異世界でもお前のパンチを見せてやれ!   作:Hetzer愛好家

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 本話の投稿を持ちまして、アンケートの方を締め切らせていただきます。回答してくださった読者の皆様、本当にありがとうございました。

 今回も1万文字超えです。お時間がある時に、ノンビリお楽しみいただけたらと思います。


覚悟を決めろ

 拳と拳がぶつかり合う度に、空気を震わす爆発音が鳴り響く。

 

 互いに後手には絶対に回ろうとせず、攻撃には攻撃を重ねて、そのまま押し切ろうとしている。受けに回れば、そこから巻き返すのが至難の業だと分かっているからだ。

 

 繰り出す攻撃は、基本的にはどれも全く同じ物である。ジャブを打てばジャブが、フックを打てばフックが返ってくる。唯一、アッパーを打てばハンマーパンチが飛んでくるが。

 

『強えなァ、本当に強えよ。元から人間を容易に撲殺できるだけの破壊力があったが、今はもう着弾した瞬間に、脆い肉体は血煙と化すだろうなァ。人殺しに特化した技しか使えないのも、相変わらずだな、俺?』

「……何が言いたい」

 

 同時にバックステップ。距離を取ると、デトロイトスタイルに切り替えてフリッカージャブを様々な角度から飛ばす。

 

 数度、衝撃波がぶつかり合った後、鞭のように暴れ狂う鎖紐が激突した。先端同士がぶつかった事で、たわむ鎖鞭を引き寄せてから再度フリッカーで飛ばすと、やはり同じように中空で先端がぶつかり合う。

 

 ならばとフリッカージャブを打つフェイントからフックカットに移行し、虚像を縛り上げようとするが、鏡写しのような動きで奴が飛ばした鎖紐がそれを防ぎ、そのまま先端同士で絡み合って動きを止めた。

 

 即座に腕を引くが、鎖紐は張った状態でピクリとも動かない。力が拮抗している証拠だろう。

 

 その状態のまま、虚像がニヤリと笑いながら口をまた開いた。

 

『おかしな話だと思わなかったのか? あれだけ殺人を忌避し、争い事を嫌いだと宣い、父親のようにはなりたくないと願っておきながら、身に着けた技はどれも人体破壊に特化した物だ。気がついていたか? 人殺しを容易に成し遂げられるような技ばかり、優先して覚えようとしていた事を。お前はそれを、殺す前に終わらせるための手段と表向きは考えているが、実際は違うよなァ?』

「……」

『何故なのか。それは、お前の強さの原点が、父親を確実に殺したいという強烈な負の感情にあるからだ! 優奈との〝約束〟を守るためだとか、優花への愛情だとか、そんな高尚なもんが強さの原点な訳ねえだろ。お前は、根っからの醜悪な殺人鬼なんだよ! だから、お前は自分と互角の奴と拳を交える事を喜ばしく思うし、ひりつく接戦に高揚するのさ!』

 

 虚像からの言葉が、俺の胸中を掻き乱していく。

 

 忘れるはずがない。父親との1件が、当時はまだ幼かった俺に、どれだけの変化をもたらしたのか。

 

 暴力で何もかもを支配される事への恐怖は、やがて憎しみへと変貌を遂げた。己の弱さと父親の全てを呪い、怨み、そして憎んだ。

 

 強すぎる憎しみは、気がつけば抑えが利かないレベルの強烈な殺意に変わっていた。

 

 結局、幼い俺の拳で父親を殺す事は叶わなかったのだが。

 

 しかし、完全に晴らす事ができずに燻っていた殺意は、放って置けばいつか必ず爆発する物と化していた。

 

『恵まれていたよなァ、どこまでも。都合良く、報復だなんだとしつこく付き纏う連中が現れて。父親を殺せなかった事で、今にも爆発しそうだった殺意を、体良く発散できる相手が、次々と勝手に寄ってきてくれたんだからな』

 

 ほんの僅かだが、鎖紐に引っ張られて俺が前に出た。拮抗状態が崩れつつあるらしい。

 

 このままではジリ貧になる。仮にバランスを崩されでもしたら、目も当てられない結果になる事は明白だ。故に、俺は鎖紐を断ち切る判断を一瞬で下す。

 

 強く鎖紐を引っ張っていた虚像は、俺が限界まで張っていた紐を一気に断ち切った事でやや後方へバランスを崩し、蹈鞴を踏んだ。

 

 それを見て、俺はジョルトの踏み込みを使用して距離を一気に詰める。

 

 虚像の反応が一瞬遅れる……が、迎撃技として非常に強力な横スマッシュの予備動作を取ったのを確認した俺は、パンチを繰り出さずに着地した。そして、放たれたスマッシュアッパーカットを〝霧足〟で回避し、〝纏雷〟を右拳に発現させながらショートアッパーを繰り出す。

