異世界でもお前のパンチを見せてやれ! 作:Hetzer愛好家
翌朝。
現在俺は、ハジメや白崎、そして園部と共にオルクス大迷宮前の広場にいる。
今日は訓練日ではなく休養日。それなのに何故、わざわざオルクス大迷宮の前にいるのか。それは、朝食時にハジメがふと口にした言葉に起因している。
「何か、オルクス大迷宮の入口の裏手に奇妙な物体があるんだ」
ハジメは、先日オルクス大迷宮から撤退が完了してからホルアドの宿に戻るまでの間に、奇妙な物体を入口の裏手側で見つけたと言う。
一見ただの岩壁から零れ落ちた岩に見えたそれは、何となくハジメが触って見た事で奇妙な物体だと判明したようだ。
「岩なんかじゃない。あれは、多分だけど鉱物なんだ。それもとびきり上質の」
調べた訳ではない。錬成もまだ行っていない。しかし、確信に近い何かはある。そうハジメは言った。
その話を聞いた俺は、ならば確かめようと提案。俺たちだけでは心許ないので、園部や白崎も誘って調査に乗り出したのである。
ハジメに連れられて人目があまりない裏手側に来た俺は、何だか妙な空気を感じていた。
口では説明できない。ただ、なんかこう、気持ち悪いのだ。
眉をひそめる俺を他所に、ハジメは奇妙な物体とやらを手に取り、その場で錬成を始めた。
奇妙な物体は、本当にただの岩に見える。しかし、彼が錬成を開始した途端に、俺の認識は一気に崩れ去る事になった。
まず、岩だと思われた表面がドロリと融解。驚く俺たちが声を出す間もなく、次いで光沢のある内部が露わになったのだ。
「……こんな鉱石、初めて見たな」
そう言いつつ、更に錬成を続けるハジメ。俺たちはただ、固唾を呑んで見守っているだけである。
物体はルビーのような光沢を放っている。カモフラージュになっていた岩要素が消えた今、その表面は見た目はツルリと非常に滑らかな感じだ。
それを手のひらの上で錬成していたハジメは、不意に物体がいきなりグニャグニャと動き出した事に驚嘆の声を出した。
どうやら、彼の意思関係なく物体が動いているらしい。
驚きはしつつ、しかし錬成は止めない。その先に何かある。そうハジメは信じているようだ。
俺もまた、何かが起こる。そんな確信に近い予感がした。
「もう、少しだね。〝錬成〟!」
改めてハジメが詠唱すると、物体に劇的な変化が現れる。
グニャグニャと整合性のない形で暴れ狂っていた物体は、いきなり1つのしっかりとした形に収まったのである。
最初は何が何だか分からなかった。物体からと、ハジメから紅色の輝きが発生していたからだ。
その輝きが徐々に小さくなり、ハジメの手元が見えるようになった事で、物体が何に変化したのかが分かるようになった。
「これ、カギかな……?」
白崎の言葉通り、物体はカギのような形状に変化していた。
手のひらに余裕で収まるぐらいのサイズだ。中々小さい。
それを指で摘むようにして持ったハジメは、岩壁の前に立って探るようにカギをコツコツと押し当てる。
それを何度か繰り返していると。不意に、ハジメの持つカギがズブリと岩壁にめり込んだ。
一瞬こちらを見たハジメは、深呼吸を行ってからカギをひねる。
ガチン。そんな音を立てたカギは、岩壁に吸い込まれていく。
啞然とそれを見るしかできない俺たち。それを無視して、岩壁の変化は続く。
岩壁一面に魔法陣が広がったと思うと、今度はその岩壁が両開きの扉のように開いたのだ。
「……マジ?」
開いた岩壁の奥からは、さっきから薄々感じていた気持ち悪い空気がドッと流れてきている。
この奥へ足を踏み入れたら、何が起こるか分かったもんではない。途轍もなく命の危機を感じる空気であり、本能が進んではならぬと警鐘を鳴らしていた。
だが。だが、同時に。この先に何が待ち受けているのかが、どうしようもなく気になるのもまた事実。
