デカグラマトンです、連邦生徒会対策室長をやってます 作:十文字マトン
イベント月華夢騒のネタバレが大量に含まれています
「...えーと、まず
「じゃがこれが山海経で一番誠意ある謝り方...」
「ほ、ほら。私達は他人でもないからそんなに気にしなくていいって。あとあの
えーと、なにが起きたかというと、キサキから招待されたので山海経に来た。今まで実際に会った事はないからこれが初めて...だけどなぜか尋問室に連行されて尋問された。絶対何か勘違いしてると思って特に抵抗しなかったけど、FOX小隊だけでも玄龍門の全員を制圧出来るよ? あとそこらへんにティちゃんも居るから結構危ないことをしたね。なお肉体の拷問でも言葉で揺るがすとか一切されてなく、代わりにパンダから笹を取り上げるぞ! という意味不明の脅しされた。もしかして玄龍門って、アホの子が多い...? というかなにを聞き出そうとしてるんだよ。
ちなみに我を尋問する子は普通に知り合いだったので、何してるのと聞いたら普通に答えてくれた...それはそれでちょっと問題だけど。なんかキサキから我に「玄龍門式の手厚い迎え」をするという指示を受けたから仕方なく尋問室に連れてきたらしい...仕方なくってなんだよ。あれか? 裏社会の「あいさつ」、「おもてなし」や「恩返し」と同じく暗号のような言葉とか。絶対勘違いだと思うからキサキに確認してくれない? って頼んだら「でもここから離れる訳にもいかない」と返された、真面目と言うべきかアホというべきか分からない。
別室に隔離されたユキノ達が5秒間隔で暴れようとしたけど頑張って落ち着かせた。我とFOX小隊とキサキの関係は玄龍門のメンバーも知ってるから、この対応をちょっと不安に思った...もしくはユキノ達が暴れ出すのを怖がってるのかは知らないけど、ようやくキサキに報告した。そしたらミナさんが冷や汗をかきながら尋問室に来た、可哀想。
で、その後。我はキサキの部屋まで連れて来られた。FOX小隊は部屋の外でミナ達と「おはなし」をしてるから中は二人っきり。ユキノのアームロック相変わらず痛そう、あとニコは笑ってるけどめっちゃ怒ってるね、怖い。逆にオトギとクルミは爆笑してた、なおニコに見られたあと静かになった、こっわ。そのあとは冒頭に戻る──キサキが我に叩頭しようとしてる。こういうのあんまり好きじゃないからやめようね。
「じゃが...」
「めっちゃ引きずるじゃん、じゃあ帰るときなんかお土産でもくれたら許すから」
「...寛大な対応、感謝するのじゃ」
「はいはいこの話題終わり終わり! 最近体調はどう?」
「
「それは良かった! 知ってるけど!」あれからもちょくちょくキサキの体調を確認してるから知ってるけど!
「...申谷カイの様子はどうじゃ?」まあキサキの体調といえばこいつの名前が出るのも当然だね。
「重点監視犯だから
「もう悪さが出来んなら良い。申谷カイはもう山海経と関係のない生徒じゃから」
そう、あれは今からおおよそ一年前、我が対策室長になったばっかりの時。山海経の生徒会長、つまり玄龍門の門主が失脚した...一応話した事ある子だからこっそり山海経から逃げるのを手伝った、そこそこ大変だったよ。まぁとにかく
どのくらい面倒くさいかというと、住民の半分以上が保守派...しかも特定の何かに対しての排斥、例えば政体の変換や他の学校との関係だけでなくあらゆる「変化」を排斥してるという過激派より過激な保守派。
分かるよ? 他の自治区や地球の価値観から見たら「終わってる」と思うけどそうやって今まで続けてるから簡単に変えられない。それにほら、選択の自由もあるから変わりたくないという選択も一応尊重したいけど...