 

「ドリャッ!」

 

 完璧なカウンターが決まると思った。

 

 だが、虚像が寸での所でクロスアームブロックを差し込んだ事で、状況が一変する。

 

 最速風神拳をガードさせた時のように、このまま吹き飛ばせると考えたのが、大きな間違いであった。

 

 完璧なタイミングで差し込まれたクロスアームブロック。その意味を悟った時にはもう遅く、俺の拳は半透明となった虚像の身体をすり抜けていった。

 

 更に、何かに引っ張られているかのように身体が重たくなる。急いで腕を引っ込めようとしても、上手く行かない。

 

 そうこうしている間に、虚像はニヤリと笑いながら、K.O.アッパーカットを放つために体勢を一気に深くする。

 

 マズい。前後左右の動きでは、絶対に外せない。

 

 技の威力を誰よりも知っているからこそ、背筋が粟立つ。魔法で防御力を強化しようが、頑丈な防具を着込もうが、この技には関係ない。直撃すれば、確実な死が待っている。

 

 虚像が爆発的な踏み込みと共に、膝の伸展動作と腰の回旋動作を行いながら拳を突き出してくるのに合わせて、俺は心臓付近を狙って伸びた奴の拳に左手を置きながら、思いっきり上方向に跳躍する。

 

『エイヤッ!!』

「チイッ!」

 

 振り抜かれた拳が辿った軌道をなぞるようにして、俺は凄まじい勢いで真上にブッ飛ばされた。

 

 完全にその威力を逃がす事は叶わず、左肩を軽く脱臼してしまったが、俺はK.O.アッパーカットを受けても何とか死なずに済んだ。あまりの勢いに、数百メートルはあったであろう天井まで一瞬で到達してしまったが、身体の向きを上下反転して重力魔法を駆使して着地を行う事で、叩き付けられる事を免れる。

 

 だが、一息つく暇はない。俺を追いかけてきた虚像が、もう目と鼻の先の距離にまで迫っている。

 

 脱臼した肩を元の位置に戻して再生魔法を行使しながら、俺は天井を蹴って降下した。接敵する頃には、もう俺の左肩は完治している。

 

『ハハハッ、咄嗟の判断能力の高さや超反応も、人殺しの能力の高さに直結するよなァ、お前! そもそもお前の特技は、超反応を活かしてカウンターで殺人拳を人体の急所に叩き込む事だもんなァ! お前はそれで、何人もの人生を奪ってきた! 半殺しに留める? 死ななければ良い? 重い障害を残している時点で、人として1度殺しているのと同義な事から目を逸らしておいて、よく言えたもんだ!』

「戦闘中に、ベラベラと口がよく回る!」

 

 空中に足場は作らず、降下しながらの空中戦に発展する。衝撃波を放ちながらの、超至近距離での殴り合いだ。

 

 単に落下しながらパンチを繰り出しているだけなので、威力は地上の半分以下となっているが、それでも直撃すれば一気に流れを持っていかれるだろう。

 

 左ジャブを繰り出すと同時に、全く同じタイミングで放たれた虚像からの右ジャブをスリッピング。しかし、奴もスリッピングをして拳打を回避した事で、クロスカウンターは成立しない。

 

 すぐに右フックと左ショートアッパーを打ち込むが、奴が打った左フックと右ショートアッパーが交錯する事で、不成立のクロスカウンターを量産される。

 

 ならばとスマッシュストレートで押し切ろうとする。が、俺の右拳に奴さんの右拳が激突した。同じくスマッシュストレートを放ったようだ。

 

 しかし、最初の殴り合いの時とは明確に異なり、今度は俺の拳打が押し負けるような形となった。

 

『貰ったァ!』

 

 俺だけが吹き飛ばされた事で大きな隙を晒し、嬉々とした様子で虚像が距離を詰めてくる。

 

 そして、更に出力が上がったように見えるパンチを次から次へと繰り出してきた。

 

 何とか相殺は間に合っている。が、威力で押し負けるようになった事で、徐々に俺は守りに入らざるを得なくなっている。

 

 最速発生の左ジャブを中心に、迫りくるパンチを必要な分だけ弾いていく。威力負けによって捌いた後の隙が大きくなった事で、攻撃を全て弾く事は叶わず、何度か奴の拳打が俺の頬や肩を切っていくが、直撃を避ければ問題ない。

 

 地上に降り立ってからは、一層奴の攻撃が激しさを増していくが、必死に直撃のみ避けていく。

 

『優奈と出会った事で得た〝戦う理由〟とやらも、単なる自己満足のエセ正義でしかない。〝人殺し〟を己の中で正当化するための、耳障りの良い言葉で固めた詭弁だ、そうだろう!?』

 