だからこそ俺は、みんなに尋ねた。
「この先、行ってみるか?」
尋ねるべきではなかっただろう。特に、この先の受難を知っていたのなら。
好奇心は時にネコをも殺す。そんな格言は、この瞬間だけは頭の中から消えてしまっていた。
「……僕、行ってみたい。この先に、何があるかを確かめてみたい」
まず口を開いたのはハジメだ。
未知への恐怖を僅かに見せながら。それでも、飽くなき好奇心をハジメは優先しようとしている。
そんなハジメを見た白崎は、微笑みながら頭を縦に振った。どうやら、彼女も同行するらしい。
「園部。どうする?」
最後に、園部に問いを投げかける。
「真久野が行くなら、私も行く。約束、守りたいから」
そう、か。園部にまでそう言われてしまったら、もう行くしかないな。
手荷物を確認する。
魔力回復薬をいくつか。水の入ったボトルを2本。長期の探索になった場合、明らかに物資が足りない。主に食料面。
しかし。今行かないで、荷物をしっかり準備してからとした場合、またこの場所のカギが開くのかが不透明なのだ。
今しかない。そんな思考が脳内を埋め尽くす。
気がつけば、俺は口を開いていた。
「分かった。行くか」
戻れる保証なんて、どこにもないのに。
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岩壁の奥は、まるで滑り台のようになっていた。
意を決して突入したハジメがまず餌食になり、彼の声を聞いて飛び込んだ白崎もいきなりの滑落で悲鳴を上げて。俺と園部もまた、想像以上に急な角度での滑落に変な声を上げながら下へ下へと進んでいった。
どれだけ滑ったのか。それは分からなかったが、結構な時間滑った後、俺たちは横から入ってきた水によってウォータースライダーと化した滑り台で更に悲鳴を上げつつ下っていき。遂に、ポイッと身が滑り台から投げ出されたのだ。
空中で無理やり体勢を整え、俺はそのまま着地する。それなりに大きな水飛沫を立てながら。
ハジメたちも何とか着地できたらしい。少し服は濡らしているが、ただちに乾かす必要はなさそうだった。
俺たちが降り立ったのは、幅が5メートルぐらいの川である。
随分と長い事滑落し、上方を見て明らかにすぐには戻れなさそうな事が分かり、早速何とも言えない気分となった。
「こりゃ長丁場だなァ」
あまりウジウジ言っていても仕方がないので、すぐさま川から出て、奥へ奥へと続く巨大な通路の方へ足を運ぶ。
低層の四角い通路ではなく岩や壁があちこちからせり出し通路自体も複雑にうねっている。先日訪れた20階層の最後の部屋のようだ。
ただし、大きさは比較にならない。複雑で障害物だらけでも通路の幅は優に20メートルはある。狭い所でも10メートルはあるのだから相当な大きさだ。障害物もゴロゴロ落ちており、やや進みにくさを感じる。隠れる場所が豊富にあるとも言えるので、決して悪い事だけではないのだが。
俺とハジメがなるべく前を歩き、その後ろを投げナイフ使いの園部が。更にその後ろに、ヒーラー兼遠距離アタッカーの白崎が続く。
そう言えば、これまでほぼ気にしてなかった園部の天職であるが、どうやら〝投術師〟だそうだ。2本で一式の投擲用ナイフを得物にし、それに魔法を宿らせて戦っているらしい。
この事から、俺たちよりは長い距離で戦える中距離から近距離で戦える中衛としての役割を持たせている。
なお、俺とハジメでも役割は少々異なる。
ハジメは錬成パンチの都合上、ロングレンジでの戦いはほぼ不可能だ。故に、彼は超近距離のインファイターとして戦ってもらう事になる。
俺は新しい籠手による遠距離攻撃があるので、ハジメよりはやや後ろの立ち位置である。しかし、園部よりは手前側で戦う。敢えて言葉で表現するなら、前衛と中衛の中間ぐらいの立ち位置だろうか。
