個人的な都合、としか言ってないな。この子らについては全く、揃ってからのが手っ取り早いだろ」

「全員でなくても何人かには言っといても良かったんじゃないの…?まあいいわ皆ちょっと待ってね」

 

 そう言うと壱護とミヤコは抱えていた三つ子を隅のスペース内へと座らせる。

 三つ子のうち金髪の二人(アクアとルビー)は事務所が珍しいのかキョロキョロと視線を動かしており、残りの黒髪の子(マリン)は対象的に職員達の方をじっと見つめていた。

 

 そんな様子の三つ子を見て未だに疑問は残るものの苺プロ職員一同の思考は"あっ、カワイイ―――"と非常にほのぼのとしたもので統一されていた。

 

 

 

 職員達が三つ子に癒されていると壱護が咳払いをして注目を集め、全員の視線が集まったことを確認すると話しはじめる。

 

「この子達のことは皆気になるだろうがまずは朝礼から始める―――終わったら説明するからそんなせかすような顔むけるんじゃねぇよ。それじゃあ今日の予定からだが――――――」

 

 職員達は三つ子のことが気になっているが仕事が先だと壱護は朝礼を開始した。

 

 

 

「――――――よし、それじゃあこれで朝礼を終わる…んだが皆気になってるだろうしこの子達のことを説明させてもらう」

 

 朝礼が終わり、普段であればそれではいざ仕事、という時間だが今日は違った。朝礼の最中も職員達の関心を集めていた三つ子のことを説明しなければならなかったからだ。

 

「結論から言うとこの子達は俺とミヤコの子だ。養子だけどな」

「養子……ですか?」

「そこについては私から説明するわ」

 

 やはり養子という部分に反応する職員達。流石に先日亡くなったアイの子供を引き取った、などと説明できるわけもないため、ミヤコは事前に壱護とともに決めていた三つ子のバックストーリーを話す。

 

「この子達は――――――」

 

 ミヤコの話を要約するとこうだ。三つ子はミヤコの遠縁の親戚の子供で母親が出産に耐えられなく死去してしまった。母親とミヤコは幼少期から面識があり仲も良かったこともあり、子供達を引き取れないかと話が回ってきた。父親はどうしたという話にも当然なったものの、それに対しては母親を問い詰めても結局最後まで話そうとせず不明ということだった。最初は引き取る気はなかったものの一度会ってみて欲しいと懇願され会うことに、そして実際に会ってみると三つ子はミヤコに懐き、ミヤコもまたそんな三つ子のことを愛おしく感じ引き取ることに決めた。

 

「「「「……」」」」

 

 ミヤコが話を終えると職員達はシンと静まり返っていた。その表情を見ると不明という父親への怒りも一部見られたが大部分は三つ子への憐憫で占められていた。それを見た壱護は最後にこう締めくくる。

 

「とまあそんな事情で引き取った子達でな、ここ何ヶ月かミヤコが在宅で仕事をしてたのもその関係だ。とはいえミヤコもうちの副社長、いつまでも在宅ってわけにもいかないのもあって今日からこういう形になったわけだ。皆には迷惑をかけると思うが協力してくれ、とは言っても基本俺かミヤコのどちらかは必ず事務所にいるようにしてこの子たちの世話を出来るようにはするけどな」

 

 そう言いながら壱護は職員達に向けて頭を下げた。その様子にしばらくの間皆無言であったが、やがて口々に話し始める。

 

「頭上げてくださいよ社長。さっきの子供達の境遇聞いてしまうと反対なんてできませんて」

「そうだよなぁ…俺はてっきり社長が外にばら撒いた種を副社長に回収させたのかと…」

「おい」

 

「あ、あの副社長!この子達撫でたり抱っこしたりは…」

「いいけどやさしくしてあげてよ」

「はーい…うわっあったか柔らか……カワイイ」

「ふふふ…でしょう?」

 

 とある朝の苺プロダクション。いつもとは違う喧騒の中、子供達を中心に集まった人々は皆笑顔であった。

 

 

 

 

 


 

 

 

【B小町】

 

「「「カ、カワイイ~!!」」」

 

 午前中の苺プロオフィス。その中に三人の女性の声が響く。

 その三人は高峯、ニノ、めいめい。苺プロに所属しているアイドル『B小町』のメンバーだ。

 レッスンの前に事務所へと顔を出した際にオフィス隅のキッズスペースにいる三つ子を発見、思わず声を上げたところだ。

 声を上げたB小町に反応したのか三つ子は三人の方を見つめており、マリンは珍しいものでも見たように口を小さく開けているだけだったが、アクアとルビーは嬉しそうに口を大きく開けてその目は燦燦と輝いていた。

 三つ子のそのような様子にB小町の三人もまた目を輝かせている。

 しばらく見つめあっていた三つ子とB小町だがふと我に返った高峯がオフィスで仕事中のミヤコの方を向き問いかけた。

 

「ミヤコさん、ミヤコさん!この子達どうしたんですか!?」

「私と壱護の子よ、と言っても養子だけどね。詳しくは省略するけど私の親戚の子を引き取ったの」

「へぇ~…そういうことって現実にあるんですね。社長が外で作った子供引き取った、とかではないと」

「もし本当にそうだったら今頃壱護の顔の大きさが倍になってるだろうから違うわよ」

「なるほどそれは確かに…抱っこしてみてもいいですか?」

「構わないわよ。あ、でもあなたたちにはちょっと重たいと思うから気をつけなさい」

「は~い…ってちょっとニノ!なんで私より先に抱っこしてるのよ!めいめいも!」

 