 戦う理由。優奈の笑顔を守るため、だったな。

 

 紛う事なき本心だ、アレは。確かに俺は、優奈の笑顔を守りたいと思った。

 

 だが、その裏に隠していた、俺の薄汚い本心は……。

 

「ぐうっ!?」

『どうした、戦場で考え事か? らしくねえなァ、リトルマック。 ……ああ、リトルマックは、内なる殺人鬼を優奈に見せないための、単なるカモフラージュだったか。すまんすまん、悪かったよ真久野ケン。しっかり、醜い殺人鬼であるお前の名を呼んでやらねえと失礼だったな!』

 

 ここで初めて、俺は虚像からのパンチをマトモに受けた。

 

 貰ったのはワン・ツーパンチの二撃目。〝浸透破壊〟によって、拳打を受けた鎖骨にヒビが入る。

 

 1度均衡が崩れれば、あとはあっという間だ。次々と俺は、虚像からのパンチを貰い始める。

 

 弱3連、ハンマーパンチと軽い攻撃から、徐々に大技であるスマッシュ攻撃も被弾するようになり、一瞬にして骨折と多数の内臓損傷が起こった。

 

 己の技を自ら受けてみて、凄まじい恐怖を覚える。異世界に来て、人を壊す力が増した俺の拳は、ここまでの破壊力を有しているのか。

 

『優花への愛情だって、殺人行為を正当化するための理由に過ぎない。お前が愛情だと思っている物は、全て紛い物だ。俺という人間は、誰かをマトモに愛する事も、誰かから愛される事もできないんだよ。2人を、〝同時に愛してしまっているなんて勘違いしてるみたいだが、その気持ちは全部幻想さ。〝約束〟を果たすなんて以ての外だ。実現不可能な事を夢見て、現実からはひたすら目を逸らして。どこまでもお前は、バカな奴だ』

「ぐ、ガハッ……」

『……それだけボロボロになっても、構えを一切解かないど根性はご立派だが、その怪我で何ができる? 真の殺人鬼になる事を今更恐れて、〝逆境強化〟を発動する事ができず、魂や五感を凍らせる覚悟も決められない負け犬のお前が、何を? 答えは1つ、この場で野垂れ死ぬ事だけだ』

 

 立っていられるのが奇跡と言えるレベルの怪我だ。攻撃の基本技術がボクシングなので、下半身への直接的なダメージが少ないのが幸いだろう。上半身は、目を背けたくなるぐらいズタボロだが。

 

 何度も血を地面に吐き出すが、吐いた次の瞬間には逆流した血が口内に広がる。

 

 肋骨が滅茶苦茶に折れている事で、多くの内臓に突き刺さっているようだ。何も対処しなければ、多分死ぬだろう。

 

『なあ、もう良いだろ? お前はこれから先も生きるなら、普段はリトルマックという仮面を被って生活しながら、裏では内に潜む殺人鬼と永遠に戦い続けなければならないんだぞ。本当の自分を一生曝け出せず、ただただ抑圧されて生き地獄を味わう以外の道を選べない、辛く苦しい人生は、もう終わりにしたいとどこかで考えていたんじゃねえか?』

「終わり……?」

『そうだよ、終わりだ。サッサと死んだ方が、楽になるとは思わねえか?』

 

 自殺を考えた事は、1度や2度ではない。

 

 苦痛からの解放を望んで、何もかも捨ててしまいたい。何度、そう願ったか。

 

 小さい頃だけの話ではない。異世界に来てからも、何度かそう考えた事はあった。〝人間〟として生きれば生きるほど、苦痛を感じる機会が多かったから。

 

「ゲホッ……そうだなァ。ここで死ねば、色々と楽になりそうだ」

 

 自嘲気味に笑って血を吐き捨てながら、俺はボクシングの構えを解いた。

 

 そんな俺を見て、虚像の笑みが深くなる。愉悦と嘲りを多分に含んだ笑みだ。自分の思うように俺が動いて、嬉しくて仕方がないのだろう。

 

『自殺するって言うなら、俺は邪魔しねえよ。死に切れねえって話なら、介錯ぐらいはしてやるが』

「そうかい。ありがたい話だ。だが、介錯は要らねえな」

 

 凪いだ気持ちで、虚像を見つめる。

 

 俺の言葉に、何か引っ掛かる物を感じたようで、虚像が怪訝そうな表情を浮かべた。

 

 そんな虚像に、ニッコリと笑いかけた。心からの笑みをぶつけると、奴が後退る。

 

「死ぬのは、俺の中に残っていた人間らしい部分だ。もう、考えるのは止めた。人間性を捨て去ってでも、前に進んでやる」

 

 あの日。オルクス大迷宮で、1度は壊れかけた〝人間らしさ〟を、俺はツギハギな形ながら保持する事にした。まだ、人として生きたかったから。

 

