デカグラマトンです、連邦生徒会対策室長をやってます 作:十文字マトン
「...レギオン?」言い方的に自分の名前ではなく組織の名前だが...情報にない名前だ。もちろんこの場で適当に吐いた嘘の可能性もあるが、どのみち未知の組織である事は変わらない。
「そうそう、天を裂いたあの光を見たでしょう? 『大きな赤い竜、その尾は天の星の三分の一を引き寄せると、それらを地上に投げた』...
「所属は? トリニティか?」見覚えがない制服を着用してるが、金色な紋様に装飾された白い服装はティーパーティーのそれと多少似ている。制服に描かれている紋章──三つの丸が重なってるそれもトリニティの校章の略式と似てる。情報にない隠密部隊と考えられる...もしそうだった場合、単純に私達の妨害ではなく排除のために来た可能性もある。
どのみちここで足止めさせられて、条約が締結されたらそれこそ勝ち目が完全になくなる。一刻も早くこいつを突破して他の部隊と合流したいが、どうやら通常の兵器ではほぼ効果がない...ならこれを使うしかないか。
「ブブー、違いますね。私達はお姉様の僕、君たちにも分かるように言えば十文字メイの部下...」喋ってるタイミングを見て、このキヴォトスで最も
このヘイローを破壊する爆弾は起爆装置で起動しない限り絶対爆破しないタイプの設置型だが、タイミングさえ把握出来ればこういう使い方も出来る。単純な火力ならサーモバリック爆弾などもっと強力な兵器もあるが、「殺し」の点ではこのキヴォトスにヘイローを破壊する爆弾より効果がある物がない。原理は良く知らないが、近距離で起爆されたら生徒であればヘイローが確実に壊れる。
......はずだった。
「む? この感じはヘイローを破壊する爆弾ですか? 個体として直接使われたのは初めてです。ちょっとビックリしました...あっ、しまった! もっとダメージを食らった演出をすべきでした! ごめんねせっかくの爆弾なのに!」
そこには爆弾の衝撃を直接受けても無傷の、自称レギオンの姿だった。一瞬立体映像かと疑ったが、先ほどの銃弾といいヘイローを破壊する爆弾といい、確実に「受けて」はいた...その上で全くの無傷。
「隊長、もういいですか? これ以上隠すならこっそり
「......リーダー、三人追加。囲まれている」新手、しかも三人も。
十分な警戒をしていたつもりだが、どうやら相手の隠蔽能力が私達の索敵能力を上回っていたようだ...そもそも目の前のこいつが出現した時も全く確認できなかった。
対物ライフル、ロケットにヘイローを破壊する爆弾を受けても効果がない...そう見えてるだけで実は効いている可能性もあるが、それを確認できる術がない。どんな手段を使ったのかは知らないが、今手持ちの武装ではこいつを倒すのはほぼ不可能。
もし一人だけなら強引に突破する手段も取れたが、すでに人数の優勢さえなくなった...いや、最初からそんな優勢はなかったかもしれない。隠れて奇襲よりは姿を見せて圧をかけた方が有効的と判断し、潜伏をやめただけで最初から居た可能性がある。
「いやそれ私も行きたいけど...コホン。えーとアリウススクワッドの皆さん、これ以上外に出ようとしたら私達が邪魔しますが、この場に残ることやアリウス自治区に戻るのは止めはしません。それ以外ならなにしても反撃しない...見た通りほぼ効かないから弾薬の無駄にはなるけど!」
十文字メイの部下と言ったな? 相変わらず要領を得ない要求だが...少なくとも私達を害するつもりはないようだ。後から来た三人が同じ防御力を持たない、こいつらは防御力以外大したことない...などの甘い希望は抱かない。ここまでのようだ。
「...分かった、作戦中止だ」こうなったら作戦の続行はもう不可能だ。そして作戦の失敗はアツコの死と同義......十文字メイがマダムを破り、その上私達を許すという道しか残ってないらしい。ああ、結局どんなに努力しても、全てが虚しいか。
〔ご主人様、最後のミサイルを確保。ゲブラーの帰投確認〕
「ゲブラーちゃんおつおつ〜。いや〜改めて見るとあのミサイルはキヴォトスにおいて強いな」まず最高速度がマッハ3、そして現在のキヴォトスの技術では検知出来ず...まあカメラや肉眼の目視では見えるけど。とにかく急襲にはかなり効果的なはず...だった。
無名の司祭の技術を使ってるから、あれはステルス機能がめっちゃ強いというよりは、現代技術では理解出来ないものだからそれに対しての探知方法がそもそも用意されてない。ただし、この前サンクトゥムタワーに設置した防空システム──
あれくらいなら預言者を使わずに
ゲブラーちゃんが単純な体当たりで爆破させたように見えるけど、実は衝突した瞬間レーザーを使って破片を落下しても大丈夫なサイズまで切り刻んだ。そして最後のミサイルはゲブラーちゃんに付けてる転送装置を使って持ち帰った、せっかくだから。もうほぼ解析済だけど一応ね!