白崎だけは、俺たちの中で唯一マトモに遠距離の魔法を扱える他、ヒーラーとしても超優秀なので後衛だ。基本的に彼女が牽制、バフ、回復を担うので、ちょっと大変だが頑張ってもらいたい。
即席……と言えるかはちょっと分からないのだが、パーティーメンバーの役割を改めて認識したところで、俺たちは初めての分かれ道に辿り着いた。巨大な四辻である。
どの道に進むか。それをみんなで決めるべく、振り向こうとして。俺は、視界の端に映った白い毛玉に目が離せなくなった。
どの階層に俺たちがいるのかは分からないが、ここはオルクス大迷宮。そこで出現する動物は、全て魔物と考えても良い。
魔物の出現に、俺は一気に緊張感を高める。ハジメたちも気がついたらしく、各々の武器を手に構えた。
白い毛玉はピョンピョンと跳んで移動していた。長い耳もある。見た目は完全に、我々の知るウサギさんだ。
ただし、大きさが中型犬くらいあり、後ろ足がやたらと大きく発達している。そして何より赤黒い線がまるで血管のように幾本も体を走り、ドクンドクンと心臓のように脈打っていた。物凄く不気味である。
戦って勝てない相手ではない。雰囲気で察した俺は、戦力の温存をするべく目配せを行い、1人で前に出た。
ウサギは、耳をピクピクと動かして周囲の警戒をしている。こちらに気がついた様子はないが、何かが接近しているらしい。
注意深くそれを観察し、隙を見て奇襲で潰す。そのつもりで岩陰に隠れていた俺は、ふと耳に入った獣の声にビクリと反応してしまった。
「グルゥア!!」
そんな唸り声と共に、これまた白い毛並みの狼のような魔物がウサギ目掛けて岩陰から飛び出したのだ。
その白い狼は大型犬くらいの大きさで尻尾が二本あり、ウサギと同じように赤黒い線が体に走って脈打っている。
どこから現れたのか1体目が飛びかかった瞬間、別の岩陰から更に2体の二尾狼が飛び出す。
次から次へと、これまで探索したどの階層の魔物よりも強力な個体の出現に、ぶっちゃけ脳はパンク寸前である。それでも俺は、必死に状況判断を行って飛び出すのをグッと堪えた。
とにかく、敵の数が減るまで我慢。それを全力で意識する。
「キュウッ!」
そんな可愛らしい声を出しながらウサギは跳び上がったと思うと、空中から襲撃を仕掛けた二尾狼に対して痛烈無比な胴回し回転蹴りを繰り出した。
ドパンッ!
およそ蹴りが出せるとは思えない音を発生させてウサギの足が二尾狼の頭部にクリーンヒットする。
すると、
ゴギャ!
という鳴ってはいけない音を響かせながら狼の首があらぬ方向に捻じ曲がってしまった。
これには驚き、戦闘の経過を眺める事しか俺にはできない。
そうこうしているうちに、ウサギは空中にまるで足場があるかのように不自然な軌道変更を行うと、そのまま近くにいた狼の頭にカカト落としをブチ込んで血飛沫を上げて粉砕してしまった。
不自然極まりない空中での軌道変更に、俺は目が点になる。が、すぐさまウサギから目を切ると、俺は向かって左側からやってきて、俺の方に視線を寄越す二尾狼2匹に目をやる。
既にウサギの方へは別の2匹が襲いかかっていた。こちらを見ている狼たちと同じ群れの個体か、それとも違うのか。
全く俺には分からないが、何にせよ見つかってしまった以上、交戦は避けられない。俺はすぐにスイッチを入れると、狼たちが何かをするより前にスタートダッシュを切った。
狼たちは尻尾を逆立てて唸っている。すると、その尻尾がバチバチと放電し始めた。どうやら、二尾狼の持つ固有魔法のようだ。
固有魔法と言うのは、魔物のみが持つ魔法の事だ。魔物は基本的にこれ1つしか扱えないのだが、その分練度は人間とは比べ物にならないぐらい高い事が多い。
「「グルゥア!」」