 だが、もう良いだろう。魔物肉を食らった時点で、既に俺の肉体は人間のソレではないし。

 

 虚像は、俺の内に潜む狂気や破壊衝動の事を〝殺人鬼〟と呼称していたが、これはそんな生易しい物ではない。もっと悍ましく、もっと抑えの利かない何かだ。単に〝怪物〟とか〝バケモノ〟と言った方が良いかもしれない。

 

 その存在を、俺はこれまでずっと否定してきたし、決して受け入れないようにしていた。ただひたすら、向き合うのが怖かったから。

 

 しかし、それも今日で終わる。いい加減前に進もう。内に潜む狂気とも、これを機に向き合おう。

 

 目的の達成のためならば、立ち塞がる〝障害〟や〝敵〟は、全てこの拳で破壊し、場合によっては殺す事を躊躇わない。

 

 人殺しに特化した技術も、時短になるのであれば、これからは遠慮なく使用しよう。

 

 もう俺は、迷う事なく人にこの鉄塊のような拳を向けられる。

 

 内なる〝怪物〟を、俺は許容し、そして受け入れた。

 

『なんだと……あの状況から、こうも簡単に受け入れるってのか。ついさっきまでは、あれだけ恐れていた物を。泣いたカラスがもう笑ったとは言うが、お前の抱えるそれは、この短時間で克服できる物ではないはずだ』

 

 ここに来て、虚像が初めて狼狽えた様子を見せた。俺らしくもない表情を浮かべている。

 

 今の発言は、俺を模した存在と言うよりかは、大迷宮の試練としての言葉だろう。

 

「自分が普段は隠している本心と、真正面から向き合う機会はそうないから、感謝するぜ。お陰で、俺がずっと悩んでいた事は、鼻で笑い飛ばせるぐらいの些事だったと気がつけたからな」

 

 恐怖から無意識に発動させていなかった〝逆境強化〟と〝闘神〟を発動させる。

 

「お前が容赦なくぶち撒けてくれた事について、悩まない日はなかった。けど、改めて考えれば考えるほど、悩む時間が無駄すぎると思えてきてなァ。人を殺す事に特化した技しか覚えてない? 根っからの殺人鬼? そりゃあそうだろ。俺が体得した技術体系の元が〝究極の殺人拳〟と評された流派だから、当然の結果だ。戦う理由が自己満足のエセ正義? この手の奴は、どこまでも自己満で完結する代物だから今更だな」

『……なら、お前が愛情と勘違いしている感情が、優花と優奈を肉体的にも精神的にも縛っている事については、どう説明する。彼女たちの人生を好き勝手に、己が望む方向に捻じ曲げている事に違いはないんだぞ』

「俺が2人の未来を捻じ曲げた。それは間違いない。けどな。優花に対しては、気に食わなければ即座に捨てて構わないと最初に宣言している。だが、今日までこの関係は続いている。それが全てだ。優奈は……正直、まだ把握しきれていない部分があるが。でも、同じだ。彼女から捨てられる事に対して、俺は何も言わないと決めている。血に染まった手だから、そして鉄錆の臭いがするから近づくなと言っても、全く聞かなかった優奈が、今になって離れるとは思えないけどな」

 

 技能の発動により、もはや暴力的とまで言える莫大な量の魔力が、全身を駆け巡る。

 

 失った血までは補充できていないが、一気に向上した回復力を駆使して、全身の傷を何事もなかったかのように癒やしていく。

 

 虚像の方も、俺と全く同じ技能を使用する事で力を増幅させていく。特に傷を負っている訳でもないのに、鏡合わせのように強化されていく様は、正直羨ましく感じる。便利な事この上ない。

 

 このままでは、互角とはならないだろう。おそらく、勝敗の天秤は向こうに傾く。

 

「一夫多妻は許されないとか、人殺しが日本に居場所はあるのかとか、悩んでいた事は他にもある。けど、もう考えるのは止めだ。俺は、俺が心から望む未来を最短で掴むために、自分に正直に生きようと思う。そのためなら、手段は選ばない」

『ハッ、結局は殺人鬼に堕ちるって事か。とことん惨めで自分勝手な野郎だな』

「生き物は皆そうだろ。どこまでも自分本位だ。ああ、それとな。人間性を捨て去ったとしても、殺人鬼や、それを越した鬼畜にまでは多分だが堕ちる事はねえよ」

『何言ってやがる。お前はどこまでも独りぼっち。そんな状態で、いつまでも堕ちずに耐えられる訳がない』

 

 怪訝そうな表情を浮かべる虚像。ああ、やっぱりか。

 

 俺を模してはいるが、全てじゃない。負の感情をトレースしすぎた結果、今の俺を形成している1番大事な要素を忘れてしまっているようだ。

 