そんな保守派達が求めていた
そんな大事な偶像は玄龍門の伝統に従うなら三年生がやるべきだったけど、あの時の三年生は誰もその責任を背負いたく無かった。流石に門主の座をそのまま空かせる訳にはいかないから、まさに
で、初めて話せたのは我からの面会申請。自治区の生徒会長が変わったら挨拶をするくらい当たり前の事だから...なのになぜか過去の連邦生徒会はだれもやってない、まあいつもの事。で、ほぼ外部と交流しない山海経でも流石に連邦生徒会からの面会は拒絶できない...一応立場上では上部組織だから。
ドローンでキサキと対面した時、慣例のスキャンをしたらなんか体内に変な成分を検出した。最初は錬丹術研究会が作った漢方だと思ってその場では不審に思ってなかったけど、帰って分析したらバリバリ有害な薬物だと判明した。
しかもキヴォトス人の神秘が反応しないように調節され、成分一つ一つが「有益」と言える効果なのに結果的に人体の機能を破壊できるという狡猾な偽装を施された、即死こそしないが体を確実に死に向わせる最悪の毒物。おまけに無色無臭とか性能盛りすぎやろ。
現代キヴォトスの医療技術では治すどころか原因を特定すらできないという、キヴォトスに存在してはいけない物。これと比べたらベアトリーチェの実験や雷帝の遺産なんかどうでもいいとすら言える...いやだから雷帝の遺産は別に危険な物じゃないって*2。同じくらいやばいのは昔のヒノム火山のヘルウィルスや色彩ちゃんくらい?
この毒のどこが一番難しいかというと、神秘に反応されるラインへ限りなく接近してる。これより強くなると神秘の守りに防がれるし、これより弱いと効果が弱くなる、人によっては代謝で無効になる...つまりキヴォトス人に効くための最適化が為されている。ここまで洗練された調整をするには動物やけも市民での実験では足りない、絶対人間タイプのキヴォトス人で実験をしている......つまり、キサキは確実に唯一の被害者ではない。
その毒の存在を確認したらもう原作の流れとかを構う場合ではなくなって、すぐにティちゃんを動員してその毒の出所を探した。そして当然と言えば当然だけど、キサキに毒を盛ったのは何も知らないただの下っ端。黒幕と毒の製作者は煉丹研究会の会長──申谷カイ、五塵の獼猴と言う読み辛い二つ名を持ってるやつ。
犯人を特定したらケイちゃんと一部の預言者がそいつをキヴォトスから消し去ると進言してたけど...まあ一度だけは許すから却下した。今回はとりあえず
申谷カイの研究室にある物と資料、デジタルでもアナログでも全部コピーしたけど、なんとこいつは毒と解毒剤の存在が他人に漏れないように完成品や製作方法を一切残してない。いやー用心深いね...まあ我の前ではあんまり意味ないけどね! 「毒の成分から解毒剤の研究」という通常手段と「この世界のあらゆる物質で総当たり」の脳筋方法でどっちが先に出来るかを当てる遊びをしてた。珍しく負けたケイちゃんは可愛いかった。
半日も掛らず解毒剤を用意して、翌日に直ぐキサキと二度目の面会をしに行った。流石にブツをドローンに吊り下げるのは目立つからFOX小隊も同行させてた...そしたら一部申谷カイに扇動された玄龍門のメンバーが発端で玄龍門全員と戦闘になった。どうやら我も申谷カイに目をつけられたらしい、まあ遅かったけど。
あの時はまだFOX達の脳内に話掛けれなかったから制止するのが遅れてめっちゃ相手を倒しちゃった。いや〜流石に外交問題になったらどうしようとちょっとだけ悩んだけど、もう始まってしまったから仕方なく全員ボコボコにしてキサキの前まで行った。ちなみにあの一戦のせいでFOX小隊が山海経内では【四凶】と呼ばれたらしい、そうはならんやろ。今日も玄龍門のメンバー達がユキノ達をみたときめっちゃビクビクしてる、あの状態でよく我を尋問しようとしたね。
で、この騒動の元凶やキサキの身体の事を話したらすぐに信じてくれた、ちょっと意外だった。どうやら本人も自分の身体がちょっと異常な事に気付いていた。前までは疲労やストレスのせいと思って特に不審と思ってなかったが、言われたら心当たりが多いから毒を盛られたという事実を受けとめた。
元凶に関して...例の申谷カイがすでに複数の罪状で審判待ち状態。それに玄龍門の中に別の勢力のスパイが混じってる事も知ってるらしい...いや把握するの早くない? まだ即位してそんなに経ってないじゃない?