狼たちの咆哮と共に、奴らの尻尾から電撃が乱れ飛ぶ。直撃すれば、即死こそなかれど致命的な隙を見せる事になるだろう。
俺はすぐさまハンマーパンチで地面を叩き、発生した衝撃波でその辺の岩を砕きつつも持ち上げ、ちょっとした壁にする事で何とか電撃を回避した。
電撃の連続使用は不可能らしく、またチャージを始める狼たち。その隙を逃す訳にはいかない。
派生技能の〝集中強化〟で右腕を強化し、その場でスマッシュストレートを放って強烈な衝撃波を飛ばした。
「グルァ!?」
その衝撃波により、1匹が頭部を爆散させる。思ってたよりも、ずっと高い破壊力が出たようだ。
その間にダッシュして接近し、俺はもう1匹の二尾狼にはワン・ツーパンチを叩き込む。強化された右腕から放たれるパンチの破壊力は凄まじく、轟音と共に二尾狼は吹き飛ばされて壁に頭から突き刺さった。
単体での強さはそこまでではない。そんな感想を抱きつつ、すぐ脳内で訂正を行う。
連携を取られたら、こうも簡単に倒せはしなかった。単体での活動は奴らのテリトリーではない。では、何のために群れているのだ。連携で獲物を仕留める以外、他ないだろうと。
そうして気を引き締めた事で鋭利となった俺の本能が、真後ろに立つ魔物の気配を感じ取れたのは僥倖と言える。
「チッ。当然だが、俺の事を認知した訳だな」
あれだけ派手にやってりゃ、どんな魔物でも俺の存在を認知するだろう。
未だに隠れているハジメたちを認知してないのは良かったが、あの二尾狼を文字通り一撃で屠るコイツに俺は勝てるのか。お互いにやってる事は比較的似ているが、奴の蹴りの威力を例えられそうな言葉が俺にはない。
が、やるしかないのだ。
先手を仕掛けたのはウサギの方。爆発的な踏み込みで、残像を見せながらこちらに肉迫する。
咄嗟に屈み、俺はボクシングでは反則となる裏拳で対空を行った。
アンチエアナックル。スマブラにおける、リトルマックの上強。動きはまるっきりそれと同じである。
何も考えずに放ったので、衝撃波は飛ばずウサギに命中した。当然威力はほぼ出てないので、ウサギは軽く俺の拳を踏み台に跳び上がると、空中で反転して三角飛びでもしたかのような軌道ですっ飛んできた。
また空中を足場にしたらしい。俺はバックスウェーで何とか回避をし、同時にラッシュを放って無数の衝撃波を乱れ飛ばす。
数発は確実に命中したようだ。ウサギの皮膚を削り取り、薄くだが出血させている。
次で大きく出血させ、そこをハジメに錬成パンチを叩き込んでもらえば確実に仕留められる。そう思い、俺はハジメに視線で合図を送るべく一瞬だけ彼らのいた方を見て。そして、身体を硬直させる事になった。
戦闘では致命的ともなる硬直。だが、何故かウサギの方も身体を硬直させていた事で、ひとまず命を取られる事はなかった。
……が、そんな事はどうでも良い。そう思えるぐらい、明らかにヤバい雰囲気を持った魔物が彼らの後ろにいたのだ。
それは、熊だった。鋭利すぎる3本の爪と豪腕。そして2メートルぐらいの巨躯を持った。爪熊とでも言うべきか。
爪熊は既に、その豪腕を振り上げていた。
「逃げろぉ!」
思わず叫び、そして〝身体強化〟も発動させた上でスマッシュストレートを放ち、衝撃波を飛ばした。
距離がそれなりにあるので、期待した威力こそ出なかった。しかし、爪熊の巨躯を少しだけ後退させる事に成功する。
直後、爪熊の豪腕が振り下ろされた。
俺の叫び声に反応し、転がるぐらいの勢いで退避した事。そして俺が僅かに後退させた事も相まってか、爪熊の攻撃はハジメたちに命中する事はなかった。
その代わりに、彼らが隠れるのに使っていたそれなり巨大な岩が、3枚おろしにスライスされていたが。
パッと見た感じ、腕が岩に直撃した様子はなかった。それでもスライスされたのは、何らかの魔法があると考える他ない。見た目よりリーチが長いのだろう。