「独りぼっち? バカ言え。優花と優奈がいるだろうが。2人が俺の近くにいる限り、俺は最後の一線だけは越えねえよ。それと、さっきお前は、散々2人への気持ちが殺人を正当化するための材料だと言ってくれたがな。それらの要素は、全体の1割にも満たねえよ。精々1厘とかだ。残りの9割9分9厘は全て、優花と優奈に対する純粋な愛情だボケが」

『割合バグってるだろ』

「お前は俺じゃなかったのか? それくらい正確に把握しとけや」

 

 人を愛するとなれば、全人類がこうなると思うのだが、違うのだろうか。

 

 俺自身、人を愛した経験値が極めて低いので、色々狂ってる可能性はあるが、まあ些末な問題である。

 

 他に参考にできるのって、俺の交友関係だとハジメぐらいだしな。彼に似るのも仕方なし。

 

「ま、その2人が何者かの手によって〝奪われる〟ような事態になれば、世界諸共それを成した者を完全に破壊するまで止まらない、真の鬼畜にまで堕ちるだろうがな」

『……愛の狂戦士か。バケモノめ』

「お褒めの言葉をどうも。だが、バケモノ程度で終わるつもりはないぞ。人やバケモノと言った枠組みを、〝限界突破〟しなきゃ意味がないんでなァ!」

 

 これまで恐怖から使用に踏み切る事はなかった技能を、俺は初めて使用した。

 

 〝限界突破〟。魔力の外骨格を身に纏う事で、全ての能力が通常の3倍に跳ね上がる技能である。制限時間後の副作用が重い上に、下手にバフを重ねがけすると、俺の精神や肉体が自壊するのではと恐れていたので、これまでは決して使おうとしなかった。

 

 だが、敢えて使用に踏み切る。この大迷宮のコンセプトは、今日までの自分自身を乗り越える事だ。ここで芋を引いては、〝人間らしさ〟を全て捨てる決意をした意味がない。

 

 限界なんぞ超えて、その先にある極限すらも踏み台にして、新しい境地に辿り着いてやる。

 

 ただ〝限界突破〟するだけでは足りない。もっと、もっとだ。

 

 潜在能力まで解き放つ、或いは拡張する術を、俺は持っている。ぶっつけ本番だが、今の俺ならできる。

 

「〝魂魄解放〟……」

 

 その気概が、これまで触れる事すらなかった一線を、容易に踏み越える一助となった。

 

「〝第一限界突破〟!」

『ッ!? その、力は……!?』

 

 ドンッ! という音が鳴り響いたのではないかと勘違いするぐらいに、とある変化を迎えた魔力によって強烈な圧力が発生した。

 

 明確に後退り、狼狽える虚像。まるで、想定していなかったとでも言いたげな雰囲気である。

 

「……なるほど。〝神格〟を得る感覚は、こんな感じなんだな」

 

 どうやら、潜在能力までも解き放った事で、本当に人間と言う枠組から〝限界突破〟をしてしまったらしいと察した俺は、思わずそう零した。

 

 無限に噴き上がる魔力は、最後のきりふだが放てる状態になった時のように、極色彩に染まっている。その勢いは途轍もなく、俺が立っている場所を中心として、地面に放射状のヒビが、現在進行系でジワジワと広がっているほどだ。

 

『バカな。明らかに、人として持つ事が許される力の量じゃない……』

「何度も言うが、もう人間としての〝真久野ケン〟は死んだからな。人間じゃなければ、問題ないだろ」

 

 そう軽く言って、何年ぶりか分からない構えを取る。ボクシングの物ではなく、空手の構えだ。

 

 途端に、内から膨れ上がる殺意。だが、抑えようとはせずに受け入れる。否定すればする程に増幅するならば、その逆をしてみよう。抗わず、殺意の波に身を沈めていく。

 

 眼の前に立つ、俺に敵意を向ける物体。それを殺すだけだと考える。すると、完全に殺意に呑み込まれて暴走する醜態を晒さずに済み、ある程度の自我を保ったまま行動できるようになった。

 

 なんだ、最初からこうすれば良かったのか。怖がっていたのがバカみたいだな。

 

 これもぶっつけ本番だったが、上手く行ったので良しとしよう。

 

 対峙する虚像は、変わらずボクシングの構えを取った。その瞳には、さっきまでは見られなかった必殺の決意が色濃く浮かぶ。

 

『俺は、お前の負の感情を抽出して構成された、大迷宮の試練の1つ。試験官のような物だ。だが同時に俺は、この大迷宮の創設者の意を汲む存在でもある』

「それで?」

『お前のその力は、解放者たちが殺そうとした〝神々〟と同等以上の物だ。確かにお前は、自身の負の感情や弱さと向き合い、そして乗り越えた。だから、試練の攻略を認めてやりたいところだが……そうも行かない事態になった』