 高峯がミヤコに許可をとりいざ三つ子を抱っこしようと振り返ると、既にニノがルビーを、めいめいがアクアをそれぞれ抱きかかえており、その腕の中でルビーは楽しそうにキャッキャとはしゃいでいて、アクアもおとなしく抱かれているもののその表情は笑顔で嬉しそうにしていた。

 抜け駆けをした二人に高峯が文句を言うが二人はさほど気にしていない様子だった。

 

「すっごくかわいくてつい…エヘヘ」

「三人いるから大丈夫かなぁって、あとあんまり怒ってるとこの子達に怖いお姉ちゃんって覚えられちゃうかもよ?」

「……それは嫌ね…まあ時間はあるんだし順番に抱っこすればいいだけだし――――うわぁあったか、かわいい…」

 

 めいめいの言葉に思うところがあったのか素直に納得した高峯は残ったマリンをやさしく抱きかかえる。

 

「ねぇ~カワイイ~」

「ほんとにねぇ―――あ、ミヤコさん、この子達の名前なんていうんですか?」

「めいめいさんが抱っこしてるのが一番上の子で長男のアクア、高峯さんが抱っこしてるのが長女のマリン、ニノさんが抱っこしてるのが次女で末っ子のルビーよ」

 

 聞くのを忘れていたとめいめいがミヤコに三つ子の名前を尋ね、ミヤコがそれぞれの名前を教えた。

 大分変わった、よく言えば独創的な名前が予想外だったのか三人はしばし閉口していたが、やがて高峯が口を開く。

 

「ミヤコさん…変わった――凄い名前付けましたね…」

「…考えたのは私と壱護じゃないわよ」

「そういえばさっき養子だって言ってまし―――アイタッ!え、マリンちゃん?」

 

 三つ子の名前に対し高峯が素直な感想を述べミヤコに伝えていると、ペチンという小さな音とともに高峯の頬に軽い衝撃が走る。

 頬を叩かれたことに気付いた高峯は周囲を見渡す。だがミヤコは机について仕事をしているし隣にいるめいめいとニノも今はそれぞれアクアとルビーを抱えており両腕がふさがっている。

 となれば今自分のそばにいる人物は残り一人しかおらず、高峯は自分の抱えるマリンを見る。そこには私不機嫌ですと頬を膨らませるマリンがいた。

 

「むぅ」

「なんだかご機嫌ななめ?」

「バカにされたと思ったんじゃない?」

「いやいやこの子達見た感じまだ1歳にもなってなさそうだし、こっちの言ってることなんて分かるわけないしありえないでしょ」

 

 0歳児が自分たちの会話の内容を理解してるはずがないと高峯が言うが、それはすぐさまミヤコに否定される。

 

「あぁその子達首振りでコミュニケーション取れるくらいにはこっちの言ってること理解してるみたいだからありえるわよ」

「え、嘘!?ごめんねぇあなた達のこと馬鹿にしたわけじゃないのよぉ」

 

 ミヤコからの思いがけない情報に声を上げ、マリンに謝罪する高峯。しかし腕の中のマリンの頬は膨らんだままだった。

 

「…ぷい!」

「ごめんってばぁ~!」

「「あはははっ!」」

「ちょっとニノ!めいめい!笑ってんじゃないわよ!」

「ごめんごめん、でもこれは高峯ちゃんの自業自得だとおもうよ?」

「む、ぐぐぐ……ミヤコさぁ~ん!」

「はいはい、しょうがないわねぇ」

 

 どうにかマリンのご機嫌を取ろうとするが難しく高峯はミヤコに助けを求めた。

 それを聞いたミヤコは仕方がないと仕事の手を止め立ち上がるのだった。

 




【ダメだよ】
ゴロさりの約束関係の話。18年じっくり煮詰めてドロドロどころか固形化してそうな原作と違って即バレしてるのであっさり目。
マリン的にアクルビの境遇は運命的で素敵だと思ってるけどそれはそれ、近親婚とかお母さんは許しません。

【おっ〇い】
吸わせようとしてくる妹二人&ミヤえもん vs 理性で抵抗するアクア vs 何も知らない壱護社長
ギャグ寄りの話を書いてみたかっただけの話。作者の中ではルビーはこういうことするイメージ。
アクアがその後どうしたかは皆様の判断にお任せします。

【はじめてのじむしょ】
三つ子が初めて苺プロに連れていかれた時の話。
退院からしばらくはミヤコが自宅で世話をしながら仕事してました。
原作と違い最初から斎藤夫妻の子供なので割とオープン。三つ子の出生に関しては母親を別人に挿げ替えてる以外は大体本当のことを周知してる。

【B小町】
アイ亡き後の元引き立て役だった彼女たちと初めて顔を合わせる話。
原作ではメンバーは入れ替わったり増えたりしてますが具体的な内容が不明なため今作中では高峰、ニノ、めいめいの3人がメンバーということにしといてください人数多すぎても扱いきれんし彼女らメインではないし、あと三人だと人数が三つ子と同じで都合が良かった
ちなみに彼女らのプロデュースは現在壱護社長が全力でやってますのでそこそこ売れてます。





 幕間の小噺集でした。ここまで読んでくださりありがとうございます。
 正直後ろ2つは本編にしてもいいかなとも思ったのですが新章はこどおじ監督から始めたかったので…というかアイ出産からこどおじ監督登場まで3万字弱かかってるってマジ?

 原作なんて1話開始から4行目ぐらいで粉々になってる本作ですが新章からもお付き合いいただけましたら幸いです。



追記:高峯さんの名前が全部高峰になってました。誤字報告ありがとうございます。原作キャラの名前間違えるのは1番ダメな奴です。以後気を付けます。
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