まあそれはいいとして、申谷カイはここまで罪が成立したら最低でも退学にされる。けど山海経は生徒を正式に退学にするための手続きがバカ長くて、最低でも一年以上掛かる。もしそんな悠長な事をしてたら、退学よりも前に申谷カイは卒業してしまうし、手続きの間はそいつを拘束や監禁しておく事も出来ないから実質なんの意味もない。だからキサキは門主の権限を使って、被害が広がる前にそいつを即退学させようとしてた。
一応門主ならそれが出来る権限は持っているけど、そんな事したらキサキの地位が保守派のやつらに疑われる事が容易に想像できる。キサキもその事が分かった上でやるつもりだったらしい。なんか五塵の獼猴が作った毒は解毒なんてできないし、どうせもう命が長くないから文字通り山海経のために粉骨砕身のつもりとか言ってた...いやその、その意志は立派だけど、別に治せない物じゃないって。最初に解毒剤の事を言ってなかったから完全にタイミングを逃した、そのせいでキサキからちょっと長めな自分語りを聞かされた...結構感動するべき内容なのにめっちゃ温度差で反応に困る。
とまあ、そのあと死の覚悟を決めてたキサキにめっちゃ気まずく「解毒剤も持ってきたよ」と言ったときのキサキの顔はめっちゃ面白かった。普段頑張って作ったあの威厳ある顔と違ってマジで目線で人を殺せそうな冷たさ。その上に先ほどの語りにめっちゃ恥ずかしくなって頬が赤く染まったギャップ、超可愛い。「ここまでの恥を晒さされたら、いっそ毒で死んだほうがいい」とか言ってるけど、その毒は死に至るまで最速でも半年掛かるから最低でも半年くらい恥ずかしがって死ぬから普通に治した方がいいって何とか説得できた...でも何故か我に責任を取れと言われた。まあ恥ずかしい思いをさせたのも事実だから、
具体的に何をするかというと、申谷カイの処分だね。普通の犯罪ならともかく、殺人未遂となると連邦生徒会が自治区の生徒会を介さずに強制逮捕が出来る。連邦生徒会長の承認が必要という一見難しい条件が付いてるけど、我にとってそれは難易度がゼロと同じだからキサキが伝統を破るというリスクを冒す必要もない。
直ぐに
あの時はまだヴァルキューレの教育が行き届いてなかったから参戦した子達は関係ない人をどうしたらいいか分からなくてそれなりに膠着してた。防衛室の室長もまだカヤではなく汚職の前任だから、我からはなにも出来なくてSRTを出そうかと思ったら申谷カイは自ら投降した...でも捕まる前になんか長めな演説をした。冤罪が必ず晴らされるとかそんな感じの内容、いやお前は違うやろ。そのせいもあってこいつの
で、その後は連邦生徒法廷の裁判では結局殺人未遂は認められなかった。「毒だけで人を殺せる」はキヴォトスの常識と離れていたらしい...まあキヴォトス人だし。10人の陪審員のうち、2人が証拠を見ても承認しなかったから傷害罪にランクダウンされた。まあそれはそれとして、他の罪状をも加えて「山海経から退学し、3年間矯正局での監禁。刑期が終わった後指定された学校で残りの学業を完遂する」の判決を下された。地球基準ならめっちゃぬるく見えるけどキヴォトスなら結構重い処分。
でもこいつ、矯正局に入ったらすぐにその話術で看守の子を蠱惑しようとした、しかもかなり効いてる、こわ。一日だけで「あ、これ普通の生徒に任せられないやつだ」と悟って、あれから申谷カイと接触するヴァルキューレは全員ヴァルキューレに潜入したティちゃんに担当させた。普通に会話出来るのにあらゆる攻撃や誘惑が効かないティちゃん集団には流石にこいつではなんもできない。
あとは脱獄を防止するため、普通の受刑者より厳しく監視してた。警戒し過ぎだと思われそうだけど慎重に越したことない...そのせいでなのか、
まあ、ティちゃん達は普通のヴァルキューレと違い過ぎるのもあって、山海経での出来事を総合して裏に対策室、つまり我が居るのは申谷カイにバレた...別に隠すつもりもないけど。彼女の要求で何回か通話してたけど、大体交換条件で刑期の縮減を求めていた。でもなぁ、出した条件はどれも要らないので全部拒絶した...「解毒剤」はもう持ってたし、「不老不死の研究成果」はちょっと興味あるけどもう別の手段で不老不死を達成したし、「我の身体を治す」とか、別に弱いだけで病ではないから。
カイ「何だこいつ、欲はないのか!?」
月華夢騒を読んだら、キサキ→メイの感情が思ったより激重である事を判明した。
半強制的に門主にされ、幼馴染のルミですら立場上頼る事が出来ない時期唯一頼れる人
命の恩人
恥ずかしいの一面が見られた
自分より小っちゃい(?)
病弱(?)
経歴がちょっと似てる(突然重任を任されるの点)
それはそう。
そしてなんと、この世界の七囚人最大でも六囚人。
ワカモとアケミとアキラは多分無事に脱獄できている、他はしらん。
おそらく例の教授もカイがメイに睨まれたのを知ってるから脱獄させるの諦めた(と言うかできない)