「外に出す訳には行かない。ここで死ね。そう言いたいんだな」

 

 無言で虚像は頷くと、ドス黒い魔力を身に纏った。〝限界突破〟を使ったらしい。俺のように内包する魔力が変化した様子は見られないが、放つ圧力は尋常ではない。

 

 奴の物言いに対して、俺はただ納得しただけで、負の感情を覚える事はなかった。

 

 神殺しを成そうとした解放者が、この場で神の力を得た者を見たらどうなるか。外に出さないように、ここで確実に殺そうとする事は、容易に想像できる。

 

『行くぞ』

「来い」

 

 虚像が地面を踏み抜き、一気に距離を詰めてきた。

 

 数歩走ったところで、奴の身体が巨大化していく。どうやら、〝最後のきりふだ〟を使用したようだ。

 

 姿形がギガマックとなった虚像が、ダッシュの勢いそのままに滑りながら、ワン・ツーパンチを繰り出してくる。

 

 一撃目は頭を軽く右に動かして外し、二撃目は膝の力を抜いて落ちるようにしゃがむ事で躱す。

 

 が、回避先を読んでいたのか、繋がるように繰り出されたK.O.アッパーカットが目と鼻の先まで迫っていた。

 

 それを見て、俺は拳を少しだけ引き付けてから、立ち上がりながらの右ボディフック(魔神拳)を放つ。

 

『何ッ!?』

 

 奴の放ったアッパーは、半透明となった俺の上半身をすり抜けていった。

 

 魔神拳の技入力が完了してから、2から6フレームの間は上半身に無敵が付与される事は、案外知られてなかったりする。まあ、単発で出す技じゃないから仕方ない部分はあるが。

 

「ジェッ!」

 

 〝纏雷〟で電撃を発生させながら、〝集中強化〟した右拳で胸元を思いっきり抉り取るつもりで腕を振り抜くと、凄まじい炸裂音と共に虚像がゆっくり崩れ落ちていく。

 

 すかさず風神ステップで前に出ると、無防備となった顎にドリャッと最速風神拳を叩き込んで宙に跳ね上げた。ここで、確実に仕留め切る。

 

 奴の身体が空中で1回転して落ちてくるまでの間に、俺はその場でしゃがみ込みながら右回りに鋭く2回転。そこから途切れる事なく地面を踏み抜くと、生み出したエネルギーを全て左拳に集約してアッパーカット(真・鬼神滅裂)を繰り出した。

 

 利き手ではない左では、K.O.アッパーカットよりこちらの方が破壊力が高い。発生がかなり遅い上、走りながら放つ事はできないので、攻めの一手として使う事や、かつてヒュドラにやったようなガンダッシュからの連続K.O.アッパーカットのような変態挙動は難しいのがデメリットだが、完全に攻撃が読めた際の迎撃行動であったり、最風からの連携では一応使えるので、一長一短である。

 

 そんな拳打を受けて、虚像の身体はまた浮かび上がった。破壊力の凄まじさから、最風を受けた時よりも空中にいる時間が長い。俺も軽く跳んでいるので、そこまで恩恵は感じられない……ああ、いや。そんな事ないか。

 

 真・鬼神滅裂の地味な利点として、K.O.アッパーよりも跳び上がる高度が低く済む点と、雷神拳のようにパンチを放つ際には腰を捻らず右側を向き続けるという点がある。

 

 腰の回旋動作が減るので、K.O.アッパーを連発するよりも身体に優しい上に、この技からK.O.に繋ぐ事もできる。

 

ウリャア!!

 

 着地と同時に深く沈み込み、地面を蹴りながら腰を回旋させ、左拳を引き付けながら右拳を天に向かって突き出す。

 

 これまで何度も実行した動作は、過去1の破壊力を有した状態で、虚像の胸元に命中した。

 

ドパアァン!

 

 銃でもぶっ放したのかと感じるぐらい、パンチがヒットしたとは誰も思わない炸裂音を鳴り響かせたK.O.アッパーカットを受けた虚像は、ギガマック状態を解除した身体から光の粒子を撒き散らしながら、力なく地面に落ちてきた。

 

『は、は。流石に、無謀だったか……』

 

 自嘲気味に笑う虚像は、どこか無念そうな声音で言葉を口にする。

 

「神と、人との力の差がここまでとはな」

『無軌道に、無計画に振るうなよ……その力。お前が、考えてるよりも』

「分かってる。流石に俺も、ふとした拍子に世界を壊したくはない」

 

 優花と優奈がいる世界を、わざわざ壊したいとは思わない。そう考えている以上、普段は一層力のセーブを行う必要があるだろう。

 