「
「「「「おーーー!!!」」」」一応
「あと士気高過ぎない? まあいいけど、とりあえず怪我人をなるべく出さないようにね」もちろん相手の、そもそもこっちは人いないし。
〔ご主人様。これは聖戦ですよ? 士気が低いわけがない〕
「え? 別に教義とかのための戦争では......あっ」そうか、聖戦ってのは凡人が信仰を理由にして勝手にやってるものがほとんどだけど...今回のは
〔では今からアリウス自治区に干渉しま...した、はい〕しましたってなんだよ!
「はえーよ! もっとこう、演出とかしないの?」
〔こんな粗悪なローカルルールが今まで放置されていた方が不思議です。もしかして
〔ローカルルールか、ぴったりの表現ですね〕それ思った、表現うっま。
前々から言ってたけど、アリウス自治区全体が特殊な領域になってる。外部からの探知がほぼ不可能な上、物理的な侵入をすると領域の主に把握される。簡単に言うと「この中にだけ適用される特殊な法則」......つまり
「まあとりあえず大半の縛りを保留よ、あの
〔はい! 元々外から観測する手段がそんなにないから、簡単です!〕
〔ホド姉様、こっちで「電子通信の禁止」を外に居るアリウス生徒達にも適用した。ホド姉様がやるのは計算が必要だから私がやりますよ〕
〔...そんなことも出来るのか〕まあ理屈は説明できないから、ケイちゃんも予想出来てない模様。かわいいね、好き。
ホドちゃんの【信号】を使えば通信を阻害することは当然出来る、その気があれば空気の振動である声も阻害できる。一応一つ一つ計算して処理する必要があるからちょっとは手間が掛かる。しかも権能の共有は
そしてイェソドちゃんの書き換えは、まあ、書き換えだから。いちいちフィードバックして来たデータを処理する必要もなく、指定して適用したら「そうなる」。一応特定な人物や団体にだけ適用するのは出来ないけど...範囲の指定や条件の指定で結果的に適用させたい相手にだけ発揮する事もできる。例えばいまのは「電子通信の禁止エリア」を微調整して外にいるアリウス生たちを丁度入るようにした...客観的に聞くと結構意味不明だね!
『大きな赤い竜、その尾は天の星の三分の一を引き寄せると、それらを地上に投げた』スクワッドを担当してるティちゃんはなんか決めゼリフを言ってるけど...何をしてるの? 今度はヨハネの黙示録か。いやまあ確か赤く光ってる竜は先程飛んでたし、以前はティちゃん爆撃もやったことあるけど。
あれだよね、マルコによる福音書に出たレギオンの存在が堕天使だったという説。そのネタ分かりづら過ぎやろ、あと三分の一も来てないし......そもそも何で新約なんだよ、我らはどちらかというと旧約の方やし。しかしサオリさんは聞き覚えがなかった...キヴォトスの
もちろん自治区から離れたアリウス生徒も全員対処してる、アリウスの名声のためにこの襲撃自体をトリニティに知られないようしないと。事前にティちゃんに効く兵器を携行してないのを確認してる...というか物理的な攻撃に熱やエネルギー兵器も基本効かないから心配要らないと思うけど、ゲマトリアの事だからちょっと慎重になるのに越した事はない。アリウスの各チームは向こうと同じ人数を向かわせた...自分達と同じ数で攻撃が一切効かない謎の敵とか普通にホラーだよね。
「スクワッドで遊ぶのは程ほどにね...では本隊を突入させる。我は後ろでのんびり見るだけ」
あーそうそう、これ言い忘れたね。はい、
対応範囲は学園都市キヴォトス全域。航空機に弾道ミサイルや巡航ミサイルはもちろん、隕石や運動エネルギー兵器による天体爆撃も瞬時に対応できるトンデモ兵器。流石にホドの本体である宇宙要塞までは届かないが、虚妄のサンクトゥムも落下した瞬間迎撃できる...まじでなにを設置したの??
タイトルだけみたらシリアス
感想で言われてたけど、実は通信を阻害したのはメイちゃんではない...本人ではないだけで大した変わらないけど!!
絶対防空システム【