アレはヤバい。俺のスペックでも、相手するのは躊躇いたくなるぐらいには。ウサギは既に、この場から逃げてしまっていた。
衝撃波の遠当て、園部の投擲ナイフ術、白崎の魔法攻撃で出血を発生させられたら、ハジメの錬成パンチでの勝機もあるだろう。
だが、相手をするには全員のポジションが悪すぎる。
本来前衛に立つべき俺とハジメが最後方にいて、白崎が1番爪熊に近い立ち位置なのだ。
このまま戦えば、確実に死人が出る。撤退以外に生存の道はない。
そう判断してからの、俺の動きは迅速だった。
「ハジメ、白崎を連れて後退しろ! 園部も下がれ! 俺が時間を稼ぐから、その間にハジメは壁を錬成して通路を作るんだ!」
スマッシュストレートを数発放って衝撃波の遠当てを行い、また爪熊を後退させながら叫ぶ。
腰が抜けてしまっている白崎をハジメが大急ぎで回収し、更に近場の岩壁に〝錬成〟を行って穴を空けた。
それを見た爪熊は、食料が逃げ出すと思ったのだろう。怒りの咆哮を上げながら、ハジメたちにその豪腕を振り下ろそうとする。
いち早く気がついた園部がナイフに炎を宿し、炎の螺旋を描くぐらいの速度で次々と投擲を行う。もはや鎖分銅かと思うぐらい、片方のナイフを投げては回収、次のナイフを投擲の繰り返しをしていた。
だが、硬質的な音こそ何度も鳴り響くのだが、効いている様子は皆無。
さっきよりも接近した俺が、スマッシュストレートの衝撃波遠当てを放つ事でようやく、爪熊は腕を上げたままの姿勢で滑るように後退した。
「園部、援護を頼む」
「わ、分かった」
「身体は硬い。狙うなら目だ」
そう口にして、俺は死地になり得る最前線に躍り出た。
ハジメたちが完全に撤退し、更に園部も撤退が完了してからじゃないと俺は撤退ができない。殿と言うのは、本当に危険な役割なのだ。
それでもこの役割を担ったのは、単純に俺が最もスペックが高いから。それだけである。
スペックが高ければ、それだけ生き残れる時間も長くなる。時間も長く稼げる。そう考えただけだ。
見た目よりリーチが長いと仮定すると、攻撃を叩き落とすパーリングは危険すぎる。ギリギリでの回避を狙うスリッピングもかなり危険だ。そうなると、回避手段はダッキングか、あるいはスウェーの2択である。
攻撃方法も、スマッシュストレート以外は正直効き目が薄い気がして使用しにくい。唯一、K.O.アッパーカットだけは確実に奴の息の根を止められる自信はあるのだが、接近するまでが危険すぎるので、敢行はしない方が吉だろう。
結局横スマブッパになる訳だ。こんなところまでリトルマックにならなくても……。
パナせ! マック!(幻聴)
四の五の言う暇も余裕もないので、微妙な気分は拳を振る事で払拭する。
「畜生かかってこい! ブッパで何とかしてやらァ!」
ホルアドにて
「団長っ! 真久野ケン、園部優花、南雲ハジメ、白崎香織が行方不明です!」
「はあ!?」
王国も大騒ぎになってます。だってベヒモスをブチのめした2人がいきなり行方不明だもの。しかも優秀な中距離アタッカーとヒーラーと共に。
なお、檜山くんもヤベー事になってます。
「アイツが悪いアイツがいなければ……」
「へえ、それが君の本性なんだぁ」
傀儡決定ぇ!
こんな裏口から侵入でもしないと、真のオルクス大迷宮に行くまで死ぬほど話数を費やす&グダグダになってしまうのでご容赦ください。
マックくんがいるだけで奈落落ちの可能性が限りなく低くなる点が、ある意味で私の首を絞めてる。
遠距離攻撃の手段を手に入れた事で、マックくんの戦闘能力はアホみたいに上がってます。ちなみに素の破壊力も向上傾向にあり。衝撃波をド至近距離で当てたら内臓飛び出ます。
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