「人間性を捨てると覚悟した矢先に、今後は人のフリをする必要があるってのは、何とも言えない皮肉を感じるけど。 ……まあ、上手くやるさ。本当の自分を隠すのは得意なんでね」

『ハッ、清々しいぐらいに振り切りやがって。だが、それで良い。試練は合格だ。その力は、完全に想定外だったが……』

「俺だって想定してねえわ、こんな力。だが、覚醒ってのはいつも、想定以上のステージに己を押し上げてくれる物だ。これまでも、そしてこれからも変わらないだろうよ」

 

 俺の言葉に、虚像は僅かに口の端を上げた。すぐにその姿は、宙に溶けるようにして見えなくなってしまったが。

 

 静けさが戻った部屋に、俺の呼吸音だけが響き渡る。

 

 だが、程なくして静寂を破る声が2つ、俺の耳に入った。

 

「ケン、だよね?」

「先輩!? それって……」

 

 振り向くと、目をまん丸にしている優花と、口を手で押さえて僅かに震えている優奈の姿があった。

 

 どうやら、氷壁の一部が消えて通路が繋がっていたらしく、そこから入ったようだ。

 

 2人の顔を見た事で、完全には消えずに内で渦巻いていた殺意が一気に露散した。

 

「よお、2人とも。試練は無事に乗り越えられたみたいだな」

 

 一向に収まる気配がない力を、苦心しながら抑えていきながら、2人の元へ足を運ぼうとして。1歩目で地面を大きく陥没させた事で、すぐに足を止めた。

 

「……やっべ、全く力が抑えられねえ」

「っ、ケン先輩これを!」

 

 優奈から投げ渡された札を手に取ると、急激に力が萎んでいく。

 

 数秒すると、フレアのように噴き上がっていた魔力が完全に落ち着いた。試しに歩いてみても、地面を陥没させる事はなかったので、取り敢えず何とかなったらしい。

 

「ふう〜、危なかった。もう少し遅かったらケン先輩から溢れ出す〝神の威光〟に平伏するところだったよ……」

「えっ、〝神の威光〟って……ケン、神様になったの?!」

「まあ、うん。自身を強化できる技能や術をほぼ全て使ったら、神格を得たっぽい」

 

 恐る恐るといった様子で俺の脇腹をツンツンする優花。異世界に来てから現実味のない経験ばかりしてきたが、触れられる神様ってのは、流石の彼女でも即座に受け入れられる事象ではなかったらしい。

 

 一方、優奈な神妙な顔つきになると、俺の頬を両手で包み込みながら口を開いた。

 

「先輩。これからは、なるべく〝神の威光〟は抑えてね。あまりに強い〝神の威光〟は、最悪近づいただけで生身の人間は心臓が止まるし、私のような不安定な存在は消滅するかもしれないから」

「……分かった。当面は、力の制御を鍛錬しよう」

 

 それにしても、相変わらずの距離感である。今なら、これ言っても大丈夫か。

 

 虚像に対し、散々2人への愛情を叫んだところなので、かつてないレベルで気持ちは高ぶっている。このタイミングを逃す手はない。

 

 1度優花の目を見て、同時に頷き合う。口にせずとも、伝わっているようだ。

 

 安心して、俺は優奈の頬を両手で包み込む。

 

「せ、先輩?」

 

 珍しく、焦った表情を浮かべる優奈。まさか、俺がこうするとは考えてなかったようだ。

 

 1度、深呼吸をして心持ちを整える。

 

 これから俺は、男としては最悪の告白をする。どれだけ覚悟を決めようと、どんな結末になっても受け入れると考えても、口を開く瞬間だけはどうしても緊張が走る。

 

 それでも、優奈の目をしっかりと見つめて、言葉を紡いだ。

 

「優奈。俺が優奈の事を、恋人の優花と同じぐらい愛していると言ったら。君は、どんな答えを返してくれる?」

「へっ……あ、愛し、えぇ!?」

 

 顔をリンゴのように赤くして、俺の頬から手を離した優奈は、アタフタと目を左右に泳がせている。

 

 そんな優奈を、優花は慈愛の女神かと思うぐらいに穏やかな笑みを浮かべて、優しく頭を撫で始めた。

 

「優奈ちゃん、可愛い……」

「お、お姉ちゃん? あの、ケン先輩を止めてもらいたいんですけど……?」

「ケン、続けて」

「優花お姉ちゃん!?」

「いや、止める必要ないでしょ。優奈ちゃんなら、私は一も二もなく受け入れるって話はしたじゃん」

「う〜、そうだけど……!」

 

 ウニャウニャと言葉にならない言葉を口にする優奈。なんか、随分と久しぶりに見た気がする。ずっと、大人びた雰囲気だったし、どこか神聖な存在として見ていたからなのかもしれない。

 

 過去、こんな感じでウニャる優奈を見ても、俺は特に何か感じる事はなかったんだが、今は違う。愛おしくて仕方がない。マジで可愛い。

 

……過去の俺は、クソボケも良いところである。鈍感死すべし慈悲はない。

 

「優奈」

「ひゃ、ひゃい!」

「愛してる。君の全てが欲しい」

「あ、ぅ……その、私で良いの? 私、死んでも霊になって初恋の人を追い掛ける、重たいにも程があるヤバい女だけど……」

「優奈ちゃん。それに関してはめっちゃ今更だし、ケンも同じだから。ね、ケン?」

「……ごめん。不誠実極まりないよな。でも、ウジウジと考えるのはもう止めにして、自分の気持ちに正直になるって決めたんだ」

「ふふ、別に怒ってないよ。むしろ、嬉しい気持ちの方が上かな。これから心置きなく、優奈ちゃんとケンの事を愛せるから。でも、ちゃんと優劣つけずに愛してね?」

「ああ。約束する」

 

 寛大すぎるでしょ君。前世は菩薩か何かですか。

 

 これから先、ずっと優花には頭が上がらない。揉めても仕方ないと考えていたのだが、こうもアッサリ許容されるとは。

 

「ケン、先輩」

「うん?」

 

 優奈が、俺の右手を両の手で持って、自身の頬に当てる。

 

 目尻から零れる涙を、反対の手で拭ってやると、懐かしさを感じる笑みを彼女は浮かべた。

 

「夢じゃ、ないんだよね。初恋の人に、愛してるって言われたんだよね、私」

「ああ、現実だ。心配なら、頬を軽く引っ張るかい?」

「あはっ、あいにく私は、痛みを強くは感じられない身だよ。でも、夢か現実かを判断する手段はある。それは……」

「それは?」

「火傷しそうなぐらいに熱を帯びている、貴方の体温。そして、〝これ〟」

 

 再度、両の頬を持たれたと思ったら、優奈の唇が俺の唇と重なった。

 

「これまでも、そしてこれからも。ケン先輩だけを、私は愛してるよ。貴方にとっての1番じゃなくても良いけど、たまに私にも構ってくれると嬉しいなっ」

 

 顔を離した優奈は、濡れた黒水晶のような瞳で俺を見ながら、柔らかく微笑んだ。

 

「……どっちかに愛情が偏るのはなしだ。優奈にも、優花にも、俺にとっての最大級の愛情をぶつけるから、覚悟しておけ」

「ええ〜、そんな事言われたら期待しちゃうよ? 私、こう見えて欲深いからね?」

「ふふふ、いっぱい期待して良いんだよ、優奈ちゃん。ほら、早速甘え倒しちゃいな」

「じゃあ、遠慮なく!」

 

 優花の言葉を皮切りに、優奈が強く抱き着いてきた。

 

 俺の胸に頭をグリグリ押し付けながら、何度も「ケン先輩、大好き!」と口にしている。

 

 目尻を下げながら、そんな彼女の頭をひたすら撫でる。隣に来た優花も、俺と頬同士をピタリと付けた状態で優奈を撫で始めた。

 

 辺り一面氷で造られた部屋を溶かすぐらいの熱が、愛情によって確かに発生していた。




 〝闘神〟という技能名は伊達じゃないって事です。代償として、僅かに残ってた慈悲の心が死にましたが。

 で、優奈ちゃんですね。ずっっっともどかしい関係でしたが、やっと報われました。おめでとう優奈ちゃん。ここからが本番だぞ。

※マックくんの技紹介
★真・鬼神滅裂
…スマブラやってる人には馴染みがない技かもですが、カズヤの10連コンボの締めがこれ。鉄拳だと、単発でアホみたいに体力を削るガー不のロマン技。

 移動しながら打つ本家本元とは異なり、その場で右回りに2回転してから雷神拳を繰り出す。

 風神閃焦拳(カズヤの横スマ)よりも出が遅く、横へのリーチは皆無だが、いざ命中すれば左でK.O.アッパーを打つよりも高い破壊力を発揮する。流石に右のK.O.アッパーよりかは威力が低いが、それでも十分。

 行動不可の時間が延びた本作のマックくんが放つ最風からなら、ギリギリコンボとして当てられる。とは言えデフォルトの状態では流石に無理で、神格化したらやっと繋げられるようになるってレベルでシビア。

マックくんの新たな恋人候補

  • 〝初恋枠〟優奈ちゃん
  • 〝妹枠〟ルウちゃん
  • 〝大穴枠〟恵里さん
  • ハジメくんの嫁候補以外のクラスメイト
  • アルテナを始めとする亜人族の皆様方
  • 〝英雄〟に嫁ぎたい帝国住まいの方々
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